b&w 802d 800d 803d

B&W 802D/803S、marantz VP12S4、marantz TT15S1

新製品インプレッション

日本マランツ大阪営業所で行われた、B&Wの新型スピーカー802D/804S、新型プロジェクターVP12S4の発表会で視聴した新製品のインプレッションをお伝え致します。

試聴した B&W 新型スピーカー

802D 803S
形式 3ウェイ、バスレフ方式
再生周波数 27Hz-33KHz(-6dB)
出力音圧レベル 90dB
インピーダンス 8オーム(最低3.5オーム)
外形寸法 W368×H1135×D563mm
質量 80kg
メーカー標準価格(1台) ¥800,000(税別)
 
生産完了しました
形式 3ウェイ、バスレフ方式
再生周波数 28Hz-50KHz(-6dB)
出力音圧レベル 90dB
インピーダンス 8オーム(最低3.0オーム)
外形寸法 W291×H1063×D433mm
質量 41kg
メーカー標準価格(ペア) ¥800,000(税別)
 
生産完了しました

特徴

外観的には大きな変更がなさそうに見える新旧の同等モデルですが、細部にわたり大きな変更が加えられています。メーカーの発表では90%の部品が新設されたということです。

音質の決め手となるユニットは、ツィーター、ウーファーとも新規に製作されました。

ツィーターの振動板には、ダイアモンドが採用されました。一般にツィーターの振動板の材質は、強度が高く、音速が早いものが適していると言われていますが、物性ではダイアモンドこそ理想の振動板の材質です。
(世界で最初にダイヤモンドツィーターを搭載した製品は、AVARON DIAMOND


ダイヤモンドの振動板

また、ご存じのようにダイヤモンドは「炭素」から成りますが、人間の体にも多い「炭素」は、人にとって嫌な音を出さず癖が少ないという長所もあります。(炭素の色づけの少なさは、AIRBOW 波動ツィーターの振動板にカーボンコンポジットを採用していることからもわかります)

しかし、ダイアモンドの採用で「ユニットは非常に高価」になってしまったため、残念ながら上級モデルのみの採用となり、型式番号の後ろに[D]を付けることで区別されています。

ツィーターの変更と同時にウーファーも改良を受けました。ウーファーは強度の向上と、背後からウーファーを透過して前面に放射される、エンクロージャーのノイズ(箱なき)を低減するため吸音材をサンドイッチした2重構造のコーンが採用されています。(805Sは除く)


2重構造のコーン

重くなったコーンに対応して、強力なネオジウムマグネットが採用されています。

これらのユニットの「高音質」を徹底的に生かすため、ネットワークに搭載されるフィルターコンデンサーは「銀コートされた薄膜フィルムコンデンサー」が搭載されました。(ツィーター用フィルターのみ)


ネットワーク用フィルムコンデンサー(巨大です/22MF品)

また、ダイヤモンドツィーターの採用に伴いツィーターの「電気的なローカット」をコンデンサーのみをフィルターに使う「6dB」に変更、ツィーター自体の「物理的なローカット特性」と合わせて「12dB/oct」のカーブを得ています。電気的なフィルターの変更に伴う「位相補正」は、ツィーターの位置を前進させる(下記画像参照)ことで対応しています。

ツィーターの変更とネットワークからよけいな部品を省いたことで、ダイヤモンドツィーターを搭載したモデルの高音域の表現力は、大きく高まりました。

 
左が802D、右の802(旧型)にくらべてツィーターが前進しています。

これらの改良により、新型ノーチラスシリーズは従来モデルを遙かに超える高音質を実現しました。残念ながら、従来モデルからのバージョンアップには対応していないそうです。(90%の部品が新設されたためバージョンアップは不可能)

細かな点では「保護グリル/カバー」の意匠が変わり、角がスピーカーの形状に合わせて丸くなりました。(最上部802Dの画像を参照して下さい。)

また、スピーカー端子の取付形状もスパンが拡大され、極太スピーカーケーブルも使いやすくなっています。

 
802Dの端子(左) 802の端子(右)

音質

世界初のダイアモンドツィーターに目を奪われがちですが、私が感じた今回の変更で最も顕著なのは「低音域の改善」でした。従来のB&Wは「低音部にバスレフの悪癖」が露呈し、中低音が濁り、やや膨らんで、もやもやした印象でしたが、新型ではこの「B&W特有の悪癖」がついに「解消」されたようです。

特に大型ウーファーを搭載する「801」でその効果は最も顕著だと思いますが、今回試聴した803Sの低音の改良には驚かされました。

この低音改善の兆しは、「Signature」シリーズでも感じられましたが、新型ウーファーの出来は[Signature]に搭載されたウーファーをはっきりと上回っています。

このウーファーの良さを体験するには、ダイアモンドツィーターを搭載していない[S]モデルを聞くのが最もわかりやすいでしょう。私が聞いた803Sの低音には、もはや濁りはまったくと言っていいほど感じられず、さらにどこのメーカーよりも力強くぐんぐん前に出くる「パンチ」の効いた「締まりと力感のある非常に良質なもの」でした。このウーファーの良さだけで新型を買っても後悔しないでしょう。

注目のダイヤモンドツィーターですが、従来のツィーターと比べると「解像度」・「明瞭度」が大きく向上してるにもかかわらず「音が柔らかくなっている」のがこれまでのツィーターにない独自の良さだと感じました。

振動板にアルミを使ったツィーターは、音の芯がシッカリしていますが、テキスタイル製のツィーターに比べると、どうしても繊細さやデリカシーに欠ける嫌いがあり、低域のふくらみと相まって、B&Wをやや大味にしていましたが、ダイヤモンドツィーターには、両者の長所があり欠点が見あたりません。私の知る限り、ティール&パートナー製のセラミックツィーターに匹敵し、あるいはそれを上回る素晴らしい音質に仕上がっています。

新設計のネットワーク、強力ウーファーの搭載と相まって、従来B&Wに感じていた「ネガティブなイメージ」がほとんど払拭されたようです。

外観とは裏腹かも知れませんが「剛のB&W」、「柔のPMC」、この両者が「スピーカーの両横綱」を張る時代は、当分続きそうに感じました。

従来モデルではダメか?

確かに同じ条件で聞き比べたら「基本性能が大きく向上した新型」が「旧型」を圧倒するのは事実です。

では、従来モデルはすぐに買い換えないと満足できないのか?というと「そうとはいえない」というのが率直な意見です。使いこなされた「旧型」と買ったばかりの「新型」を比べれば、確実に前者の方が「自然で心地よい音楽」を奏でるでしょう。事実、逸品館の3号館に設置されている「チューニングの行き届いたCDM−9NT」で聴く音楽ですら、「心地よさ」や「自然さ」において、大阪営業所で聴いた「新型を確実に上回る」のです。

そして、これほどの大きな進歩を遂げた新型でさえ下記のような「チューニングの要素」がまだ残されています。

まだ「音質的に問題のあるキャスターを採用している。(800/801/802)
※インシュレーターの使用で音質を改善できる。

製造段階でスピーカーユニットの締め付けトルクがきちんと管理されていない。
※トルクドライバーの使用で音質を改善できる。

スパイクの材質や構造などに細やかな注意が払われていない。
※インシュレーターの使用で音質を改善できる。

高価なモデルを購入したら「即座に良い音が出る」というのは、ことオーディオに関しては間違っています。逆に、高価であればあるほど「使いこなしの難易度が高くなる」のがオーディオです。つまり、「性能が向上した新型の使いこなし」は「ある意味では旧型よりも難しい」とも考えられるのです。

製品を「購入してすぐによい音が出ない」からといってすぐに投げ出してはいけません。かといって「高価なアンプやアクセサリーに安易に手を出す」のも薦められません。あわてず、じっくりと付き合うことが大切です。

旧モデルをじっくりと「使いこなし」、自分の好みのスピーカーに仕上げるもよし、一気に買い換えあるいは新規購入して、その高性能に「より高い可能性を感じとる」か?趣味の楽しさということでは甲乙つけがたいと思うのです。

2005年1月22日 清原 裕介

 

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