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WIREWORLD USB 2.0 ケーブル 音質 テスト

最近普及しつつある、PCをトランスポーター(デジタル信号源)として使うオーディオファンに向けて音の良いDACを

探していたところ、エレクトリから業務用品のAPOGEE DUETの紹介があり、早速音質などをテストしました。

結論を先に述べるとこの製品の音質は素晴らしく、入力されるデジタル信号の質さえ確保されていれば、20万円

程度のピュアオーディオ用DACと遜色ない音質で音楽を聞かせてくれました。

問題点は、接続がFIRE−WIRE(6芯)でPCがMACにしか対応しないことです。

音質比較のために業務用の低価格機として人気のあるTASCAM US-122Lを用意しました。

さらに、新発売されたWIREWORLD USB 2.0の音質テストも同時に行いました。

スタジオ逸品館のテストリポートはこちらです。

APOGEE DUET と同梱されている付属ケーブル 
¥59,000(税別) 
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外観と特徴

筐体はしっかりとしたアルミで出来ています。

2chのマイク入力(48Vファントム電源出力付き)が備わっており、入力ボリュームはch毎に調整できます。

※マイク入力の音質(A/D)は、スタジオ逸品館でレポートします。

Duetサイドパネル

■ FireWireバスパワー対応

Duetは、MacからのFireWireバス電源で動作します。Duet、MacBookと必要な機材を用意するだけで、あらゆるシチュエーションでの高品位レコーディングが可能となります。

出力(入力)はD-sub 15pに付属のケーブルを接続して取り出します。

出力:Phone×1

入力:Phone×1、XLR×1

オーディオ用のアンプ(RCA)に接続するために、フォン−RCA変換プラグを使いました。

別売でソフトケースが用意されています。

Duet本体の他にブレークアウトケーブルも収納でき、持ち運びの際にとても便利です。

¥5,000(税別)

主な仕様

最大24bit/96kHz 2チャンネル オーディオ入出力

2XLRバランス入力

チャンネルごとに48Vファンタム供給可能

2アンバランス ハイインピーダンス入力(フォンジャック)

高音質ヘッドフォン出力

2アンバランスライン出力-10dBV

ボリューム及び入力ゲイン調整用エンコーダ

入力及び出力表示のためのLEDメータ

FireWire400対応、Mac OS Xに対応

LogicProからのダイレクトコントロール

CoreAudio互換のアプリケーションに対応

Apogee Maestroソフトウェアによるルーティング、モニタリングミキサー機能

必要なシステム

コンピュータ : Mac G4以上、G5またはIntel CPU Mac OS10.4.11及び10.5.4以上

メモリ : 最低1GB(推奨2GB以上)

接続 : FireWire400ポート

付属品

ブレークアウトケーブル

FireWireケーブル

ApogeeソフトウェアCD

取扱い説明書

音質テスト

音質比較テストは、次の条件で行いました。

テスト環境

AIRBOW SA15S1/Master (音質比較のために使用しています)

AIRBOW PM15S1/Master

PMC IB1S

試聴ソフト

DJ KAORI JMIX2  (UMCK-1272)

この製品をテストするにふさわしいと考えられる、最新のJ-POPが26曲収録されたコンピレーションアルバムを音源として使いました。

選曲を見れば「流行歌」を集めただけのように感じられますが、ただそれだけではなくてメロディーの流れや曲の内容の順序が、そうとう入念に錬られているように感じます。

聞き始めると終わりまで一気に聞き入ってしまう、その良さは、音楽が好きなDJにしか作れない、気持ちのこもったアルバムだと思いました。

APOGEE DUET(左) と TASCAM US−122L(右) の音質比較テスト

SA15S1/Masterとロスレス圧縮音声を比較

APOGEE DUET

周波数帯域やダイナミックレンジはあまり変わらないが、音の重なりの部分に隠れた裏側の音が消えてしまった。全体的な情報量は、明らかに減っている。

US−122L

DUETに比べると、色彩感が薄く音も硬い。細部の表現も粗くなってしまい、どうしても「安い音」という感じがぬぐえない。しかし、価格を考えるとその音質は十分に素晴らしい。

SA15S1/MasterとAAC圧縮音声(標準モード)を比較

APOGEE DUET

驚いたことに、ロスレス圧縮による音声と大きな差が感じられない。データー量はかなり減っているのだが、それが音には出てこない。音のエッジがやや丸くなり、細部が曇ったような印象になるが、十分楽しめる音質で音楽を聞ける。SA15S1/Masterの音を100としたら、70〜80くらいの音は出ているようだ。

通常、こんな高価なシステムで聴くことを想定して作られていないJ−POPの「環境に対する強さ(音が悪い環境でも楽しく聞けるようにマスタリングされている)」が、上手く出たようだ。

US−122L

APOGEEだと「音楽を聞いている」という感じがするのだが、US−122Lでは「音を聞いている」という感じになってしまう。耳に聞こえる音には価格ほどの大きな差は感じられないが、質感・雰囲気感にはかなり大きな差があった。シンバルが薄っぺらいブリキのような感じになってしまう。それでも、価格を考えると「すごい」と思ってしまう。業務用(楽器ルート)で販売されている、低価格商品の実力の高さを強く感じさせられた。

USBケーブル音質テスト

WIREWORLD Ultra Vioret 5−2 USB 2.0

0.5m

1.0m

2.0m

3.0m

5.0m

7.0m

¥9,000(税別)

¥10,000(税別)

¥12,000(税別)

¥14,000(税別)

¥18,000(税別)

¥22,000(税別)

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FIRE−WIRE(i−LINK)やUSBは、パソコンの規格で作られている。オーディオのデジタル信号よりも遥かに複雑なデジタル信号を間違いなく伝送するために、オーディオのような「一方通行」ではなく、受け側の危機の状態をモニターしながら次の信号を送り出す「双方向通信」が採用されている。この方法であれば、原理的に「データーの欠落」は一切生じない。

つまり「ケーブルによって音が変わる」ことはあり得ない。

しかし、結論から言うと「音は確実に変わる」。しかも、下手をするとアナログケーブルよりもその差が大きく感じられるほどなのだ。理由は「謎」である。使用するHDDドライブの種類でも音が変わるが、その理由も「謎」である。とにかく、デジタルケーブルでも「音は変わる」それが事実なのだ。

WIREWORLDから発売されたUSBケーブル 2.0は、W社のHDMIケーブルと同じ「フラット型」が採用されている。この方式を採用することで「ケーブルの曲がり」によって発生する「内部電線の長さのズレ」がなくなり、複数の線を流れる信号が受け側の機器に「同じタイミング」で到達するようになる。ケーブルの変形による内部インピーダンスの不均衡も起こりにくく、一般に市販されているUSBケーブルよりは遥かに高品位なケーブルに仕上がっている(詳しくはこちらをご覧下さい)。

US−122Lに繋がっている標準のケーブル(上写真右の銀色のケーブル)をUSB 2.0に換えて音質をテストする。

音のエッジの硬さが取れ、滑らか差が出る。さらに音の粒子が明らかに細かくなる。

全体的に質感が大きく向上し「音」から「音楽」へと変化する。

APOGEE DUETの音質を100として、標準USBケーブルを使ったUS−122Lの音質が、それの60〜70%(個人差は大きいかも知れない)だとすると、USB 2.0を使ったUS−122Lの音質は75〜85%くらいに感じられる。

APOGEE DUETの販売価格とUS−122L+USB 2.0の差を考えると、この選択も決して悪くないと感じられるレベルまでケーブルで音質が向上した。

まとめ

パソコンを使って音楽を聞く「PCオーディオ」という新しい分野が騒がれて久しい。確かに、PCを使うとCDからの音源取り込みやその編集、あるいはインターネットからの楽曲のダウンロードなどが非常に簡単に出来、利便性という意味では、すでにレコードはもちろんCDも及ぶレベルではない。

では肝心の音質はどうなのだろう?

これも当初は疑問が大きかったが最近では相当改善し、「耳に聞こえる音」という意味ではピュアオーディオに十分匹敵すると思う。システムを慎重に選べば、ピュアオーディオのそれよりも安い価格で、それよりも「細かい音」まで聞き取ることも不可能ではない。

現実にLINN社からも“クライマックス”というインターネットあるいはHDD(メモリー)対応型の高級コンポーネントが登場している。

一つの方向としては、それは確かに“あり”だと思う。

では、人がオーディオに求めるのは「音の良さ」や「利便性」だけなのだろうか?

私は、それは“違う”と思う。

例えば時計が、「時刻を知るためだけのもの」であれば、クォーツに劣る機械仕掛けの腕時計は必要ない。まして、その中身が見える「スケルトン型」のゼンマイ時計など、全く意味がない。しかし、それは存在している。

人は“性能”よりも“装飾性”という“遊び”を高級時計に求めるからだ。

スタジオや業務などプロの分野では“性能”や“利便性”は、何より重要だから、その現場でデジタルがどんどん発展しているのは理解できる。デジタルの利便性が求められる性能にマッチするからだ。しかし、オーディオ、更にいうならピュアオーディオと呼ばれる装置に、果たして“性能”や“利便性”がどこまで求められるのだろうか?

“性能”の追求よりも“遊びや味わい”と感じられる部分をより強く機械に求めること。それが“趣味性”の本質だとすれば、PCオーディオは果たしてその“味わい”を満たせるのだろうか?

安くて便利。それは誰しもが求めることである。逸品館も当初は「高いもの=無駄なもの」と考えて、華美な製品を嫌っていた。今でも、「バカみたいな高い製品」を好きになることは出来ないが、振り返えれば逸品館が販売してきた「オーディオ製品」は皆、普通の人から考えれば「無駄に(異常に)高い」ものばかりで、「安くて便利な製品」からはかけ離れたものばかりだ。

ではなぜそんな“無駄”なものを人は求めるのだろう?

生活には潤滑油が必要だ。自分自身を取り戻せる時間がなかったら、人は生きて行けない。

“無駄”は、自分をリセットし、明日を生きるため欠かせない時間ではなかろうか?

趣味とは「無駄をいかに楽しむか!」に尽きるのではなかろうか?

実は、その「無駄」の中にこそ「人生にとって最も大切なこと」が隠されていることが多いように思う。

趣味の機械から無駄を省いたら、それは「ただの機械」にしか過ぎない。

高級オーディオに求められるのは「性能」だけではない。外観の形や色、装飾から生まれる「持つ喜び」や「見る喜び」、そういうものから醸し出される「味わい」である。

心を数字で表現できないように、趣味の製品の味わいを価格や数字で計ろうとすることは、無意味である。

一つの製品を使い込んで行くことで、「作り手の顔が見える(作り手の人生観が伝わる)」。

心が伝わる。それが叶ってこそ“趣味と呼ぶにふさわしいこと”だと私は思う。

2009年2月 逸品館代表 清原 裕介

 

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