Phono Equalizer Amplifire

Clear Audio MICRO BASIC(ドイツ製・フォノイコライザーアンプ)

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<特長>
●MM-MCの双方のカートリッジに対応します
●電源部と本体とを別にした設計によりAC電源のノイズによるハムの影響と無くし繊細で微少なアナログカートリッジからの音を的確にMD/CD等の出力レベルへ増幅します。
●本体は大変小型のため信号出力付近に接近して設置することができ正確なRIAA曲線を増幅確保します。

増幅率: 60dB (MC) 40dB (MM)
入力インピーダンス 800 Ohms/270pF MC
47k Ohms/270pF MM
RIAA 精度 +/- 0.4 dB
高調波歪 0.004%
SN比 >65 dB(MC)
チャンネルセパレーション >90 dB
動作電圧 25V DC(ACアダプターによる)
入力/出力端子 RCA
大きさ 50x74x30mm/0.2 kg
原産国 ドイツ製
定価 発売時の標準価格 \48,000【税別】
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ここが良かった

品位の高いアルミのボディー

MM/MCの両方に対応している

ここはちょっと?

本体が小さすぎるので、太いケーブルを使うと持ち上がってしまう

ドイツ・クリアー/オーディオの廉価版フォノイコライザーアンプをテストしました。プレーヤーにノッティンガム/スペースデッキHD、カートリッジにはortofon MC20−Super2を使用し音質チェックを行いました。

一聴したイメージでは、ドイツ製らしく歯切れの良いサウンドで分解能も高く、プリメインアンプなどに内蔵されているフォノイコライザーよりはかなり優秀だと感じられました。音調は濁りが少ないストレートなもので、ドイツのコンポーネントらしく低音の量感や力感は非常に優れています。中高域はクリアでクォリティーが高いのですが、超高域の切れ味や伸びに若干欠ける嫌いがあります。それを補うために接続ケーブルは慎重に選んでください。

価格を考えると水準以上の出来であることは間違いありませんが、そこから先・・・心に訴えるものがもう少し欲しいと感じる物足りなさを感じます。しかし、それはMicro Basic Phone Stageの問題ではなく、昇圧トランスを使わずにmcカートリッジを繋いでいることが原因です。他のフォノイコライザーのテストでも、MCカートリッジには昇圧トランスを併用することで「エネルギー不足」、「高域の切れ味の不足」は、ほぼ完全に解消しています。

組み合わせるお薦めのカートリッジは、MMで音との良いオルトフォンのコンコードやピカリング、あるいは逸品館お薦めのGoldringのような「音楽表現に秀でた海外製MMカートリッジ」の組み合わせがベストです。

2004年 5月30日 清原 裕介
2010年 7月  加筆修正