digital domain B1a デジタルドメイン 音質 比較 テスト リポート

デジタル ドメイン / Digital Domain B1a 音質テストリポート

日本にまた一つ新しいオーディオ・メーカーが誕生しました。その名はDigital Domain(デジタル・ドメイン)です。デジタルドメインは、最近誕生したメーカーの中で最も本格的な内容を持つメーカーです。その高い技術の中で私が特に注目するのは、静電誘導トランジスタ「SIT」です。このトランジスタは、高速動作・低損失で信号波形の忠実な増幅が可能だとされる、オーディオに非常に適した特性を持つ増幅素子です。

今回音質をテストする「B1a」は、デジタルドメインがオリジナルの静電誘導トランジスタ(SIT)をカスタムの半導体プロセスで製造し、さらにSIT の特質を引き出し使いこなした新回路、単結晶太銀線による最短距離配線などが採用されたパワー・アンプです。

音質への強いこだわりと高度な技術の融合によって生み出された「B1a」は、果たしてどのような音質のアンプなのか?おなじ方向から逸品館が生み出したAIRBOW TERA/CRYO/Limitedと比較しながら、その音質を確かめましょう。

デジタル ドメイン社のコンセプト (HPより抜粋)

オーディオ業界は、この数十年間、冬の時代を過ごしています。先進国では、市場も縮小し、各社投資を抑制するというのが現状です。そのため、新しいアイデア・企画・技術が積極的に採用され、新商品となって投入され、市場も活気だつというような好循環サイクルとは逆の世界でした。そして、この負のサイクルにより、往年の名開発者や名機は消えゆき、その名機の技術を応用することはもちろん、そのまま実装することも不可能になってしまいました。

ビジュアル業界では、各種の薄型テレビが次々と導入され、ホームシアターも皆さんの手に届くところまで来ました。応接間で、映画館のように、臨場感ある大スクリーンで映画を見ることも夢でなくなりましたが、残念なことに、ホームシアターでの音はコンサート会場で聴く音の足元にも及びません。つまり、オーディオ業界での進化が、ビジュアル業界での進化に追いつけていないのです。

そして単純なことに、音の再生から聴くところまでの全プロセスを考慮して素晴らしい音を追求した開発を行っていることさえ珍しくなりました。

つまり、やるべきことがやられていないのです。
そして、何よりも一番やるべきことは、皆さんに「素晴らしい音」のコンセプト〜本能から聴くべき音〜を提供することだと考えました。 我々は、そのやるべきことを忠実に実現することにしました。第一弾商品でそれを皆さんに披露できることを祈って。

(2007年10月吉日。デジタルドメイン商品開発チーム一同。)

B1a (Silver仕上げ)  ご注文はこちらから

主な仕様
定格出力  ステレオ時 150W + 150W(4Ω)、B T L 時 300W(4Ω)
入力感度  ステレオ時 770mV、B T L 時 550mV
入力インピーダンス アンバランス 10kΩ・バランス 10kΩ
周波数特性 DC〜100kHz(+0,−3dB)
雑音歪み率 0.005%以下 10Hz 〜 10kHz、10W 〜 140W(4Ω)
制御機能  入力切替(バランス、アンバランス)
出力切替(ステレオ、BTL、2 チャンネルモノラル)
2 チャンネル連動ボリウム
チャンネル毎の入力トリム
電 源 AC100V 50Hz/60Hz 、 消費電力 285W
外形寸法 W218mm×D550mm×H176mm
重  量 28kg
希望小売価格 1,000,000円(消費税別) 生産完了

外観と機能

B1aは様々な機能が搭載されたパワーアンプです。

フロントの中央にあるつまみは、高音質アッテネーター型ボリュームの調整用です。このボリュームを使えばプリアンプを使わずにCD/SACDプレーヤーなどとダイレクトに接続して使えます。

フロントパネルにあるスイッチは「Standby」・「Play」を切り替えるためのものです。背面パネルにあるスイッチがメインスイッチとなっています。フロントのスイッチの位置は、左右どちらにでも移動することが出来、専用の連結金具を使えば「2台を1台にまとめる」事が可能です。

下の画像のスイッチやボリュームつまみの機能をご紹介しましょう。

・上段左右の黒いつまみは、入力ボリュームです。入力ゲインを左右別々に調整できます。

・その間にある小さなパネルと、スライドスイッチは、ステレオ/BTLの動作切り替えスイッチです。
  ・小さなパネルの中には、BTLダイレクトスイッチが隠されています。このスイッチをオンにするとB1aは
   入力ボリュームなしの300W出力のパワーアンプとして動作します。
  ・パネルの右側にあるスライドスイッチは左から「2ch MONO」・「STEREO」・「BTL」のポジションで
   それぞれの動作を切り替えます。「2ch MONO」は、スピーカーをB1a一台でBi−AMP駆動する
   ときなどに使用します。

・XLR/RCA入力端子の間にあるスライドスイッチは、XLR/RCAの入力を切り替えます。

・スピーカー端子は2系統あります。BTL動作時は両端のプラスを使います(左が+、右が−)。

・電源インレットとフューズ、メインスイッチ、アース端子です。

RCA(左)、XLR(左右)には、保護カバーが装着されています。

スピーカー出力端子、ボリュームつまみなどにはしっかりしたものが採用されています。

3号館では2台のB1aを使ってBTLで鳴らしています。
(ステレオへの切り替えも可能です。)

付属の電源ケーブルは、中庸なグレードです。悪くはありませんが、交換すると音質が大幅に向上します。

前書き

「デジタル・ドメイン」という名前はどこかで聞いたことがあるようで、聞いたことのない名前だが一度聞くと忘れないような親しみやすい?響きを持っている。社長はPC雑誌の創刊者として有名だし、一時は日本のビル・ゲイツとさえ称されたほどの有名人である。その彼がオーディオを作っていると聞いた時、私は正直あまりいい気持ちはしなかった。なぜなら、パソコンとオーディオは両極端といって良いほどかけ離れてるし、オーディオで売名を目論む自己顕示欲の強い人間が少なくないからだ。「金持ちのお道楽」、失礼だがそんな言葉が一瞬脳裏をよぎった。

しかし、その印象は大きな間違いであったことを私はすぐに知ることになる。2007年、デジタルドメインが設立された頃、私と西さんの間には親交は全くなかった。しかし、当時すでに西さんは逸品館を始めとする様々なルートから内外の著名なオーディオ製品を自費で購入し、研究されていたのだっだ。

「本気」で良い製品を作りたいと考えるなら、その方法は一つしかない。顧客満足度の向上のため、市場リサーチを徹底的に行い、それを製品に「謙虚」に反映させることである。しかし、大メーカーや高額品を発売している多くのオーディオメーカーには、この「謙虚さ」が見られない。それらの多くは自社技術の押しつけであったり、デザイン優先・音質不在で私をがっかりさせることが多い。逆に音が良くても動作が不安定であったり、外観が余りよろしくない製品(低価格品はある程度仕方ないが)も見受けられる。才色兼備兼ね備えた製品は、残念ながら余り多くはない。彼らには「謙虚さ」と「研究心」が不足しているようだ。

この業界に蔓延るユーザー不在の物作りへの疑問を強く感じた私は、それを打破するため「AIRBOW」という自社ブランドを立ち上げようと考えた。しかし、その頃私はオーディオ設計のオの字も知らなかった。そこで、逸品館の販売を通じて膨大な国内外の新旧製品の音を聞き、中古品を整備しつつその構造や回路を研究したのだ。次にそれを模し、あるいは新しい方法を試みながら納得のゆく音が出せるオーディオ製品を何度も何度も自作した。製品を発売し、ブランドとして認められるようになった今も、一人でも多くのお客様に「満足して頂ける」ことを目標に研究は常に怠らない。技術を過信せず、謙虚かつ貪欲に情報を集めて分析すること。それが良いオーディオ製品を作るための最短コースだと私は考えている。

西さんはデジタルドメインを立ち上げると共に、世界で最高のオーディオ機器を作るための研究材料として、新旧の高級品を買い、その音を聞き、中身を分析していらっしゃった。自社の技術を過信せず、対外試合を行って自社製品をさらに高める。その姿勢は、素晴らしいことではないだろうか?そして、それこそデジタルドメイン社の技術に対する自信の証であると思う。勝てる見込みのない勝負は、誰もやりたくないはずなのだから。

最高峰の製品を作ろうと考えるなら、妥協や手抜きは一切許されない。すべての「すばらしいもの」がそうであるように、中身は自然と外観に滲みだす。オーディオ製品の手抜きは、すべて音に出るのだ。その製品を仕上げた職人の「心」や「情熱」そういうものが音になる。全身全霊が打ち込まれて仕上がった製品は、機械でありながら作品と呼ぶにふさわしい芸術性すら帯びてくる。それが、本物だ。

多くの量産製品と、魂のこもった「デジタルドメインB1a」の大きな違いがここにある。「デジタルドメインB1a」は、燃えるような熱い情熱の元に作られている数少ないアンプの一つだと感じる。私の知る限り、国産品では唯一の存在だ。世界に向けて、日本の情熱が「ひとつ」ここに結実した。日本人が作る、世界に誇れるサウンド。「デジタルドメインB1a」には、日本人の職人としての「魂」さえ感じられる。そして、それを求める人の魂を強く揺さぶる。

B1aの概要

デジタル・ドメインはDACを中心とした「デジタル機器」の専門メーカーで、フルアナログ回路のパワーアンプB1aは、その中で異色の存在のように思える。彼らが製作するDACはコンピュータ畑出身の「西氏」らしい、斬新なこだわりが随所に見られる「特別な製品」に見える。そのためデジタルドメインの製品と言えば、DACがクローズアップされがちだ。しかし、試作段階で彼らのDACとB1aを聞いた時、DACに試みられた新たな「仕掛け」はその時点では、まだ完全に融合していないように感じられた。音もそうだった。

これに対してB1aは、[SIT]という特殊なトランジスターを採用していること、材料に強いこだわりが感じられることを除いては、比較的「オーソドックス」な設計のようだ。奇を衒わない良さが出たのか?DACよりもB1aの完成度が遙かに高く感じられた。今年の夏前に聞いた、プロトタイプのB1aのサウンドは透明感が高くなめらかで、初期のAIRBOW製品にとてもよく似ていた。中高音域は抜群だが、低域がやや不足するところまで初期のAIRBOWによく似ていたので、私は製品を持ち込まれた「デジタルドメインの西氏」にその部分を指摘し、プロトタイプの評価は完了した。

それから半年が過ぎ、今秋のハイエンドショウトウキョウで隣り合わせたデジタルドメインから、逸品館のブースへ突然生産型のB1aが持ち込まれた。この日のために西氏が用意してくれていたのだ。しかし、すでにハイエンドショウトウキョウ2008秋のすべてのプログラムの準備は完了していたところへ、新しい製品を持ち込まれるのは・・・、ちょっと困る。音を聞いていないアンプをぶっつけ本番で鳴らすわけにはいかないし、下手をすればイベント自体の可否にも影響してしまうからだ。

さすがに一日目は、ぶっつけ本番では鳴らせなかった。初日のデモが終わると大急ぎで、イベント用に持ち込んでいた逸品館メインのパワーアンプ「AIRBOW MU80/Fine Tune」との音質比較試聴を行った。持ち込まれたB1aは新品でヒートアップの時間すらなかった。そんな悪条件でも、デジタルドメインB1aが「使えるアンプ」だという手応えは感じられた。MU80/Fine Tune」に比べ、明らかに高域の明瞭度、解像度感、音抜けの良さ(濁りのなさ)で勝っていたのだ。早速、MU80/FTとB1a x 2(BTL)を切り替えて鳴らせるようにセッティングを変更した。

準備不足は否めないまま、西氏を信じて2日目の「BEST SOUND」のデモにAIRBOW CU80/SpecialをプリアンプとしてB1aを使ってみた。スピーカーには私が絶大な信頼を寄せるPMC/BB5をあてがった。結果は大成功だった。天井が存在しないかのように高く、上に上に濁りなく抜けてゆく高音。BB5の38cmウーファーから発せられる、地を這うような怒濤の低音。この大迫力だけでも満員の聴衆を驚かせるには十分だったが、B1aは厚味のある滑らかな中域も持ち合わせ、私の掛けたボーカルを見事に生々しく再現してくれた。

B1aはPMC/BB5、AIRBOW UX1SE/Limited、CU80/Specialと素晴らしくマッチし、「非の打ち所がない」という言葉がふさわしいほどの音質ですばらしいハーモニーを奏でたのだ。にわか作りのデモンストレーション会場に、完璧に近い音場空間が実現した瞬間!私が行ったデモンストレーションの中でも最高の音質が出せたのだ。

3号館のBB5からフルパワーを絞り出すことができる幸せを、私は久しぶりに噛みしめている。

音質評価

では、B1aのサウンドの評価に移ろう。

組み合わせるスピーカーは、もちろんPMC/BB5。補助ツィーターとしてAIRBOW CLT-3を追加している。

 AIRBOW CLT-3

 PMC BB5

まずB1aを「ステレオモード」にして、AIRBOW UX1SE/Limitedと直結して音を聞く。

 AIRBOW UX1SE/Limited

選んだソフトはハイエンドショウトウキョウで演奏した「Livingston Taylor / ink」の1曲目「Isn't She lovely」だ。

 Livingston Taylor ・ ink  Chesky JD162

入力端子の音質比較

手始めにRCA/XLRの音質の差を比較した。リアパネルの入力ボリュームは「最大」にセットし、プリアンプを使わずフロントパネルのボリュームで音量を調整するやりかただ。

UX1SE/LimitedのRCAとXLRの出力音質の違い、使用したケーブルの違いに左右されるため明確ではないが、XLR入力の方が中音に厚みがあり、音が暖かく感じられる。透明感や切れ味の鋭さではRCAがやや勝るようだ。確認のため、もう一度XLRからRCAに変更して聞き比べた。先ほどとは違って、「明らかにRCAの音」が良く聞こえた。中高域の濁りがなく、音がすっきりと細やかになる。低音もすっきりと濁りがない。

重ねて言う。この音質差にはUX1SE/LimitedのRCA/XLR出力の音質差が反映しているから、必ずしもRCAが常に優位とは限らないので注意されたい。とにかく、今回の組み合わせではRCA有利と判断し、これから先の試聴はすべてRCAで行うことにした。

ダイレクト接続の音質

プリアンプを通さずにUX1SE/LimitedとB1aを繋いで出る音は、もの凄くクリアで一切濁りが感じられない。

ギターの切れ味、シンバルの音、高域の心の強さと明瞭度感の高さはあきれるほどすばらしい。しかし、それは決して「無理矢理に音の輪郭を強調して得られた」ものではない。輪郭が強調されていないから、ボーカルと伴奏との質感の違いや前後方向の遠近感がきちんと再現される。

音質の緻密さ濁りのなさは素晴らしい。直接比較はしなかったが、レンジや解像度感では、私が高く評価を与えるAMPZILLA/AMBROSIAは、ステレオ駆動のB1aにハッキリと及ばないだろう。

このままでもかなり気持ちの良い音だが、音場はやや横に平たく立体感が不足気味に感じる。もう少し奥行きや体を包み込む音の広がりがほしい。「音楽の立体造形」がやや薄く感じられる。先ほど「音質では負ける」と言ったSST AMPZILLA/AMBROSIAは、この部分では逆に明らかにB1aを凌ぐ。洋物と和物の差。律儀で緻密な音を出すB1aは、まごうことなき「日本の製品」である。このように書くとB1aの音を「つまらない」と早合点されそうだが、ちょっと待って欲しい。音楽において洋物が和物よりも常に優れているとは限らないし、B1aは洋物のコピーではない。それにしかない魅力を持っている。それをこれから説明しよう。

UX1SE/Limitedとのダイレクト接続で聞くB1aは、非常に素直な音だ。いい意味でモニター的なのだが、決して冷たい音ではない。トランジスターの正確性の中に、真空管の暖かさを持つ不思議な音だ。これは、採用されているSITトランジスターの影響が大きいのではないだろうか?

例えるなら、B1aの音質は良くできた昔のMOS-FETアンプに似ていると思う。しかし、レトロなMOS-FETアンプのようにレンジが丸くなったり、中域が持ち上がらない。現代的な高性能アンプにふさわしく、周波数の両端までエネルギー感がフラットで、音のもたつきも全くない。また、従来のMOS-FETには無かった、キャンタイプのバイポーラトランジスターのような力強さも兼ね備えている。

フロントパネルのアッテネーター・ボリュームの調整は適度に細かく、使いやすい。ダイレクト接続でこの音質この機能であれば、「下手なプリアンプ」は使わない方がよいだろう。

B1aの音を最も安く味わいたいとお考えなら、迷わずダイレクト接続をお薦めする。「素」のままで十分に納得できる、完成度の高いサウンドだ。

プリアンプを使ったときの音質

ダイレクト接続の音質には十分納得したのだが、プリアンプにTERA/CRYO/Limitedを利用してB1aを接続し、ダイレクト接続とプリアンプを使ったときの音質を比べてみた。

AIRBOWのTERA・プリメインアンプにはRCA/XLRの2系統のプリアウトを設けている。TERAはパワーが小さいので、TERA/Powerを追加したり、あるいはハイパワーなアンプを追加してBi-AMPへと発展させるためである。
RCA/XLRをフルに使えばTri-AMPへの発展も可能だが、このTERAに装備しているプリアウトは「おまけ」などと言う生やさしいものではない。アンプをCDにダイレクトに接続するよりも「音が良くなるように」作ったからだ。このプリアウトの音質だけでも100万円は下らないと、私は考えている。事実、400万円近いCelloのプリアンプPaletteとTERAのプリアウトの音質を比較したお客様が「TERAの方が良かった」と驚かれたほどなのだ。しかし、残念なことにほとんどのTERAユーザーはこのプリアウトを使って下さらない。まあプリメインアンプの「おまけ」なのだから仕方がないが、とにかくTERAのプリアウトの音質が単体プリアンプと比較して劣ることはない。その音質はB1aを駆動するのにふさわしいものだ。

TERA/CRYO/Limitedを間に入れても、B1aの優れた解像度はほとんど落ちない。しかし、ダイレクト接続では不足気味に感じられた、前後方向の奥行きが深くなり、空気感や響きの良さが出てくる。

すべての楽音が完璧にバランスし、見事な調和を奏でる。ボーカルの力強さも増し、音楽に「命のエネルギー」が注ぎ込まれる。

ギターも、弦の音だけではなく「胴の音」が聞こえるようになり、演奏者が「弦をためながら弾く様子」が感じられるようになる。

楽音の色彩が増し、生演奏を聴いているような「極彩色のトーン」が感じられるようになって、その場の雰囲気が完璧に伝わってくる(生演奏のように自然に伝わるのであって、感じ取るのではない)。

すばらしい!心地よく、深みがあり、完璧なサウンドだ!Taylorが目の前で歌っている。

TERA/CRYO/Limitedと比較する

B1aは、私が今まで聞いたアンプの中で「OTLの真空管アンプ」の音質に非常に近い。その「OTLの真空管アンプの音」こそ私が理想と考える音そのものなのだ。つまり、TERAとB1aを繋いで出てくる音は「私の理想に近い」サウンドなのだ。

プリアンプにTERA/CRYO/Limitedを使ったB1aの音はとても気に入った。そこで私が作り上げた中で最高のアンプと考えているTERA/CRYO/Limitedと音質を比較することで、さらにB1aの音質を理解しようと考えた。

TERA/CRYO/LimitedとB1a(プリアンプ使用)を比較すると、TERA/CRYO/Limitedの方が音がすこし細かく感じられる。聞こえなかった音が聞こえるのではなく、B1aでは感じ取れなかった音の細やかな表情までが、再現されるイメージだ。懸念された低域も、驚いたことにTERA/CRYO/Limitedの方が深みがある。

ギターの響きはTERA/CRYO/Limitedが繊細だが、ギターの煌びやかな色彩感の再現はB1aの勝ち。

TERA/CRYO/Limitedの音質はB1aよりもややストイックな傾向がある。静かで深く知的で優しいサウンドだが、B1aと比べるとやや脂気が少ない感じがあるが、絶対的なパワーを必要としないなら、BB5を鳴らすのでさえTERA/CRYO/Limitedで十分だと確信する。

TERA/CRYO/Limitedの音質を気に入っていて、ROCK/POPS/JAZZ、あるいは大編成のクラシック(シンフォニー)のように大音量を出すためのパワーが必要なら、B1aを追加するとよい。パワー不足は即座に解決し、音質は全く損なわれない。そして、音量を大きく出来れば音楽の表現力も確実に向上する。

TERA/CRYO/Limitedの音色も楽しみたいとお考えなら、TERA/CRYO/Limitedを高域、B1aを低域に使ってBi-AMP駆動をするのがよい。高域は低域の1/4程度しかパワーを必要としないから、B1aを追加する事でシステムの最大パワーを20W+20Wx4=100Wとすることが出来る。

B1a BTL接続の音質

B1aの「ステレオ」の音質は、全然悪くない。これで十分だという音が出る。しかし、ステレオをBTL(モノラル)にして、最高の音を聞きたくなるのがマニアの性と言うものだ。その要求を満たすためBTLで音を出す。

BTLに切り替えると、音質はより細かくなる。細かくなると同時に、音にさらなる厚みと余裕が出てB1aステレオ動作では感じ取れなかった、「空気の動き」までもが明確に体に伝わるようになる。

低域の厚みが増し、絶大なる低域の再現能力を有するBB5が本領を発揮する。マイクのエレメントを揺らす空気の動く感覚まで伝わるようになる。

ステレオ動作でも十分広大だった再生周波数がさらに拡大し、あたかもスタジオで生演奏を聴いている「そのまま」が伝わって来るような雰囲気のある音が出る。

BTL操作でも、すべては完璧に調和したまま崩れない。いい演奏だ。いい楽器の音だ。すごく自然で無理がなく、演奏の持つエネルギー、細やかなニュアンスまでほぼ完全に再現される。目を閉じれば、私の前に楽器がある。ステージがある。

DVDオーディオで音質をテストする

 The Super Audio Collection & Professional Test Disc / CHDVD171

DC-100KHzまでほとんどフラットに再現するB1aの実力を最大に発揮し、その音質の頂点を見極めるため、CDと同じマスターから96Khz/24bitで録音されたDVDオーディオで音質を比べる。

CDから比べると明らかに音の粒子が細かくなり、空間の静けさも向上する。しかし、意外に音の細やかさは驚くほどは変わらない。演奏の気配感や雰囲気の深さも確実に向上するが、CDには戻れないというほどではない。しかし、DVDオーディオではより音が自然に感じられるためか、CDよりも少しリラックスして音楽を聴けた。音質がより優しく、より暖かく、より自然になった。

高解像度な音になるとどうしても「録音の粗」が目立つのだが、今回のシステムはこのすさまじいレベルに向上した音質でも「マイクの悪い癖」が上手く消されている。このチューニング、バランスはすばらしいと思う。

まとめ

今回テストしたシステムの総額は、ケーブルや部屋のチューニングまでトータルすると1000万円を超えるほどの価格の「超高級機」だ。今、私の目の前で鳴っている音がそれに値するか?その価値判断には、大きな個人差があると思うが、オーディオの頂点の一つに到達した音であることに疑いはない。

音を聞く楽しみと、音楽を味わう楽しみ、その双方が非常に高い次元でバランスし、調和している。この音なら、一日中音楽を聴いていても、決して聞き飽きることはないだろうし、これ以上のいい音を求めたいという気持ちも消えるだろう。一切の破綻はなく、ほんの少しの不自然さも感じられないから、音の良さに疲れることもない。

話は変わる。今年のインターナショナル・オーディオショウには、ハイエンドショウトウキョウの準備の都合で私は参加できなかったが、その会場でスイスのとあるメーカーから4000万円近いパワーアンプが発表されたと聞く。音質の可否はともかく、その価格に私は大きな疑問を感じる。何をどう頑張ったところで、たかがパワーアンプがそんな高額になることは信じられないからだ。

オーディオは楽器に近いけれど、決して楽器ではない。工場でいくらでも作れるものに「何千万円」のプライスをつけるのはどういう了見なのだろう?その音質を機会があれば確かめたいと思うが、その音がどんなに良かったとしても、私はそれを売ろうとは絶対に思わないだろう。お祭りに担ぎ出す「御神輿」としてはふさわしいのかも知れないが、普通の庶民が「音楽を聞く」ためには、絶対に釣り合わない価格だと思う。そのとてつもない高額アンプに対して、内部配線に銀や金を使い、特別なトランジスターまで生産して作り上げられたデジタルドメインB1aは、たった100万円でしかない!100万円が高いかどうかは別として、B1aを私は「ものすごく安い」と思う。100万円で売って、デジタルドメインに利益が出るのかどうか?心配するほどだ。

オーディオの頂点を一度味わいたいとお考えなら、それも数千万円というばかげた価格ではなく、それらに匹敵するほどの最高のサウンドを手に入れたいとお考えなら、B1aを検討して間違いはないだろう。B1aは、音質〜仕上げまで手抜きはない。あなたのこだわりに答えられるだけの「魂」がこのアンプには感じられる。この製品に捧げられた情熱は、価格という「つまらない指標」には決して置き換えることができないものだ。

B1aは、「それ」を使うあなたに音を通じて、計ることのできない「何か」を感じさせてくれるだろう。

2008年11月 逸品館 代表 清原 裕介

 

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