ミュージカル フィディリティー A1 プリメイン CDプレーヤー MUSICAL FIDELITY プリメインアンプ CDプレーヤー 評価 評判 音質 テスト

FOSTEX HP-A3 音質 評価 比較 評判 テスト

ミュージカル フィディリティー MUSICAL FIDELITY
A1 Integrated Amplifier / A1 CD Pro 音質試聴

久しぶりにテストを行った、Musical Fidelityのヘッドホンアンプ V-CAN 、フォノイコライザーアンプ V-LPS 、D/Aコンバータ V-DAC は、昔からの伝統を感じさせる見事な音質に仕上がっていました。

その音を聞いていると他のMusical Fidelity製品も聴きたくなって、現在発売中のA1 プリメインアンプとA1 CD Proも借り出して聞いてみました。

その他の音質テストはこちらからご覧頂けます。

A3.2CD  、A3.2プリメイン  ・ A5 Series ・ A5.5プリメイン ・ A1 Pro ・ V-CAN Series

M6 CD M6 AMP / M3 CD M3 AMP  ・  M1 DAC

A1 Integrated Amplifier ¥258,000(税別)  生産完了しました

製品概要

『あの名器がさらに進化して再び甦る。純A級36W×2 品格と艶を見事に表現するインテグレーテッドアンプの頂点』

1980年代に発売され空前の大ヒットモデルとなった純A級プリメインアンプの傑作「A-1」から二十数年の時を経てA1が蘇りました。

21世紀リミテッドエディションは、世界中のファンたちの再生産の熱望に応えるように、あの艶と品格の高さを一段と向上させて登場しました。

一目見てそれと分かる独特のフォルムと、A-1だけが奏でることのできる孤高の音色にさらに磨きをかけ、単なる復刻版の次元を遥かに超えた完成度の高い逸品に仕上がげられた、A1 Integratedは日本国内150台の限定モデルです。

新しいだけの無個性な商品では、感じることのできないサムシングを求めるすべてのオーディオマニア、そして音楽ファンの為にさらなる熱い感動を与える アントニー・マイケルソン渾身の逸品といえます。 

今再び名器の名が生まれます。

主な仕様

■出力:純A級36W×2(8Ω)

■ダンピングファクター:142

■出力インピーダンス:47Ω

■全高調波歪率:0.02% (20Hz to 20kHz)

■入力インピーダンス:43KΩ

■チャンネル セパレーション:>52dB

■S/N比:>94dB

■PHONO入力入力感度3.3mV (MM)入力 インピーダンス47kΩ
 S/N比:81dB
オーバーロードマージン:29dB

■ ライン入力:4系統 PHONO入力:1系統(MM)

■ライン出力:PREOUT 1系統 REC OUT 1系統

■ワイヤレスシステムリモコン付属

■サイズ: 440mm(W) 77mm(H) 385mm(D)、重量:7.15kg

A1 CD Pro ¥380,000(税別) 生産完了しました

製品概要

『贅沢にも世界最高級メカニズムPhilips CD Pro2 採用 最高級24bit 192kHzアップサンプリング CDプレーヤー』

「A1 CD Pro」には、世界の数々のハイエンドCDプレーヤーに搭載されているフィリップス社のCD Pro2メカニズムが採用されています。DACには、最新のフィルターとアウトプットテクノロジーが使用された、24bit/ 192kHzアップサンプリングのチップを搭載しています。

この世界で最も優れたCDメカニズムと超最新DACシステム(Burr Brown 1792&4392サンプルレートコンバーター)を採用したことで、A1 CD Proは上級レベルのパフォーマンスを得ることに成功しました。この素晴らしいパフォーマンスを美しいA1スタイルのケースワークで包みながら、リーズナブルな価格を実現しています。この驚く程のコストパフォーマンスは他に類を見ません。

ミュージカルフィデリティ社の優れたデジタル技術の粋を集めて設計・製造され、アナログ・レコード以上の豊かな表現をCDから引き出すことに成功した 「A1 CD Pro」は、デジタル信号を最高のアナログ音楽に築きあげた、ミュージカルフィデリティ社の自信作です。

主な仕様

■メカニズム:Philips CDP2メカ

■DAC:24bit デルターシグマ デュアルディファレンシャル

■フィルター:8倍オーバー サンプリング

■アナログアウトインピーダンス:50Ω

■ジッター:135ps以下

■出力電圧:2.18V rms/1kHz

■チャンネルセパレーション:95dB以上

■S/N比:117dB以上

■全高調波歪率:0.003%

■アナログ出力:RCA1系統

■デジタル出力:同軸/光(TOS)各1系統

■最大消費電力:15W

■ワイヤレスシステムリモコン、磁気クランプ付属

■サイズ:440mm(W) 78mm(H) 280mm(D)、■重量:10.1kg

付属する電源ケーブルとリモコン

■電源ケーブルは、一般的なものが付属します。

■アンプとCDプレーヤーには、同一のリモコンが付属します。

試聴テスト

試聴に使ったスピーカー:Vienna Acoustics T3G

A1 CD Proの試聴テストは、FOSTEX HP-A3のテストに続いて行ったので、まずMusical Fidelity A1 CD ProとPC+HP-A3の音質比較の続きからスタートする。試聴したのは、世界と日本を代表する2枚のPOPSだ。

 マイケル・ジャクソン “History”

 安室奈美恵 “BEST FICTION”

最初に自作RCAケーブル(HCR-LINE TYPE-B、プラグはノイトリック)を用いてPCにリッピングしたCDの音声をHP-A3(USB接続)、A1 Integrated(USB接続)で比較すると、音の細やかさ、再生周波数帯域の広さでHP-A3がA1 Integrated内蔵USB/DACを大きく上回った。

次にHP-A3とA1 CD Proを比較すると、PC+HP-A3を音源とする場合に比較して、A1 CD Proでは高域の透明感や音の品位が大きく向上した。その質感の差を例えるなら、プラスティックがクリスタルガラスになったほどの違いがあった。各楽器の分離が向上し、楽音のエネルギー感もぐんと大きくなる。しかし、時としてそれが災いし、高域がやや強く感じられるが、それはソフトの素性がよりストレートに出たためだと思った。

ここでケーブルをAIRBOW X-Tensionに変更し、A1 CD Proを聞いてみた。

RCAケーブル:AIRBOW MSU X Tension

驚いたことにRCAケーブルでこれくらいまで音が違うか!というほど音が変わった。低音の量感がアップして輪郭もしっかりする。高域の透明感は一段と向上するがエッジの荒れが緩和され、高域はしっとりと滑らかになって、耳障りだった高音がそうてなくなった。ボーカルも透明感が向上すると同時に、繊細な表現がよりデリケートになって、音楽のグレードが1〜2段階向上したように感じられた。 

この組合せで聞いている限り、昔のA1で不満に感じられた低音の緩さや高域のピントの甘さはまったく感じられない。低音の骨格はシッカリし、高音も切れ味鋭く伸びきって聞こえる。ボーカルもピントがシャープだ。音の分離にも優れそれぞれの音がほとんど混じらず綺麗に分離する。しかも前後方向への奥行きは充分に深い。日本製品にありがちな分離は良くても平面的で無表情なな音ではなく、クリアでHiFiだがとても有機的なサウンドだ。

Musical Fidelityが21世紀の!と称する新型A1には、昔のA級アンプのマイナスイメージである「トロさ」は、微塵も感じられない。

ディスクを換えてさらに試聴を続ける。

 ノラ・ジョーンズ “Come Away With Me”

A1 Integratedは、薄型のボディーに似合わない厚みのある重心の低い音でベースを鳴らす。確かに大型アンプのような重量感はないが、音楽の骨格としてのベースの役割は充分に果たせているパワフルで太い音だ。

ピアノは、響きの音色が美しい。

ゆったりと、ウッディーに響くベースに、きらめくようにピアノが入り、ギターが美しい余韻を奏でる。その一連の流れ、コンビネーションに容易く心が奪われる。

ベースの弦のこすれる音、弦をリリースするときのノイズも綺麗に再現され、臨場感を高めてくれる。

ノラの声は、きめ細やかで質感が高く上品な艶を持って語りかける。

ソフィスケイトされたことでデビューモデルA1の「暖かい音」のイメージからは少し離れたが、楽器やボーカルの「音色」がとても美しく、心酔できるサウンドだった。初代にはない「煌びやかさ」が音に宿った。

 ヒラリー・ハーン “バッハ無伴奏バイオリン”

バイオリンが「タップリ」と木質的に響くが、ピントはシャープに保たれ音像は一切肥大しない。間接音が多いのに定位がぼやけないのは素晴らしい。コンサートホールの響きが空気のように広がって部屋を満たす。バイオリンのシャープな音が、それに呼応しながら骨格を作る。まるでコンサートホールの最上席でバイオリンを聞いているような、芳醇さとハードさが絶妙にマッチした音。心地よいサウンドだ。

このソフトは好きでよくAIRBOWで聞いた。中でもTERAで聞くウルトラシャープな音は私のお気に入りで、店でもよく鳴らしていたから、その音の切れ味の鋭さが耳に焼き付いてしまったお客様も少なくないと思う。それと比べるとA1 Integratedは切れ味が穏やで、高域のタッチはソフトだ。しかし、バイオリンの音は充分に「シャープ」に聞こえる。それは、全体の「速度の対比」が上手く保たれているからだ。この「相対感覚のスケールを大切にした音質チューニング」は、私の好きなBLADELIUSの音にも共通するが、Musical Fidelityのタッチはそれよりも僅かにハードだ。それはともかく、Musical Fidelityの音楽的なチューニングの巧さには、いつも舌を巻かされる。

 カーペンターズ “Greatest Hits”

響きの色彩が美しく、楽器の音が部屋の中に漂うようだ。

ボーカルはピントが良いが、ハードにならず声は甘い。

私の印象では、カレン・カーペンターの声は太陽と言うよりは月の光のイメージで決して明るいとは思えない。だから、下手なコンポで鳴らすと、重く暗い「寒い音」になってしまう。

しかし、Musical Fidelityはカレンの声を実に優しく、女性的な柔らかさを持って鳴らす。まるで、子守歌を聴いているように時間を忘れて聞き入ってしまった。

 

このセットにマッチしそうな楽曲として、この曲を選んだのは大正解だった。シンフォニーらしく音場が広大に広がるが、音像には微塵の甘さもなく楽器の分離が素晴らしい。あるべき音があるべき所から出てくる。なんて素晴らしいサウンドなんだろう。

低音には十分な厚みと広がりがある。オーボエやクラリネット、フルートやピッコロ、それぞれの管楽器の微妙な音色の違いが見事に描き出され、交響曲の持つ雄大さ、楽器の多様性が体全体に伝わってくる。

T3Gとのマッチングも素晴らしく、一糸乱れぬ素晴らしいオーケストラレーションで「新世界」がリスニングルームに展開する。今聞いている音は、オーディオの一つの「ベストサンド」と言って差し支えないだろう。悠久の楽曲の流れに身を委ねていると、あっという間に12分が経ってしまった。時を忘れるというのは、まさにこれを言うのだろう。

 フォープレイ

今度は苦手だと思われる曲を選んで聞く。

音のエッジがビシビシ切れてぐんぐん前に出てくるようなパワフルさはA1にはないが、TUBEアンプを使ったエレキギターの甘さが出て、真空管アンプで鳴らしているような「鮮やかで美しい音」で聞ける。

穏やかに美しく流れる、こういう「フュージョン」の聴き方もそれはそれで悪くない。BGM的に聞き流すつもりなら、この音でもOKだろう。 

総合結果

新世代のA1 Seriesには、ふわっとした甘さの中に時々ハッとするようなシャープな音が出るデビュー作の血がしっかりと受け継がれている。気付かないうちにその音の美しさに翻弄されて、時間を忘れる。そんなウェルバランスにまとめられた、大人のアンプだ。

大人の音楽をチョイスして、明かりを落とした部屋で一杯やりながら音楽を嗜む。昼下がりに薫り高いティーをのみながら、ヨーロッパの洒落を感じさせる小作品を聞く。

A1は、そういう品格の高い完成された製品に仕上がっていた。

後書き

FOSTEX HP-A3とPC、そしてA1 Seriesを組合せ多様な音源で音楽を聞き比べた。印象に残ったのは2点。

一つは、マイスターによって高度にチューニングされたオーディオの持つ「芸術性」にPCは、まったく及ばないこと。

もう一つは、ケーブルによる「音質の変化が侮れない」ことだ。そしてその傾向は、ピュアオーディオよりもPCオーディオで顕著だ。その理由を私は次のように考える。

サンプリングされ「データー」になった音源には「個性」がない。特にデジタル信号を「データー」として扱い音を出すPCには、ピュアオーディオ機器のような「歪みによる個性」が生まれにくい。結果として、アナログプレーヤーほどの「強い個性」を持つ製品が少なくなった。

入力される音の個性が小さくなったことにより、「ケーブルやアクセサリー味わい」が機器のそれに埋もれることなく旧来よりもクローズアップされたのだろうと思う。さらに昨今の技術革新による「ケーブル材質の飛躍的な進歩」もそれに拍車を掛けている。

ハードの販売からスタートした私だから、「電線病」と悪口を言われるような「アクセサリー・フリーク」には抵抗を感じるし、ケーブルの音質でコンポの音楽性が大きく左右されるようなことがあってはならないと考える。

しかし、それでも「今のケーブル」は、侮れない。一昨年にWireworldの高級品のテストで経験した「ケーブルでコンポの世界が変わる」ということが、低価格のケーブルでも現実になりつつある。

オーディオ・アクセサリーは、立派なコンポーネント。今回のテストを通じて、そういう思いがさらに強くなった。

2010年 1月29日 逸品館代表 清原 裕介

 

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