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SOULNOTE (ソウルノート) A-1 、 C-1 AIRBOW Little Cosmos5 音質比較試聴
「SOULNOTE/ソウルノート」は、marantzとDENONが「D&Mホールディング」に統合された時期、2004年6月にmarantzからスピンアウトする形で「スタンダード製品、スーパースコープ製品、業務機器」などの電子・電気機器の企画開発から生産、販売まで一貫した業務を展開する目的で設立された会社「CSR」が2006年に設立したブランドです。 ブランド設立当初、SOULNOTEの音決めは「マランツで主力製品の開発をしていた鈴木氏」が行い、同時に彼はSOULNOTEの販売会社「株式会社SOULNOTE」を立ち上げ、「SOULNOTE製品の国内総販売元」として業務を行いました。 しかし、2015年8月吉日に鈴木氏は、「株式会社SOULNOTE」の社名を「9月1日より、ファンダメンタル株式会社に変更いたします。」というリリースを発表し、「CSR」における「SOULNOTE業務」のすべてと決別します。この時より、SOULNOTE製品は、設計・生産・販売のすべてが「CSR」に移行されました。 2016年から、100%「CSR」のブランドとして新たなスタートを切る「新生SOULNOTE」が新発売するのは、プリメインアンプ「A-1(170,000円・税別)」とCDプレーヤー「C-1(180,000円・税別)」の2モデルです。このモデルは、2006年からスタートしたSOULNOTEブランドの10thアニバーサリー(10周年記念)モデルで、SOULNOTEらしく「シンプルかつ高品位にこだわった設計」を貫きながら、音質がさらにブラッシュアップされ、外観はまったく新しいプラチナシルバー仕上げに生まれ変わっています。 ※従来のブラックモデルは、250台限定で生産されます。 メーカー希望小売価格 \170,000(税別) A-1は同社オリジナルの完全無帰還ディスクリート回路を受け継ぎながら配線や経路、パーツ類など、回路の高効率化、最適化を図られ、ハイスピードな供給を行う電源部も基本的な構成はそのままに、元となる整流回路の素子やパーツ類、給電ラインが見直されています。またボリュームは、新たに音質への影響を排除したリレーアッテネーター式のバランス型が採用され、より高精度、高品位なコントロールが図られています。入力はXLR×1を含むアナログ4系統。アンプ出力は80W+80W(8Ω)で消費電力は190W、サイズ・重量は幅430×高さ102×奥行418o・10kgです。 メーカー希望小売価格 \180,000(税別) ペアとなるCDプレーヤーC-1は、安定した動作と音質で定評あるDACチップのPCM1792Aを、左右チャンネルに各1基ずつ採用し、より高精度な変換を図るとともに、DAC回路から得られるバランス出力を、応答性に優れた無帰還フルディスクリートアンプでそのまま出力するよう設計されています。2倍速のCDメカニズムでディスクのオーディオデータを読み出した後、一度、データを蓄えてからDA変換するバッファリング回路でジッターやサーボ系からのノイズの影響をカット。電源部はアンプ並みの大容量180VAのトロイダルトランスでハイスピードな供給に応えるとともに、デジタル回路への供給を専用化。内部クロックやモーターの回転、デジタル信号伝送などによるノイズのアナログ回路への影響を遮断しています。消費電力は31W、サイズ・重量は幅430×高さ102×奥行393o・9kgです。 外観の印象 プロントパネル、端子類、リモコンなどはコストがかかっているのですが、フロントパネルに用いられた「シャープな直線」の中に「四角形」の操作スイッチ類を配置したことで、「隙間の誤差」が目立ち、やや煩雑な印象です。 シャープな直線の中に操作スイッチを収めるというデザインは、過去にEsotericが「SA-10」に採用していますが、直線ラインが揃わないという同様の問題に悩まされ、以後このような直線基調のデザインのCDプレーヤーを発売されていません。 直線上に角形のスイッチを並べる製品デザインは「パソコン上の画像」では、綺麗に見えます。しかし、プッシュ式スイッチ類をスムースに動かすためには「遊び」が必要なので、その「遊び分」スイッチがずれてしまったり、あるいは斜めになってしまうため、ラインが綺麗に揃わないのです。それがフロントパネルの見た目を「雑」に感じさせる原因になっています。天板の塗装もコストのかかる仕上げを採用しているのですが、艶がありすぎて「僅かな凹凸まで目立ち」それが少し安物っぽい印象を与えています。 オーディオ機器作りの経験が豊富なmarantzやDENON、あるいはPioneerやYAMAHAといった老舗メーカーは、コストを抑えながら美しく豪華な筐体を上手く作ります。しかし、よく似た手法で作られるために「個性」は薄くなります。「SOULNOTE」は、若干の「雑」な印象と引き替えに、量産メーカーにない「強烈な印象」を持っています。種海外製品にも通じるその「塊感」は、なかなかのものですが、これが輸入品なら間違いなく「価格は2倍」するでしょう。圧倒的に良心的な価格設定は、さすがです。 本体の脚は「スパイク」が使われています。 付属電源ケーブル・リモコン 試聴環境 Vienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G) (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) 試聴は、スピーカーにVienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G)を組み合わせ、SOULNOTEとAIRBOW CD5005/LC5、AIRBOW PM5005/LC5を聞き比べました。 販売価格 \65,000(税込) 販売価格 \60,000(税込)
SOULNOTE A-1、C-1音質評価
スイッチを入れて音を出した瞬間から高域が綺麗に伸び、細かい音までハッキリ聞こえ、このクラスにしては「攻めてるな」という印象を受けました。 CDをリピートにして帰宅し、試聴は翌日昼過ぎ(約15時間のウォーミングアップの後)に行いました。 音の輪郭がシャープで明瞭度がとても高い。 輪郭を持ち上げて明瞭度を高めていると、前後方向への音が広がりにくくなるが、せせらぎでは音の広がりは問題なく、音場はスピーカーを中心に大きく広がる。 水の音は滑らかで水泡の弾けるような音がクッキリと聞こえるが、水面のうねるような様子は伝わらない。 鳥の声はやはりシャープで驚くほどハッキリ聞こえるが、表情がやや単調で、暖かさやニュアンスが伝わりにくい。 色彩感は十分にある。高精細度のジオラマを見ているような、細やかで美しい音でせせらぎが再現された。 明瞭度が高く、細かい音まで聞き取れるのは素晴らしいが、バイオリン、チェロ、コントラバスが横1列に並んでしまう。特に問題なのがコントラバスの音が「早すぎ」て、低音が後方に回り込まずに前に出てくることだ。 生演奏をホールで聴くときは、バイオリンがスッと前に抜け出て、その後にチェロが展開、コントラバスはやや「遅れて」身体を包み込むように押し寄せてくる。高域が早く低域が少し遅れるような、時間差を感じさせる音の広がりや楽器の鳴り方が理想だが、すべての速度が同じで、楽器が横1列に並んでしまう。 弦楽器の音は細かいが高域が荒れて演奏が乱れて感じられるが、弦楽器の質感や細やかさは、この価格帯のコンポの平均を大きく超え、解像度に関してはこのクラスではずば抜けて高い。 ギターの音は切れ味が良く音色の色彩感も鮮やかだ。 しかし、低音の出方は明らかに早すぎる。 ギターの音は、弦が分割振動する前に表面に振動が伝播して発生する「衝撃音(アタック)」の後に、細い弦から順に振動が分割共振へと収束し「音程(ピッチ)」が安定する。そして、それが共鳴体(胴)に伝わって響きが生まれる。これが弦楽器から音が出るときの流れだ。物理的にも「質量が大きいものほど動きにくい」から、高音と低音が同時に発生することはなく、必ず「低音が遅れて」来るにもかかわらず、低音の出方が早すぎるから、生音を知っていると違和感が生じる。 タイミングのずれは、ギタリストとボーカルの「関係性」にも影響を与え、演奏が僅かに雑に聞こえる。 ギターとボーカルを別々に聞いていれば問題はないが、少し離れた部分から演奏全体を捉えようとすると、若干雑に感じられることがある。ボーカルは子音がやや荒れるが、それを除けばギターのような問題はない。 打鍵感のアタックは問題ないが、ピアノの低音が「ぶわり」と広がってしまう。 人間は「高音」と「低音」を「個別」に聞くのではなく、密接に関係させながら聞いている。低音は「高音の隈取り」が伴ってこそ、実在感が出てくるのであって、高音の隈取りが適切なタイミングで入らないと、測定上低音が検知されても、人間には低音が聞こえない(感じられない)。 楽器に例えるなら「ティンパニー」と「和太鼓の違い」。木製の胴に皮が張ってあるという構造は同じだが、ティンパニーは「フェルトを巻いたバチ」が使われ、和太鼓は「木のバチ」が使われるところが違う。フェルトのバチは「高域の隈取り(ハッキリした高い音)」を発生しないので、ティンパーニーの低音は「どろどろして膨らんで」いる。木のバチは「明確な隈取り(ハッキリした高音の衝撃波)」を発生するので、和太鼓の低音はパンチがあり身体にドーンと伝わる。 事実、「スマートフォンで低音を出す」ために「高音を強調する」という技術が使われる。サイズが小さく物理的に限られた低音しか出ないスマートフォンは、「高音を強調すること」で実際以上の低音が聞こえるように作られていたのだ。 A-1/C-1の組み合わせでは「高音のタイミング(高音の隈取りの発生するタイミング)」がほんの僅かだが早すぎる。低音をハッキリと聞かせるために必要な「高音の隈取り」のタイミングがずれているので、低音がしっかりと止まらずに膨らんでしまうのだ。 また、全般的に高音が強調されるので、ピアノの高次倍音がやや耳に付き、ボーカルの子音も荒れて聞こえる。しかし、逆に高音が僅かに強調されることで、すべての音がハッキリと聞こえるし、スピーカーから前方に音像がクッキリと出てくる。また、聞こえなかった音がハッキリ聞こえるようになるから「これが良い音」と感じられるケースも少なくないだろう。 イントロ部分では、やはり管楽器が横1列に並んでしまう。弦楽器と管楽器の「距離感」も近すぎる。それはSOULNOTE A-1、C-1が音の輪郭を強調しているからだ。 写真の「ポートレート」を思い浮かべて欲しい。人物を強調するために、ポートレートの撮影ではあえて人物の背後を「ぼかし」ている。カメラの性能がどれほど向上しても、「ハッキリと写るもの」と「ぼやけて写るもの」の両方が「表現」のために必要とされるのは変わらない。 音楽も同じで「主旋律」にかぶりこまないように「副旋律はそれよりも明瞭度を下げた音(まろやかな音)」で演奏されている。ポートレートと同じように、「聞こえる音(主役の音)」と「聞き取りにくい音(脇役の音)」の「両方」が「表現」のために必要とされる。だから録音時には「ハッキリと聞こえないように録音されていた「脇役の音」が「主役の音」と同じようにハッキリと聞こえるのはよくない。それは音質の改善ではなく、音楽の改変になるからだ。 あえて「主役」を引き立てるために「ぼやかして演奏していた脇役の音」をハッキリ聞かせるのは「よけいなお世話」でしかない。けれど、多くのオーディオ設計者やマニアは「すべての音がハッキリと聞き取れる方がよい製品」だと勘違いしている。 高域が強調されると、本来後にあるはずの音が前に出てくる。だから、前後方向への音の広がりが不足気味になる。今回試聴したSOULNOTEは、そういう傾向を持っている。しかし、EsotericもSOULNOTEと似た傾向を持っているが、その音質は高く評価され、よく売れている。 試聴後感想 A-1/C-1の「音質」は、このクラスではずば抜けています。細かい音まで良く聞こえますし、質感や密度感も決して低くありません。色彩や潤いも感じらる、暖かさも持っています。 けれど「本来は隠れるべき音」までが、「ハッキリと聞こえてくる」のは、音楽のジャンルによっては評価が分かれると思います。 RockやPops、特に最新のソフトには、A-1、C-1の音は向いています。古いソフト、交響曲にはあまり向いていないように思います。確かなのは、この音質でこの価格は「安い」ということです。 AIRBOW CD5005 LC5、PM5005 LC5 (Little Cosmos5) 音質評価
A-1/C-1と対照的な製品として、AIRBOW 「Little Cosmos5」を聞いてみました。 聞こえる音の細やかさは、A-1、C-1には及ばない。けれど、川の水面で水泡が弾け、水が波打つ様子が立体的で、鳥の声の遠近の違いもハッキリと伝わる。けれど、一番大きく違って感じられるのは「鳥の鳴き声のバリエーションの豊富さ」だ。 A-1/C-1で聞く鳥の声は表情が単一だった。それをLittle Cosmos5で聞くと「小鳥たちが鳴き声で会話」しているように聞こえる。甘い鳴き方、慌てた鳴き方、呼んでいるような鳴き方、鳥の声が圧倒的に豊富なバリエーションで再現される。 水の流れる音の変化、鳥の鳴き声の変化、遠くからかすかに聞こえる別種の鳥の声。そう言うものがすべて「関係を持ち、有機的に繋がっている」ことを感じる。 目を閉じると目の前に「せせらぎ」があるだけで、そこにはスピーカーもなければ、オーディオ的な何かはまったく感じられない。 一切の違和感がなく、自然な音。せせらぎを取り巻く「空気感」さえ感じられる。身体の力が抜けて、心が軽くなる。 聞こえる音の数では及ばないかも知れないが、表現力は圧倒的に勝っている。 弦楽器を感でているすべての奏者が「有機的な関わり」を持って演奏しているのがよくわかる。 バイオリンの音、チェロの音、コントラバスの音。さらには、バイオリニスト個人の奏でる音の違い。バイオリニストが弓を返した変化、主旋律がバイオリニストからチェリスト、そしてコントラバス奏者へとバトンタッチされる様子が手に取るようにわかる。 旋律が奏者の間を行き来し、回転運動を行うことで、音楽が大きく躍動する。それぞれの楽器の「表情」が伝わり、耳を澄ますと奏者だけではなく、指揮者の存在すら感じ取れる。 音のエッジが緩くなったことで、それぞれの音像のシャープさが後退している。ボーカルの口元の動きも見えにくくなった。 しかし、ギターの音そのもの、ボーカルの声は、A-1/C-1の方が魅力的に感じられたが、Little
Cosmos5では、ギタリストが弦を弾き、リリースし、ギターから音が出る様子が見えるように伝わってくる。 Little
Cosmos5でそれを聞くと、この曲ではボーカルはギタリストを100%信頼し、心を込めて歌うことに集中し、ギタリストはボーカルを引き立てることだけに集中している様子がとても良く分かる。 音が出始めたとたんに、この曲の主題である「望郷の想い」がひしひしと伝わってくる。
90万円(ペア・税別)のスピーカーVienna Acousitics Beethoven Concert
Grand(T3G)に、CDプレーヤーとプリメインアンプのセットで「僅か12万円」のLittle
Cosmos5を組み合わせているが、そのチープさはまったく感じられない。ただ、完成された「音楽再現装置」がそこにあるだけだ。スピーカーやコンポの存在感は完全に消え、生演奏が部屋の中で鳴っている。 確かに音の細やかさという意味では、Little Cosmos5はSOULNOTEに及ばない。 A-1/C-1では分離していた弦楽器は渾然一体と鳴っているし、管楽器同士の分離も甘い。けれどそれぞれの楽器と楽器の間に、必要な空間があり、その空間は響きでそれぞれの奏者が繋がっている。 聞こえている音はすべて密接な関係を持って繋がっていて、やがてその向こうにあるものが見えてくる。 聞こえない音はあるかも知れないが、聞こえる音はすべて「無駄」ではない。
音の変化の量は大きい。音量も色彩感も大きく変化し、演奏が躍動する。 試聴後感想
Little Cosmosのコンセプトは、「最低の価格で最高の音楽を実現したい」、「低価格で高級品に匹敵する感動的な音で音楽を聞いて欲しい」と言うものです。Little
Cosmos(小宇宙)と名付けたのは、音楽の中にある「宇宙観」まで再現したいと考えたからです。 試聴後感想 試聴を終えてこの文章を書きながら、Little Cosmos5とBeethoven Concert Grand(T3G)のセットで、Philipsレーベルから発売されている「モーツァルトピアノ協奏曲20番、24番/pf:クララハスキル、マルケヴィチ指揮、コンセール・ラムルー管弦楽団」を聞いています。 CDプレーヤー/プリメインアンプのセットで「12万円」という価格のLittle Cosmos5ですが、このような本格的なクラシックを素晴らしい音質で奏でてくれます。 Little Cosmos5とBeethoven Concert Grand(T3G)が奏でる、当時の人たちが生きていて目の前で演奏しているような音質よりも、録音されたこの演奏が「いかに素晴らしいもの」であったかという事実により大きな感動を覚えます。一人として手を抜くことなく、芸術にすべてを捧げたからこそ、こういう奇蹟のような「演奏」が遺せたのでしょう けれど残念ながら、今の高級コンポの多くは、こういう音を出しません。飾りやスパイスが多すぎるからです。 低価格のオーディオ機器で、良質な音楽を再現するのは決して難しいことではありません。音の細やかさ、ダイナミックレンジの広さ、そう言う「聞こえる音」に耳を奪われず、演奏者が成し遂げた素晴らしい「楽音の関係性を正しく保つ」事に集中すれば良いだけなのです。 私はオーディオを「風景画」だと考えています。写真はすべてを記録しますが、絵画で重要なのは「感じた印象を伝える」ために「何を残し、何を残さないか」ということです。オーディオの録音再生も同じで、限られた音の中で「何を残せばよいか」が音楽を正確に伝えるために最も大切なのです。特に「再現できる音の数が少なくなってしまう低価格の製品」では、「何が残せるか」がとても大切です。再現できるものが「少なくなってもそれが正確」であれば、「不正確な音を発生する高級機」よりも音楽は、より深く伝わります。だからこそ、時にオーディオ機器の価格と音楽再現能力は、比例しないと感じることがあるのです。 けれど、どんなによいコンポを持っていても、必ず買い替えたくなるのが人間の性です。そして、買い替えるときには以前のものよりも高価なものにしたい、より新しいものが欲しいと考えるでしょう。だから、オーディオ機器は年を重ねる毎に高くなり、新製品には魅力的なスペックが与えられています。けれど、今日自分自身が作った「エントリーモデル」Little Cosmos5を改めて聞いて、そんな流れに自分も乗ってしまっていたことに気がつきました。オーディオは価格や年式で決めてはならないのです。
Little Cosmosの表現力は、代を重ねる毎に改善されています。第5世代目のモデルでは、遂に古典的な音楽芸術を味わい尽くすために、これ以上のコンポは不要だと確信するほどの音楽再現能力を獲得しています。Little
Cosmos5で、銘盤を一枚でも多く聞いて欲しいと思います。良い音楽との出会いが、きっと人生に良い変化をもたらしてくれるでしょう。 このレポートを書いた後も、Little Cosmos5でいろんなディスクを聞いていて、忘れていたことに気づくことがありました。 Little Cosmos5がその真価を発揮するのは、「思いを込められた演奏」に限られていて「薄っぺらい音楽」は苦手なのです。それが 音質ではなく、音楽(演奏)の本質を伝えられるコンポの限界なのでしょう。 オーディオの喜びは「良い音楽に触れること」と「良い音を聞くこと」です。 音質か? 芸術性か? 高級品ならコストがかけられるので双方を高い次元で再現できます。 けれど、普及価格帯の商品ではその「どちらか」を選ばなければ、ただの中途半端な音になってしまいます。 SOULNOTEが選んだのは「音質」です。価格を考えれば、A-1/C-1はとても良心的な製品だと思います。 2016年6月 逸品館代表 清原裕介 |
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