ウィーン アコースティック クリムト klimt vienna acoustics klmit 音質 評価 試聴

Vienna Acoustics Klimt Series “ The Music ”

ウィーン アコースティック クリムト シリーズ ザ・ミュージック

Vienna Acoustics Klmit Series

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Vienna Acoustics presents the Reference Klimt Series
(メーカー広報資料より抜粋)

■ 情熱、技術、リーダーシップ、革新性、展望、調和、チームワーク

クリムトと彼の芸術を貫いてきたこうした要因は、ウィーン・アコーステックにとっても目標であり、今回の、クリムトシリーズ最初のモデル、「TheMusic」を実現してきたものなのです。

■ 革命

ウィーン・アコーステック「The Music」は、 まさに革命的な18cm の新しいフラット、同軸ドライバーを採用しました。スピーカー設計者が長年苦闘してきた自らの理想にきわめて近づいたものともいえます。 それは、7オクータブの音階を、単一時間軸上で位相の統一を図るものなのです。 この、誰もなしえなかった画期的なドライバーは、「静かな池に落とされた小石」を擬した音でさえ、空間的コヒーレンスを再生させ、恐らくオリジナルの録音技術者をも救うものなのです。

この特許を取得したドライバーの物理学こそ、質量的には機能上最小限に留めながら、経験の積み重ねでコーンの強度を強化すべく長年尽力してきたウィーン・アコーステックの成果なのです。

フラット・コーンは、実際上強度的には弱いものです。この弱点を、特許を取得した「単面軽量コーンフレーム」(one-sided-cone-light-framing)はかえって利点に変えたのです。 これは、構造的に見て最適な重量強度比を実現しているにとどまらず、(強度の確保にはサンドイッチ構造が考えられますが、それでは第2 層と厚いハニカムメッシュを必要とするので、重過ぎます)、また、リブの数、それらの形状、厚み、同心もしくは同軸上の方向性、および重要な箇所での設定条件を精査、調整することによって、際立った、緻密な音と瞬時のリスポンスを実現したのです。

コーン材料の基礎はTPX です。 コーンの後部側にある軽量フレームと釣り合いの取れた強度/内部ダンピング比の最適化を図るべく、他の材質と合成されて使用されています。射出成形金型で最適に調整された材料にガラスファイバーを加えることによって、最終的な強度が確保されました。 すべてのコーンは、ウィーン・アコーステックがオーストリアで開発、生産し、その後、ドイツ、イートン社でドライバーとして完成されます。

ウィーン・アコーステックのチーフ・エンジニア、ピーター・ガンシュテラーは、様々な要因を分析し、放射状羽根付き構造を開発し(建築家のように必要に応じてリブを立てる)、中心部に羽根状のネオジウム・マグネットを置き、新たな芸術的な領域に到達したシルクドーム・ツイターを組み込み、きわめて強度が高く、平面精度もまた高いものへとフラット・コーンを仕上げる(こうして、ドライバー越しに、時間的、周波数的な際立った位相転換を排除する)ことに成功しました。

最適な再生装置、同軸構造の実現を目指して、ピーター・ガンシュテラーは、何年もの開発期間をかけ、フラット・コーンを実現させたのです。共有中心を持つ二つのドライバーを置くことは、当社の開発した方法以外では、近づきがたい同一音となるようなホーン負荷を誘発するコーンがツーイターの許容しがたい色づけをもたらし、現在の技術水準ではそれ自体でミッドレンジの振動版の機能を損なうものとなりかねません。しかし、当社の技術をもちいることで、ハイエンド業界において、なんらの奇異感なく円滑に音楽を楽しむことが出来るのです。 同様に、ミッドレンジそれ自体も、比較できないほど色付けを排除しています。 通常のコーン状のドライバーは、内部の部分によって主として中域の高部を再生しますが、そのことによってホーン負荷による歪を派生させるのです。

当社のフラット・コーンは、リブとグラスファイバーを使用することで、きわめて強度が高いのですが、TPX材のやわらかい内部ダンピング効果を伴っており、円滑な音楽再生を実現できるのです。同軸単独で、100Hz から20,000Hz までの周波数領域、これをスピーカーの、そして音楽再生の心臓部として把握し、ピストンのように活動するのです。このミュージック・センターはかくも重要であるがゆえに、独立した筐体としたのです。

■ 超低域、超高域

上に置いた筐体は、中域と低域の高部を受け持つのですが、この第一のドライバーの領域以下を受け持つものとして、独立の大きな筐体を設計しました。3 個の独自な低域用ドライバーを設置してあります。スパイダーコーンフレーミング(最終組立ては、やはり同じドイツ、イートン社です)で型鋳造された、25cm超硬度NAWIコーンがそれで、 18Hz から100Hz までの周波数領域をカバーします。 3 個のユニットはパラレルに駆動していますが、上側の一つは筐体としては独立しています。

最後になりますが、かの有名な日本のハイエンド業界のスペシャリスト、ムラタで製造されたスーパー・ツーイターを搭載しております。下部の筐体の一番上に設置し、周波数領域は20,000Hz から100,000Hz に及びます。開発期間中、私たちは、スーパーツイターに使用されているpiezo 技術が20,000Hz 以上の領域で(気球を膨張させるように振舞う最適分散化)、優れた利点を持っていることを明らかにしてきました。

※村田製作所がセラミックツィーターの生産を完了したため2013年後期モデルより、スーパーツィーターはスキャンスピーク製のドーム型スーパーツィーターに変更されました。スーパーツィーターの変更に伴い周波数特性は22-50KHzに変わっています。

■機能に見合ったフォルム

同軸ミュージック・センターは、バスチェンバーからは完全に独立しており、特製の筐体は音の明瞭さと自然さを表現します。キャビネットの構造は、この技術の多くが新たに開発されたものです。上部の独立した筐体はハイテク技術を駆使したアルミ軸受け接続により、低域筐体から完全に分離され、左右だけでなく上下にも移動調整可能なため、部屋にあわせた最適な方向性を確保することが出来ます。

こうして、狭いスイート・スポットを探すのではなく、スイートゾーンを創造することが可能です。特製の同軸ポイント源キャビネットを調整し、フラッシュライトを浴びる方向にむけることにより、ご希望のスイートゾーンを容易に創造できるのです。更には、どのような部屋の状況にも音を最適化できるため、通常では人の耳による直接の信号からは適切に分離できない初期反射の撹乱を低減することにも大いに寄与するのです。

申し上げるまでもなく、当社のスピーカーの仕上げは業界最高水準を誇っています。THE MUSIC は、純ピアノブラック仕様とサペレ材仕様の仕上げが可能です。

主な仕様

■システム構成

3 ウェイ・サブウーファー搭載型

■ユニット構成

ベースドライバー  : 22.8cm イートン社製スパイダーコーンウーファー×3

同軸ドライバー  : 17.8cm イートン社製フラットスパイダーコーン / 2.5cm シルクドーム型ツィーター×1

スーパーツィーター  : 1.3cm ムラタ製スーパーツィーター

※2013年後期モデルよりスーパーツィーターは、スキャンスピーク製のドーム型スーパーツィーターに変更されました。この変更に伴い周波数特性は、22-50KHzに変わっています。

■インピーダンス

4 Ω

■再生周波数帯域

22-100,000 Hz(セラミックツィーター搭載モデル)
22-50,000Hz(ドームツィーター搭載モデル)

■クロスオーバー周波数

100Hz、2400Hz、20,000Hz(セラミックツィーター搭載モデル)

120Hz、2400Hz、15,000Hz(ドームツィーター搭載モデル)

■音圧レベル

91 dB

■許容入力

50 〜 500W

■寸法

273×630×1295 (W×D×H)mm ※スパイク部含まず

■質量

82 kg (1 台)

■カラー

SAPELE、PIANO BLACK

■メーカー希望小売価格

380万円(税別・ペア)

主な特徴

ユニット構成

6つのユニットで22Hz〜100kHzを再現する。

 

ソフトドーム型ツィーター搭載、平面型スパイダーコーン採用の同軸7インチユニット。

村田製作所の0.5インチ・セラミック・スーパーツィーター。

9インチウーファーユニット。

 

スピーカー端子・ユニットゲイン調整

スピーカー端子は、他のモデルと共通でシングルワイヤリング接続のみとなっています。

バイワイヤリング接続を行うと、音質のバランスが変わることが多いため、Vienna Acousticsは伝統的にバイワイヤリングに対応しません。Sonus Faberも同じ考えです。

スピーカー端子の上には、3つのレバースイッチがあり、部屋の大きさに合わせてスピーカーの周波数特性をマッチさせられるようになっています。詳細は現時点では不明です。

スピーカー端子・ルームゲイン調整

The Musicは、高域と低域の二個の筐体が連結された構造を持っています。

上部の高域部分は、仰角と水平角が背後のレバーを回すことで微調整できるようになっています。

逸品館では、スピーカーの位置調整用としてレーザー光線を利用するレーザーセッターを発売していますが、Vienna Acousticsでもユニットの僅かな位置の違いが音質を大きく左右することを知り、音質を向上させる有効な調整機能として、仰角・水平角微調整機能を最高級モデルに採用しているのだと思います。

とことん「音」にこだわるメーカーだからこそ出来たことだと思います。

逸品館は、ウィーン・アコースティックを輸入開始当初から信頼し、日本で最も多く販売しています。

外観と仕上げ

SAPELE(サペレ) 仕上げ PIANO BLACK(ピアノブラック) 仕上げ

音質インプレッション

逸品館に持ち込まれた“The Music”は、最終のプロダクトモデルで今後日本に輸入、販売されるモデルと同じです。音質チェックには、AIRBOW UX1SE/LimitedCU80/Special、MU80/Fine Tunedを使用しました。

今回の音質チェックにはCECのスタッフも立ち会っていたため、それほど長い時間行ったわけではありません。早ければ4月始めにも逸品館では、“The Music”を常時展示する予定ですから、詳細なテストはじっくりとエージングを済ませた後に行うことにしてここでは簡単な印象だけお伝えします。

中域〜高域は、T3Gなどにも共通するウィーン・アコースティックらしい滑らかで艶のあるサウンドです。しかし、ウィーン・アコースティック全般に採用されている「ソフト・ドーム型・ツィーター」の弱点として、パーカッションなどの鋭い音では「ハード・ドーム型・ツィーター」と比較して音の芯が少し柔らかい感じがあります。

逸品館では、この弱点を補うために「AIRBOW CLT-3 波動ツィーター」をウィーンアコースティックと組み合わせ、パーフェクトに近いサウンドを得ることに成功しています。

“The Music”は、平面型ミッドレンジとムラタ製のセラミック型スーパー・ツィーターの搭載により、T3Gなどの下位モデルと同等以上の滑らかさと柔らかさ、繊細さ維持しながら、中高域の明瞭度が高められていることが聞き取れます。例えば、バイオリンの「ハードなタッチ」や「パーカッションの乾いたアタック音」の再現などでは、さすがに下位モデルとはひと味違う、最高級モデルらしい風格を感じさせる仕上がりになっています。

“The Music”とほぼ同価格帯で、ソフト・ドーム型ツィーターよりも高域にメリハリがあるリングラジエター型ツィーターを搭載している“Sonus Faber ELIPSA”との比較では、明瞭度や音の芯の硬さではELIPSAが上回り、高域の繊細さや滑らかさでは“The Music”がそれを上回る感じです。

“The Music”の低域は、カタログスペックの最下限再生周波数22Hzから想像する「厚みのある重低音」ではなく、もっと軽い感じでふわっと広がります。この良質な低音はあえて大口径のウーファーを搭載せず、小口径のウーファーを3個搭載したことによる「ユニットの動きの軽さ」と、「幅の狭いエンクロージャーの実現」によるものでしょう。エンクロージャの幅が狭いとユニットから出た低音の広がりが遮られず、スピーカーを中心とする理想的な球状に音が広がります。そのため、低音に不要な圧迫感が生じません。そのため、大口径ウーファーを採用しているSonus Faber、TANNOY、PMCなどとの低音と違って押し出し感は控えめですが、量感は十分です。

高域の滑らかさ、繊細さと、部屋に軽く広がる低音の相乗効果で、“The Music”は小型スピーカーのようなコンパクトに引き締まった音像定位と、大型スピーカーならではのスケール感を上手く両立させているように感じました。

このクラスのスピーカーに「特別な個性」を求めるのなら、“The Music”よりもTANNOYのような大型スピーカーをお薦めしますが、自然で聴き疲れしない音、緻密で知的な音楽の再現性をお求めなら、このクラスの製品では“The Music”がもっともそのイメージに近いと思います。PMCの緻密さと超高性能にウィーン・アコースティックの柔らかさが加わったサウンド。それが“The Music”の持ち味だと感じました。

2009年 3月 清原 裕介

 

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