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ブランドの概要 EXOGALは2013年に誕生した、最新のデジタルオーディオメーカーです。主任設計者のJim Kinne(ジム・キニー)氏は、かつてワディアのメイン・エンジニアとしてWadia27,Wadia9など多くの優れたDACを設計した経験を持ち、さらにDSPの設計のノウハウを持つJan Larsen(ジャン・ラーセン)氏がともにELOGALの誕生に携わっていると説明されています。彼らEXOGAL社のデビュー作品「Comet Computer DAC」は、最先端のデジタル技術を駆使した極めてリーズナブルでコストパフォーマンスの高いハイエンドデジタルオーディオ機器の開発を目指して作られました。USB入力を備えるCometは、ハイビット(384kHz/32bit)DSD(5.6MHz)に対応し、USAで生産されます。ブランド名の"EXOGAL"とは、EXO(外)と、GAL=GALAXY(銀河)を組み合わせた造語で"銀河の彼方、遥かなる存在"をイメージしているそうです。 Cometの特長は、光(TOS)、同軸(BNC)、AES/EBU(キャノン)の通常のオーディオデジタル信号(S/PDIF)の入力だけではなく、RCA 1系統のアナログ入力を備えるところにあります。この端子から入力された信号は、Comet内部でデジタルに変換され音量調節されて出力されます。Cometをパワーアンプと直結すれば、USB 1系統、S/PDIF 3系統のデジタルに加え1系統のアナログ入力が切り替えられる、プリアンプとして使うことができます。 これ以外にもEXOGAL Cometには様々な機能があり、なかでもiOS端末からのコントロールアプリは便利そうです。詳しくは輸入代理店のホームページをご覧ください。 音を出す前に、付属品をチェックしました。 付属する電源は、彼らが標榜する「高級オーディオ機」にはまったく相応しくない、小型のインバーター回路を搭載するACアダプターで、しかも「中国製」では ありませんか!(写真左)さらにAIRBOWのオーディオ専用PC MSS-i3/MSHDを繋いで音を出そうとパネルを見ると(写真右)、文字は薄く小さく、パックパネル照明もない有様です(音が良かったので、パネルの照明はノイズの原因となるので故意に付けていないと思われます)。しかも、右写真をクリック拡大してよく見れば、パネルが傾いて取り付けられていることがわかるはずです。アメリカではどうなのかわかりませんが、これは日本ではクレームものです。ただし、パネルの傾きは試聴機だけの問題で、発売される製品では輸入代理店がきちんと対応するでしょう。 リモコンも小さく、慣れるまでは使い辛いのも気に入りません。 外観や付属品には価格を正当化するだけの、ハイエンドオーディオの風情がまったく感じられないこんなDACから良い音が出るはずがない・・・。 音を出す前に、かなりがっかりしました。 とりあえず、気を取り直して音を聞くことにしました。 スピーカー:FOCAL CHORUS 706(お問い合わせはこちらからどうぞ) アンプ: AIRBOW PM11S3 Ultimate(お問い合わせはこちらからどうぞ) PC: AIRBOW MSS-i3/MSHD(再生ソフトは標準搭載する HQ Playerを使用)(お問い合わせはこちらからどうぞ) 試聴ソフト (CDからリッピングしたWAVファイルを再生)
試聴後感想 WADIAはCD発売初期に大ブレークした先進のデジタルオーディオメーカーでした。失われた波形を生み出すアルゴリズムを搭載し、最大×64倍オーバーサンプリングを搭載するDACを発売していました。その後EsotericのVRDSメカを搭載したCDプレーヤーなども発売しますが、事業を拡張しすぎたためか倒産します。 現在はイタリアのオーディオファンド"Fine Sound"の傘下にあるようですが、継承されているのはブランド名だけで技術やノウハウが継承されているかどうかは定かではありません。今回発売されたEXOGAL CometはWADIAの技術者が関わっていると言うことですが、出てくる音は名高いWADIAの実力の高さを感じさせてくれるものでした。 オーディオの世界では一度ブランドが樹立されると、それが長く継承されます。marantzやMark Levinsonは、JBLなどと並んで大戦後に生まれた有名なオーディオブランドです。けれど、創始者の名前が冠されたそれらのブランドの中身は、現在まったく変わっています。継承されているのはブランド名だけで、技術もノウハウも継承されていません。だからどうなんだ!というお話ですが、ブランド名で音質を正当化する「技法」に欺かれないで欲しいと言うことです。もちろん、marantz、Mark Levinson、JBLなどは創始者が会社を売り払った後も良い製品を継続して作り続けていますから、この限りではありません。 閑話休題。 CDが発売されたとき、アナログレコードより音が悪いと言われました。けれど、断言しますが最新の高級デジタル機器の音はすでにアナログレコードを凌駕しています。もちろん、それは刹那的な逸品の話ではなく、平均値としてと言う意味ですが。 PCオーディオが始まったとき、私はCDよりも音が悪いと思いました。 しかし、PCオーディオの発達はCDよりも早く、CDがアナログレコードに近づくよりもずっと早足でCDプレーヤーに迫っているようです。もちろん、平均値としてはまだCDプレーヤーがPCオーディオを上回っています。逸品としての音もCDプレーヤーがPCオーディオを上回っています。その理由は実に単純。オーディオ機器の音質はデジタル部分ではなく(ましてフォーマットごときではなく)、アナログ回路の優劣で決まるからです。PCオーディオがCDプレーヤーや高級デジタル機器に迫り、それを超えるには電源を含めたさらなる進歩が必要だと思います。 2015年4月 逸品館代表 清原裕介 |
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