B2.27に付属する「ステレオ→モノラル変換アダプター」を使用して、Cのときと比較してみました。
結論から申しあげますと、ハッキリ音が悪くなりました。
その差はBとAの違いによく似ていて、音の定位が失われて、ボーカルやベースの音が少しこもって聞こえるようになります。これも左右の信号が混ざってしまったのが原因だと思います。
B1.28やSW150には、LとRの入力端子が付いていますが、LとRのどちらか片方の信号を入力するほうが音が明らかに良く、ステレオで信号を入力すると音が悪くなりました。
通常の音楽の場合、低音は指向性がなく左右の区別がありませんから、LとRのどちらかを接続していただければ、サブウーファーには低域の信号が伝わります。
多くのメーカーの説明は、明らかな間違いでサブウーファーには両チャンネルを接続する必要がないことが確認されました。
注釈 (代表 : 清原裕介)
ほとんどお客様は、音声信号は「一方通行」であると考えていらっしゃいますが、これは大きな誤解です。サブウーファーをアンプと繋いだ場合、アンプからの信号はサブウーファーに伝わると同時にサブウーファーに入力された信号がプリアウトに戻り(フィードバック)ます。
例えば、右左の両チャンネルをプリアウトからサブウーファーに繋ぐと、上記のような簡易な接続では右チャンネルから出た信号は、サブウーファーを経由してプリアウトの左チャンネルに「逆流」するのです。
※ピンクの●部分から信号が反対側のプリアウトに「逆流」する。
これを避けるためには、サブウーファー側に「ステレオ→モノラル演算回路」が搭載されていなければなりませんが、コストのかかるそのような専用回路は、よほどの高級サブウーファーでなければ搭載されていません。
サブウーファー側で混ざった信号がアンプ側に逆流すると、プリアンプ回路からパワーアンプ回路に混ざった信号が流れて、アンプの左右の音が混ざってしまいます。
プリアウトからの逆流の悪影響を避けるためには、プリメイン(プリアンプ)側に専用のステレオプリアウト回路が搭載されていないといけないのですが、ほとんどのプリメインアンプ、AVアンプには、これらの回路が搭載されていません。
このような理由でアンプにサブウーファー専用の接続端子が装備されていない場合には、接続は「片方」にしなければ、音質は明らかに悪くなります。
また、片チャンネルだけ接続して左右のスピーカーの音が変わらないだろうか?とご心配なさると思いますが、そんな僅かな違いは、スピーカーを設置している左右の音響環境違いから比べれば無視できるものです。確認しましたが、我々のテストでもどちらのチャンネルにケーブルを繋いだか?検知することはできませんでした。ご安心下さいませ。