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B&W 685S2 683S2 684S2 686S2音質 評価 比較 試聴 価格 レビュー

 683S2 / 685S2 音の良いB&Wエントリーモデル 音質テスト

その他の音質テストはこちら

ラインナップ(価格は税別)※2014年5月
・686/S2
:5インチウーファー搭載の2Wayバスレフ型、ブックシェルフ ペア・9万円

685/S2:6.5インチウーファー搭載の2Wayバスレフ型、ブックシェルフ ペア・11万4000円

684/S2:5インチウーファー搭載の2Wayバスレフ型、フロアスタンディング 9万2000円

683/S2:6.5インチウーファー搭載の3Wayバスレフ型、フロアスタンディング 14万円

HTM62/S2:5インチウーファー搭載の2Wayバスレフ型、センタースピーカー 7万1000円

HTM61/S2:6.5インチウーファー搭載の3Wayバスレフ型、センタースピーカー 12万2000円

680 S2 Seriesの概要
D&Mホールディングスから、Bower & Wilkins(B&W)の新製品"新600シリーズ"が発売されました。600シリーズはB&Wエントリーとして用意されたモデルで、HiFiとホームシアター向けに各2種類のフロア型(トールボーイ型)、ブックシェルフ型、サブウーファーがラインナップされています。 仕上げは、ブラックアッシュ(黒木目)とホワイトの2種類が用意され、ブラックアッシュにはブラックのグリルが、ホワイトにはライトグレーのグリルが組み合わされます。

600シリーズとしては5世代目になる新型680 S2 Seriesは、上位機種の技術を継承し「CM10」が搭載するダブルドーム・ツィーターが採用されるなど、従来モデルを超える内容となっています。さらにこのモデルには、上位機800シリーズなどで「ツィーターを独立したキャビネットの収める方法(ちょんまげ様な特徴的なデザイン)で実現している、スピーカー本体の振動をツィーターに伝えない"デカップリング"構造が採用されています。

 

680S2 Seriesで採用されたツィーターのフローティングマウント方法は、ツィーターのマウント部にクッションの役割を果たす「ジェル・リング」を加え、ツィーターが発生する高い周波数の振動がキャビネットに伝わることを防ぐ構造になっていて、ツィーターをキャビネットに組み込んだ状態で浮かせているのが特長です。このバッフルマウント方式のツィーターにフローティング構造を採用するのは、B&Wとしてこのモデルが最初になりますが、ツィーターと本体キャビネットの共振を防いだことで、音像を極めてシャープにすることができたと説明されています。

ツィーターには上位モデルと同じように、ユニット内の磁力で付着するメッシュ状のスチール製カバーが装着されますが、これもこのクラスでは最初となります。一方、ミッドレンジやウーファーの振動板は、従来の600シリーズを継承するウォーブンケブラー・コーンが採用されています。センターキャップには、「PM1」と同じ防振プラグが採用されます。このマッシュルーム型のプラグがホイスコイルボビンにピタリとはめ込まれることで、ユニットの細かい振動が抑制されます。これにより、ツィーターとウーファーのクロスオーバー周波数付近の音がきれいになると説明されます。

この先進的なキャビネット構造とユニットに組み合わされるネットワーク回路はシンプル化が施され、685/686ブックシェルフ型2Wayモデルには抵抗とコンデンサー1個だけのネットワークが採用されてグレードの高いパーツが使われます。684/685のフロア型3Wayモデルのネットワークも同様のコンセプトで設計され、シンプルかつ高品位に設計されています。このシンプルなネットワークは、「ドライバーとネットワークの特性をあわせ込む」ことで実現し、それはユニットから開発・製造できるB&Wの強みだと説明されます。 この斬新かつ合理的な設計が施された、68*S2 Seriesのサウンドは「CM10を除く全CMシリーズを超えた」と評されています。

 

これ以外の部分でも、スピーカーターミナルに「リング(上写真・黄色矢印)」が取り付けられは端子を締め付けるときにケーブルが巻き込まれてよじれないようになっています。スパイクも金属製のものとソフトタイプの2種類(上写真・右)が付属します。

さらにバスレフポートを塞いで低音をコントロールするためのスポンジも付属します。

テストの概要

今回はラインナップから、ブックシェルフ型の685S2とフロア型の683S2を試聴することができました。

テストには、B&W 805SD Maserati Editionのテストに使った、AIRBOW PM8005 Studioに完成したばかりのAIRBOW SA8005 Studioを組み合わせて使いました。この2機種のAIRBOWモデルは、ベースモデルのMarantz SA/PM8005のパーツを70点以上変更することにより、音質を大きく高めたカスタムモデルです。ベースモデルが持つ「明るく快活な音質」はそのままに、音の細やかさ、色彩の鮮やかさ、レンジの広さ、音の広がりの大きさ、音楽の躍動感が飛躍的に改善され、音楽を大きく躍動させる力を持っています。価格こそ、ペアで40万円ほどですが、その音質は下手な高級セパレートオーディオシステムを超えるほどだと自負しています。

今回の試聴ではSA8005 StudioにLinux ベースの高音質OSを搭載したAIRBOW MSS-i3/MSHDをUSB接続し、MSS-i3/MSHDをデーターストレージとして、SA8005 StudioをDACとして使いました。MSS-i3/MSHDはPCをベースに高音質を引き出すためLinuxをカスタマイズしたOSを搭載し、音楽再生に不要な動作を排除しPCをオーディオ優先で動作させる製品です。MSS-i3/MSHDに搭載するカスタマイズOSの効果は非常に大きく、通常のOSを搭載するPCと比べきめ細やかで透明度が高く、ワイドレンジな音を聞かせてくれます。接続には、Wireworldの高音質USBケーブル、Ultra Violet/2.0mを使っています。これらの音響機器の組み合わせにより、今回試聴する685/683/S2は、その能力が最大に引き出されています。また下の写真からも分かるように、スピーカーを壁から離れた位置に設置したため部屋の反響の影響を受けにくく、試聴リポートにはスピーカー本来の「素の音質」が反映されていると考えられます。

AIRBOW SA8005 Studio AIRBOW PM8005 Studio

AIRBOW MSS-i3/MSHD

208,000円(税別) 208,000円(税別)  200,000円(税別)〜
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B&W 683 S2

 

形式

3Way・フロア・バスレフ型

ユニット

高域:25mm アルミ・ドーム
域:150mm ウォーブン®・ケブラー®コーン
低域:165mm×2 アルミ・コーン・ベース

クロスオーバー

400/4kHz

最大出力音圧

89 dB

インピーダンス

8Ω(最小3.0Ω)

周波数特性

30-50kHz(-6dB)

キャビネットサイズ

W190×H985×D364(mm) / 27.2kg

希望小売価格

140,000円(1本・税別)

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音質テスト  

683/S2を最初カーペットの上に直置きして鳴らしたのですが、スタンリー・クラーク East Rever Drive「My Home Africa」のドラムが緩く感じられたため、すこし足下を強化しようと考えて、「人造大理石ボード」を追加しました。ボードの追加で響きが少し減りましたが音がキリリと引き締まり、鳴り方は683/S2本来の音質に近づいたと思います。設置状況は、上写真で確認して頂けます。

First Love First Love / 宇多田ヒカル ”First Love”

ツィーターをフローティングにした効果が発揮されているのでしょうか?宇多田ヒカルのボーカルが伴奏と綺麗に分離して、空間にクッキリと浮かび上がります。

高音はB&Wらしくかなり高い周波数帯域までスッキリと伸びていますが、以前のB&Wのような硬さやキツサは感じられません。

中低音は非常に分厚く量感があります。このクラスのスピーカーとしては、驚くほど低い周波数帯域まで再現されますが、若干の膨らみとバスレフによる遅れが感じられます。

が明るく快活で、中低音が少し緩いイメージは、以前逸品館がお薦めしていたB&WCDM-9NT(32万円・ペア)と似ています。

初恋の切ないイメージとティーンエイジャーの素直で真っ直ぐな明るさが伝わる、情感のある音でファーストラブが鳴りました。

Curiosity Curiosity / Carly Rae Jepsen “Both side Now”

カーリー・レイ・ジェプセンの高域に癖のある独特の声が上手く再現されますが、シンセサイザーの低音はやはり膨らみ、音量を上げすぎるとブーミーに感じられます。そこで付属のスポンジを使ってバスレフポートを塞いでみました。

 

以前のB&Wの場合、バスレフポートを塞ぐとエネルギー感や音の広がりが殺がれ、あまり楽しくない音になることがありましたが、683/S2はこのスポンジが良くチューニングされて使えます。完全に穴を塞ぐ(写真右)と、低音の最低域の膨らみが取れて、密閉型のように引き締まった低音が出ます。中央のスポンジ外したドーナツ型のスポンジを付ける(写真左)と気になっていたブーミーな音だけが上手く消えます。

ただ、やはりバスレフポートを塞ぐとキャビネットの空気の抜けが阻害される影響で、中音のレスポンスが僅かに低下し、音の広がりもやや小さくなります。しかし、ブーミーな低音が残る方が耳障りなので、このスポンジによる低音のコントロールは、積極的に使っても良いと思います。

この曲は、ドーナツ状のスポンジでバスレフポートを塞ぎ(写真左)、もう一度始めから聞いてみました。

カーリー・レイ・ジェプセンの声の癖が少し抑えられ、高域の刺激感が薄まりました。私は切れ味の鋭い高域を好むので、高域に関しては「スポンジなし」が魅力的に感じます。しかし、こういう滑らかで刺激感の小さい高域が一般的に好まれるので、それが改悪ではないと思います。

中音はすこし緩く、弾力を帯びてスポンジーな印象が加わりました。生楽器やボーカルなどに敏感で、スポンジを付けると音に違和感を覚える時は、バスレフポートを塞ぐよりも音量を少し下げる方がよいかも知れません。

空間の広がり感や音の分離感も僅かに低下しますが、大きな問題ではない範囲です。

East River Drive East River Drive / Stanley Clarke ”My Home Africa”

スポンジを使うことで低音のブーミーさは取れましたが、若干力感が小さくなったように感じます。そこでスポンジを外してみると、力感が向上すると共にイントロのボーカルの広がり感が改善し、響きも良くなりました。低音の量感が増え、ドラムの音が太く腹に響くようになります。

スポンジを取ったため低音は膨らむのですが、なぜだかあまり気にならなくなってきました。低音の膨らみに違和感を覚えるか、音の繋がりや立体感への悪影響に違和感を覚えるか、スポンジを使うか使わないは環境や個人的な好みで判断して頂ければ良さそうです。

683/S2の良さは、高域がキツくないこと。そして、再現される音に色彩があることです。この点が従来のB&Wよりも改善されています。さらに中高域の濁りが低減し、空間の見通しも良くなりました。
こういうパルシブな曲を音が緩くなりがちな低価格のコンポで鳴らすのは難しいのですが、683/S2はほぼ及第点でこの曲を楽しく鳴らしました。この価格帯では良くできていると思います。

ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命> ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命> ベルリン・フィルハーモニー管弦楽 “第一楽章”

録音の古いソフトを鳴らすのが苦手なB&Wで、あえてそういうソフトを聞いてみました。

様々な部分が改善されたとは言え、やはりこういうソフトは少し苦手なようで、音が曇り分離感も著しく低下します。ただ、以前の製品よりはその傾向は軽微で、すぐに聞くのを止めてしまいたくなるような音ではありません。何とか聞いていられる範囲なので、この点でも合格点を差し上げても良いと思います。

ただ、このような古いクラシックやJazz系のソフトを中心にお聞きになられるのなら、Musikelectoronic ME25やVienna Acousticなどのほかのスピーカーを選択した方が良さそうです。

 ノイマン/チェコフィル 新世界 ”第三楽章”

このような録音の良いソフトでは、683/S2の印象が一変します。

音の広がり感、細やかさ、重なりの分離感、ピアニシモから一期にフォルテシモへ移行する時のエネルギー感のリニアな再現性、あらゆる部分で精密な音を聞かせてくれます。こういう優秀録音ディスクを鳴らすのが、683/S2には最も相応しく、その素性がモニタースピーカーであることを強く感じます。

683/S2の美点は、やはり高域の繊細さと透明感の高さにあると思います。そしてその高域の良さをさらに引き出している、低域方向への伸びやかさでしょう。

価格を超えるワイドレンジ高性能なイメージでこの曲が鳴りました

B&W 685 S2

 

形式

2Way・ブックシェルフ・バスレフ型

ユニット

高域:25mm アルミ・ドーム
低域
:165mm ウォーブン®・ケブラー®コーン

クロスオーバー

4kHz

最大出力音圧

87 dB

インピーダンス

8Ω(最小4.0Ω)

周波数特性

45-50kHz(-6dB)

キャビネットサイズ

W190×H345×D324(mm) / 6.8kg

希望小売価格

114,000円(ペア・税別)・スタンド別売り

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届けられた試聴機には専用スタンドが付属していなかったので、3号館備え付けのAcoustics Design AD-35を使って設置しました。詳細は上の写真でご確認頂けます。

First Love First Love / 宇多田ヒカル ”First Love”

685/S2はこのサイズにしては低音が非常に豊かです。それが奏功しているのでしょうか、低音不足をまったく感じさせません。先日テストした805SD Maserati Editionと同様に、中高音の繋がりがとても素晴らしいのでスペックを比べてみると、材質こそ違いますがユニットの口径、クロスオーバー周波数は同一でした。

2Wayの美点で685/S2は、683/S2よりも圧倒的に自然な音です。一切の雑念を呼び起こすことなく音がすっと身体に入り、情緒だけが深く細やかに心に届きます。683/S2で聞くファーストラブはやや客観的に聞けたので聞きながらキーボードを打てたのですが、685/S2では音が心に深く浸透してくるので、キーボードを打つ手が止まります。

ボーカルとの距離感がとても近く、すぐ側で宇多田ヒカルが歌っていると錯覚するほど高いリアリティーが感じられます。

量感では683/S2ですが、質感は685/S2がそれを大きく引き離します。初恋のはかなさが心にしみるような音で、ファーストラブが鳴りました。

Curiosity Curiosity / Carly Rae Jepsen “Both side Now”

カーリー・レイ・ジェプセンの声は、685/S2の方が圧倒的に自然です。

683/S2では子音がやや強く、サシスセソがはっきり聞こえすぎていたのかも知れません。発音を終える部分、声が消える部分で683/S2の音の収束は極めて自然で、生音との違和感がまったくありません。

低音は683/S2ほど伸びていませんが、最近のPOPSはヘッドホンで楽しめるように、重低音をあまり意識せずに音楽が構成されているためか、この曲でも低音不足はまったく感じられませんでした。

高域のシンセサイザーやギターの色彩感もより鮮やかで、カーリー・レイ・ジェプセンらしい明るくチャーミングな雰囲気でこの曲が鳴りました。

East River Drive East River Drive / Stanley Clarke ”My Home Africa”

キャビネットが小さくなりユニットが駆動する空気の質量が減るため、低音が遅れずリズムがアップテンポに弾むようになります。低音のレスポンスに優れる、685/S2は、683/S2と音楽のスピード感が違います。

もちろん、低音の「量感」で685/S2は683/S2に及ぶべくもないのですが、リズムセクションのタイミングや音階の精度で優れる683/S2は685/S2よりも音楽を躍動させ、弾ませます。

アフリカンなスリリングなリズム感と、どこまでも早くなって行くその独特なリズムセクションが見事に再現されます。ギターの音もコロコロと転がるように展開し、聞いていて心が弾む躍動感溢れる音でアフリカが鳴りました。

ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命> ベートーヴェン : 交響曲第5番ハ短調<運命> ベルリン・フィルハーモニー管弦楽 “第一楽章”

もともとあまり低音が収録されていないこのようなソフトで685/S2は、683/S2より低音が出ているようにすら感じられます。

高音は683/S2と同じように曇りが感じられ、解像度も決して高くはないのですが、685/S2では683/S2で感じられなかった交響曲らしい立体的な造形美が再現され、また音が消えた後の静寂にも「何かを感じる雰囲気」があり、しばらく聞き続けていると音質の悪さを忘れて音楽に引き込まれてしまいます。

683/S2と685/S2は何が違うのでしょう。それはたぶん、今回採用されたシンプルなネットワークによるものではないでしょうか。シンプルで高品位なネットワークが、単純な2Wayによりマッチするのでしょう。フルレンジスピーカーを聞いているような違和感のない自然な音で、古いソフトが現代に蘇りました。

685/S2はモニターらしい真面目な音の中に、しっかりとした情感が感じられる優れたトランスデューサーだと思います。

 ノイマン/チェコフィル 新世界 ”第三楽章”

このサイズのスピーカーで交響曲を鳴らすのはなかなか難しいことですが、685/S2は低音不足をまったく感じさせずにこの曲を鳴らします。

奥行きを深く取った容積の大きなキャビネットが効いているのでしょうか、あるいは驚くほど自然な音の繋がりが効いているのでしょうか、目の前でコンサートが繰り広げられているな臨場感があります。

685/S2は、この価格帯では他に類がないほど音が細かく精密です。805SD Maserati Editionのように、B&Wらしい高性能に情感豊かで精緻な音楽再現能力が備わった685/S2は、この価格帯で最も優れたスピーカーの一つに違いありません。

B&W 685/S2の試聴で最も再生音が自然に聞こえた「新世界」を音源に、新発売のAETインシュレーターを聞き比べました。今回発売されたものは、軽合金と真鍮を使った円筒型の小さなモデルと、特殊な製品ゴムを使い硬さが異なる製品の合計4モデルです。テストは、AIRBOW SA8005 Studioの脚の下に新発売されたaetのインシュレーター、VFE-4005S/HSH-2007A/Bを置いて行いました。

aet 振動吸収アイテム VFE-4005 Series

【非常に粘性のあるジェル素材を発泡させたVFEマテリアルは振動吸収に優れる「粘性」と「発泡」を組み合わせた事で2重の振動吸収性能を発揮します。非常に優れた振動吸収性能は音響機器だけでなく、家電製品にも使用でき、優れたコストパフォーマンスを発揮致します。

軍需、工業分野で開発された素材で、機能性と耐久性に優れます。長期間しても「へたれ」や「劣化」が少なく業務用アイテムとしての品質を確保しております。
ゴム系の素材と比べても振動蓄積歪みも少ないため音響用に非常にお薦めです。】解説はメーカーホームページより抜粋。

VFE-4005は、硬度の異なる2タイプが用意されています。ソフトタイプのVFE-4005Sは、より振動吸収を重視したものでハードタイプのVFE-4005Hはより音質重視のセッティングになっています。2種類のインシュレーターは、使用場所や用途で使い分けられます。

 ・VFE-4005S \1,200/4個 (税別) お求めはこちらからどうぞ

高音にあまり変化は感じられませんが、中低音の厚みが増しました。弦楽器やフルートの音は透明感が向上したようですが、ティンパニーや大型金管楽器のアタックが若干弱まり、その響きに「プラスティック?」のような印象が出ました。
高音の刺激感を抑えて音の濁りを低減し、中低音の厚みを増す効果を持っているようです。

 ・VFE-4005H \1,200/4個 (税別) お求めはこちらからどうぞ

VFE-4005Sと比べると、使うときと使わない時の差が小さく、はっきりとした音の変化があまり感じられません。素材が同じなのでそれが当然なのだと思いますが、VFE-4005Sを試して、副作用が大きすぎると感じた場合には、VFE-4005Hを試せばよいと思います。
メーカー希望小売価格が\1,200/4個(税別)と安いので、同時に両方買って効果に応じて使い分ける、あるいは混ぜて使うのも”あり”かも知れません。

aet 高強度インシュレーター SH2007 Series

【オーディオ用のインシュレーターは高い強度が要求されます。強度が足りない場合は、力強さや定位感などが定まらず、醍醐味を体感できなくなってしまいます。SHシリーズでは高強度2000系合金(非マグネシウム系)、及び工業用真鍮を丸棒から切削して作られる、高強度のインシュレーターです。各部の寸法は、特定の振動を防止する無理数の組み合わせとし、素材の固有音を排除しました。SH2007Aに使われる高剛性2000系合金は、国内素材メーカーから直接納入される高品質な素材で、マグネシウムに比較して200%の比強度です。SH2007Bに使われる工業用真鍮は、マグネシウム比で約300%と極めて高剛性な素材で、素早く振動を伝えハウリングも少ないのが特長です。

インシュレーターの素材を変更すると、サウンドの傾向が変わるので、お好みのサウンドに仕上げられます。A2000系合金はハイスピードで、抜けの良い音。工業用真鍮は力強く、厚みのある音です。さらに本製品では、サウンドの選択肢を広げるべく、リバーシブル構造を採用しました。上下を入れ替えると、サウンドの傾向が変わるので、お好みのサウンドに仕上げられます。】解説はメーカーホームページより抜粋。
 ・SH2007A \2,400/4個 (税別) お求めはこちらからどうぞ

・小さい丸を上
音にカチリとした芯が出ます。楽器のアタック感が強まり、躍動感やエネルギー感が向上したようです。ただし、響き(楽器の余韻)が短くなり、その部分に「アルミ臭さ?」のような、軽金属的な癖が付きました。

大きい丸を上
小さい丸を上にすると音が前に出ましたが、大きい丸を上にすると音場が後方に展開します。このインシュレーターでは、音の違いよりも「音場の広がりの違い」がよりはっきりと体感できます。
ただ、今回は高度にまとまっていたシステムに追加したためか、変化と共に違和感という副作用も生じました。しかし、仕上げが綺麗で価格が安いので、エントリーモデルとしては十分な性能を持つと思います。

 ・SH2007B \3,600/4個 (税別) お求めはこちらからどうぞ

・小さい丸を上
2007Aよりも音の立ち上がりが穏やかで、響きの中に感じた金属的な違和感もほとんどありません。しかし、VFE-4005SとHの比較で感じたように、インシュレーターを使う時と使わない時の差があまり感じられず、今回試聴したシステムでは、何を目的にこのインシュレーターを使えばよいのかがイメージしにくい感じでした。

・大きい丸を上
SH-2007Aでは、音の変化を聞き取れましたが、SH-2007Bは方向を変えても音質にほとんど変化がありません。しかし、このようなインシュレーターを使って、音の変化が出ないというのもおかしな話です。AETがこだわる「無理数」を利用したのは、突出した個性を持たせないためだと考えれば、今回の結果に納得行きます。つまり、組み合わせるシステムの個性を阻害しないインシュレーターだと言うことだと思います。

aet インシュレーター 試聴後感想

aetが発売するインシュレーター SH Seriesには2007(直径20mm/高さ7mm)と2014(直径20mm/高さ14mm)の2種類があります。価格を抑えるため、小さくせざるを得なかったのだと思いますが、このインシュレーターを必要とする多くのオーディオ製品には「プラスティック製の脚」が使われています。

今回テストに使ったAIRBOW SA8005 Studioの脚もプラスティック製ですが、インシュレーターの効果を上げるには強度の低いプラスティック製の脚を避けて本体に直接インシュレーターを接触させるのが理想です。SH Seriesの強度がどれほど高くてもこのサイズではスピーカーなどを除き、ほとんどの場合本体に直接インシュレーターを接触させられません。これではaetが意図するインシュレーターの強度が氏の強度の低さが原因で機器に反映されず、今回のテストのように効果があやふやなのは当然です。SH Seriesの効果を引き出すには、その強度を生かせるような使い方・置き方に注意が必要だと感じました。

これに対しVFE Seriesのような「柔らかい」インシュレーターは、強度の低いプラスティックやゴム製の脚との相性が良く、より強く効果(変化)が現れたのだと思います。レコードプレーヤーやCDプレーヤーのように振動に弱い機器に使うと価格以上の効果を発揮できそうです。

2014年5月 逸品館代表 清原 裕介

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