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DENON デノン DCD-SX1 CEC ベルトドライブ CDプレーヤー CD5 AIRBOW CD5N CD3N Analogue HD-DAC1 Special 音質 比較 評価 レビュー 試聴 CEC CD5 TL5 marantz HD-DAC1 AIRBOW CD5N CD3N Analogue HD-DAC1 Special 音質 比較 試聴 評価 テスト レビュー 販売 価格

CDプレーヤー、DAコンバーター 音質比較テスト

 DENON / デノン DCD-SX1 

 CEC  CD5 ベルトドライブCDプレーヤー

 AIRBOW CD5N / CD3N Analogue 、 HD-DAC1 Special

その他の音質テストはこちら

 

CECからベルトドライブ方式CDプレーヤーの廉価モデル"CD5"が発売されました。このモデルは、メーカー希望小売価格17万円(税別))の価格で、本格的なベルトドライブ・メカニズムを搭載し、さらに32bit/384kHz・DSD/5.6MHz対応のUSB入力を備える、高音質で高機能のCDプレーヤーです。

CDからベルトドライブのメカニズムでデジタル信号を読み取るこのメカニズムは、低トルク=低振動=低消費電力のモーターとゴムベルトとプーリーを使ってCDを回転させます。その方式は、アナログプレーヤーのベルトドライブとまったく同じですが、それをCDの読み取りメカニズムとして使えるようにしたのは,世界でCECが最初です。さらにCECはCDディスクの回転だけではなく、ピックアップレンズの移動にもギアを廃してベルト駆動とするなど、ギアとモーターのトルク変動による振動をCD読み取りメカニズムから徹底的に排除することに成功しました。

また、このモデルから消耗品のベルト交換をユーザーが自身で行えるように、ベルト部分を露出させメンテナンス性を向上させています。

 CD5(TL5) ベルトドライブ・メカニズム

ベルトドライブ方式CDプレーヤーの音は滑らかで、広がりが立体的です。CECが発売した最初のベルトドライブCDトランスポーター TL1は、その3D立体感が高く評価され、かの有名な「スティーブン・スピルバーグ」が愛用しています。アナログプレーヤーに最も近い音で音楽を奏でる、このベルトドライブCDプレーヤーの音質特徴を明らかにするために、ダイレクトドライブ方式を採用しているDENON(デノン)のフラッグシップモデル、DCD-SX1との比較を試みました。

 DCD-SX1 ダイレクトトドライブ・メカニズム

さらに、CECプレーヤーをカスタマイズすることで価格を大きく超える音質を実現しているAIRBOW CD5N AnalogueとCD3N Analogueを試聴に加えました。この2機種のAIRBOWモデルは、CECがOEM生産(特注しようとして生産を委託)しています。

CD5に遅れてCD5のDACレスモデル、TL5がメーカー希望小売価格12万円という低価格で発売されました。12万円という価格は、何となく頼りなく感じられるかも知れません。けれど、このトランスポーターの音質もまた、CDをレコードのようにならします。そこでTL5からデジタルアウトで取り出せる信号品質(音質)同等のデジタルアウトを装備するCEC CD5とそのカスタムモデルAIRBOW CD5N Analogueを使って、トランスポーターとしての音質も試聴することにしました。DACには、AIRBOW HD-DAC1 Specialを使用しています。

 スピーカー:TAD E1(お問い合わせはこちらからどうぞ

 プリメインアンプ: AIRBOW PM11S3 Ultimateお問い合わせはこちらからどうぞ

テスト概要説明動画

試聴ソフト

Della
「せせらぎ」

Decca
「Your Best Tunes」

Grace Mahya
「Last Live at DUG」

noon
「500 Miles」

DENON
「新世界」

システムのメンテナンスにも使える、川の流れる音を収録した自然音のソフトです。

どこかで聞いたことがある。そんなクラシックを集めたソフトです。弦楽セレナードを聴きました。

試聴によく使います。録音が最高!もちろん演奏も素晴らしいです。

音質と演奏に優れる楽曲が集められたダイジェスト盤です。"500Miles/noon"を聞きました。

ワンポイントステレオマイクで録音された、良質なソフトです。納得の音質、納得の演奏。第2楽章を聞きました。

音質テスト
 DCD-SX1

DCD-SX1の概要(メーカーHPから引用)

DCD-SX1は、DENONデジタルプレーヤ30年の歴史を代表するモデルとして、生み出されたDENON CDプレーヤーのフラッグシップです。

超弩級ドライブ・メカニズム「Advanced S.V.H. Mechanism」

このドライブ・メカニズム「Advanced S.V.H. Mechanism」は、デジタル回路が進歩し音の再現力が上がるほどに、機械としての繊細さは増し、振動に対して敏感になるという考えから、ドライブ・メカニズムを支えるベースに、その重量と優れた内部損失により、振動による音質への影響を徹底的に排除可能なアルミ砂型鋳物ベースを奢るなど、入念な振動対策を行うことによりディテールの表現力や音場の安定感を高めています。

・HD Master Clock Design (HDマスター・クロック・デザイン)

DENONが連綿と培ってきたAdvanced AL32 Processingの効果を最大限に引き出すため、もう一つのデノンのオリジナル技術であるDAC Master Clock Designをさらに進化させました。D/Aコンバーターに供給するクロックの精度を最優先するために、D/Aコンバーターすぐ近くにクロックモジュールを配置。DACをマスターとして周辺回路へクロック供給を行うことで、デジタル回路の高精度な動作をサポートします。

フルバランス・ディファレンシャル構成のD/A変換&オーディオ出力回路

L/Rチャンネルそれぞれに専用のD/Aコンバーターを搭載し、HOT、COLDそれぞれを差動出力するモノモードで使用しています。DACの電流出力を受けるI/V(電流/電圧)変換回路とポストフィルター回路はフルバランス構成を採用。チャンネルセパレーションに優れ、歪みやS/Nなどの特性においても理想的な回路構成といえます。また、アンバランス出力回路についても、D/Aコンバーターの差動出力を合成して出力する差動ドライブ構成としています。さらに、銅箔PPSコンデンサーや最高級グレードのオーディオ用電解コンデンサーなど、DCD-SXに匹敵する高音質パーツを用いて徹底的なサウンドチューニングを行っています。

Advanced AL32 Processing (アドバンスドAL32プロセッシング)

いかにオリジナルのアナログ音源に近い音を再現するか。これはデノンが長きにわたり、デジタル再生においてもっとも強くこだわってきたテーマであり、それを形にしたのがビット拡張&データ補完によるアナログ波形再現技術「ALPHA Processing」です。DCD-SX1には、その最新バージョンである「Advanced AL32 Processing」を搭載しています。16bitの音楽信号を32bit精度にアップコンバート処理するハイビット化処理に加え、時間軸方向の情報量を拡大するために44.1kHzの信号を16倍にアップサンプリング。このときに単純な補間処理を行うのではなく、連続的に変化する音楽信号から本来あるべきデータを推測し、デジタル変換の過程で失われた本来のアナログ信号の滑らかな波形を再現します。DCD-SX1では、そのパフォーマンスを十分に発揮できるようにクロック回路、D/A変換回路をはじめ、すべての回路にチューニングを加えています。

DENON DCD-SX1 メーカー希望小売価格 \550,000(税別)お問い合わせはこちら

音質試聴動画へのリンク

 

音質評価

せせらぎ:水の流れる音に少し粘り気があって、プラスティッキーな響きが感じられる。鳥の声にも少し電子的な響きが乗る。
     ほんの少しオーディオ的な着色が感じられるが、情報量は多く音の芯がしっかりしている。

セレナード:弦の音がほぐれにくく、少し団子状になっている。ホールトーン(響き)が少し少なく、デッドな印象を覚える。
    
 ハーモニーには厚みが感じられ、重心は低い。弦の音の表現力もある。

モナリザ:ギター音は密度感が高く、魅力的。リリース時のアタックの雰囲気もうまく醸し出されている。
     ボーカルは艶っぽく、エコーが消えるところまで表情の変化が感じられる。全体的にまろやかでウォーミな感じ。

500 Miles:ピアノの音は芯がしっかりしているが、高次倍音が伸びにくく、高音が硬い。声はウォーミーで濁っている。

     バランスに優れ密度感も高いが、音の高低の両端が丸い。

新世界:密度感に優れ、ホールの響きがリッチ。弦楽器など楽器の音は混濁しているが、ハーモニーには厚みがある。

     演奏の雰囲気は良く出るが、やはり周波数帯域の両端が丸く、フルレンジスピーカーを聞いているような音になる。

総合評価:DENONのデジタル技術の根幹である「アルファ・プロセッサー」が生み出す高音は「不自然」に感じられる。コンピューターが演算で作り出した高音が、生の音と違っているからだ。けれど、例外もある。

DCD-SX1は音の密度感が高い。しかし、高音がスッキリと伸びきらず、楽器の高次倍音(最も高い倍音)がマスキングされる印象がある。また、それが原因となって(高域の隈取り感が丸くなって)、低音の切れが甘く打楽器の収束が遅く感じられる。こういうDCD-SX1の音作りを「不自然」と感じるか、「オーディオ的魅力」と感じるかで、このプレーヤーの評価は分かれるだろう。

ただし、一般的な家庭やイベント、あるいはオーディオショップの音は、3号館の完璧さにはほど遠く、高音が特にきちんと再現されていない。そういう環境では、DCD-SX1の持つ「中音の魅力」が高く評価されるはずだ。また、従来のDENONモデルに比べてDCD-SX1の音は格段に優れていると思う。少し霞がかかったようなウォーミーで滑らかな音が、フルレンジスピーカーが奏でる音に似ている印象を覚えた。

 CD5 ベルトドライブCDプレーヤー

CD5の概要(メーカーホームページより引用)

 

・ベルトドライブ・メカニズム

音楽CDは線速度一定で信号を読み取るために、外周へ行くにしたがい回転速度を徐々に落とさなければなりません。ダイレクトドライブ・メカニズムの場合、この線速度調整(回転速度調整)は、スピンドル(軸)に取り付けられたモーターが受け持ちます。ディスクの回転軸にモーターが直結したダイレクトドライブ方式で、制御された安定的な回転を得るためには、ある程度大きなモーターを使用する必要があり、そのモーターから発生するトルク変動は直接ディスクに伝わります。また、大型のモーターが発生する振動や電磁ノイズによって生じる信号の歪みから逃れるには、高剛性のメカニズムと安定した電力が取り出せる電源回路が必要となり、コストアップが避けられません。

この問題を解決するためにCECが開発した独自のベルトドライブ方式では、小さなモーターをディスクの回転軸から離れた位置に配しプーリーとベルトを介して、てこの原理でディスクを駆動することにより、合理的にトルク変動と振動を吸収します。さらに、電源回路も小さくて済み、モーターが発生する電磁波ノイズ、電源変動も小さくなります。さらに重量級CDスタビライザーの使用によってターンテーブルの質量を上げ、慣性の力を利用することで極めて滑らかで安定したディスクの回転を得ることができました。ベルトドライブ・メカニズムはCDディスクから音楽信号を安定かつ正確に読み取り伝送するために、理想的な環境を創りだします。

しかし、従来のモデルではその高音質と引き替えに、ベルトの寿命や交換の煩わしさを懸念する声がありました。そこでCD5では、いつでもベルトの状態を確認できるようメカニズム構造を一新。必要に応じてレコードプレーヤーのように自分でベルトの交換ができるようにメカニズムに改良を加えています。

・ESS ES9018K2M搭載

DACチップには高音質で定評のある、ESS Technology社の32bit対応ハイパーストリームDAC ES9018K2Mを採用し、DACフォノ回路をCEC独自のフルバランス型回路で処理・伝送することで、音楽性豊かな瑞々しい再生音を実現しました。アナログ出力はRCA(アンバランス)に加え、このクラスとしては珍しいXLR(バランス出力)も備えています。搭載するデジタルフィルターは、周波数特性の優れたフラットと、リンギングを抑え高域での自然な減衰特性をもつパルスの切り替えが可能です。

・USB入力・ヘッドホン出力搭載

USB入力は、パソコンで再生するハイレゾ音源のPCM32bit/384kHzやDSD128/5.6MHzのDoP再生に対応。これ一台であらゆる音源を高音質でお聴き頂けます。

さらにその高音質を手軽にお楽しみいただけるように、6.3φ標準ステレをジャックによるヘッドホン出力端子を装備しています。

・デジタル入力

CD5は、24bit/192kHzまで対応する同軸(RCA)と比較(TOS)によるS/PDIFデジタル入力、及びパソコンと接続するUSB入力を備えます。

・デジタル出力

同軸(RCA)と光(TOS)による、デジタル出力を備えます。

ディスプレイ

選択する外部音源、デジタルフィルター、そして外部入力するデジタル信号のサンプリング周波数を分かりやすく表示。また、CD用には独立する視認性に優れた蛍光ディスプレイを採用しています。ディマー機能の採用により、表示の輝度を3段階(明るい、消灯、暗い)で切り替えられます。

CEC CD5 メーカー希望小売価格 \170,000(税別)(お問い合わせはこちら)

音質試聴動画へのリンク

音質評価

せせらぎ:DCD-SX1に比べて明瞭度と解像度が低く、細かい音が少し聞き取りづらい。遠くで鳴いている鳥の声も、若干弱い。

     しかし、DCD-SX1に比べて、水の流れる音・水泡が弾ける音・鳥の声が格段に自然で、のびのびと開放的に鳴り、心地よい。

セレナード:ホールの立体感に優れ、音の広がりに幅と奥行きが出る。滑らかで自然な音だが、音数が少ない。

     雰囲気の良さは高く評価でいるが、情報量(音の細やかさや音数)には、DCD-SX1との価格差が感じられる。

モナリザ:ギターを弾く「人間」が見えてくる。ギターのダイナミックレンジ(音の大小の差)が拡大して、抑揚が大きく感じられる。

     ボーカルとギターだけで構成される、単純な楽曲なのでせせらぎやセレナードで感じた「情報量の少なさ(音数の少なさ)」は音楽を聞くときに

     まったく問題と鳴らないだけではなく、DCD-SX1で聞こえた「よけいな音(会場のノイズ_)」などが相対的に小さくなり音楽に集中できる。

     ボーカルとギターの「関係」がDCD-SX1よりも濃く(親密)でボーカルとギタリストとの「間合い」が感じられる。雰囲気が濃い。

500 Miles:ピアノの音に深みがあり、音のタイミング(倍音が立ち上がるタイミング)が正しく揃っている。ボーカルは抑揚が大きく、朗々としている。

     発音は子音がしっかりと伸びて、楽音の広がりが大きく、その広がり感が自然。ボーカルと伴奏の「主従関係」が正しく、濃密に再現される。

新世界:ホールトーンが自然で、直接音と間接音の関係が正しい。また、音の広がり(空間造形)も自然(正しい)。

     音数はDCD-SX1ほど多くはないが、音楽表現のスケールが正しく、演奏が生っぽく聞こえる。

総合評価:DCD-SX1に比べて情報量(音の数)が少ないが、再現される音のスケールが正しく、音に癖がなく自然で生々しい音が鳴る。

 CEC CD5にAIRBOW HD-DAC1Specialを追加

CEC CD5にAIRBOW HD-DAC1 Specialを光デジタル接続しました。CD5のトランスポーターとしての音質、AIRBOW HD-DAC1 SpecialのDAコンバーターとしての音質、さらにこれまで音が悪いとされてきたTOSLINK(光デジタル)接続でも、AIRBOW光デジタルケーブル「MSO-051V」を使えば、同軸デジタル接続と遜色のない音質が実現することをご確認頂けます。

AIRBOW HD-DAC1 Specialの概要

HD-DAC1に搭載されるHDAM-SA2の音質を磨き上げました

HD-DAC1 Specialのベースモデルmarantz HD-DAC1には、最新バッファアンプ「HDAM-SA2」が搭載されています。この回路はmarantz 澤田氏がフラッグシップ・プリアンプのために開発なさったのですが、高級プリアンプの発売に「GO!」がなかなか出ないため、お蔵入りになよりはと言うことで、ランクを飛び越え普及価格帯DAC内蔵ヘッドホンアンプ、HD-DAC1に採用された曰く付きの高音質回路です。

AIRBOW HD-DAC1 Specialはこの素晴らしい回路をフルに生かし切り、搭載されるシーラスロジック社のDACチップの持ち味である「細やかさ」・「艶やかさ」・「表情の豊かさ」と共に、圧倒的な低域の力感、音場の広がり感を実現することに成功しています。 50万円クラスのDAC・ヘッドホンアンプに匹敵する高音質を実現しました

・70以上のパーツを交換して、徹底的にカスタマイズ

「HDAM-SA2」は、オペアンプ回路では実現しない「響きの良さ」や「力強さ」を持っていますが、その能力をフルに発揮させるためには「パワフルで瞬発力のある電源」と「純度の高い信号系パーツ」が必要です。HD-DAC1 Specialは、小型のケースに収められている変更可能なパーツのほぼ全数を交換することで、HDAM-SA2回路だけではなくPhilips社の伝統を引き継ぐシーラスロジック社製DACチップの高音質を引き出しています。

・DAC内蔵プリアンプとしても使えます

HD-DAC1 Specialは、同軸(RCA)、USB(Type-A/B)各1系統に加え、光(TOS)×2系統、さらに3.5mmφによるステレオミニジャックアナログ入力も備えています。そして、その音質は内蔵するヘッドホン端子だけでなくRCA出力からも発揮されます。2系統あるRCA出力の1系統はリモコンでも調節可能なボリュームが採用され、HD-DAC1 SpecialはDAC内蔵プリアンプとして100万円クラスのパワーアンプとのダイレクト接続にも十分耐えられる音質を発揮します。

・思わす頬が緩む、楽しい音質を実現

AIRBOWカスタマイズにより本来能力がフルに解き放たれたHD-DAC1の音の細やかさや表現の細やかさは50万円クラスのDACに優に匹敵し、中低音は接続しているアンプやスピーカーを一回り大型化したように錯覚させるほど圧倒的な厚みと力強さが実現します。音質とパワー感が両立することで生み出される、音楽の躍動感にきっと驚かれることでしょう。

HD-DAC1 Specialをヘッドホンやアンプに接続しイントロが始まると低音のパワー感に思わず頬が緩み、高音の広がり感と繊細な表現力が醸し出す、圧倒的な躍動感を味わえば、音楽を聞くことがこれほど楽しいことだと今更ながらにお気づきになるはずです。

HD-DAC1 Specialは日々のストレスからあなたを解き放ち、心を明るくする音を持っています。

AIRBOW HD-DAC1 Special 販売価格 \180,000(税別)(お問い合わせはこちら) ・ CEC CD5と接続

音質試聴動画へのリンク

音質評価

せせらぎ:音の輪郭がクッキリして、音の角(アタック)がハッキリする。明瞭度が上がるので、遠くの鳥の声がハッキリ聞き取れるようになった。

     若干、電気的なブースト感(過剰感)があるが、DCD-SX1よりはその量は遙かに少ない。CD5のダイレクトよりも情報量は格段に増えた。

セレナード:低音に厚みが出て、楽団のスケール感がアップした。楽器の数(音数)も増えた。

     分離感が適度に向上し倍音がハッキリするが、柔らかさや滑らかさは保たれる。弦の切ない感じも確実にアップした。

モナリザ:ギターの音に張りが出て、パワー感がアップした。ボーカルとギターの分離感、透明感が向上し、ステージとの距離が近くなった。
     人間が演奏をしているという「気配感」が濃くなった。

500 Miles:ピアノの音の芯が出て、アタック感(打鍵感)がクッキリした。ボーカルは細やかさがまし、声(発音)もハッキリした。

     低音が良く出る。モナリザ同様、ステージとの距離感が近づいた。

新世界:CD5ダイレクト出力に比べて、前後方向の奥行きは少し浅くなるが、響きが消えるまでの時間が長くなった。

    情報量は相当多くなり、楽器の数(音数)が増えた。S/N感が向上し、静かな感じ、新世界らしい厳かな感じが良く出ている。

総合評価:  CEC CD5の持ち味である「自然さ」とHD-DAC1 Specialの持っている力強さ、太さ、細やかさ、クッキリ感、暖かさがうまく融合している。

 

 CD5N Analogue

・AIRBOW CD5N Analogueの概要

・CDとハイレゾ・DSDに対応する万能選手

「欲しいCDの新譜がなかなか見つからなくなってきた」。そうお感じではありませんか? けれど、手元にあるCDソフトを「思わず聞き直したくなるほどのよい音」で聞けるなら、しばらくは新しいCDソフトを探す必要はなくなります。

最近ではCDよりも良い音質の「ハイレゾやDSD」の形で様々な音楽をダウンロードサイトから入手できるようになっていますが、「DSD128/5.6MHz、384kHz/32bit」に対応するUSBデジタル入力を持つ、CD5N AnalogueをPCとUSB接続してお使いいただければ、それらをCDよりも良い音で楽しめます。

CDから最新ハイレゾ・DSDまで、あらゆる音楽ソフトをAIRBOWの高音質でお楽しみいただけるプレーヤー、それがCD5N Analogueです。

・滑らかで暖かいCDのアナログサウンド、驚くほど透明なハイレゾ・DSDのHiFiサウンド

ベースモデルとなったCD5Nのドライブメカニズムは、「CD・ピックアップレンズ」の両方をベルトで動かす上級モデルと同じ方式が採用されています。この方式のメカニズムは、ダイレクト・ドライブメカニズムに比べて音が滑らかで艶っぽく、音場が立体的に大きく広がります。CD5N Analogueはこのベルト・ドライブメカニズムの長所を引き出すために、各部のパーツを70個近く交換すると共に、CECベルトドライブ・メカニズムのために開発したAIRBOWオリジナル高音質スタビライザー「STB-1」を標準装備することでCDソフトをレコードのように滑らかに、そして大きく広がる音質で再生することを可能にしました。 

お手持ちのCDソフトをこのプレーヤーでお聞きいただければ、一切のとげとげしさを持たない「滑らかさ」にまずお気づきになると思います。そして身体が包み込まれるような濃厚で芳醇な音の広がり。音のプラネタリウムの真ん中で音楽を聞いているような、その独特の雰囲気はCD5N Analogueならではの世界です。 

最大でPCM:384MHz/32bit、DSD:5.6MHzに達する高精細度なデジタル変換を可能とするESS社DACチップを搭載するDA変換回路、さらに復調されたデジタル信号を増幅するアナログ回路は、いずれも面実装の小さなパーツまで交換するほど高度にカスタマイズされています。同じ音をCDとハイレゾ・DSDで比較していただければ、USBデジタル入力の音質がCDを超えていることにお気づきになるでしょう。 

・さらなる高音質を実現する、コンプリートパッケージ

CD5N Analogueの高音質をさらに引き出すため、専用電源ケーブル「CPSC-LH2」と専用脚「Switch Leg」を装備した、コンプリートパッケージをご用意しました。※コンプリートパッケージの販売価格は、\300,000(税込)です。

AIRBOW CD5N Analogue 販売価格 \260,000(税別)(お問い合わせはこちら)

音質試聴動画へのリンク

音質評価

せせらぎ:CD5と比べて高音がしっかりと伸びる。高音の伸びと明瞭度が改善されたので、遠くの鳥の声がハッキリ聞こえるようになった。

     CD5+HD-DAC1 Specialよりも音の広がり大きく自然で、リアルさ説得力でそれを上回る。

セレナード:低音の量感が大きくアップし、コントラバスのパートの存在感が大きくなった。各弦楽器のパートの分離感も向上している。
     情報量がアップし、弦の音も良くなった。

モナリザ:ギターの色彩感、透明感が向上し、音に張りが出てプレゼンスがアップした。高級な楽器を丁寧に弾いている感じが出る。

     ボーカルは息づかいまで感じるようになった。S/N感と細やかさが大きくなり、透明感と間合いが出た。

500 Miles:ピアノの音に深みと余裕が出る。情報量が拡大、アタックがしっかりして密度も向上、音質がDCD-SX1のピアノに近くなった。

     高解像度で透明感が高く、音はハッキリクッキリしているが、ボーカルは艶やかで甘くCD5よりも雰囲気が良く、濃い。

新世界:エネルギー感が向上し、楽器の存在感がアップした。低音の量感も格段に向上し、ティンパニーの音がハッキリと聞こえる。

     楽器の数が多く(情報量が多く音が細かい)、上質な音でゆとりを感じる。CD5よりも音がプロっぽく、この曲が持つ緊張感が伝わる。

総合評価:CDをSACDに掛け替えたようなイメージで、CD5のあらゆる部分が磨かれ性能が拡大している。

 AIRBOW CD5N AnalogueにAIRBOW HD-DAC1Specialを追加

AIRBOW CD5N AnalogueにAIRBOW HD-DAC1 Specialを光デジタル接続しました。CEC CD5とAIRBOW CD5N Analogueとのトランスポーターとしての音質比較をご確認頂けます。

AIRBOW HD-DAC1 Special 販売価格 \180,000(税別)(お問い合わせはこちら) ・AIRBOW CD5N Specialと接続

音質試聴動画へのリンク

音質評価

せせらぎ:CD5N Analogueダイレクト出力に比べ、音の立ち上がりが早く力強い。CD5+HD-DAC1 Specialよりも音の広がりが大きく、音が自然。

     低音の力感だかではなく、分離感、分解能もアップして、CD5(ノーマル)よりもHD-DAC1 Specialの良さが際立つ。

セレナード:音は細かく、低音の量感や厚みも勝っている。情報量でDCD-SX1を超えた。

     ダイナミックレンジが広く(音の抑揚が大きく)、音が力強く、演奏に強い説得力が感じられる。

モナリザ:ギターの音がさらに上質になった。ボーカルとの分離感も向上している。

     パワー感と密度感が向上し、音が濃い。納得できる「高級な音(質感の高い音)」が出た。

500 Miles:ピアノの沈み込みが深く、グランドピアノらしい朗々としたスケール豊かな音が出る。ボーカルは力強さが向上し、ゆとりとパワーが感じられる。

     表現力、説得力がアップした。

新世界:ホールの空気感が良く出る。金管楽器のパワーが上がり、音抜けが良くなった。

     クッキリしているが、厚みとパワー感が伴っている。暖かく力強い音で新世界が鳴った。

総合評価:HDAM(SA2)の良さが出て、適切な過剰感(電気的に増幅された表情の豊かさ)が醸し出された、音楽的にもオーディオ的にも納得できる音。

 

 CD3N Analogue

・AIRBOW CD3N Analogueの概要

・レコードを凌駕するCDプレーヤー

CD3N Analogueは、ダイレクトドライブ・メカニズムよりも格段に音が滑らかで透明感に優れた「ベルトドライブ・メカニズム」に最新のデジタル技術が組み合わせられた「CEC CD3N」をベースに100箇所に及ぶ改良を加え、AIRBOWのフラッグシップに恥じない素晴らしい音質と存在感を実現するため「レコードを超える音質」を実現しました。

・専用高音質スタビライザー・エコブラスレッグ・電源ケーブルを装備

CD3N AnalogueはTL3N Analogueで新開発した高音質スタビライザー「STB-1」が標準で添付されます。STB-1には「オレンジの制振リング」が2本付属し、「リングなし」では「響きの美しいサウンド」、「リングあり(装着)」では「シャープなHiFiサウンド」と二通りの音色が実現します(デフォルトは、リングなしでお楽しみください)。

本体を支える脚は、プラスティック製の付属品から強度が高く響きの美しい「エコブラス製のSwitch Leg」に変更しています。フロントパネルには従来のバッチに変えてAIRBOWのロゴをレーザーで刻印し、外観をスタイリッシュに仕上げています。

・一体型だけが実現できるサウンド

ベースモデルとなったCD3NのドライブメカニズムはTL3N、DACの心臓部はDA3Nと共通の回路や技術が使われていますが、一つの筐体にメカニズムとDACを収めるためにCD3Nではそれぞれが最適化(不要な回路を省略)された結果、回路や接続部が少ないピュアな音質が実現しています。一体型だからこそ実現する、トランスポーターからDACへの信号や電流の流れ、また理想的なノイズの低減に成功したCD3N Analogueはベルト・ドライブメカニズムの静粛性と相まって、デジタルでしか実現できない高い[S/N]感を達成しています。

またCD3N Analogueでは、AIRBOW上級モデルセパレートCDプレーヤーシステムで実現した真空管アンプのような芳醇なアナログサウンドが、あまりにもアナログを模したためアナログが苦手とする「電子楽器が多用されるPOPSやROCK」の再現性がやや甘くなったことの反省から、TL3/DA3N Analogueよりも「響き成分」を僅かに減らし、明瞭度を向上させることで、デジタルらしい「音の芯の再現性やリズムの切れ味」を向上させています。

おおざっぱですが1980年よりも古いソースは、TL3N/DA3N Analogueが、それよりも新しいソースは、CD3N Analogueがマッチすると思います。 

静けさの中から柔らかく立ち上るように音が出てくる様や、弦楽器の最後の響きがコンサートホールに消えた後に訪れる静寂の様などに、ベルトドライブ・メカニズムを搭載するCD3NAnalogueでしか味わえない見事な「静と動の対比」を感じて頂けると思います。

AIRBOW CD3N Analogue 販売価格 \490,000(税別)(お問い合わせはこちら)

音質試聴動画へのリンク

音質評価

せせらぎ:水の音が滑らかで透明で細かく、水面の動きが見えるような音が出る。水の音が、瑞々しく、チャプチャプ音が驚くほど心地よい。

     立体感も素晴らしく、サラウンドのように身体が音で包み込まれる。圧倒的に生々しい音でせせらぎが鳴った。

セレナード:弦楽器に厚みがあり、音の複雑さが見事に再現される。弦楽器の倍音が、ミルフィーユのように整然と重なる様子が再現される。

      弦の切れ込みの鮮やかさにハッとするほどの、切れ込みの鮮やかさが実現している。

      DCD-SX1を始めとする、一般市販品では決して味わえない完璧にチューニングされた音でセレナードが鳴る。音楽の表現力が全く違う。

モナリザ:ギターの弦をリリースした瞬間から、音が空間に吸い込まれて消えゆくまでが、完璧なスケール(尺度)で表現される。

     ボーカルは驚くほどきめ細かく、デリケートで魅力的に鳴る。透明で滑らか、艶やかで表情が豊か。レコードを超える音でCDが鳴った。

500 Miles:弦楽器の醸し出すユニゾン、ホールの響きの消えゆく様、あらゆる悪鬼の実在感が自然で濃く、再現性が完璧に近い。

     演奏の「佇まい」の良さが完全に再現されて、生演奏と変わらない雰囲気で演奏に引き込まれる。

総合評価:レコードのように高域が滑らかで、自然に伸びている。中低音には厚みと柔らかさがある。

     デジタルとは思えない有機的な音が出て、スクラッチノイズなどのよけいな音は一切ない。この音は、確実にレコードを超えている。

 

試聴後感想

スピーカー比較に比べ、CDプレーヤーやアンプによる音の違いはかなり小さく、それをお伝えするのはなかなか難しいところがありますが、今回は、DENON DCD-SX1を引き合いに出すことで、ベルトドライブ・メカニズムの持ち味の特長を上手く再現できたと感じています。

オーディオの魅力は「聞こえなかった音が聞こえること」から始まります。そして、その延長線上をなぞるように「よりハッキリと音が聞き取れる方向」を目指す場合と、途中から「音質よりも音楽性を求めるようになる場合」に枝分かれすると思います。

この分岐点で前者では「国産品」、後者では「海外製品」が選ばれるように思います。

実際の音楽会(コンサートやライブ)では、オーディオ機器で聞くほど音が細かく聞こえません。だから、細かい音や高音、あるいは低音がよりハッキリ聞こえることが、音楽会を超える条件として高級オーディオには求められます。けれどそういう音の良さばかり追いかけて、肝心の音の精度が疎かになっている製品が少なくありません。音の良さの一つの条件である、ダイナミックレンジ(音の大小の差)は音が出るときのエネルギーに比例します。音量を上げると、いくらでもパワーが出るオーディオ機器のダイナミックレンジは生楽器を超えられます。けれど、それ以上を求めるとよりパワーのある音源、例えばジェット機やF1のエンジン音、削岩機の音には、オーディオは叶わないのです。

けれどオーディオ機器には生演奏を超え、そういう大パワーの音源を超えられる要素が一つあります。それは音の「精度」です。

音楽は人間の感情を「音の響き」に正確に変換する芸術です。最高の演奏には「無駄な音(無駄な響き)」は使われていません。すべての音があるべき場所に配置され、すべての音が整然と並んでいます。この素晴らしい完成度を持つ演奏を「生」で聞ける機会はまずありません。また、生演奏には必ず「他の観客」の存在があり、彼らが自分自身と同じような感覚で「音楽を聞いている(理解している)」という保証もありません。

私の求める最高のオーディオ機器とは、生演奏を超える精密さで演奏を完璧に再現する装置です。今回のCDプレーヤーの比較は「そういう尺度」から評価を下しています。

2015年4月 逸品館代表 清原裕介 

 

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