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Luxman (ラックスマン) DA-250 音質 試聴 レビュー 創立90周年を迎えた「Luxman(ラックスマン)」から、強力なヘッドホンアンプを備えた、USB DAC 「DA250」が発売されました。 このモデルは大ヒットした「DA200」のコンセプトを引き継ぎ、B4ファイルのコンパクトなボディーに最新のLuxmanのトレンドが凝縮されています。 Luxman DA250 の特長 最大、PCM192Khz/32bit、DSD 5.8MHz対応のUSB入力、最大、PCM192kHz/20bit対応の同軸/光デジタル入力を装備。DACチップには、TI社製PCM1795が採用されています。CDプレーヤーに搭載されるのは、同メーカーのPCM1792ですが、チップの位置づけとしてはPCM1792が「ハイエンドモデル」、PCM1795が「スタンダードモデル」となっています。デジタルフィルターの特性などは、PCM1792がPCM1795より優秀ですが、デジタルフィルターのビット数はPCM1792の24bitに対し、PCM1795は32bitとPCM1795が優位です。DA250に入力されたデジタル信号は、PCM1795が内蔵するデジタルフィルターで、352.8/384kHz、32bitにアップコンバートされてから、処理されます。 また、DA-250の機能として、PCM入力時には「32bitデジタルIIR」と「32bitデジタルFIR」の2種類から、DSD入力時には「ノーマルアナログFIR」と「ハイアッテネーションアナログFIR」の2種類から、信号処理を行う「デジタルフィルタ」が選べ、それぞれに2種類の音色が楽しめるようになっています。 アナログ出力は、このDAC出力にLuxman伝統の高音質プリアンプ回路を組み合わせ、RCAとXLRが各1系統、音量は固定もしくは可変でお使いいただけます。ボリュームは、Luxmanオリジナルの高音質ボリューム「LECUA」がLINE/ヘッドホンのそれぞれの出力に個別に搭載されています。また、D-200で好評を博した、「アナログ入力」も引き続き、1系統設けられています。 ヘッドホン出力、RCA/XLRの3系統の出力には、新たに独立したバッファー回路が組み込まれ、音質の向上と出力相互間の干渉低減が実現しています。 メーカー希望小売価格 \170,000(税別) (Luxman製品のお問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ) AIRBOW MSS-i3/MSHD 6.7 今回の試聴には、Linuxを徹底的にカスタマイズした音楽再生専用OSを搭載する、高音質サーバーPC、AIRBOW「MSS-i3/MSHD 6.7」を使いました。この製品は、PC関連サプライメーカ−各社から発売されている、能力の低い処理システム(CPUは特に劣悪)と汎用ソフトを搭載したまま、電源などの周辺を調整しただけの高額NASや高額サーバーとは、次元の異なる圧倒的な操作レスポンスと高音質を実現するだけではなく、USB接続時にもその高音質が発揮されます。また、USB接続時に必要となるプレーヤーソフトは「HQ Player(Linux Version)」が予め搭載されています。今回も再生ソフトには「HQ Player」を使いました。 再生ソフトのHQ Playerは、高音質なだけでなく驚くほど多くのデジタルフィルターとアップサンプリングが可能です。フィルターの数があまりにも多いので、代表的(一般的)なデジタルフィルターを5種類ほど選び、出力周波数(×1、×2,×4)で比較試聴を行いました。それぞれの組み合わせで若干音が違うのですが、これが良いというという組み合わせが見つからなかったので、今回は、フィルターはデフォルトの「Poly-sinc」、出力は「2倍オーバーサンプリング(CDは88.2kHz、ハイレゾは96kHz)」で試聴することにしました。
試聴環境 スピーカーには、Vienna Acoustics 「listz」、アンプにはAIRBOW PM14S1 Masterを組み合わせました。 Vieena Acoustics Liszt (この製品のお問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ) AIRBOW PM14S1 Master (この製品のお問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ) 試聴ソフト (データはすべてWAV形式。CDのリッピングは、44.1kHz/16bitです。)
総合評価 DA-250は、Luxman特有の中域の厚ぼったさ、低域の膨らみはまったく感じられず、どちらと言えば無駄な響きの少ない、スッキリした音質に仕上がっています。従来モデルと比べて、特に高域の透明感や解像度感はかなり向上しているようで、廉価なPC・ネットワークオーディオ機器にありがちな、高域の曇りはまったく感じられません(組み合わせた、MSS-i3/MSHD6.7の影響もあると思われます)。 では、その高域の透明感や伸びやかさはCDに匹敵するかと言えば、CDに比べてエコーが消えていくところまでの時間が若干短く、空気感として感じられる「聞き取れない音が残っている雰囲気感」に少し物足りなさを感じます。 組み合わせているスピーカーとアンプの影響もありますが、やや響きの多いシステム(真空管アンプや、Tannoy Prestige スピーカー)などと組み合わるとその弱点がカバーされそうです。 17万円と言う価格を考えると、もうすこし頑張って欲しい気もしますが、音楽を聞いて楽しい、買って不満は出ないUSB-DACという印象でした。 2015年11月 逸品館代表 清原裕介 |
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