2007年ウィンターCESに行ってきました。会場の圧倒的な広さもさることながら、アメリカ人の「エンジョイ」するパワーには驚かされます。
簡単に言うと日本人に比べると「ノリ」が抜群に良いのです。彼らは、人生を楽しむことに対して日本人よりも貪欲に思えます。CESのディスプレイも華やかでセンス抜群!あか抜けしています。特に驚いたのは「カーオーディオ」の会場でした。クラリオンのデモカーはなんと最新モデルのフェラーリ!他にもランボルギーニ・ガヤルド、フォード・F40など2000万円を越えるような車がバンバン展示されています。さらには、総アルミポリッシュのきらびやかなエンジンを搭載したビンテッジアメリカンオープンカー、バットマンカーまであります。
元々高価な車に、さらにこれでもかとオーディオにお金をかけるんですね!速く走るために快適装備を捨ててまで「軽く」するスポーツカーに「重い」豪華なオーディオを付けるのは、本末転倒のようにも思いますが、たぶん彼らにとってエキゾチックカーやスーパーカーを購入するのは、高価な時計や貴金属を身につけるのと同じ感覚なのでしょう。成功した証として人と違うものを所有したいと言う気持ちの表れなのでしょうか?馬鹿馬鹿しくも感じられる一方でそんな自由奔放な彼らの楽しみ方は羨ましくもあります。
オーディオの会場は、ベネチアンというホテルの数階を借り切って行われていました。だいだい30〜50平米強のスィートルームからベッドなど不必要な家具を運び出して即席のブースを作っています。大阪ハイエンドショウの小部屋を大体3〜5倍くらいにした広さの部屋が100!はくだらないという大規模な展示会で一つ一つを詳細に見ていると、とても時間がたりないのでざっと見て回りました。残念ながら「掘り出し物」は、見つけられませんでした。価格がリーズナブルで性能の良いオーディオ機器は、ほとんど日本に入ってきているようです。入ってないのは、たぶん100万円を大幅に越えるような高額機器でしょう。でも、えっ!と思うほどいい音が出ている製品は見あたらなかったように思います。
日本と大きく違うのは、高級なアクセサリーがほとんど見あたらないことです。会場を見落としたのでなければ、インシュレーターやボード類は、圧倒的に日本の方が豊富です。購入した商品をより深く繊細に使いこなす、そういう日本人の国民性が日本市場で豊富なAV関係の高級アクセサリーに表れているのかも知れません。また日本から出店しているEsoteric、PIONEER、TRIODEなどが海外で光っているように感じられたのも嬉しいことでした。
CESは、華やかでしたが内容的には観るべきものは多くなかったように思います。それに、CESで発表されたAV機器の多くは当然日本でも展示会が行われるはずですから商品を詳細に観察するのはそれからでも遅くないと思います。重要なのはアメリカなどの国際的な文化を目の当たりにできたということです。そういう意味でCESへの訪問は大きな成果があったように思います。彼らのパワフルさを今後の逸品館の商品展開に生かせればと感じました。私たちも内側にこだわりすぎることなく、もっと屈託で自由にオーディオとビジュアルをエンジョイし、人生にさらなる彩りを添えたいものです。