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逸品館ショッピングカートメルマガ 2009.1.31
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大阪は暖かいですが、雨が降っています。今週は風邪で公休を含めて3日ほど自宅療養していました。熱がほとんどなくて、鼻づまりや喉の痛み、けだるいだけの症状だったため、最初の2日はテレビなどを見てゆっくしていましたが、一向に良くなる気配がないので、3日目の午後には出社して仕事をしました。あまり仕事を溜めてしまうと、後で余計にしんどくなると思ったこともありますが、今までの経験で症状があまり酷くない場合には、軽く体を動かした方が治りが早いことがあったからです。
結果は?みるみる回復しました。多分、仕事を前にして気分が切り替わったことで体が活性し、抵抗力が増したのではないかと思います。でも、それは単なる私の思い込み(じっとしていても同じように回復した)かも知れませんし、逆に悪くなる場合もあったかも知れませんから、くれぐれもマネなどしないようにお願いします。
今、日本を始め世界の経済はかなり重い風邪を引いているようです。私の風邪は少し体を動かすことで直りを早めることが出来ましたが、経済も同じです。こんなときにじっとしていると、余計に悪い連鎖に入って症状を重くするでしょう。しかし、ある意味では「この風邪は、無理をしすぎた反動」だとも思えます。
経済を人間の体に例えて金融などの3次産業を頭にすると、流通などの2次産業が内臓、漁業や農業などの一次産業が筋肉ではないかと思います。
今の状況は、頭が大きくなりすぎてどんどん命令するものだから筋肉が疲弊し、それでも体を酷使しようと強すぎる栄養ドリンクを飲み、内臓も疲弊し、結局体全体のバランスが著しく崩れてしまったように思えます。私から見る、諸悪の根源は金融・株式市場を始めとする「第3次産業による過剰投資」です。彼らがやっていることは、全く生産性がありません。生産性がないのに利益を吸うから経済が疲弊したのではないでしょうか?テレビゲームの世界から現実社会を牛耳っているようなものだと思います。
企業の決算が「年単位」なのも問題です。過剰に投資し、それを短期で回収することを正当化しているのが「年単位の決算」だからです。例えば、現在「大赤字」で大騒ぎしている企業の成績を「過去5年単位」で考えればどうでしょう?ほとんどが空前の黒字だったのではないでしょうか?それでも、リストラを行いますか?それでも、リストラが正当化できますか?
もし、決算が「10年単位」だったらどうでしょう?断言しますが絶対に、これほど過敏な反応は起きないはずです。年貢の取り立てじゃあるまいし、毎年の決算で一喜一憂するなんて馬鹿げています。みんなが足並みを揃えて「ゆっくり」すれば、筋肉も内臓も即座に回復するはずです。
それから、もう一つ腑に落ちないのが「リストラ」です。アメリカの金融のトップが国からの援助を受けながら「信じられないほど高額な報酬を受け取った」ことがニュースになっています。人を切っておきながら、自分は楽をする。自分は生き延びる。その前に「人としてすべきこと」はなかったのでしょうか?自分自身の給料をゼロにして、全社員の給料を少し下げるだけでリストラは回避できたのではないでしょうか?
企業のみならず国のトップにも、こういう「横着」がまかり通っているのも大きな社会問題です。口だけで自分は動かず、金を貸して人を働かし、自分はじっとしたまま不当な利益を上げる。そういう「横着」な気持ちを持つ一部の人間が、世界を疲弊させています。日本の銀行の多くも「サラ金」を運営していますが、企業から搾り取り、リストラされた人達からも搾り取る。それをどうすれば「事業」として正当化できるというのでしょう?
すでに誰の心も打たないかも知れませんが、「企業は人なり」と言う名言がありました。人を切る企業は、いずれ必ず人から切られます。人を切る国は、いずれ必ず国民から切られます。今世界に求められるのは「整理」ではなく「共同」です。アメリカの大統領にオバマ氏が選ばれたのは、それを象徴する時代の動きではないでしょうか?
生きて行くために、皆それぞれ言い分はあると思います。でも今、最も必要なのは「助け合い」だと思うのです。自分の利益ではなく、全体の利益を考える。目先ばかり追わずに、全体の未来を考える。そんな大きい時代のターニングポイントがやってきたのかも知れません。ピンチは最大のチャンスという言葉を信じ、力を合わせて良い方向に日本丸の舳先を向けようではありませんか。