逸品館メルマガ バックナンバー 129

総選挙が近づいてきました。

皆様は今日「ありがとう」、「どう致しまして」という会話を交わされましたでしょうか?

心の中で何回「ありがとう」をつぶやきましたか?それとも「このやろう!」が浮かんだ回数の方が多かったでしょうか?残念ながら私は、年を追う毎に「ありがとう!」より「このやろう!」の回数が段々増えてきたように思うのです。それは暑さのせいばかりではなさそうです。最近は道を歩いていても、人混みの中でも、車に乗っていても、何だか「余裕のない人達」がどんどん増えているように感じます。

ちょっとしたことでも、人より前に出ようとする、それを阻まれてイライラする。そんな時に「このやろう!」と感じてしまいます。


しかし、そんな時こそ余裕を持って先を譲り、その上でもし「ありがとう」の声を聞ければ、「このやろう!」を心でつぶやくよりも気持ちは全然穏やかで、爽やかな一日になると思うのです。

 

でも、一票を争ってボリュームを上げる「選挙カー」の声に、その思いやりは微塵も感じられません。あんなに自分中心で、果たして公僕として人に奉仕できるのでしょうか?声を上げなければ当選しない。でも、声を上げる人は売名的で自己中心的な人が多い。なんだか矛盾を感じます。

さて、互助組合ってご存じでしょうか?最近は少しずつ減っているようですが、労働組合や農協などの組織に属するメンバーが、お互いに少しずつ蓄えを持ち寄って積立て、いざという時に助け合う仕組みです。

 

「国」は本来、国民のための最大の「互助組合」であるべきです。しかし現実はどうでしょう?多くの政治家は腐り、キャリア組と言われる人、一部の公務員がそれに追従し、権力や立場を良いことに、国民から搾取を続けているのが今の日本の実情です。それは江戸時代の、悪徳商品と悪代官の図式と全く同じです。

大阪の橋元知事は、10年もしない間に日本は完全にダメになると言いましたが、私もまったくもって同感です。国民を大切にしない政府、政治家を国民が敬えるのでしょうか?こんな日本に住みたいでしょうか?

 

ではなぜ、そんなことがまかり通るのでしょうか?それは、民意が投票に反映されていないからです。自分の利益ではなく、国民全体の利益、みんなの幸せを考えた「清き一票」を投じましょう。次世代の子供達のためにも、「ありがとうの連鎖」が広がる社会に変革したいと思います。

閑話休題。私が最も敬愛するオーディオ関連書籍の一つである「オーディオ巡礼(復刻版)/五味康祐著」が発売されています。つまらないJ-POP一枚よりも安い¥2,800ですが、一人の人間の生き様を通じ、オーディオと音楽の深淵に触れられる素晴らしい作品だと思います。
http://astore.amazon.co.jp/ippinkan-22?_encoding=UTF8&node=42

さらに驚くべき事は、「オーディオ巡礼」が五味康祐氏のステレオサウンド・コラムをまとめたものだと言うことです。今のステレオ・サウンド誌にこれほど鋭い切り口で、オーディオのあり方を論じるコラムがあるでしょうか?

ステレオ・サウンド誌だけではありません。車の代表的な雑誌、カー・グラフィックにも昔の鋭さ、切り口の鮮やかさは見られません。広告主に遠慮し奥歯に物が挟まったような記事や、完全なる提灯記事の羅列ばかりです。

どうやら、中庸という生ぬるい幸せに感謝と責任を忘れたのは、政治屋だけではなさそうです。オーディオ巡礼を久しぶりに読んで目が覚め、体が引き締まる思いがしました。

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