逸品館メルマガ バックナンバー 278 |
寒いと「イエナカ」で音楽を聞いたり、映画を見る機会が増えてきます。音楽や映画を見る機会が増えると、新しいソフトが欲しくなってきます。しかし、最近は昔よりソフトを買う回数が減っています。それは、購入したソフトの出来映えに納得できないことが多くなっているからです。
私は仕事中、POPSいわゆる歌謡曲を良く聞きます。しかし、残念なことにPOPSは「売れる=儲かると分かった途端に中身が薄くなる」ことが世界的に多いように感じます。それは、ミュージシャンが1枚目に全力を出し切ったからかも知れないですし、2枚目以降、「売り」を意識しすぎて「急いで帳尻を合わせたような曲」で構成されるからかも知れません。とにかく、ミュージシャンが何を伝えたくて作ったのか分からないPOPSが増えています。特にJ-POPの質低下が酷く、実力派シンガーが書の議を削っていた80年代と、最近のソフトはまったく様変わりしたように思えます。
K-POPの一番の魅力は「録音の良さ」です。J-POPの録音の悪いのは、残念ながら少し良いヘッドホンを使うとiPodでも気になります。何が悪いのか?それは「大きい音の後にある小さい音が聞こえないこと」に尽きます。K-POPとLady GAGAのようなお金のかかったアメリカンPOPS(中でもMichael・Jacksonは秀逸)では、コンプレッサーによって「平均音圧レベル」が上げられていても、裏側の小さい音が犠牲になっていません。安物のオーディオ機器では聞こえない小さな音が、良質なオーディオ機器だと再生され、音楽の響きや構造が膨らむのです。しかし、J-POPだけではなく、アメリカやイギリスのPOPSでさえ、裏側の音が完全に消えているものが少なくありません。裏側の音が消えたソフトを高性能なオーディオ機器で再生すると、「音と音の隙間が過大になって(密度が薄くなって)」スカスカの音になります。まるでAMラジオのような貧相な音。こんなものをお金を払って買う気はありません。CDでもMP3以下のプアな音しか入っていないのですから。
K-POPにはさらなる魅力があります。まず、ボーカリストの歌が秀逸です。音楽を国家事業とすら考える彼らの実力の高さがボーカリストの質から伺えます。そして曲が楽しく明るい!韓国人のリズム感は、日本人よりも優れているのではないでしょうか?そして、「韓国語」の発音が、日本人の耳に「優しく馴染む」ことも大きな魅力です。日本語と韓国語は、文法だけでなく言語も非常に近いものがあります。例えば、日本語の「計算」は韓国語でも「ケイサン」ですし、他にも日本語と同じ発音の同意語が沢山あります。もちろん、歌詞の内容は分からないのですが、K-POPだと何となく「こんなことを言っているのだろうな〜」というイメージが、英語などの多国語よりも濃密に伝わる気がするのです。
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