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Mactoneから届けられた真空管プリアンプ2機種をテストしました。この2機種は、Electro Harmonics製の12BH7Aという同じ真空管を使っていますが、片や「真空管らしい柔らかい音」、一方では「トランジスターアンプのような高特性の音」とまったく異なる音質に仕上げられています。日頃から「真空管のブランドでアンプの音は決まらない」という主張していますが、それが見事に当てはまる製品です。 http://www.ippinkan.com/mactone_xx220_xx550.htm
PCオーディオの話題を続けましょう。PCオーディオ関連では、「CDをどのようにして取り込めば音が良いか?」というご質問を多くいただきます。確かに「少しでも音が良い方法でCDを取り込みたい(リッピングしたい)」とお考えになるのは当然だと思います。私はCDを5000枚近く所有していますが、それらを全部PCに取り込むには「高音質」と「高速」の両立が理想です。世間では「取り込み速度が遅い方が高音質」と言われますが、私は違う考えを持っています。取り込みに使うCD-Rドライブは、本来24-48倍速という高速でCD-Rを回転させます。この速度になるとディスクは、「自らのジャイロ効果」で安定します。ジャイロ効果で安定して回転するディスクを支えるための「主軸(ベアリング)」は、高回転時に安定するように「がたつきを大きく(大きめのクリアランス)で設計されます。クリアランスの大きいベアリングを低速で回すと、ディスクの振れが大きくなります。ディスクは高回転で回す方が安定し、読み取りエラーが少なくなる。これが私の考えです。
だだし、データーが同一でも「それを保存する方法やメディア」によって音が変わります。同一音源ファイルを2.5インチのHDDに保存した場合、5インチのHDDに保存した場合、SSDに保存した場合、USBメモリーに保存した場合で「それぞれ再生される音が異なる」と言われています。また、レコーディングの現場では「音源データー」を通信で送ると音が悪くなるので、CD-Rに焼くかもしくはHDDの状態で持ち運ぶと聞いたことがあります。ここまで来ると少し話はオカルトじみてきますが、CD-Rは別としてHDDやSSD、あるいはUSBメモリーでは「データーの記録方式」が異なりますから、音が変わることは何となく納得できます。HDDでも音が違うと言われていますが、これは「動作時のノイズ」が関係しているのかも知れません。そういう意味では、2.5インチよりも質量の大きな5インチ、複数のプラッターよりも1枚のプラッターのHDD。読み出しヘッドの動く量を考えると、高密度に記録できる最新のHDDが有利なようにも思えます。 |