MARANTZ VP15S1標準価格:980,000円(税込)VP−11S1の技術を継承した下位機種が発売されました。 超高価なレンズを搭載したVP−11S1に比べレンズ性能を若干下げておりますが 高精細な映像はそのまま保っております。 外観色は、つや消しのブラックでシアタールームに良く合います。 入力端子は変わりませんが、背面の端子を照らす照明は省略されました。
標準的な画質調整メニュー(上)に加え、2つの詳細な画質調整メニューが搭載されています。 (下)は、HDMI1.3関連の設定メニューです。 パネルの画素が100万画素(1280×720)の時と同じ画素数でメニューを表示するため VP−15S1とVP−11S1のスペックを比較
スペックだけを単純に比較すると新型のVP15S1は、価格が約半分になり性能もアップしています。特にアイリス機構に工夫が加えられ、また6セグメントの新開発カラーホイールと組み合わせられたことで、輝度・コントラスト共にスペックが向上しています。 カラーホイールの変更によりカラーホイールの回転速度が6倍速から5倍速に変更されていますが、それにより、カラーフリッカーが多くなるような感じは特にありません。 画面全体のシャープさは、VP−11S1の方が上回っておりますが、ほとんど分からないと思います。ほぼ半分になっている本体価格差を考えると十分納得できる範囲です。 性能テスト
VP−15S1には、従来モデルに引き続き、上下レンズシフトが搭載されており設置の際にとても便利です。通常レンズシフトで上下どちらかいっぱいに動かすと、レンズの端を使って投射するため若干映像が甘くなります。マランツでは、レンズシフトのお薦め範囲を超えてシフトを動かすとフォーカスを合わせる際のパターンの色が白から緑に変わって教えてくれる機能が搭載されております(従来モデルから搭載されております)。
(上)パターンが白の範囲の映像
(下)パターンが緑になっている状態の映像 少し違いはありますが、実際ほとんどわからない範囲です。
余談ですが、フルスペックのプロジェクターは、細かな画素を拡大して投影する際にその解像度をきちんと出さなければならず、レンズ性能がとても厳しく求められます。 その性能を活かすためには、次のような方法でご使用の際にフォーカスをきちんと合わせなければなりません。 ■プロジェクター側でフォーカスを合わせてスクリーンのところで確認。 ■そしてまたプロジェクター側で調整をして・・・を繰り返し合わせます。 こうすることで隅々までピントのあったシャープな映像が得られますが、結構手間がかかります。簡単に合わせるコツとしましては、フォーカスを合わせるときは、映像調整をダイナミックモードで行う方法があります。ダイナミックモードの映像は、コントラストがはっきりとしてプロジェクター側から見ても合わせやすくなります。
上の写真は、DVDプレーヤーから、コンポーネントのプログレッシブ出力で接続した映像です。 画面の精細感や色の表現はもう一息欲しいところです。優秀な映像変換機(スケーラー)を介してHDMI接続する方法が効果があります。コストはかかりますが、考えられても良いと思います。 次の写真は、HDMIで1080Pの解像度で接続した映像です。メイクした女性(上)と、カラーチャートの立体物を撮影(下)した映像です。白のバックで淡い中、女性の顔がきちんと立体感を伴って表現されております。カラーチャートは、パネル表面に付いた埃を払いたくなるほどリアルです。 色も自然に出ており、パネルの立体感もよく分かります。 まとめブルーレイや高性能DVDプレーヤーからHDMIで直接VP−15S1に映像を接続し最高の映像を楽しむ。ごく当たり前に高画質を楽しむことが出来るプロジェクターです。 DLPのフルスペック機は高価ですが、それだけの価値ある製品です。 コンポーネント接続で観る映像も質感が高く捨てがたいところもございますがVP−15S1の場合は、HDMI接続が一番おすすめの接続です(旧モデルのVP11S1は、VP15S1よりも高画質な画像処理回路に。 他の投射方式では表現する事が出来ない、DLPだからできる色の純度の高さは一度味わうと忘れられません。ついついテストを忘れて見入ってしまいました。 ※カラーブレーキング(色割れ)の発生で、モノクロ映画を長時間観るのは辛いときがあります。モノクロ映画をよくご覧になられるなら、画質を我慢しても液晶プロジェクターをお選び下さい。 |