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Mcintosh (マッキントッシュ) MCT450 メーカー希望小売価格 \650,000(税別) お問い合わせはこちら |
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Mcintosh (マッキントッシュ) D150 メーカー希望小売価格 \450,000(税別) お問い合わせはこちら |
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音質試聴動画へのリンク
せせらぎ 音が前にスピーカーから前方に広がり、水の音が近くに聞こえるが、鳥の声の奥行きが少し浅い。 色彩感の濃い、明るく楽しい音で「せせらぎ」が鳴る様子は、ジブリのアニメを連想させる。 セレナード 「せせらぎ」と同じで、音がスピーカーから前に広がるが、音場の奥行きは少し浅い。 バイオリン、チェロ、コントラバスの分離刊はやや甘く弦楽器が少し混濁するが、バランスは良くR1が少しTannoyのような鳴り方をする。 モナリザ ギタリストの気配感、存在感を強く感じさせる音でギターの音が変化する。ボーカルは艶が濃く、女性的な魅力が強く感じられる。 Mcintoshの奏でる「モナリザ」は、とてもキュートで愛おしい雰囲気を持っている。 500
Miles ピアノの高い音に若干ピーク感がある。タッチもやや粗く、鍵盤を強く叩いているように聞こえる。ボーカルは力強く、とても朗々として感じられる。 音の立ち上がりは少し遅めで、ボーカルの抜け感も良くないが、それは「嫌」な感じではなく、むしろ煮込み料理のように音を美味しくしてくれる。 新世界 弦楽器の高音が少し硬いが、これはMcintoshの音質傾向だ。低音の量感は心地よく、押し出し感もあり、ホールトーンも感じられる。 金管楽器の張りは、Mcintoshがアメリカ生まれであることを感じさせる。若干音のエッジは甘いのだが、ライブらしい雰囲気のある音で新世界が鳴った。 モナリザ(SACD) CD(CD-R)で感じられた高音のピーク感が緩和し、全体的に音が太く柔らかくなる。ボーカルもきめ細かく滑かさが増し、会場のエコーが身体を包み込むように広がる。CDでは少しジブリのアニメのように感じられた音が向上し、ステージ上の人物がアニメから実写になったような違いがある。SACDの良さ出た。 Selene(SHM-CD) 太く柔らかさを感じる音で音楽が「物語」として流れてくる。ボーカルは説得力に富み、かつチャーミング。 音楽をストーリーとして再現する能力が強いようだ。 総合評価
Mcintoshを聴いていつも感じるのはその音が「陽気」で、聴いていると気分が上がることだ。明るく雰囲気の良いその音は、Mcintoshが伝統とするアメリカンサウンドそのものだが、MCT450/D150では、それがさらに垢抜けて上品さが加わった。 ただし、その音に深みを求めるのは少し違っている。音楽をポップ・アートとして表現するようなイメージを持っている。 |
TAD (タッド) D1000 メーカー希望小売価格 \1,500,000(税別) お問い合わせはこちら 生産完了 |
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音質評価
せせらぎ MCT450/D150と比べてD1000で聴く「せせらぎ」は、水の量が多く、鳥の数も多い。 色彩感が濃いのはMcintoshと同様だが、音の角がキリリと立ち、明瞭度解像度はD1000が高い。雰囲気はどちらも良く出る。 Mcintoshをアニメに例えるなら、D1000は実写の雰囲気を持っている。 セレナード 音の角が立つが、弦の音は柔らかくなった。それぞれの楽器が奏でる「旋律」が聞き取りやすく(感じやすく)なった。 弦の切れ込みの鮮やかさが増して、音が洪水のように押し寄せてくる、迫力のある音だ。 Mcintoshで聞くこの曲は、流麗な演奏。D1000で聞くこの曲は、静と動の対比が鮮やか。折り目正しく、トラディショナルな演奏に聞こえた。 モナリザ ライブ会場のホール感が良く出る。ギターは左、ボーカルはセンターにビシッと定位する。Mcintoshよりも明らかにチャンネルセパレーションが良い。 D1000で聴くボーカルとギターは共に緊張感を伴うプロっぽい音になる。Mcintoshの音がキュートなら、D1000の音はディープだ。 500
Miles ピアノの高域の響きが細かくなり、倍音の構造が聞こえてくる。ボーカルとピアノのバランスは、Mcintoshがボーカルよりで、D1000は平等。 この曲でも、Mcintoshは明るく楽しい雰囲気、D1000は深みのある雰囲気を醸し出した。 D1000の音は非常に細かく、楽器のハーモニーやユニゾンがきちんと再現される。デリケートで精緻な音。 曲調はMcintoshがPopで、D1000がトラディショナル。ライブ感はMcintoshが強く、音質の良さはD1000がそれを上回る。 モナリザ(SACD) CDと比べて高域がさらにスッキリ伸びて、ボーカルの口の中まで見えそうなほど音が細かく、その息づかいまで感じられる。 バランスはまったく変わらず、音質だけが向上するが、Mcintoshでは差が感じられたCDとSACDに大きな差がない。 また、ボーカリストの「グレース・マーヤ」さんは、Mcintoshでは「外人」ぽく感じられ、D1000では「日本人」ぽく感じられた。 Selene D1000の音は細かく低音にも厚みがあって、ベースラインがしっかりしている。ボーカルは驚くほどきめ細かく、深く訴えてくるがリアルに見えすぎる。 この曲の雰囲気は、Mcintoshの方が良かった。D1000の音は、若干シビアすぎるように感じられた。
総合評価
D1000はディスクに録音された音を、ありのまま、そのままに出してくる。 演奏の可否と同時に、録音の可否も加わり、良いソフトを聞くとその音は驚くほど細やかで深みがある。 けれど、J-POPのようなソフトでは、その粗を出してしまう傾向も持っている。 |
試聴後感想
今回のテストに選んだスピーカー「TAD R1 Mark2」はカミソリのような切れ味を持っています。それが「音楽的」に鳴るか、あるいはそうならないかは、セッティングを含めた周辺機器の影響が非常に大きく「うまく鳴らすのが難しいスピーカー」だと言えます。
Mcintoshの持ち味は「旨味を引き出す力に長けている」ことです。ある意味では、R1の能力を最大限に発揮しているとは言い難い部分はあるのですが、ソフトの録音が十分でなくても、あるいは周辺機器にミスマッチがあっても、その問題を露呈させず、音楽の楽しさや雰囲気を上手く引き出してくれます。この「対応力の大きさ」がMcintoshが時代を超えて長く愛されてきた秘密だと思います。
D1000は、TADのポリシー「ディスクに録音された音をありのままに引き出す」力を持ち、Mcintoshよりも高額ながら音質に優れ、特にCDの再生ですらMCT450/D150を超えるほどの個音質を発揮します。しかし、R1 Mark2が高性能すぎるためか、あるいは比較したのがMcintoshとTADと正反対の性質を持っていたために、それぞれの個性や特長がよりハッキリしたのだと思います。今回はやや神経質な一面を見せることになりましたが、普段はもっと鷹揚で聞きやすい音質です。
2015年6月 逸品館代表 清原裕介
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