■各種コンテンツ ■サービス・キャンペーン ■逸品館運営・外部ショップ ■Twitter・Facebook ■試聴機レンタルサービス ■オーディオ逸品館 MI事業部 オフィシャルサイト |
PMC Twenty21 Twenty22 Twenty23 Twenty24 スピーカー 音質 比較 スピーカー 新製品 情報 音質 価格 販売 比較 PMC Twenty Series 21 22 23 24 比較試聴 音質 価格 販売 比較PMC Twenty 21 Twenty 22 Twenty 23 Twenty 24 音質比較テストPMC設立20年を記念してコンシューマ(民生)市場向けに発売されたモデルが"Twenty Series"です。このモデルにはPMCのオリジナルユニット、オリジナルネットワーク、ATL(Advanced Transmission Line)が搭載され、2Wayスピーカーならではの音の滑らかさ、純度の高さと、マルチWayスピーカー並みの低音再生が可能となっています。発売から4年が経過して音質のこなれてきた試聴機をお借りし、Twenty全モデルを比較試聴しました。 それでは、Twenty シリーズの概要と特徴を説明いたしましょう。 仕上げ Twenty シリーズは、高密度MDF+突き板仕上げで、4色から選べます。 ユニット Twenty Series搭載されるユニットは、すべて専用品として新開発されました。SEAS社との合同開発による27mmソフトドーム型ツィーターは、全モデルに搭載されます。彼らがマットドープと名付けている軽量で強度の高い紙コーンが使われるレスポンスに優れたウーファーは、口径140mmがTwenty 21と23に、口径170mmがTwenty 22と24に使い分けられます。 ネットワーク ネットワークはPMC全製品に共通する、24dB/octの急峻な遮断特性を持つPMCオリジナル・クロスオーバユニットが使われています。このネットワークもSEAS社との共同開発専用品で、高級なフィルムコンデンサー、精度の高い空芯コイルなど、こだわりのあるパーツが使われています。 トランスミッションライン(ATL) PMCがすべてのモデルに採用しているトランス・ミッション・ラインは、キャビネット内を仕切ることで生み出される長いダクトから低域を放射することでユニットとキャビネットのサイズを大きく超える低域を発生します。 Twenty Seriesには、このモデルに最適化されたトランスミッションライン「ATL(Advanced Transmission Line)」が採用され、サイズを大きく超える低音を発生します。下に著名なスピーカーとTwenty シリーズの再生周波数特性比較表を作りました。ブックシェルフのTwenty 22でさえ、3Way中型スピーカーのYAMAHA NS-100Mに匹敵する低音を再生し、トールボーイ型のTwenty23/24では、4Wayフロア型のJBL 4344を大きく超える低音を再生することがわかります。PMC Twentyのすごさは小型であるだけではなく、「2Way」というシンプルな構成からこの重低音が再生されることです。
入力端子とグリル スピーカー入力端子には、イギリス製のバイディングポストが使われ、PMCの伝統に従いそれぞれのユニットに専用のターミナルが装着されます。2WayのTwenty シリーズでは、すべてのモデルがBi-Wire(Bi-AMP)対応となっています。グリルはマグネットによる装着です。 今回は、すべてのモデルを「シングルワイヤリング」で試聴しました。接続は、プラス高域/マイナス低域の(たすき掛け/スタッガー接続)」を行いました。さらに標準添付のジャンパー(金色の棒)に変えて、AIRBOWの高音質ジャンパーSilver Jumper VTを比較しました。 MARIAH ー#1's "SONE DAY" 標準添付品 低音は良く出ますが、低音に曇りとこもりが感じられます。高音は良く伸びていますが、楽器の色彩が薄く音がモノクロに感じられます。演奏を落ち着いた気持ちで、モニター(観察)しているように聞いていられます。 AIRBOW Silver Jumper VT (AIRBOW Silver Jumper VT \20,500/4本セット) イントロのピアノの抑揚と広がりが全然違ってきます。ピアノは音量とタッチの変化が大きくなり、音がスピーカーから離れて大きく広がります。ボーカルには艶が出て、マライヤ・キャリーの声の伸びに魅力が出ました。しっとり、ゆっくりと演奏が流れ、低音が身体を包み込むように広がります。低音の曇りも消えました。 この結果を踏まえ、音質に優れていたAIRBOW Silver Jumperを装着してすべてのモデルを試聴しました。
※ノーマルジャンパーと、Silver Jumper VTの音質比較は、「テスト概要ご紹介動画」でご覧いただけます。 再生機材 TAD C2000 M2500 (お問い合わせ・ご注文はこちらから) テスト概要のご紹介動画(ノーマルジャンパーとAIRBOW Silver Jumper VTの音質比較) 試聴ソフト 音質テスト
試聴後感想 PMC Twenty シリーズの特長は、27mmという大口径のテキスタイルドーム型ツィーターの搭載と、140/170mmという小口径のウーファーを一つだけ使うことです。この3種類のユニットが、ATLという長い低音ダクトを持つ4つのキャビネットに収められています。 PMCの製品は、24dB/octというパッシブ型ネットワークとしてはほぼ最大の急峻なカーブを持つネットワークを採用することで、それぞれのユニットに「不要な帯域(ツィーターには低域、ウーファーには高域)」を入力しません。その結果、Twenty シリーズでは、2Wayスピーカーとしては異例に低い1800Hz(通常は2500Hz程度)という低いクロスオーバー周波数が実現しています。 少ない数のユニットで広い帯域を再現を実現し、クロスオーバーを減らすこと(Twentyでは最小限の1つ)。小型のキャビネットから低音を発生することで、キャビネットの反射で音の広がりを阻害せず、アキュレートな定位を実現すること。スピーカーそのものが小さく、軽いこと。これらが、PMCが独自に開発しその製品に盛り込んだ長所です。 Twenty シリーズは全製品でこのPMCの設計ポリシーを音質に確認できました。2Way小型スピーカーのような濁りのない音と、シャープな定位、音の広がり。マルチウェイ大型スピーカーのような豊かな低音が両立しています。 同じツィターが使われ、クロスオーバー周波数も同じと言うことで、Twenty シリーズの「高域」はモデルによってほとんど違わない印象ですが、ユニットのサイズと箱の大きさで再生される低音はモデル毎に全く違います。 Twenty シリーズでは、低音が出れば出るほど「楽器の色彩感が濃くなり、臨場感が高まる」印象を受けましたが、これは一般的なスピーカーの評価にそのまま通じます。低音が出れば出るほど、楽器の音色は鮮やかさを増し、立体感、密度感、躍動感が増強されます。逆にそれをすっぱりと諦めることで、見えてくる独特の再生世界もあります。Twenty シリーズでは、Twenty21の「虚飾を廃したストイックな世界」と、Twenty23の「癖のないリアルな世界」に魅力を感じました。 2015年6月 逸品館代表 清原裕介 |
|