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QED スピーカーケーブル Supremus Signature Reveration AIRBOW spk-100 spk-010 V2 音質 比較 評価 レビュー 試聴

 QED スピーカーケーブル"Supremus"、"Signature Reveration"

  

 AIRBOW  スピーカーケーブル SPK-100、SPK-010 音質比較試聴テスト

  

2018年11月、QED国内正規輸入代理店 ESF(イースタン・サウンド・ファクトリー)より、最高級スピーカーケーブルの新製品「Supremus」が発売されました。このモデルは、切り売り販売は行われず、「完成品」のみの取り扱いとなります。

QED Supremus メーカー希望小売価格 210,000円(3mペア)、260,000円(4m・ペア)、310,000円(5mペア)

QED製品のご購入お問い合わせは、経験豊富な逸品館におまかせください。

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比較試聴の概要

現在、逸品館がメインでお薦めしているケーブル系メーカーは、"AET”と”audioquest”そして”QED”です。

"AET”は、「テフロン絶縁体」を使ったケーブルを日本で最初に発売し、高級品を中心に高い人気が得られるようになった比較的最近のケーブルメーカーです。逸品館は、現在のAETの代表小原氏がまだ「S/A LABO」と合同でケーブルを発売していた時代に知り合い、その製品を高く評価することで普及に努めました。そのビジネスが成功し、小原氏は、"OYAIDE"と手を組み"AET"を立ち上げます。しかし、"OYAIDE”はそこから得たノウハウで自らがオーディオケーブルを作るようになったためパートナーシップは解消しました。その後、"AET"は"Evidence”という最高級モデルまで生産しましたが、ここ数年は低価格品のケーブルやインシュレーターを発売するなど、普及価格帯の製品の開発発売にも力を入れています。

"AET"が直面している問題は、「テフロン絶縁体」の生産が国内では行われなくなったことです。そのため主力商品だった、Evidence、SIN、SCRなどのハイエンドシリーズは、在庫限りとなっています。しかし、開発力に定評のある"AET"が手をこまねいているわけではありません。すでに「テフロン絶縁体」を使わずに、ハイエンドに通用するサウンドのケーブルの発売を開始しています。それが、"TSD Series"です。
しかし、量産することによってコストが低減できる普及価格帯製品や、開発や発売時にパテントなどの高額な費用が必要になるUSB/HDMI/LANなどのケーブル類は、AETが苦手とする分野だと感じています。そこで、このゾーンをカバーするため主にデジタル系のケーブルを中心に逸品館がお薦めしているのが、"audioquest"です。同じようなラインナップの"WIREWORLD"との比較では、ストレートで色づけが少ないWIREWORLDに対し、より艶やかで音楽性の豊かな音質を持つのが"audioquest"だと感じています。中でも素材にシルバー(純銀)を取り入れたモデルは、潤いのある艶やかな音質に仕上がっています。

さらに価格が安いゾーン、量産効果で「コストを大幅に低減できる普及価格帯」の製品では、"QED"をお薦めしています。取り分けメーター単価/数千円以下のSPケーブル類は、3倍以上高価な国産有名メーカー品を軽く凌駕するほどの音質を発揮します。

では、輸入コストなどを加味して割高になりかねない海外専用メーカー製品と比べて同価格の国産人品質や音質が、それらに届かないのはなぜか、その理由を説明しましょう。国産オーディオケーブルは国内のケーブルメーカーに委託して作ります。けれどそういうメーカーは業務用などの特殊な電線を作ることが本業で「オーディオ専用ケーブル」を専属で作るのではありません。そのため国産ケーブルのほとんどは、同じ導体を共用し線のサイズ(太さ)を変えたり、導体本数を変えるだけで製品の差別化が行われています。また、工作精度や特殊性ではぬきんでていても、彼らが開発に使うコンポやスピーカーは、オーディオマニアが使うものほど高性能ではありません。このように「工業製品」として作られるのが国産ケーブルです。実験的に作られた特殊な素材などを使うことで「物珍しく高価なケーブル」を評論家や雑誌社の力を借りて(お金を払って)無理矢理に「良い」と決めつけている製品も少なからずあり、品質はともかく「音質」には疑問があります。

海外では「オーディオ専業メーカー」がケーブルを作ります。彼らは「良い音のケーブル」を設計するノウハウが豊富で、恵まれた試聴環境に加え「耳の良い複数のテスター」が音を判断しています。事実、"QED"のケーブルは、「デザイン(素材も含め)」が実に多種多様です。これは、可能な限りコストを抑えるために、それぞれのケーブルが「最適なデザインで設計・生産されている」からです。実際に千円弱〜数千円までのエントリークラスのケーブル音質は、3倍以上高価な国産有名メーカー品を軽く凌駕するほど優れています。アンプやスピーカーなどは国産品の音質がかなり良くなってきましたが、アクセサリーはまだまだ海外製によりよい物が見つけられます。もちろん、先にご紹介した「AET」などは、日本の技術力を持って「きちんとしたオーディオケーブル」を作っていますから、音質と品質を兼ね備えた製品もあります。

そういう「面倒くさいお話」はともかく、"QED"は、オーディオにお金をかけない国「イギリス」のブランドらしく、「コストパフォーマンス」にこだわりを持っています。逸品館が「安くてうまい!」と感じる、そんな"QED"から発売された、最高級スピーカーケーブルが「Supremus」です。この製品の価格は「両端バナナプラグ付き 3mペア完成品」で「210,000円(税別)」です。この製品はこれまでQEDから発売されていたハイエンドモデル「Signature Genesis Silver Spiral(両端バナナプラグ付き3mペア完成品:190,000円(税別)」と併売される新製品として追加されました。
SupremusとSignature Genesis Silver Spiral(以後SGSSと表記)の主な違いは、ドーナツ状に配置された導体が一本あたり9本だったSGSSから、Supremusでは16本に増やされていることと、オリジナルプラグ(Airloc Metal)のメッキが金からロジウムに変更されている点、導体がここにエナメルで絶縁されている点などで、同心円状(ドーナツ状)に導体を配置する構造(AirCore)などは同じです。ケーブル容量(面積)もSGSSの5.5平方ミリからSupremusでは、6.16平方ミリへと僅かに増えた程度です。導体に銀コート5N無酸素銅が使われるのは共通です。

今回の試聴では、本来ならSupremusはSGSSと比較するべきなのですが、タイミング悪くSGSSが「貸し出し」に出ていたため、同じ"Signature Series"の最下位モデル"Signature Reveration"と聞き比べることにしました。また、この試聴に合わせて2018年10月にAIRBOWから新発売した2モデルのスピーカーケーブルも聞き比べることにしました。

それぞれのケーブルのスペック

QED Supremus

QED Signature Revelation

今回は、端末に"QED Airloc ABS Spade Plug"を取り付けた3m(ペア)を試聴に使いました。

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AIRBOW SPK-010

今回は、アンプ側の端末に"audioquest BFA"、スピーカー側の端末に"AIRBOW F5.5 6CR"を取り付けた3m(ペア)を試聴に使いました。

AIRBOW SPK-100

今回は、アンプ側の端末に"audioquest BFA"、スピーカー側の端末に"AIRBOW F5.5 6CR"を取り付けた3m(ペア)を試聴に使いました。

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TRIANGLE Re Cable OS25A 13,000円(ペア・税別)

もう一本は、ロッキーインターナショナルが取り扱いを開始する予定のスピーカーメーカー「TRIANGLE」のケーブルです。見た目はそれほど高価な感じはしません。

同時に取り扱いが開始される予定のスピーカー「TRIANGLE ESPRIT EZ GAIA(予価 33万円・ペア・税別)」、「TRIANGLE ESPRIT EZ COMET (予価 15万円・ペア・税別)」も試聴しましたが、仕上げ音質共に期待できる製品でした。後日レポートする予定です。

試聴環境

テストに使ったスピーカーは、来春発売予定(決定)のAIRBOW「GHOST 2.1」。

(写真は、GHOST 2 です。2.1とは色味と外観が若干異なります)

プリメインアンプには、AIRBOW AI301 V2。

 AIRBOW AI301 V2 73,500円(税別) (現金でのお求めはこちら) (カードでのお求めはこちら

 AIRBOW MNP-i5 Roon 445,000円(税別) (現金でのお求めはこちら) (カードでのお求めはこちら

USB入力に、AIRBOW MNP-i5 Roonを接続して次の3曲を聞きました。

  

採点は、QED Supremus10点として減点法で採点していますが、あくまでも個人の主観に基づいていますので、参考程度になさって下さい。

さすがに最高級モデルだけあって、音がすっと出てすっと消えます。音が「軽い」感じが素敵です。

ピアノの音はころころと転がるように鳴り、様々な楽器が重なる部分でも音が濁らず混ざることがありません。

すべての音が自然で、あるがままの音質で再現されます。

個性的な音が多い高級ケーブルですが、QEDの音は「素晴らしい素の音」です。

一切の誇張感がなく、とてもデリケートな部分まで見通せるような鳴り方でした。

この曲でも「素の良さ」が光ります。

ピアノとボーカルの分離も抜群で透明感の高い音ですが、ボーカルは少しあっさりしているように聞こえました。

歌っているのが、Diana Krallだから、「もうちょっと脂気が欲しい」余計にそう感じるのでしょう。

この曲では「誇張感のなさ」が少し物足りない方向として感じられます。

テラーク・レーベルの曲は、もう少し「これ見よがし」な鳴り方がふさわしいように思います。

その部分を除けば、音の細やかさ、品位の高さ、広がり感など、すべてにおいてバランスが取れていると感じました。

試聴後感想

Supremusの「情報」は、とても多くそして「素直」です。今回の比較試聴では、下位モデルとの違いが少ないように感じたのですが、それはアンプとスピーカーの情報量の限界が見えたのだと思います。誇張する部分がない、Supremusは基本的な情報量がずば抜けて多い、100万円オーバーのハイエンドコンポーネントでその能力が発揮されそうです。

Supremusはきめ細かすぎたのか少し「おとなしい」感じがしました。あるいは、まだエイジングが足りていなかったのかも知れません。その点、Signature Reverationは、Supremusらしい「銀を使った艶やかさと透明感」、Air Core構造による「豊かな広がり感とシャープな定位感」はそのままに、適度なメリハリが出て曲調が明るくリズミカルに変わります。

もちろん、激変というほどではありませんが、楽器がころころと入れ替わり、速いテンポで奏でられるこの曲をSignature Reverationは実に楽しく、明快に鳴らし分けててくれます。

採点を見ていただいてお分かりになるように、Signature Reverationは、Supremusからすべてを正確に10%削り取ったようなイメージを持っています。つまり、Supremusの自然さ、滑らかさ、きめ細やかさもすべて引き継いでいます。それでいて、このシステムでの比較では、Supremusとの音質差がかなり小さく、価格差を考えればSignature Reverationで十分だと思えます。

ピアノは響きが美しく、低音もしっかり出ます。ボーカルは伴奏と綺麗に分離し、すっと前に抜けてきます。

子音も濁らずに、ハッキリと聞き取れました。

やや「誇張感が不足気味」と感じたSupremusですが、Signature Reverationはそれよりもほんの少しだけメリハリが強く、テラークらしい「ダイナミズム」をきちんと出してきます。

PPからFFへ一気に音量が大きくなる部分。静寂のなかに小さな音がちりばめられる部分。S/Nが非常に高く、細かい音まできちんと出ます。あくまでも音調は自然で滑らか。どんな場面でも品格の高さを失わないのはさすがです。

試聴後感想

上位モデルと同じ導体、同じ構造が採用されたSignature Reverationは、アンプとスピーカーのセット価格100万円以下のコンポに使った場合には、上位モデルにほとんど遜色な音質を実現しそうです。アンプ+スピーカーの価格が10万円程度から100万円程度のコンポーネントなら、これ以上のケーブルは必要ないとさえ思える素晴らしい性能でした。

この価格帯のケーブルとは思えないほど、音抜けが良く色彩感が鮮やかです。

ピアノノ打鍵感はスッキリとし、パーカッションのアタックの先端も鋭く尖っています。

金属の「金気」も良く出ますし、リズムも弾みます。

低音〜高音まで、堂々とした鳴りっぷりでした。

イントロのピアノノ重厚感、ウッドベースの腹に響く低音が、実にリアルです。

高域と低域の伸びやかさは耳を疑うほどですが、中域が薄くなっていないのがさらに驚かされるポイントです。

ボーカルは伴奏からすっと抜けて、子音もハッキリ聞き分けられます。

イントロ部分のティンパニーの量感と力強さには驚かされます。

金管楽器の音は上に向かって綺麗に抜けて行きます。

音の広がりも抜群で、細やかな音の定位もハッキリとしています。

試聴後感想

AIRBOW SPK-0110は、1mあたり3,000円程度の名がつけられている、国産ケーブルメーカーの製品を確実に上回る実力を持っています。普通に手に入る、著名な「オーディオ用スピーカーケーブル(ほぼすべて)」と聞き比べればその歴然した違いの驚かされるでしょう。AETがODM生産するAIRBOWケーブルは、改良を重ねるごとに音質が「ややオーディオ的」に傾きつつありました。その性能の高さを維持しながら、音楽性や「音の熱さ」を高めるために、今回は製造メーカーを変えましたが、それが見事に成功したようです。1,200円(1m)でここまでの音質が得られるなら、高価なオーディオケーブルは不要だと断言したくなる出来映えです。

SPK-010に比べて音の広がりがさらに大きく、ピアノの音がよりデリケートになっています。SPK-010を2K映像に例えるなら、SPK-100は4K映像です。密度感が高く、楽器の質感や音色の違いがとても良く再現されます。

ただし、情報量が多くなりすぎると、音が滑らかになって「メリハリ」がやや弱くなるのは、SupremusとSignature Reverationで感じたのと同じです。サラウンド映画などAV用途には、SPK-010のほうがマッチしているかも知れません。

低音の量感の豊かさには驚かされます。SPK-010と比べて中音も厚みがあり、ウッドベースの「実在感の高さ」には圧倒されます。

また、SPK-010では表現しきれなかった「空気感」がしっかりと醸し出され、ウッドベース奏者とボーカルの間にある「空気」が見えてきます。S/Nはさらに高く、静寂感、曲間の「間」がしっかりと伝わります。

ソースの良さも相まって、演奏にぐいぐい引き込まれます。

SPK-010と比べて上下左右への音の動きがハッキリと大きくなっています。

直接音と間接音(ホールトーン)とのバランス、関係性の再現も抜群で「S席」に座って演奏を聞いている雰囲気です。

けれど、SPK-010に比べると少しおとなしく、上品で上質な感じが強くなります。

試聴後感想

今回の比較試聴では、比較的ニュートラルなサウンドを持つAIRBOWのスピーカーとアンプを使いました。そのためか、上位モデルで情報量が増えると、すこし「おとなしい」感じが出ました。けれど、他のアンプやスピーカーで聞き比べたときには、SPK-100の「濃さ」は圧倒的で、それを聞くとSPK-010には戻れない感じでした。最初に述べた"OYAIDE"や"ZONOTONE"など、日本のオーディオ専業ケーブルメーカーではない町工場で生産されるケーブルとは違い、SPK-010、SPK-100は世界最大級のオーディオケーブル専業メーカーで作られています。音質の違いは圧倒的に大きく、特に色彩感(音色)の鮮やかさ、躍動感(音の動き)の大きさには大差があります。同じ価格で比較するのはナンセンスでしょう。

AETやメクセルなどは、大企業の工場で生産されていますが、そのため高価ですが、AIRBOW SPK-010とspk-100は、それらのケーブルと同じ「フィーリング」をこの価格で実現しています。誰が聞いても「ケーブルを変えた瞬間に音が良くなる」のが直感できるほど、圧倒的な性能に仕上がっていることを確認できました。

まず、バナナプラグのサイズが大きく、端子に入れるのがかなり硬いのが気になりました。

情報量は、AIRBOW SPK-010よりも少なく、低音や高音もあまり伸びていません。

けれど楽器の音色の変化や質感の違いが良く再現されるので、聞き比べなければ「良いケーブル」だと感じられるでしょう。

SPK-0101/100に比べるとピアノの音が軽く、ウッドベースの量感もやや軽くなります。しかし、それはこのケーブルが不足しているのではなくAIRBOWがずば抜けているからでしょう。

その「量的」な部分を除けば、ボーカルの抜ける感じは良く、発音の再現にも優れています。

価格なりか、あるいは価格を少し超えるくらいの情報量ですが、音楽的には信頼できる音質です。

さすがに「量」と「質」を求めるこのソフトで聞くと、AIRBOWとの差があまりにも大きくなりました。音の広がりが小さく、情報も少ないので「演奏がこぢんまり」してしまいます。楽器の音も混ざっています。

小編成には良いケーブルですが、大編成には能力が少し足りない感じです。

採点は、QED Supremus10点として減点法で採点していますが、あくまでも個人の主観に基づいていますので、参考程度になさっ

試聴後感想

スピーカーを聞いても思ったのですが、TRIANGLEは「オーディオの音作り(どうすれば音楽を楽しく聞かせられるか)」を知っているように思います。センスの良い音作りをするメーカーです。

比較試聴を終えて

国内で乱売されている「オーディオアクセサリー」のほとんどは、使い続けられない製品ばかりです。購入直後は、音の変化の大きさに満足しても、すぐに飽きてしまったり、次の製品が欲しくなってしまったり、つまり「癖」が強すぎるのです。

本当に良いアクセサリー(製品)とは、音が変わるのではなく「音楽の鳴り方(聞こえ方)」が変わります。

普段何気なく聞き流していた曲が「名曲」だと知ることができたり、上手い演奏家塗装でない演奏家の区別がハッキリしたり、アクセサリーの存在感を感じさせない物が「本当は優れた製品」なのです。

そういう意味では、今回試聴したAIRBOWとQEDのスピーカーケーブルは、どれも素晴らしい出来映えでした。

安いモデルからまとめると、AIRBOW SPK-010は、「たった1,200/1m」でこれほどまでの情報量(低音も高音もびっくりするくらい良く出ます)と聞いて楽しい音楽性(楽器の音色や声のトーンが大きく変化し、デリケートな部分も良く出ます)を持っていました。「普通」のオーディオ機器にはこれで十分でしょう。

一つ上級モデルのAIRBOW SPK-100は、乱立する国内スピーカーケーブルのかなり上位の製品と比べても、音質・音楽性ともにそれらを明らかに凌駕する品質に仕上がっています。SPK-010との違いは、「濃さ」です。同じ演奏がより濃密に、たっぷりと聞こえます。まるで、時間の流れがゆっくりになったようにすら感じます。

QED Signature Reverationは、同じQEDの上位モデルに比べて「細くて取り回しに優れている」のが最大のメリットですが、シリーズ中最も価格が安いにもかかわらず、高級ケーブルらしい「圧倒的な音の細やかさ」と「銀を使うケーブルらしい妖艶な艶やかさ」を持ち合わせています。そういう「ハイエンドらしさ」を持ちながら、ケーブルの存在を感じさせない自然な鳴り方にも好感が持てます。

今回試聴した新製品「Supremus」は、先に発売されている「SGSS」に比べると、さらにきめが細やかですが少しクールな印象です。端末のメッキに「ロジウム」が使われていることと関係があるかも知れません。けれど、この価格帯のケーブルとしては、音質はずば抜けていて他メーカーの遙かに高額なハイエンドモデルに匹敵すると感じました。

今回聞き比べられなかった「SGSS」は、「Supremus」に比べると、音色がより濃く(端末のメッキがゴールドと関係しているかも知れません)、私の好みでは「Supremus」よりもこちらの方が好きかも知れません。価格も近く、この2モデルは「比較試聴」して、お気に召したモデルを選ばれることをおすすめいたします。

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2018年10月 逸品館代表 清原裕介

   

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