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QUAD vena2 DAC内蔵 プリメインアンプ 動画 比較 試聴 音質 評価 販売 展示 価格 レビュー 評判QUAD(クオード)Vena 2 DAC内蔵プリメインアンプ 音質 評価
QUADのおしゃれなDAC内蔵アナログプリメインアンプ「Vena 2」の取り扱いをロッキーインターナショナルが開始しました。 Vena
Uは、AB級45W(8Ω)のアナログトランジスターアンプを搭載する幅約30cmの小型プリメインアンプです。 ボリュームは、電子ボリュームではなく、電動の高精度アナログボリュームが用いられ、附属する小型のリモコンで音量と入力切り替え、さらに電源のON/OFF、音量ミュートが操作できます。 美しい木製のケースに収められた「ブラック・ハイグロス」と「サペレ・マホガニー」が、\188,000円(税別) 外径寸法は313W×93.5H×302Dmm(ターミナル、脚部を含む)で、質量は木製ケース付きモデルが7.5kgケースなしのシルバーとグレイが6.1kgです。 QUAD Vena U(Black High-Gloss、Sapele-Mahogany) メーカー希望小売価格 188,000円(税別)
今回は、このVena2にAIRBOWミュージックPCを組み合わせ、CDから取り込んだPCM:44.1KHz/16bitのデーターを「DSD 5.6MHz」にリアルタイムアップサンプリングしながらUSB入力で聞いてみました。電源ケーブルは、AIRBOW KDK-OFCを使いました。 Vienna Acoustics Liszt (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) QUAD Vena2 音質チェックをYouTubeで見る・聞く
→LAN→ →USB→ このソフトで最も注意しているのは「水の音」が「生きている」ように聞こえるかどうかです。 QUAD
Vena2が再現する「せせらぎ」は、とてもみずみずしく体が包み込まれるような空気感もしっかりと醸し出されます。 ピアノは低音が少しだけ膨らんでぼやけますが、空間に広がる響きの良さにハットさせられます。 楽器の位置も正しく、バイオリニストの存在が中央やや左に適正なサイズで定位するところにQUADの「音作りの確かさとうまさ」を感じます。 Vena2は、中国で生産されていますが、音質は紛れもないイギリスコンポのものです。緊張感はやや薄いですが、こういうほんの少し「甘口」の音の方が、心が軽く明るくなるので私は「良い」と思います。 通常この価格のコンポには、それほど良いパーツは使われていないので、細かい音や小さな音は苦手なはずですが、全く問題ありません。小さな音がかなり小さいところまではっきりと聞こえます。イメージとしては、単体で15-20万円のCDプレーヤーとプリメインアンプを組み合わせたくらいの音質(セットで30-40万円)でしょうか。 ピアノの音色は、メーカー名がわかりそうなほど正確に再現されています。ピアノストの指の動きもきちんと見えています。 この曲を選んだのは、QUAD Vena2の音色に一番マッチすると思ったからです。それはピタリと的中し、Vena2箱の曲をより明るく、楽しく、優しく、演奏をとてもキュートに鳴らします。 確かに、ほんの少し「わざとらしい」、「かわいこぶりっこ」なところがないとはいえませんが、そういう色づけも含めて「積極的に好きになれる音」だと思います。 演奏者は楽器を愛でるように奏でる雰囲気。ボーカルは、言葉をかみしめるように、さりげなく訴えるよう。低音もしっかり出て、ベースがよく効いています。さすがに最低音は緩いですが、低音はこれだけ出て、ベースがこれだけ鳴れば十分でしょう。 「せせらぎ」で感じたように、実際よりも少し甘めで明るく聞こえますが、悪いことではないと思います。コーラスが入る部分での、メインボーカルとバックコーラスの分離も見事です。特に、発音がわかりにくいバックコーラスの歌詞がきちんと聞き分けられるのは驚きです。分離感は抜群です。 ベースの最低域は、やはり少し膨らんでしまいますが、リズムは遅れないので音楽を聞いているとほとんど気になりません。 すごい低音が入っていこの曲では、やはり低音は膨らみがちです。けれど、打ち込みで作られた元々の低音の響きが少ないので、Vena2くらい少し緩い低音の方が雰囲気があって良いくらいです。 ボーカルが右と左の音に時間差をつけて、独特なこの曲の雰囲気を醸し出すように「設計」されていることもハッキリと聞き取れます。 たとえば、LADY GAGAの楽曲は、訴える力を持っています。パワフルな声、あの声自体が「最高の楽器」です。そういう「アコースティック(自然の音)」で作られた音楽とは違って、この曲に電子的に加工された音がほとんどです。 言い換えるなら、最高級のCGで作られた映像と同じです。本物ではありませんが、だからこそ本物には描けない世界を表現できるのでしょう。だからこそこの曲で注目すべきなのは、ボーカルではなくて、普通の女の子をこれだけ特殊に見せる「音楽設計の巧みさ」だと私は思います。 そういう「音楽の中身」まで、踏み込んで聞けるのがQUAD Vena2です。 試聴後感想
QUAD Vena2は、価格から想像していた「我慢させられる音」では、ありませんでした。
異なる音色の音が重なったとき、近しい音色の音が重なったところでも、それぞれを完全に分離して効かせるその能力は恐れ入ります。今回試聴した演奏の中では、「a
love song /EGO WRAPPIN'」の本人の声をバックコーラスに入れている部分で、本来混じってしまうはずのボーカルとコーラスが、きれい分離しながら絡み合うところには驚かされました。 Vena 2の「癒やされる音色」、「サラウンドさながらの音の広がり/すばらしい立体感」を体験すると、この装置がこんなにちっぽけな「一体型コンポ」だとは決して信じられないでしょう。外観もシックで質感も高く、最近ではなかなかの「みっけもの」だと思います。 2020年3月 逸品館代表 清原 裕介 |
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