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REVOX ルボックス スピーカー G-シリーズ Prestige Elegance Column Shelf Mini 音質 比較 スピーカー 新製品 情報 音質 価格 販売 比較 プレステージ エレガンス コラム シェルフ ミニ 音質 比較 スピーカー 新製品 情報 音質 価格 販売 比較 REVOX(ルボックス) G
シリーズ スピーカー
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1948年の誕生からテープレコーダーやCDプレーヤーの製造を行う完成度の高いオーディオブランドとして広く知られてきた「REVOX(ルボックス)」からスタイリッシュな細型スピーカー「G シリーズ」が発売されました。
このスピーカーは、最新のREVOXのコンセプト(現在は主にLinnのようなネットワークオーディオシステムを生産しています)に沿って開発された、オーディオ機器のリーディング・カンパニーに相応しい想像力あふれる画期的な製品です。REVOXの変わらぬフィロソフィーは、「自然で忠実なサウンドを」 。この不変の理念を基にREVOXが数十年に亘り研究を重ね生み出した製品は、シンプルでわかりやすい操作性と最先端の技術が生み出す最高のサウンドを兼ね備えています。
今回は、G-Seriesのラインナップから、上に上げた5モデル「G-prestige」、「G-Elegance」、「G-Column」、「G-Shelf」、「G-Mini」を比較試聴しました。当初組み合わせるシステムには、発売されたばかりのEsoteric Grandioso C1 / S1とEsoteric K01Xを予定していたのですが、音を出してみると響きの少ないEsotericのサウンドがREVOXにマッチしなかったため、TAD C2000/M2500にD1000を組み合わせました。
TAD C2000/プリアンプ (お問い合わせ・ご注文はこちらから)
TAD M2500/パワーアンプ (お問い合わせ・ご注文はこちらから)
テスト概要のご紹介動画
試聴ソフト
音質テスト
REVOX G シリーズは、外観重視のスピーカーのように見えます。けれどその音は驚くほど本格的で、最近ではMAGICOと同じくらいこのスピーカーの音質に驚きました。価格も小さなモデルは随分と高いのですが、その内容を見れば納得できます。特に注目して欲しいのは、外観は統一されているにもかかわらず、使われているユニットはツィーターが3機種!ウーファが2機種とかなり多様なことです。
詳しくは各スピーカーの詳細をご覧頂くとして、こういう「見えないこだわり」にREVOXのマシンミニマム、マンマキシムの思想が感じられました。
ご覧のようにスピーカーの底面(ベースの底面)には、傷つき防止と滑り止めに効果の高い、小さな透明のゴムが貼り付けられています。トールボーイ型スピーカーのベースはガラス製で「REVOX」の文字が裏側に印刷されています。こういうさりげないお洒落っぽさに、ヨーロッパの伝統を感じます。仕上げは、写真のホワイトとブラックが同価格で用意され、アルミ仕上げが少し安くラインナップされています。今回はすべて「ホワイト」を試聴しました。
REVOX (ルボックス) G-Mini ホワイト仕上げ メーカー希望小売価格 \81,000(1本・税別) お問い合わせはこちら |
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音質評価 せせらぎ:サイズをまったく感じさせない、大きなスケール感でせせらぎが再現される。高域がとてもリアルでクッキリしている。 このサイズでは考えられない音の強さ(パワー感)と躍動感(リアルな水の動き)が再現される。狐に鼻をつままれたよう。 セレナード:繋いでいるスピーカーを間違えたと思い、再生週数回スピーカーを確認した。それほど豊かなスケールを持つ。 弦の表情も鮮やかで、表現の切れ味も良く、サイズはまったく感じられないすごい音が出る。 モナリザ:こんなに小さなスピーカーなのに低域がまったく不足しない。ギターの響きは引き締まり、音像がリアルに定位する。 サイズを信じられない驚くべき表現力でライブが再現される。すごい! 500 Miles:こんなに小さいのにピアノの左手がちゃんと聞こえる。奏者のタッチ、打鍵感の再現性も秀逸。 やはり、信じられないほど豊かなスケールで演奏が鳴る。 もはや言葉にできないほどのすごい音。こんな小型スピーカ聞いた事がない。 総合評価:最初8.1万円という価格を見たとき、絶対にペアだと思った。けれど、一本の値段と知って、売れるはずがないと思った。試聴してから、その値段は「安い」とさえ思う。このスピーカーは欲しい。MAGICO Q1と同じくらい大きな衝撃を私に与えたのだから。 |
REVOX (ルボックス) G-Shelf ホワイト仕上げ メーカー希望小売価格 \125,000(1本・税別)お問い合わせはこちら |
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音質評価 せせらぎ:水の音にゆとりが出て、水面で水がうねるような感じが伝わる。また、水面で揺らぐ?空気の動きのようなものが感じられる。 低音はMiniよりもかなりしっかり出てくる。けれど、Miniでも低音は不足しなかったし、Miniが持っていた高域の切れ味の鮮やかさ、 セレナード:空間のスケールが拡大して、ホールが一回り大きくなった。響きの余韻が長くなり、弦の「がりがり」した感じも出る。 モナリザ:ギターの音が太くなり、余韻も長くなった。ボーカルには艶が出た。 ギターの切れ味と響きの透明感・硬質感はMiniが上、ボーカルの厚みと粘りはShelfが上。 500
Miles:演奏にゆとりが出て、曲がゆったりと聞こえる。安心して身をゆだねられるような音だが、ハットする一瞬の鮮やかさはMiniが上。 新世界:低音部にゆとりが出て、演奏の表現力が異なっている。音場が一段と大きく広がり、場の空気感も出てとてもリアル。 ホールの見通しが向上し、澄み切った空気の中に心地よい緊張が漂っている。 総合評価:Shelfは中低音に厚みが出て、演奏のスケールが大きくなる。同時に、ゆったりとした感じがある。Miniは、小股が切れ上がったような鮮やかさが信条だった。Shelfはそれと比べると、良い意味で少し大人の表現力を持っている。 |
REVOX (ルボックス) G-Column ホワイト仕上げ メーカー希望小売価格 \170,000(1本・税別) お問い合わせはこちら |
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音質評価 せせらぎ:Miniが持っていたクッキリ感が蘇る。その上で水の音に艶(瑞々しさ)が出た。鳥の声もクッキリして、分離に優れている。 低音が出るので、雰囲気が一段と濃くなる。Miniの上手くデフォルメされた世界も素晴らしかったが、Columnの無理ない自然な音は一枚上手。 セレナード:弦楽器の台数が増えた。音源には近く、舞台袖の客席か指揮者のポジションで聞いている雰囲気。 低音が増えるので、響きが豊かで余韻が自然に伸びる。弦の切なさ、鮮やかさの再現は、Shelfを超えMiniに迫る。 モナリザ:ギターの音像がMiniよりも大きいが、生で聞くとたぶんこんな感じだろう。ギターの音が一段と力強く、リリースの弾く感じが強くなる。 Miniと同じように抑揚が大きく、ボーカルの唇が湿っている艶やかさが演出された。パワーと艶やかさを兼ね備える音。 500
Miles:ペダルを踏み込む音が聞こえる。さすがにサイズが大きいと低音が違う。音像が少し大きいが、音は立体的に大きく広がっている。 新世界:音の深みと奥行きを感じる。pp〜ffへの変化の量(聴感上のダイナミックレンジ)がとても大きく、演奏が見事に躍動する。 金管・木管、コントラバス・チェロ・バイオリンなど楽器の分離に優れ、なおかつそれが綺麗に融合する。まるで生演奏のようだ。 ただ、少し音が良すぎるのか、オーディオ的な感じを覚えた。生演奏はここまで綺麗に聞こえない。オーディオ的な醍醐味を感じさせる。 総合評価:サイスが大きくなると、音楽の再現性が一回り大きくなる。17万円/1台という価格は、その音質を考えるとまったく高いと感じない。外観が特徴的で、まったくオーディオ的ではないのに、出てくる音は本格的なHiFiの音。Miniもそうだが、MAGICOに近い。 |
REVOX (ルボックス) G-Elegance ホワイト仕上げ メーカー希望小売価格 \225,000(1本・税別) お問い合わせはこちら |
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音質評価 せせらぎ:Columnと比べて水の粒子が細かくなった。鳥の声も一層鮮やかで生々しい。 セレナード:Columnに比べて中域に厚みが出る。良い意味でのかまぼこ形バランスが実現し、とても聞きやすい。弦の表現もデリケート。 モナリザ:ギターの音が一段と鮮やかになった。ボーカルの高域は少し濁った。 Columnのツィーターよりも振動の吸収に優れているためだろうか、音がしっかりと止まり、静けさと曲間の間の存在感が強くなった。 500
Miles:ピアノストがピアノを、ぽろん・ぽろんと引く感じが出る。ボーカルとピアノの分離に優れ、それぞれの掛け合いがキチンと出る。 総合評価:スピーカーの存在を感じさせないバランスの良さでは、Eleganceが最も優れている。その名の通り、エレガントな音。素晴らしいスピーカー。 |
REVOX (ルボックス) G-Prestige ホワイト仕上げ メーカー希望小売価格 \330,000(1本・税別) お問い合わせはこちら |
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音質評価 せせらぎ:すべての音に余裕がある。水の弾ける音、水面が波打つ様子、空気の揺らぎ。鳥の高い声と、低い声。あらゆる音に無理がなく、驚くほど自然。 ディスクに入っている音に息吹が吹き込まれ、スピーカーを超えた生々しく、圧倒的な臨場感が実現する。 セレナード:楽器の数がものすごく多い。低音の量感と中域の分厚さには、舌を巻く。響きの収束が長く、自然に消えて行く様子が良く伝わる。 弦の音の統一感、一糸乱れぬ様子が伝わり、同時にセレナードらしい切ない表現が胸を打つ。素晴らしい音。 モナリザ:ギターの音が素晴らしく上質で、高級なスピーカーで聞いている感じが出る。この質感は、100万円を超え200万円に近いスピーカーのそれだ。 500
Miles:ピアノの低弦の響きが心地よい。演奏にゆとりと、間がある。上質で本格的な音。音楽とまっすぐ対峙し、真剣に聞き込める。 総合評価:G-Prestigeの音を聞いていると、サイズ・デザイン・価格のことは完全に忘れてしまう。たった66万円で買える「プレステージの音」がここにある。サイズ的に近い(Prestigeの方が大きいが)MAGICO S1よりも確実に満足度が高いと思われる。 |
試聴後感想
イースタンの代表から、直々に連絡があった。REVOXのスピーカーは売れるだろうか?
REVOXのスピーカーですか?
そう、すごく音が良いんだけど。
私は返答に困った。けれど、イースタンが取り扱っている製品の音に「外れ」はない。だから、とりあえず聞いてみることにした。
届けられたスピーカー、G-MiniとG-Shelfの価格を見て驚いた。こんなちっぽけなスピーカーが、こんなに高いの?
音を聞いて驚いた。今まで聞いたスピーカーの中でも、最高クラスの音が出た。しかも、こんなに小さく、こんなデザインなのに。
すぐに電話をした。音は良いけれど、もうすこし安くならないだろうか?
考えてみると返答があった。
そして、YouTubeのために最高の環境、最高のシステムで今一度G-Seriesを聞いてみた。説明のため、詳細もしっかり調べた。
結果、このスピーカーは決して高くないと思った。むしろ、MAGICOの価格を思えば、安いとさえ感じる。
MAGICOは音が良い。だから高くてもよく売れている。ただし、お薦めはQシリーズに限る。
G-Miniが私に与えた衝撃は、Q1に匹敵する。こんなサイズで、こんな音が出るスピーカーには初めてお目にかかった。サブウーファーなんていらない。
G-PrestigeとMAGICO S-1のどちらかを上げると言われたら、わたしはS1には目もくれず、G-Prestigeに手を伸ばす。こいつは、MAGICO S1より格段に音が良い。なによりも音楽の深淵をきちんと見せてくれる。
その音の良さに好き嫌いはないと断言できる。誰が聞いても驚くほどの音質だし、音楽のジャンルや楽器のジャンルも選ばない。ただ、そのデザインは大いに好き嫌いが分かれるだろう。私は、あまり好きだとは言えない。楽器などの重厚感と比べると、アクリルはどこかチープだし、こんなスピーカーが似合うお洒落な「部屋」を私は持っていない。けれど、このスピーカーに合わせてインテリアを変えても良いとさえ思わせるほどの魅力がG-Prestigeにはある。
絶対的な音の善し悪しは比べるまでもないが、G-PrestigeはMAGICO Q1よりも衝撃的なスピーカーかも知れない。そのバランス、その音の深さ、音楽の聞かせ方はMAGICOを超えている。久しぶりに音楽を聞いて、魂が震えた。
2015年5月 逸品館代表 清原裕介
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