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第7回 瀬戸内『し・ま・の・音楽祭』 2022年 後援 株式会社 逸品館 瀬戸内『し・ま・の・オーケストラ』 第6回 演奏会 ライブ録音 於:吉海学習交流館 大ホール 逸品館が考える「オーディオ」とは 音楽は、言葉にできないイメージを伝える為に作曲され、その思いを演奏によって再現し、聴き手へ感動を伝えます。 音楽より、人は言葉にできない深い感情を分かち合います。音楽を聞くことで、感情はより豊かになり、心は癒されます。 生き生きと再現された音楽により、私達の生活はストレスから解放され、世界は意味豊かなものになります。 逸品館が「考えるオーディオ」とは、その感動を余すことなく、そして可能な限りありのままに伝えるものでなくてはなりません。 逸品館が最高と考える「オーディオ」とは、価格に縛られず音楽を聞けるシンプルな装置です。 逸品館と瀬戸内『し・ま・の・音楽祭』の関わり 逸品館は、約30年前に大阪の日本橋で起業した、高級オーディオやホームシアターを取り扱うお店です。瀬戸内『し・ま・の・音楽祭』を主催する瀬戸内『し・ま・の・音楽祭』実行委員会の豊嶋先生とは、コンサートを録音・録画する装置や名演奏をより良い音で鑑賞する為のオーディオ機器を求めに来られたのがきっかけで出会いました。 当時は、「オーディオで音楽を聞く」ことしか知らなかった私ですが、それからコンサートの録音を手伝ったり、お弟子さんの練習におつきあいしている間に、自然と「音楽の本当の力」を知ると共に、演奏を「自分勝手な音で聞く」のではなく、作曲者や演奏者の意図を「正しく反映した音質で聞く」ことが大切だと気づきました。 逸品館が瀬戸内『し・ま・の・音楽祭』を後援する理由 オーディオ装置の性能を判別するためには、それが「音楽を正しく再現出来ているかどうか?」の確認が重要です。 究極のオーディオとは、限りなく「原音」に近い音を再現すべきという考え方があります。 もし「録音された音が正しい」のなら、それは正解です。しかし、常に「マイクが捉えた音が正しい」とは限らず、さらに「録音された音が加工されて商品として仕上げられる過程」でも音は改変されています。逸品館が「正しいオーディオ」を選別するためには、「正しい録音ソース」が必要になります。 「正しく録音されたソース」を「正しく再生できる環境」を整えることが、逸品館の目指す最終の「音質」であり、「オーディオ機器」です。自分自身が演奏を録音することで、それを「作る(ライブレコーディング)」ことが、逸品館が『し・ま・の・音楽祭』を後援する理由の1つです。 日本の大型オーディオショップのなかで「録音から再生」までのすべてのプロセスを検証し、オーディオ機器の音質を厳しくチェックしているのは逸品館だけだと思いますが、それは「音楽の大切さ」をとても大切にしているからです。 音楽の力、オーディオの力、 1.私たちはなぜ音楽を聞くのか 人間には豊かな感情があります。その豊かな感情を人に伝え、より多くの人と想いを分かち合うために私たちは音楽を発明し発達させてきました。同時に生きるための様々なストレスから、心を解放するためにも音楽は大きな役割を果たしています。音楽は私たちの生活と共にあり、感情を豊かにし、心を癒やしてくれる大切な存在です。 2.言語と音楽の違い 生まれたばかりの赤ん坊は、言葉を話すことができません。ただ泣いています。けれど赤ん坊は誰に言われるでもなく、大人のまねをすることで「音の高低・長短・強弱」の使い方を覚え、やがては「母音や子音の違い」さえ使い分けるようになります。そして大人から「言葉の意味」を教えられ、言葉を話すようになります。 音楽は、その声の使い分けを学ぶ過程、母親の声をまねて追いかけるように発音する、生まれながらに持っている能力を利用して、「音の運動」や「音色(声色)」の変化から豊かなイメージを連想・共有するものです。人種、性別、年齢が異なっても、音からイメージを連想する方法は同じです。だからこそ音楽は、世界中で理解され、愛されているのです。 3.音楽とは そこには西洋音楽で言う「メロディー」も「ハーモニー」もありません。「リズム」も西洋音楽のそれとはまったく違いますが、その演奏により私たちは深い感動に包まれます。それは音楽が「音の運動」と「音色の変化」の2要素から成り立っているからだと考えています。 4.オーディオとは その後発達したオーディオは、電気を使って信号を増幅することで、生演奏よりも「大きな音」を出す事ができるようになりました。そうしてオーディオは生演奏を記録再生するだけの存在から、生演奏とは異なる表現力を持つようになったのです。 5.音楽の力、オーディオの力、 音楽はイメージを伝えるために作曲され、その思いを演奏によって再現し、聞き手へ感動を使えます。 オーディオは、その感動を再現するものでなくてはなりません。 そのためにはユーザーだけの努力ではなく、オーディオと音楽に携わるすべての人の努力が必要です。 生き生きと再現された音楽により、私たちの生活はストレスから解放され、世界は意味豊かなものになります。 みなさまがそのような世界で生きる手助けをできたらと、逸品館は思っています。 そして、オーディオの音質やその価値を決めるのは「想い」の大きさや重さであって、決して価格ではないのだと思います。 単純に機械いじりからオーディオに興味を持たれても、最後には「音楽の力」に気づいて頂ければ、とても嬉しく思います。 録音環境 今回の録音は、「吉海学習交流館 大ホール」の2階席最前列にマイクを設置しました。 使ったマイクは、「AKG C414SPL(ステレオペア)」と「Neumann SM69」です。 Neumann SM69 Neumann SM69は、MSコンバーターと組み合わせて「MS方式」で録音しました。ワンポイントステレオ録音の1つの方法であるこの方式の特徴は、「極めて自然な空間再現」にあります。今回の録音では、指向性を前方よりにセットしたC414に比べ、間接音(ホールトーン)が豊富で、なおかつマイクそのものの性能が高いことも相まって、AKG C414よりも楽器の音色の変化が繊細かつより大きく録音されています。コンチェルトの冒頭では「空調機のノイズ」がC414よりもかなり大きく入っていますが、それはMS方式により「後方の音」も録音されているためです。 普段オーディオ機器を「空気録音」するときにも、このマイクを同じ録音機器とセットで使っていますが、「楽音と空間表現(直接音と間接音のバランス)」が実際に耳で聞いた感じにとても近いイメージで録音できます。音は、耳で聞こえるよりもやや細かく再現されます。 AKG C414SPL AKG C414SPLは、左右マイクの感覚を約1.2m程度離し、マイクの指向性を「前方ほぼいっぱいに振った状態」で録音しています。「ビデオカメラ内蔵アンプ」に直接マイクを繋いだので、マイクの性能も合わせ「Neumann SM69ほど細かい音は録音できていません」が、録音による増幅が感じられない「耳で聞いた感じにとても近い音質」で録音できています。 「空間表現」は、マイクの指向性を前方に割り振ったことで、Neumann SM69よりも「直接音が強く(間接音が少ない)」、楽器に近づいた感じで再現されます。 アンコール曲(バイオリンソロ演奏) コンチェルトが終わってからの「アンコール曲(クライスラー レチタティーヴォとスケルツォより”スケルツォ”)」の4K映像「標準」では、Neumann SM69で収録した音を使い、「拡大(ズーム)」では、AKG C414で収録した音を「音量アップ」して使っていますが、「客席で聞くイメージに近いNeumann SM69」に対して、「演奏者により近い感じのAKG C414」と明確な差が出ています。また、直接音の割合が増えたことやレコーディング機材の違いによって「演奏がやや雑」に聞こえる感じがあります。 Neumann SM69(MS方式) AKG C414 しまなみ讃歌 し・ま・の・音楽祭 実行委員会 豊嶋 博満氏作曲によるこの曲の演奏は、4Kで撮影し、Neumann SM69の音を入れました。 メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」序曲 この曲は2Kで撮影し、Neumann SM69 / AKG C414の2つのバージョンを作りました。スピーカーやヘッドホン、イヤホンでそれぞれの音を聞き比べると「原音」が「1つではない」、つまり録音によって「録れる音」が異なることがわかると思います。 Neumann 69 AKG C414 メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲 この曲は2Kで撮影し、Neumann SM69 / AKG C414の2つのバージョンを作りました。一般的な「協奏曲(コンチェルト)」では、コンサートマスター(ソロ演奏者)の音を大きくするために、専用のマイクを使いそれを大きくして録音します。今回のワンポイント・ステレオ録音では、音量調節やイコライジングを行っていません。それでもMS方式で録音したNeumann SM69とマイクの指向性のみ前方に振って録音したAKG C414で、コンサートマスターと伴奏の「音量バランス」が変わっていることにお気づきになられると思います。 Neumann SM69 AKG C414 メンデルスゾーン:交響曲第4番 この曲は2Kで撮影し、Neumann SM69 / AKG C414の2つのバージョンを作りました。オーケストラの「響き」や「演奏の雰囲気」が2つのマイクで違うことが確認できます。 Neumann SM69 AKG C414 オーディオ機器のセットアップ 逸品館が考えるオーディオ機器のセットアップは、「生演奏の雰囲気を可能な限り正確に再現」する方向です。チェック音源には、実際に聞いた事がある音源を用意できれば良いのですが、市販されているソフトを複数聞いて、それぞれの「演奏」が平均的に上質に(深みを持って)聞こえる方向にセットアップしても結果は同じになります。 逆にチェックに適さない音源もあります。このような音源を使って機器を評価したり、セットアップ(音質調整)することは避けなければなりません。 例えば、電気的に作られた音の場合は「原音(評価すべき基準)」が存在しないため、音の変化は聞き取れても「どの音が正しいか(正解か)」を聞き分けられません。結果として、音質改善はゴール(出口)に向かわず、延々と買い換えを続けることになります。インターネットに溢れる「いい音自慢」や「俺俺的評価」は、そのほとんどが「良否」ではなく、好き嫌いが判断基準になっています。もちろんそのような評価は、正しいオーディオ選びのヒントになりません。 その上、商品を売ることしか考えていない大企業のオーディオ部門、それを受け売りする評論家、ならびに専門店までがこのような間違った情報を拡散しているため、お客様が「良い音」と信じて鳴らしている高価な装置から、本当に良い音が出ていないのが事情です。 音楽を正しく再現するためには、「地球上の物理法則に従って音が出ている=アコースティック楽器」を電気的な加工(エフェクト)を付け加えずに録音しているソフトが基準となります。音楽ではありませんが、川の流れる音、波の音、昆虫や動物の鳴き声なども良い指標になります。自然な音が人工的に聞こえなければ、そのオーディオ機器の音は間違っていません。 年代的には、デジタル・エフェクターの普及により複雑な電気的処理が可能となる1980年以前の「アナログ録音時代の音源」なら、そのほとんどが正しいセットアップに使えます。さらにマイクの数が非常に少ない「ワンポイントステレオ方式のライブ録音」なら最適です。 今回のワンポイントステレオ録音は「クラッシック」ですが、楽器の数の多い「交響曲」を使うよりも、もっと楽器の数が少ない音源、例えばJAZZやPOPSの弾き語りなどが、よりチェックには向いています。 オーディオマニアの中で「声が大きい人」達の多くは、「機械」が好きな人たちです。スペックや数字でオーディオを語る人たちの主張もあまり信用できませんし、中でも「絶対」という言葉を使う宣伝や評価は、信憑性がとても低いです。気をつけて下さい。 もしあなたが「感動的に音楽を聞きたい」と考えていらっしゃるなら、何度買い換えても音が良くならない。買い換えてもまたすぐに買い換えを考えてしまうと言う、悪い連鎖に陥られたなら、騙されたと思って一度逸品館の情報をお試し下さい。 オーディオと音楽の方向性に迷われたなら、お気軽にご相談下さい。その答えは「ここ」で見つかるかも知れません。 2022年9月 逸品館代表 清原 裕介 |
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