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SonusFaber(ソナスファベル) Venere Soppo Sonica DAC 音質比較テスト
SonusFaber(ソナスファベル)社から、好評発売中の「Venere(ベネレ)」シリーズのトップモデル「Venere S (ベネレ シグネーチャ)79万円・ペア・税別」が発売されました。このモデルは、ベネレシリーズの最高峰として、上級モデルで培われた技術が惜しみなく注ぎ込まれています。輸入代理店NOAH(ノア)から試聴機を取り寄せて、逸品館が自信を持っておすすめしているバリュープライス・フロア型スピーカー「audiopro FS-20 BK(ピアノブラック仕上げ)14万円・ペア・税別」と聞き比べてみました。
もちろん、価格差が5.5倍もあるスピーカーをそのまま鳴らし比べても「高い方が良い」に決まっています。 そこで、今回は音源に「oppo Sonica DAC(実売10万円程度)」を使って、それぞれのスピーカーを比較した後、DACをAIRBOWの自信作「HD-DAC1 Spacial(販売価格18万円)」に切り替えて、FS-20 BKの音がどれくらいVenere Signatureに近づくかも比べてみました。 高級スピーカーを「そこそこの音源」で聞いた場合と、バリュープライスのスピーカーを「良質な音源」で聞いた場合の違いは、オーディオファンが機器の買い換えで「たびたび遭遇するお悩み」ではないでしょうか? はたして!このテストは、あなたの機器選びの参考になるのでしょうか? SonusFaber Venere S 790,000円(ペア・税別)
audiopro FS-20BK(ピアノブラック) 140,000円(ペア・税別)
Venere Sの概要(輸入代理店NOAHのページより構成して転載) ライラ・シェイプ エンクロージャー 3ウェイ・5スピーカー構成のシリーズ最上位モデルとなるヴェネレ・シグネチャーの流麗なる美しいその造形は、ライラ(=竪琴)からインスピレーションを受けた“ライラ・シェイプ”です。“ライラ・シェイプ”は、キャビネットの平行面を廃することにより共振や特有振動に起因される濁りを抑える役割を果たすソナス・ファベールの新しい提案であり、上位モデル“アイーダ”、“リリウム”、“アイーダ”の基本コンセプトにもなっています。Venere3.0 と比較し約40%容積が増したそのキャビネットからは、さらなるスケール感と解像度に優れた再生を可能としています。 各ユニットの周囲を縁取るアルミニウム製のリン グはヴェネレ・シグネチャーのデザインアクセント となっています。 高音質設計の専用ユニット 写真はVenere 3.0です。 ツイーターはDKM(ドクトル・クルト・ミュラー、ドイツ)製の29mmシルクソフトドームで粘弾性のあるプリコート・ダイアフラムを採用しています。そのツイーターはバッフルからデカップリングされることでディテールの描写に富みます。
ミッドレンジは専用設計の150mm
ドライバーユニットで、フリー・コンプレッション設計のフレームと第五世代複合素材(Curv)により優れた応答性が特徴です。同軸アンチ・コンプレッサーによりレゾナンスと歪みのない高解像度な再生を実現します。 また大口径のホーン型レフレックス・ポートをキャビネット底面に配し、パワフルなドライバーユニットからの排圧を適切にコントロールすることによりスプリアス振動の影響を受けない純粋で豊かな低域を360°方向に放射、拡散させます。 バイ・ワイヤリング対応ハイグレード・スピーカーターミナル採用 Venere Sは、バイワイヤリング入力に対応し、高品位なスピーカーターミナルを採用しています。 試聴環境 今回の試聴は、3号館「リビング・コンサートルーム」のカーペットの上にスピーカーを直置きして行いました。 アンプには、「AIRBOW
PM11S3 Ultimate」を使用し、AIRBOW ミュージックPC「MSS-i5 MsHS6.7」に収録した音源をUSB接続で「oppo
Sonica DAC」と「AIRBOW HD-DAC1
Special」に入力し、それぞれのスピーカーを聞き比べました。
AIRBOW MSS-i5
MsHD 6.7 販売価格 304,700円(税込み)(現金で購入)・(カードで購入) Sonica
DAC 販売価格 実売10万円程度(現金で購入)・(カードで購入)
AIRBOW HD-DAC1
Special 販売価格 180,000円(税込み)(現金で購入)・(カードで購入)
比較試聴したソフト この試聴テストの高音質音声付き動画をYouTubeにアップロードしています。
高域がとてもすっきりと伸びていてクリアな音です。Venere Sは、キャビネットの響きがとても少なく、空間がクリアです。距離感(立体感)が正確に再現され、低音から高音までのつながりに優れ、音が「溜まる(膨らむ)」ことがありません。現代的な高品質スピーカーのお手本のような音です。 ただし、美しい音である反面、清潔すぎてせせらぎをガラス越しに眺めているような、実在感を伴いにくい非現実的な音のように感じる事があります。 クリアで美しい音ですが、電子バイオリンを聞いているような感じで、音の複雑さが不足しています。高価なバイオリンを使っているはずなのに、練習用のバイオリンのような音に聞こえることがあります。これは、これも音源(Sonica DAC)の音も、Venere Sの音も、どちらも響きが少ないのでそのように聞こえたのでしょう。 音の細やかさ、レンジの広さ、癖の少なさ、立体的な空間の広がりなど、Venere Sは癖が少なく、良くできている思います。 Venere Sの魅力は、Venere 3.0に比べて高域がすっきりと伸び、音が細やかでクリアなことです。 このソフトでは、ギターとボーカルの分離感がとても良く、楽器とボーカルの位置関係や、それぞれの「絡み(関係)」が、とてもフェアに再現されました。すっきりと心地よい音です。 アマンダの声は、彼女らしい低くハスキーな感じで再現されます。シンセサイザーの音は、立ち上がりが早く、余計な余韻が後に残りません。パーカッションも、「スティックが叩いた場所による音の違い(タッチの違い)」がハッキリとわかります。 高性能を実感させる音で、Dreamingが鳴りました。 この演奏の持つ「静けさ」が良く出ます。各楽器の音色は、フェアに再現され、楽器の種類(チェロとコントラバズ、クラリネットとファゴットの音など)が聞き分けやすい音質です。スピーカーの個性(癖)をほとんど感じさせません。 音の広がりは前後方向がやや浅く、左右には大きく広がります。 (ハイレゾ) 金属同士がふれあう音の「鋭さ」は良く出ますが「重さ」がやや軽くなります。これは、ツィーターの振動板に「テキスタイル(布)」を使うスピーカーの共通して感じられる個性です。しかし、同時に「滑らかさ」や「透明感の高さ」が実現しているので、そういう音だと考えて選べば良いのでしょう。 ギターの音はやや弱く、ウッドベースの押し出しも不足します。前後方向への音の広がりも小さく、それぞれの楽器の「タッチの違い」もこのソフトでは少しわかり辛くなりました。けれどその原因は、音源に「oppo Sonica DAC」を使っているためなので、もっと本格的な音質のDACを使えば、Venere Sの良さが存分に引き出されると思います。 総合評価 Venere Sは、SonusFaberの創始者「Franco Serblin(フランコ・セブリン)」が作り上げた「響きの芸術」とも評価すべき、「キャビネットの楽器的な響き」を持ち合わせていません。その音は、現代的なHiFiスピーカーの王道である「歪みの少ない透明ですっきりした音」に仕上げられています。そういう意味でVenere Sの味わいは、私の知るSonusFaberではないと思うのです。 けれど、創始者のフランコ・セブリンはとうの昔にSonusFaberを去っています(娘元婿に会社を取られた)。その後彼は、自分の理想の音を追求して別の会社を作りました。その彼も、今は鬼籍に入られています。だから、今聞いているこの音が「これからのSonusFaberの音」と考えるべきなのでしょう。そういう「おっさんのノスタルジー」を抜きにすれば、Venere Sは、現代的な良いスピーカーだと思います。 ただし、注意しなければならないところもあります。前回試聴したVenere 3.0がそうだったように、Venere Sも鳴らし始めたときは、響きがあまりにも単純すぎて、「響きが不足し、音がスカスカに聞こた」のです。ラジカセで聞いているような、低密度な音にがっかりし「駄目スピーカー」の烙印を押そうとしたほどです。けれど、あきらめずに24時間以上鳴らし続けていると、スピーカーが少し響くようになり、響きが音の密度を増やして高級スピーカーにふさわしい情報量の多さや、リッチな感じが出てきたのです。 Venere Sと相性が良いのは、録音に優れた現代的な曲だと思います。今回聞いたソフトでは、アマンダ・マクブルームさんの「Dreaming」がマッチし、マシアストリオの「What's a Wonderful World」が、あまりマッチしませんでした。また、録音の古いソフトは少し苦手かも知れません。
スピーカーの価格は1/5以下になりましたが、音質は半分にも落ちていません。感覚的には、数割程度の違いでしかないと思います。Venere Sに比べて高音のメリハリや明瞭度は低下しましたが、鳥の鳴き声のリアルさ、水の流れる音の自然なイメージはむしろう向上したようにも感じられます。 音質は若干落ちますが、雰囲気の再現性ではVenere Sに引けを取らない感じです。 バイオリンの音は、Venere Sよりも質がやや低く、密度も低いのですが、良質なバイオリンの音をイメージさせる音質で、演奏のわかりやすさではVenere Sにそれほど引けを取らない感じです。 中音〜低音にやや色づけが感じられます。キャビネットの共鳴が、Venere Sよりも多いからでしょう。 雰囲気良くこの演奏を聞くことができました。 録音の良いこのソフトでは、Venere SとFS-20BKの「音質の違い」を露わにします。 ボーカルはエッジが甘くなり、細かいところが聞き取れず、ギターもアタックが弱まり、タッチがハッキリしなくなりました。 中音も緩く、音像がぼやけます。演奏の質も落ちて、アマチュアのようになりました。 このソフトでも、Venere SとFS-20BKの違いがハッキリと聞き取れます。 シンセサイザーの音は響きが残り、ボーカルに被り込みます。低音も押し出しが弱く、リズムラインがぼやけます。木を打ち付けるような音のパーカッションも、アタックが濁りタイミングが明確でなくなりました。 全体的に音像がぼやけ、音が濁ります。価格の差は歴然としています。 もともと響きや濁りの多い「シンフォニー」では、FS-20BKのキャビネットの響きが気にならなくなって、Venere SとFS-20BKの差が一気に小さくなります。それどころか、臨場感、生々しさでFS-20BKはVenere Sを上回るかも知れません。 その原因を考えました。 シンフォニーは生で聴くと、音はかなり濁っています。FS-20BKで発生する濁った響きが、このソフトでは「座席の悪い位置で生演奏を聞いている雰囲気を醸し出す」ので、良い音に聞こえたのでしょう。 価格差を感じさせない、良い雰囲気でこのソフトは鳴りました。 ハイレゾのこのソフトも、「ソフトそのものの音の良さ、情報量の豊富さ」が、FS-20BKの質感の低下を上手く補ってなかなか良い音で鳴ります。ギターは、アタックがややぼやけていますが、ピアノとサックスの再現性はなかなかです。ウッドベースもやはりアタックがややぼやけてしまいますが、演奏全体の印象は、Venere Sよりも「生き生きとしてリアルに伝わる」ように感じるほど心地よく聞こえます。 Venere Sでこの曲を聞いた時は「システムの癖」が露わになり、演奏が耳に届きませんでしたが、FS-20BKで聞くと「音の悪さ(システムの問題点)」が気にならなくなって、演奏を楽しめるようになりました。 総合評価 Venere S(79万円)に対して、FS-20BKの価格はわずか(14万円)でしかありませんが、音質が1/5以下になったかというと決してそうではありません。 もちろん、ツィーターなどユニットそのものの品質や、ネットワークのパーツのグレードなどの違いで、高音の細やかさや透明感が減退することや、音の切れ味が悪くなることは避けられません。また、高音の輪郭が緩くなったことで、低音が膨らみ「中低音の引き締まったエネルギー感が損なわれ、低音がぼやけた」のもハッキリとわかります。 「オーディオ的」には「高音質の追求」は、必要なのかも知れません。けれど、実際の生演奏やライブハウスでは、高級オーディオほど「良い音」ではありません。だから、スピーカーの少々の「にじみ」や「ぼやけ」、あるいは「過剰な響き」は、音楽を「楽しむ」ときにそれほど大きなマイナスにはなりません。 Venere SとFS-20BKを聞き比べると、音楽を聞く楽しさが「音質だけでは決まらない」ということが、ハッキリとわかります。 FS-20BKは、家庭で音楽を楽しむという目的には、とても適した製品だと思います。
鳥の鳴き声の数が増え、水の音がクッキリとします。水泡のはじける音は柔らかく、きめ細かくなり、鳥の鳴き声に表情が出ました。細かい音が聞こえるようになっただけではなく、水泡がはじける鋭い音と、鳥の声の鋭い音の違いが大きくなり、それぞれの「音の特徴」が明確になり、分離感が向上しました。 DACを変えたことで、それまで感じられなかった「空気の動き(その場の空気感)」が再現され、音がとても現実的です。 oppo Sonica DACでVenere Sを鳴らしているときよりは、若干音質は落ちているかも知れません。けれど「その場にいる雰囲気、自然な感じ」は、圧倒的にHD-DAC1 SpecialでFS-20BKを鳴らしているときの方が、濃い味わいで伝わるように思います。 バイオリンの音の「太さ」、「細やかさ」が一気に向上しました。また、冒頭部分での「粘り」や「ため」が良く出ています。 弓と弦のすれるかすかな音まで再現され、バイオリンの表情が驚くほど細やかです。 HD-DAC1 Specialの効果なのでしょう。「バイオリン音の表情の変化」は繊細で味わい深く聞こえます。 試聴を忘れて思わず演奏に聴き入って比舞うほどの音質で、リザ・フェルシュトマンのバッハが鳴りました。 ギターの音とボーカルの声の「質」が全く変わりました。二人の「絡み(関係)」も、ぐっと密度を増しています。 わかりやすいのはボーカルの違いです。グレース・マーヤさんの声に集中すれば、その質と表情の深さが一段と深まっていることが聞き取れるでしょう。音源を変えると、スピーカーの「鳴り方」が変わることが、このソフトでもわかります。 ボーカルやシンセサイザーの細やかさが、驚くほど向上しました。 Sonica DAC+Venere Sに比べて「響き」が多くなっていますが、それはAIRBOW HD-DAC1 SpecialもFS-20BKも、どちらも響きが多いからでしょう。 高級品であるVenere Sは、コストをかけて「余計な音の発生(歪み)」が少なくなるように設計されています。それに対して「コストをかけられないFS-20BK」では、キャビネットの響きなどを押さえることに限界があるので「発生する音」を「音楽的(心地よい響き)」になるように考えられているのです。 この曲に使われている「シンセサイザー」という電気楽器には「共鳴部(物理的な)」が存在しません。だから、スピーカーから「響き(物理的な)」が発生すると、それを聞き分けるのが容易です。シンセサイザーの音を比べれば、Venere SとFS-20BKの「生み出す響きの違い」がよくわかると思います。 FS-20BKは価格を考えれば良くできたスピーカーですが、響きは多めです。この曲でFS-20BKとVenere Sを聞き比べれば、Venere Sの「歪みの少なさ(余計な響きの少なさ)」が際立つように感じました。 耳に聞こえる「音の細かさ」よりも「それぞれの楽器の質感や表情の違い」が、音楽にとって重要になるこのソフトでは、DACを変えることで「演奏の深み」が変わってきたように思います。 DACを変えると、それぞれの楽器の特徴が明瞭になり、表情の違いも豊かになり、コンサートホールの「最良のS席」でコンサートを聴いている雰囲気が出てきました。金管楽器の音、弦楽器の音、それぞれの音の質感や音色の違い、分離感や立体感が大きく向上し、同じスピーカーを聞いているとは思えないほどの差が感じられます。 録音の良いこのソフトでは、DACを変えると演奏のエネルギー感(躍動感)が、全く違って感じられるようになります。 音楽の運動量が大きくなって、まるでライブを聞いているように演奏がリアルに再現されるようになりました。 サックスは「リードの音」がハッキリと聞き取れるようになりましたし、ウッドベースやギターの輪郭がきりりとして、それぞれの楽器の分離感、タイミングの正確性が大きく向上したことがわかります。 総合評価 最初に書いたように、今回の試聴テストは「現実的な問題」に沿って条件を設定しています。 スピーカーだけを買い換えたら「音はどれくらい良くなるのか」。 スピーカーはそのままにして「DAC(音源)」を変えると、音がどれくらい変わるのか? そして、最も重要なポイントは、スピーカーとDACの価格のバランスをどうすれば最良の音質が得られるか。 この3点は、オーディオ機器の買い換えの時に、常に最大の問題になると思うからです。 今回、Venere SとFS-20BKという5倍以上価格の離れたスピーカーを比較しました。 結果はどうでしょう? スピーカーを変えることで音が変わりますが、音源(DAC)を変えても、スピーカーの鳴り方が変わります。 Venere Sという「素晴らしいスピーカーの性能」を発揮させるためには、それに「見合った音源」が必要だとわかりました。 また、FS-20BKの聞き比べでわかるのは、「バランス」が重要で、それぞれのコンポの能力を引き出す「工夫」が、より良い音を生み出すと言うことです。コンポそのものの性能だけではなく、ユーザー(使い手)の「目に見えない努力」が「良い音」となって実を結ぶのです。 コンポーネント選びは「WEBの評価」や「スペック」だけで判断するのではなく、実際に聞いてみることが大切です。 ※このページを最初書いたときに、「oppo」社の商品を低く評価したとoppo Japanに判断され、即時「逸品館でoppoの製品は売らせない。即時契約を解除する」旨の連絡が、oppo代表取締役から、弊社の「社員宛」にありました。文章の不適切と思われる部分を訂正し、翌日こちらから電話しましたが、契約解除の方針は変わらないと言うことでした。 オーディオ機器の音質には様々なバリエーションがあります。 「音質(より細やかな音が聞き取れること)」や「スペック(性能を表す数字がより良くなること)」を目標に作られているモデルもあります。 私が大切にしたいのは「演奏家の心」が伝わることです。 日本在住の韓国人POPS歌手「Kさん」が、逸品館にロケに来られたとき、私はKさんとこんな会話を交わしました。 ライブでは、音だけではなく、光やにおい、その場の雰囲気を通じて演奏家とリスナーは「直接」繋がっている。 けれど、スタジオで録音をしているとき、演奏家はそれを聞く人たちの顔が見えない。 そして、私たちがオーディオ機器でその演奏を聞くとき、私たちは演奏家の顔が見えない。 だけど、スタジオでの演奏家の「伝えたい」という気持ちと、オーディオを聞いているリスナーの「受け取りたい」という気持ちが一つになったとき、録音された演奏は時空を超えて「繋がる」。Kさんも、このお話には同意してくださいました。 私は、演奏家とリスナーの「気持ちが伝わるコンポーネント」をおすすめしたいと考えています。 そのために、他店とは違い「実際に音を聞いたときの忌憚のない感想」を公開しています。経験上、おすすめした商品の売れ行きは向上する事がありますが、逆に気に入らないと評価した商品の売れ行きも向上します。私は、市場のその反応を「健康的」だと感じています。なぜならば、私の評価がどうあれ、購入した商品の最終判断は「お客様にゆだねられる」と思うからです。 その考えに基づき、逸品館の自社製品「AIRBOW」の主要商品には、「満足度保証サービス」や「ご自宅への試聴機の貸し出しサービス」を積極的に行っています。それが、お客様に対する本当の意味での誠意の表し方だと考えるからです。 けれど、率直な評価を下せば取引を中止されるのであれば、お客様にどのように評価を差し上げれば良いのでしょう? oppo社と弊社の考え方は合わないようです。以上の理由で、逸品館は今後oppo社の製品の扱いを中止いたします。 お客様にはご迷惑をおかけしましたことを、お詫び申し上げます。 2017年3月 逸品館代表 清原裕介 |
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