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Whafedale Diamond 10.1 10.5 10cc 10cs 10.sr 音質 試聴 評価 ワーフェデール ワウフデール DIAMOND10.1 音質 評価 評判 試聴 テストWharfedale (ワーフェデール)Diamond
Series 音質テスト
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Wharfedale(ワーフェデール)は、昔から注目していたメーカーです。日本での知名度はそれほど高くありませんが、世界で最も古くから存在するスピーカーメーカーの一つで、高い技術力に裏付けされた高音質スピーカーを製造発売しています。逸品館で数が出たWhafedaleのモデルは、Diamond 4(1990年代)やModulus Miniなどが記憶に残っています。特にModulus Miniの設計の巧みさ、音の良さには驚かされたものです。Whafedaleは大型スピーカーも発売していますが、どちらかと言えば小型モデルの印象がよいメーカーです。
Whafedaleが採用しているユニットは、好評の“QUAD ダイナミック型モデル”とよく似ていますが、それは“QUAD”と“wharfedale”の親会社が同じで、中国に本社のある“IAG”だからです。“IAG”の名前はほとんど知られていませんが、2009年12月には、なんと高級オーディオの老舗“LUXMAN”も買収して傘下に収めた、世界でも有数のオーディオ・ファンド会社に成長した中国資本のファンド会社です。
ヨーロッパ名門スピーカーを“中国”が生産するとどのような製品が生み出されるか?好評発売中のQUADで証明されたように、従来の常識を越える「高品質・低価格」が実現します。ラインナップが揃ったWhafedaleのDiamond Seriesも、その好例に漏れずコストパフォーマンスの高い製品です。全般的に明るめで広がりや定位感(立体感)に優れる音質は、音楽を開放的に鳴らしてくれます。スピーカーから音が出ている感じが希薄なので、サラウンドでお使いの場合にはスピーカーの存在感はかなり小さく理想的な音場が得られそうです。仕上げも丁寧で音質も価格以上の満足感があります。
大型TVの値下がりで、それに見合うコストパフォーマンスの高いスピーカー(安くて音と見栄えがよい製品)が求められる中で、WhafedaleのDiamond シリーズは期待を裏切らない、素晴らしいパフォーマンスを持つスピーカーとして、心からお薦めできる良品に仕上がっています。
Wharfedale(ワーフェデール)製品のご購入お問い合わせは、経験豊富な逸品館におまかせください。 |
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Diamond 10.5 メーカー希望小売価格 ¥105,000(ペア・税別) お問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ |
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Diamond 10.5は、このクラスとしては贅沢な3Way方式を採用しています。低コストで無理に3Way方式を採用して、音のバランスが悪くなってしまった製品は沢山あります。それは、ネットワークの設計が甘いために2Wayと比べて音の繋がりに問題が生じるからです。10.5は見事にその関門を通過しています。 従来はキャビネットの設計を試行錯誤で行っていたため、2Wayより複雑な3Wayスピーカーのネットワーク設計では試作の繰り返しが必要とされ、かなりのコストがかかりました。現在は進歩した測定技術と設計ソフトによって比べものにならない速度と低コストで、最適なキャビネットおよびネットワークの設計が可能となっています。その成果が10.5のような低価格高性能スピーカーを生み出しています。 まず、付属の保護グリル付けたまま音を聞きましたが、高音がグリルに遮られてもこもこしてしまいました。10.5のツィーターとスコーカーには、グリルを外した状態でも使えるように金属の保護カバーが装着されています。そこで音質テストはグリルなしで行うことにしました。 Come away with me Norah Jones サイズと価格を考慮すると、再生周波数帯域はかなり広く感じられます。さすがに3Wayは実力が違います。低音も高音もかなりの帯域まで聞き取れますが、残念なことに若干、音の「質感(クォリティー)」が低いように思われます。この音質では、逸品館が高く評価しお薦めしているJBL Studio Seriesに及びそうにありません。そこで付属の金色のジャンパー板をNordst Spell Binderの内部配線を使ったジャンパー線に変えてみました。AIRBOW SilverJumperを使わず、Nordstを使ったのはスピーカー本体価格に比べ高価なSilver Jumperの価格が高すぎることと、Spell Binderが単線なので接続したときに導線が千切れないからです。 ジャンパーの交換で中高域はグッと雰囲気が濃くなり、上質で品の良い音に変化します。ボーカルは透明感が高く細やかです。ベースやドラムの量感は十分ですが少し膨らみます。これはキャビネットの板厚が足りないからですが、この価格帯のスピーカーではこの程度なら合格です。ギターやシンバルの高域は若干芯の弱さが感じられるものの、しっかりとした切れ味で再現されます。 ペア10万円という価格帯では、JBL Studio 530CHのようなしっかりと作られた2Wayスピーカーを選ぶのか?あるいはDiamond10.5のような、低価格の3Wayスピーカーを選ぶのか?悩みます。結論を先に述べるなら、外観の大きさ=見栄えがその答えになります。しかし、それでは面白くないので「オーディオ的」に考えてみましょう。3Way方式の10.5は人間の耳が敏感な帯域を、振動板が軽くレスポンスに優れる50mm口径の専用スコーカーを割り当てたことで、2Wayに比べると再現される音が細やかで、なおかつ明瞭度が高いという長所を持っています。しかし、低コストでユニットを仕上げなければならない悪影響で振動板のダンピングがわずかに低く、そのためわずかな「かさつき」を感じることがあります。特にこの「余計な響き」は音量を上げると顕著になります。 しかし、実際にご家庭でお聞きになる音量は、オーディオショップの店頭に比べて遙かに小さいのが普通です。そこで音量を絞って、Diamond10.5を聞いてみました。軽いスコーカーは小音量でも十分に反応し、解像度が低下しません。これはやはり3Way方式の大きなメリットでしょう。また、低音もしっかり出てくれるので、音痩せをかんじません。また、音量を下げることで大音量で耳に付いた不要なツィーターとスコーカーの響きが消え、かさついた音がしっとりとします。このテストから、ご家庭で必要な音量でお使いになる限り10.5は価格を大きく超える性能を発揮することがわかりました。いくつかアンプを変えて聞き比べてみましたが、低価格のアンプでもその音質は十分引き出せそうに思いました。今回テストに使ったのは、AIRBOWの50万円セットですが、かなり低価格のセットと比べてそれだけの音質が発揮できたと感じなかった事から、Diamond10.5は高価格なアンプを使っても音質はそれに見合うほど改善しないように思われます。 モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第3番、第5番 / アルテュール・グリュミオー ノラ・ジョーンズを聞いたときにも感じましたが、Diamond10.5は音を広げ音場を立体的に展開します。十分な低域が再現されるため、このクラスのスピーカーでありがちな「窮屈に鳴っている感じ」がなく、交響曲が開放的に楽しめます。また、元々「細やかな響き(倍音成分)」の多い弦楽器の再生では、JAZZで気になった「ユニットの若干の響き」は、楽器の倍音にマスキングされほとんど気になりません。さすがに価格なりの音の質感には若干の我慢が必要ですが、そこさえ目をつむれば本格的なクラシックを十分に再現する実力を持っています。 Queen
Greatest Hits 低域が膨らみ、ボーカルの分離感に不満が生じると予想したのですが、それは見事に裏切られました。Diamond10.5は、RockやPops系のソフトと実に良くマッチします。低音の最も低い部分は少し膨らみますが、音量を下げればそれが逆に音場の豊かさを醸し出す味方になります。楽器の音はやはり少し質感が低いですが、ペア10万円強の価格を考えると頑張っています。音が止まった部分で不要に音が響かず比較的早期に音が止まるのは、平行面を持たないカーブ形状に仕上げられたキャビネットの設計が効いているはずです。2曲目のベースの音も太く不要に膨らまず前に出てパワフルで、テストした3曲では、Queenが最も上手く鳴ったように思います。 |
Diamond 10.1 メーカー希望小売価格 ¥48,000(ペア・税別) お問い合わせはこちらからどうぞ |
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Come away with me Norah Jones ツィーターは10.5と同じものが使われていますが、クロスオーバーが異なるのでしょうか?10.5よりも高音が美しく、滑らかに感じられます。ウーファーとの繋がりも抜群で、ノラ・ジョーンズの声がみずみずしく艶やかに再現されます。10.5で気になった、高音のかさつきも感じられません。キャビネットが小さくなったため、低音の量感はさすがに減ってしまいましたが、このサイズとしては以外に低音は豊かに感じられます。音の広がりにも優れ、スピーカーの存在感をあまり感じることなく、音楽を楽しめました。 モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第3番、第5番 / アルテュール・グリュミオー 10.5同様に音が大きく広がります。ネオジウムを使った協力マグネットの効果なのか?音の立ち上がりが早く、このクラスのスピーカーとは思えない高音の切れ味が感じられます。コンサートマスターと伴奏の分離にも優れ、なかなか質感の高い音で弦楽器を鳴らします。キャビネットが小さくなったことと、ユニットが二つになったことで「凝縮された」濃いイメージで交響曲が聴けました。 Queen
Greatest Hits 直前に10.5を聞いたためか、低音がかなり寂しく感じられます。しかし、ギターの音色は美しく凜とした音で再現され、ボーカルの表情も豊かです。音場は前後に立体的に展開し、やはり良い意味でスピーカーの存在をあまり感じません。空間に溶け込んだ雰囲気で、スピーカーが鳴ります。これなら、セッティングが悪くてもそこそこの音が鳴りそうです。 |
Diamond 10.CS メーカー希望小売価格 ¥48,000(税別) お問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ |
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テストはCDの右チャンネルの信号を入力して行いました。驚いたのは、横に長い形状やWウファーの悪影響による音の濁りがまったく感じられず、非常に自然で好ましい音の繋がりが得られたことです。キャビネットが小さいこと、スコーカーを使わないことで中域に余計な付帯音が付かないため、音がスッキリと透明で定位がシャープです。実力は相当に高く、片方のchだけで聞いているにもかかわらず十分に音楽が楽しめました。Diamond 10.CSはセンタースピーカーとしては望外な音質です。 当初ラインナップの一つ(センタースピーカー)として全くチェックしていなかったモデルですが、鳴らしてみてその意外な音の良さ、実力の高さに驚かされました。最近の大型TVは横に長いので、低いラックに2本もしくは3本のDiamond 10.CSを横並びに設置して、お使いになればコンパクトなスペースで驚くほどの高音質が実現するはずです。 ブラケットが用意されないので天釣りには工夫が必要ですが、店舗での天井取り付けスピーカーとしてお使いになっても驚くほどよい音で使えそうです。面白いスピーカです。 |
Diamond 10.CC メーカー希望小売価格 ¥30,000(税別) お問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ |
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10.CCは、10CSよりユニット口径とキャビネットが小さいことでレスポンスに優れ付帯音も少なめです。しかし、若干エネルギーバランスが高域寄りで「声の厚み」が薄く感じられました。置き場所と予算さえ許されるなら、センターはDiamond
10.CSが良さそうです。ラインナップの他のモデルや他メーカー品と比べた場合、少し割高に感じるのもマイナスポイントです。 |
Diamond 10.SR メーカー希望小売価格 ¥28,000(ペア・税別) お問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ |
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比較的小型のキャビネットにもかかわらず、かなりしっかりした低音が再現されます。高音の切れ味や広がり、方向性の再現性に優れエフェクトスピーカーとして十分な性能に仕上げられています。同価格帯の2Wayスピーカーと比べると若干音の質感が低いように感じることがありますが、寝室や事務所などにかさばらないスピーカーとして導入されても問題ない音質で音楽が再現されそうです。 |
Diamond SPC8 メーカー希望小売価格 ¥68,000(税別) お問い合わせ・ご注文はこちらからどうぞ |
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スピーカーケーブルを使ってSPC8を接続し、ボリュームを最大にしても音量がそれほど上がりません。また、ユニットが下向きに取り付けられていますので付属のスパイクを使わない限り、ユニット開口部が床で塞がれてしまい低音がまったく出ません。音質はごく普通で十分使用に足りますが、Audiopro
B2.27MK2などの存在を考慮するとあまり魅力を感じられません。サブウーファーは、日本の「電気用品安全法」をクリアするために必要な費用(50万円以上かかることがあります)が販売価格に転嫁されているためでしょう、他のモデルに比べてかなり割高に感じられます。 |
2012年4月 逸品館代表 清原裕介
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