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Wharfedale(ワーフェデール)製品のご購入お問い合わせは、経験豊富な逸品館におまかせください。 |
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Wharfedale REVA2 メーカー希望小売価格 136,000円(税別) (お求めはこちら)
製品の概要
Wharfedale
「REVA2」は、Diamondoシリーズの上級モデルとして企画設計されています。
キャビネットには不要な共振を効果炊きに低減するため、Diamond
シリーズやDENTONに使われている「サンドイッチ構造」が採用され、Diamondよりも制振性能の高い構造と、内部定在波が発生しにくい「後すぼまりの曲面構造」が与えられています。
バスレフポートは、ベースユニットと本体の隙間に低音を放射するように設置され、ベースユニットと本体のスペースが低音をより良質なものにするように最適化されています。
制振キャビネットの採用
Wharfedaleのキャビネットは、複数のMDFを組み合わせる事で、キャビメットは発生する共鳴を効果的(特にミッドレンジでの)ピークの共鳴に大きな効果があります)に抑制するよう設計されています。
バスレフポートには、「スロットロードポート技術」を最小し、台座とキャビネットの基部のポート出口との間のギャップ(空間)を最適化することで、ポートから低音がよりスムーズに発散するよう設計されています。
「スロットボード」はより豊かで良質な低音が実現し、スピーカーを壁の近くに配置しても低音の質感が変化しないので、REVAは狭いリスニングルームにも無理なく設置することができます。
キャビネットとユニットの特性を合わせて設計
多くのスピーカーメーカーは「ユニット」を自製していないので、キャビネットとユニットの相性には「妥協」が生じています。
ユニットを自製できるWharfedaleは、REVAのキャビネットに合わせてユニットを設計することで、完全なマッチングを実現しました。
キャビネットの振動とユニットが不要に共振することのないREVAは、驚くほど透明感の高い澄み切った音質を実現します。
高度なCAD技術を駆使して設計
Wharfedaleの英国デザインチームは、すべての材料のデーターと、プロトタイプの音響測定データーを元に効率的なプロセスでREVAを開発しました。
さらにWharfedaleの高度なコンピュータ支援の最適化技術を用いて計算された、高精度のクロスオーバーが組み合わされます。
美しい7層塗り仕上げ
REVAは、Wharfedaleのキャビネットの職人が手仕上げで行う7層のピアノブラック、ピアノホワイト、ウォールナットとピアノディープローズウッドの4色の塗装仕上げがあります。
Wharfedaleの真摯な姿勢
REVA2は、今年初めに一度日本に入ってきました。逸品館で試聴しましたが、ウーファーとツィーターの繋がりに違和感があったため、一度イギリスで見直してもらうことにしました。数ヶ月後送られてきたREVA2は、素晴らしく滑らかでまったく違和感のないユニットの繋がりが実現し、完成度がさらに高められていました。
これは、Wharfedaleの開発陣がロッキーインターナショナルと逸品館のオピニオンをとても大切にしていること、彼らが日本市場のために一切の手抜きなくより良い商品を提供しようとしている姿勢の表れです。
このWharfedaleの真摯な姿勢に深く感謝したいと思います。
試聴環境
今回の試聴には、AIRBOW PM11S3 Ultimate、N05 Ultimate、MSS-i3 MsHD6.7を使いました。
AIRBOW
PM11S3 Ultimate (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す)
AIRBOW
N05 Ultimate (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す)
AIRBOW(エアボウ)製品のご購入お問い合わせは、経験豊富な逸品館におまかせください。 |
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Wharfedale REVA2 メーカー希望小売価格 136,000円 (ペア・税別)
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B'z Plasure 「ZERO」
イントロのパーカッションが歯切れ良く、リズムが弾みます。松本さんの奏でるギターは、やや金属的で「太い」というよりは「キレている感じ」に表現されます。
稲葉さんのボーカルは「言葉が隅々までハッキリと聞こえ」、ギターとのコンビネーションもバッチリです。
パーカッションが素早く立ち上がり、無駄な響きを生じることなく綺麗に消え、曲間のギターが冴えわたります。
輪郭がキリッとした明快なリズム、透明感が高く分離の良い音ででZEROが鳴りました。
イントロのピアノの澄み切った音。美しい青空に吸い込まれていくように、高音が綺麗に抜けて行きます。
ボーカルは優しく、息づかいが感じられるほど細やかです。
このサイズですから、さすがにグランドピアノのずしんと腹に響きような重低音や、ボーカルの身体から出てくるような厚みのある豊かさまでは再現されませんが、濁りのない低音が醸し出す「透明感」と「色彩の美しさ」は格別です。
ピアノとボーカルのコンビネーションも素晴らしく、「歪みと狂いのない音」で大きな古時計が心に染み入るように鳴りました。
ヒラリーハーン 「Plays
Bach」 1曲目
「高域ユニット」と「低域ユニット」の繋がりが完全でない2Wayスピーカーでバイオリン・ソロを鳴らすと、バイオリンの1弦から4弦への音の繋がりが乱れることがあります。それは低い音と(ウーファー)と高い音(ツィーター)が別々のユニットから出てくるので、ユニットに音色の違いがあると低域では「ガルネリの音色」に聞こえたバイオリンが、高域では「ストラドバリの音色」に聞こえるのです。ピアノなども同じで、繋がりの悪いマルチウェイ・スピーカーでピアノを聞くと、音程によってピアノのメーカーが異なるように聞こえる事があります。
しかし、REVA2は、Wharfedaleの主張通り「ユニットの繋がり(音色の整合性)」が素晴らしく、バイオリンの音程(音階)の「どのあたりでユニットが切り替わっている」かをまったく聞き取ることができません。そんな高いレベルで「音色の整合性」が実現している製品は、これまでは数十万円、あるいはそれ以上の高価なスピーカーに限られていました。それをこの価格で実現しているのはとても素晴らしく、そしてそれはWharfedaleの主張通り、キャビネット、ユニット、ネットワークのすべてを「自社設計することで完璧にマッチングさせられた」からでしょう。
スピーカー特有の「響き」や「癖」をまったく感じさせないREVA2は、ヒラリーハーンの「一筆書きのような一糸乱れぬ演奏」をありのままに再現してくれました。
バレリー・ゲルギエフ指揮 「シェヘラザード」 第1楽章
管楽器や、バイオリンのパートは問題なく鳴りますが、さすがにサイズの限界かコントラバスの台数は少なめです。
中音は解像度が高く、多くの楽器が使われる様子や、それぞれの楽器の音をぶつけないように(音場が濁らないように)慎重に演奏されていることがしっかり伝わります。
外洋をの大きなうねりを表しているかのような弦楽器メロディーは、うねりの大きさこそ少し小さくなってしまいますが、それ以外の要素の再生はほぼ完璧です。精緻な音で、十分にシェヘラザードの醍醐味を味わえました。
ディープ・パープル 「ハイウェイスター(ジャパン・ライブ)」
普段は仕事をしながら音楽を聞いているので、こういう激しい曲はあまり聞きませんが、REVA2のレポートにこの曲を選んだのは、来店されたお客様が「Rock」を聞きたいと言うことで選んだこの曲とREVA2のマッチングが完璧だったからです。
1曲目は「会場の音」から始まるのですが、REVA2はまだ音が聞こえない段階から「会場の空気感や雰囲気」を再現します。その空気感の変化に、イントロが始まる前からワクワクします。
キーボードの音が入り、徐々にテンションが上がる様子。観客がそのテンションに巻き込まれていく様子。
まるで自分自身がライブ会場に居合わせているかのように、その熱さが伝わります。
間奏部分では、ややヒートダウンしてじっくりと聞かせる様子。キーボードやギターがテクニックを披露する様子。
本当にライブ会場で、生演奏を聞いているようです。
この曲は「低音」があまり低く(深く)入っていないのも幸いして、REVA2でも低音不足はまったく感じられません。
太くパワフルな音、スポーツカーでぶっ飛ばしたくなるようなサウンドで「ハイウェイ・スター」を満喫することができました。
これは記憶に残る「良い音」です。
試聴後感想
REVA2が届けられてから、すでに一ヶ月以上が経ちます。その間、REVA2を色々なスピーカーと聞き比べました。
REVA2の約13万円という価格帯には、実力派の2Wayスピーカーが勢揃いしています。中でもWharfedaleと同じようにユニットから自製するFOCALは、強力なライバルです。
そういう強豪揃いの中でREVA2は、最も「ストレート」なサウンドを奏でます。Wharfedaleの主張通り、キャビネットの共鳴が完全に制御され、ツィーターとウーファーの繋がりも完璧。さらに、バスレフなのに「バスレフ臭くない」のは、TAD CE1にも通じる良さを感じます。これはベース部分に設けられた特殊なバスレフポートの効果でしょう。
もちろん、FOCALもWharfedaleにまったく引けを取らない完成度ですが、明らかな違いはその「音色」にあります。FOCALはフランス製品らしく「芳醇な音色」に仕上がっています。恋愛や情に関わるような音楽を聞くと、抜群の表現力を発揮します。ストーリテーラーの能力でFOCALを超えるスピーカーはないと感じるほど、音楽を濃密な情景感でゆったりと描きます。
Wharfedaleはイギリス製品らしく「理知的で癖のない音」に仕上げられています。REVA2は、音の出始めが早く、不要な響きを発生させず、響きを残しません。その音色は同じイギリス製品の「PMC」に似ていますが、REVA2の温度感はPMCよりも高く、スッキロとしていますが、決して冷たい音ではありません。
さっぱりした音楽との相性が良く、今回試聴した中ではヒラリー・ハーンのバイオリンとディープ・パープルのRockとの相性が抜群でした。バッハとRockの両方が良くなるのは、不思議に感じられるかも知れませんが、「虚飾を廃した音楽」と言う意味でバッハと良くできたRockは、共通性を持っているように思います。
様々なソースを「味付けせずに聞きたい」とお考えなら、Rockやヘビーメタルが秘めている「熱さの中の静けさ」を感じたいとお考えなら、REVA2は最高に気に入っていただけると思います。
2016年6月 逸品館代表 清原裕介
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