Quad 2805 音質 外観 速報ニュース

Quad 2805 音質 外観 速報ニュース

QUAD ESL 2805 ESL 2905

ESL−2805 : 標準価格 ¥1,400,000(ペア・税別)

ESL−2905 : 標準価格 ¥1,800,000(ペア・税別)

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QUAD伝統のコンデンサー型スピーカーが、20年を越えてフルモデルチェンジしました!

はたしてその音質は? その性能は? 全国のオーディオショップに先立って、試聴機する機会に恵まれた逸品館がQUAD 2905を徹底試聴してみました!

ESLシリーズのニューモデルは、従来モデルの「木と布+黒一色」という味気のないデザインから変身を遂げ現代的に生まれ変わっています。車のモデルチェンジに当てはめると、一気に3世代は進化した感じがします。

逸品館3号館、Digital Concert Roomにて。ESL−2905。

後ろは、外側からPMC BB5 、 PMC MB2 、 Sonusfaber Cremona。

中央は、SA−LOGICのサブウーファー。

主な仕様

モデル ESL2805 ESL−2905
メーカー標準価格 ¥1,400,000(ペア・税別) ¥1,800,000(ペア・税別)
形式 フルレンジ エレクトロスタティック
振動板 超軽量(0.5g/u)フィルム
パネル数
タイムディレイ 7分割連続同心円リング
出力音圧レベル 86dB(2.83V RMS/1m)
定格インピーダンス 8オーム
最大許容入力 55V
周波数特性 37Hz〜21KHz(−6dB) 32Hz〜21KHz(−6dB)
再生周波数 33Hz〜23KHz 28Hz〜23KHz
歪率 1000Hz以上 : 0.15%
100Hz以上 : 0.5%
50Hz以上 : 1.0%
消費電力 6W
ベース構造 高剛性アルミ合金
ステンレススチール
外形寸法 H1040×W695×D385mm H1430×W695×D385mm
スパイク取付時、Hは+25〜55mmとなります。
重量 34.8Kg(1台) 41.6Kg(1台)
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外観

 

側面のフレーム(両側の支え)が金属製になり、大幅に強化されています。後ろ側にも、薄い翼面形状のステーが入れられて振動板の固定強度が従来モデルとは比較にならないほどアップしています。

 

背面のステーは、金属製の質感も強度も高く、音の邪魔にならない薄い翼面形状をしています。このステーは、ユニットフレーム上部と電源部を結び、下部でテンション調整まで可能です。このステーと側面フレームの強化などで、振動板は従来よりしっかりと支えられます。

外観 (電源・スピーカー端子)

従来は黒プラスティック製だった、袴の?底部が金属製になり大幅に強度アップしました。スピーカ端子もグレードアップ!

前側の「QUAD」ロゴの照明の明るさを調整できる(左に回しきってOFFにも出来ます)照度調整つまみが新設されました。


正面ロゴ(照明を点灯)

 

付属品

高さの微調整が可能な上質なスパイクと平型脚が付属しています。

音質

ESL−2805の試聴でも少し触れましたが、今回のモデルチェンジでは「振動板」は変わっていないにもかかわらず、コンデンサースピーカーが苦手としていた「低音の力感」・「激しい音の切れ味」などダイナミック型スピーカーよりも「劣る」と思われていた部分は、ほぼ完璧と言っても良いほどに改善されていました。

しかし、従来モデルが持っていた「ESLらしい柔らかさ」や「ESLらしい空気感」が失われているように感じられ、「味わい」や「雰囲気」といった部分では、かえって従来型の方が「魅力的」だと感じられたので、もう少し徹底的に新型ESLをテストしようと密かに機会を持っていました。

その機会は案外早く訪れ、新型ESLの大型モデルESL−2905を2日間にわたって借り出す事に成功しました。そこで今回は、「12時間以上通電−音出しを行って十分に暖めておいた」ESL−2905を使って「ソフトとの相性」・「CDプレーヤーとの相性」・「アンプとの相性」なども含めてかなり徹底的なテストを行いました。

AIRBOW

TL51/KAI


AIRBOW

DAC-1/CRYO/LIMITED


CANTATE DOMINO

PRCD-7762

(CD盤)

1曲目:CANTATE DOMINO

989よりはやや硬質な響きだが、金管楽器のカチッとした音が出る。
パイプオルガンの深みのある低音が再現される。
PMC MB2やBB5と鳴らし比べてみたが聴感的にはMB2を超えてBB5に近いほどゆとりと力感のある低音が再現される。ただし、BB5は一種のバックロードホーンなので若干の低音のふくらみによる低音のおまけがあるのだが、ESL−2905は、エンクロージャーによる「低音の増幅」がないので、トータルとしてはESL−2905のほうが低音が優れていると言っても良いだろう。
中高音の響きはBB5の方が多く、厚みや柔らかさもBB5の方が多い。ESL−2905は、BB5より無駄な響きがなく、音が締まっているMB2に似ている。
コーラスは美しく透明だが、やや響きが少なくデッドなイメージ。この曲に関しては、リスニングルームに「木の響き」がもう少しほしい。パネルなどで調整する必要を感じた。

9曲目:CHRIATMAS SONG

パイプオルガンは、奥行きがよく出る。エコーは少なめだが自然。堅さもほどよい。音がむやみにふくらまないのが好印象。

10曲目:THE BLESSED DAY

フォーカス感(定位感)がすばらしい!従来のQUADとはうってかわって「口が小さい」のに驚かされる。
音がぼけず、ボーカルの口元とエコーが完全に、心地よく分離する。ボーカルと壁の距離、天井の高さがよくわかり、ホールが身に見えるようだ!

Esoteric

P03

Esoteric

D03

Hilary Hahn

PLAYS BACH

SK-62793

(輸入盤)

1曲目:PARTITA No.3 / PRELUDIO

P03/D03の影響もあって、弦の響きがまろやかになり、やや「含み」がある感じに聞こえる。

高域の切れ味が若干ミュートされた感じで、バイオリンの音質がマイルド。そのためバイオリンがややビオラ的な響きになる。
直接音が多く、間接音が少ないため、音がやや近づきすぎる。もっと部屋をライブにしたくなる。

2曲目:PARTITA No.3 / LOURE

1曲目同様、バイオリンが少し柔らかなので現代楽器ではなく、テンションの低い弓で奏でる古楽器のように感じられるがそれがある種のムードや深さを醸し出してくる。ラカトッシュやオイストラフが弾いているような「たっぷりとした音」になるが、それはヒラリー・ハーンのこの時期の音ではない。
そういう「ずれ」を気にしなければ演奏としては、味わい深く楽しめる。ややタンノイ的なイメージ。

AIRBOW

TL51/KAI


AIRBOW

DAC-1/CRYO/LIMITED


Clapton Chronicles

THE BSET OF eric clapton

9362-47564-2

(輸入盤)

2曲目:CHANGE THE WORLD

音の分離がすばらしく、クラプトンの声とバックコーラスの一人一人の声が完全に分かれて聞こえる。しかし、出来の悪いHiFiのようにバラバラにならず、ちゃんときれいなハーモニーになるのがすばらしい。
他のソフト同様、音源が非常に近い。音像がスピーカーより前に定位する。まるで、すぐ目の前にクラプトンが立っているようだ。音源までの距離感は数メートルと非常に近く、客席ではなくバンドの中に立っているように聞こえる。
音源は近いのだが、ダイナミック型スピーカーではかつて経験したことがないような、直接音とエコーの見事なまでの分離感があって、電子エコーが非常に有効に効いているから、音が左右や後方に回り込んで音に体が包み込まれる。

音現場やバンドの中にいるという「一体感」が非常に強く克明で、これは今まで他のスピーカーでは経験したことがない。

この距離感の無さ(小ささ)は、ROCKやPOPSを聴くときには、大きな魅力になるだろう。ただし、まるで楽器に頭をつっこんで聴いているような、音の洪水の中に放り込まれるから気分が乗らないときにはややうるさく疲れるかもしれない。

ギターの響きをはじめとする、シンバル、電子オルガンなどの響きは、非常に克明で繊細に再現される。抜群の分解力!低音のパンチも効いている、従来のQUADとは全く違うレベルの表現力。パーカーション系の切れ味は抜群で、高解像度なとても現代的な音だが、ベースの響きの柔らかさなど随所にQUADらしい柔らかさも感じられた。

AIRBOW

TL51/KAI


AIRBOW

DAC-1/CRYO/LIMITED


Parisian Blue

MICHEL LEGRAND TRIO

ALCR-141

(国内盤)

10曲目:I WILL WAIT FOR YOU(シェルブールの雨傘)

ピアノの響きは、ミシェル・ルグランらしく非常に美しく深みがある。

打弦時のカチッとした響きの硬質さや、後ろでドラムのスティックをならす小さな音もきちんと聞こえる。
シンバルの響きは繊細かつ切れ味があり、金属の繊細な響きがきちんと再現されるのが、従来のESLとの大きな違いだ。
ベースは柔軟に弾み、本当にベースらしい音でリズムをぐんぐん押してくる。この低音の「力感」も従来のESLには無かった部分だ。

ただし、ややコンプレッションをかけたような感じで盛り上がりのパワー感が小さく、分解能は高くレンジも広いが、ダイナミックレンジはやや小さく感じられるのが残念。
繊細な表現は得意だが、パワーのある表現はやや苦手か?その点では従来のQUADと似ている。
音量を小さくしたときに音がやせないのは大きな美点。

Esoteric

P03

Esoteric

D03

歌バカ

平井堅

DFCL-1330-2

(CD×2枚、DVD×1枚)

CD−DISK−1 11曲目:EVEN IF

ボーカルは繊細だが、やや口が大きい。カンターテドミノでは、口が小さく定位していたので、箱鳴きが一切ないコンデンサー型らしく、録音状態を克明に再現する特性が顕れたのだろう。
音の分解能力、表現力は並はずれているが、音場が平面的で前後に音が広がりにくい。この部分をどのようにセッティングで補うか、このスピーカーの良さを引き出せるか?ある程度以上の部分を望んだとき、このスピーカーは「使い手」を選ぶだろう。

その点では、良くも悪くも従来のQUADの正当な後継者といえる。音圧は明らかに高く、大きな音が出るし、大きな音を出しても音像や定位は全く崩れないのは、従来モデルよりも大きく進化した美点。

 ESL−989と聞き比べてみると。

すべての要素が2905に比べ「かまぼこ形にうまくまとまる」感じ。意外にも音圧は2902と変わらなかった。

声の柔らかさ透明感、繊細さは同じレベルだが、ボーカルの表現力、心を打つ力は989に魅力を感じる。989を聴いてみると、2905はボーカルにやや「何かの音」が乗っている感じがするようなイメージがある。

音の美しさや透明感,ふくよかさは989に魅力を感じる。演奏の雰囲気が、2905よりも生々しいのだろうか?ある種の脚色があるのかもしれないけれど、空気感、雰囲気感は989の方がよく出る。
バランスではこちらが上?ダイナミックレンジも989の方が大きいように感じられる。2905と聞き比べて989の良さを再認識した。
音の良さでは2905、雰囲気の良さでは989に軍配を上げたい。

アンプをTERAからQUAD QC24+TWO FORTYに変えてみると。

 

やはり!というか、ここまで「ピンポイント」の音作りがされているとは思わなかったが、アンプをQC24+TWO FORTYに変えると、従来のESLの持ち味と新型ESL−2905で改良された部分が見事にマッチして、2905はすばらしいサウンドのスピーカーとして完成する!
989とTERAの組合せではまったく感じられなかった2905の嫌な部分、気になる部分が完全に消えて、とても自然で心地よく音楽に浸ることができる。これはすばらしいサウンド!完成された完全な世界!

スピーカーの存在が消えて、部屋がライブハウス、コンサート会場になる。セッティングの難しさもなくなる。こんなにアンプで音が変わるなんて!こんなにベストマッチするアンプがあるなんて!これは、もうこれ以外では聞いてはいけないというほどの「純正の組合せ」といえるだろう。明らかにこのスピーカーは、QC24+24によって開発、音決めされたと思われる。

まとめ

2905を聞くなら、QUADの真空管アンプで鳴らした音を絶対に聞いてほしい。新型ESLは、新型QUAD真空管アンプで完成する。それを聞かずして新生ESLのサウンドを味わったとは言えないだろう。

前回の逸品館の2805のテストで感じられた「新型ESLの問題点」は、「QC24+TWO FORTY」の組合せでは嘘のように消える。

では、今回ESL−2905を鳴らした「AIRBOW TERA」に問題があるのかといえば、TERAで鳴らす989ではまったく「癖」が感じられなかったのだし、他の海外サイトなど「新型ESLの傾向」は逸品館のESL−2805のテストレポートと同様に評価されているから、アンプに問題があるというわけではない。

幸い、ESL−989も併売されるから、QUAD以外のアンプを使うなら「ESL−989」、QUADのアンプを使うなら「ESL−2905」という使い分けが考えられる。もしかすると、QUADは「確信犯的」にこの2機種の音を大胆に作り分けたのかも知れない。

2006年5月 逸品館 代表 清原 裕介

続いて2805の試聴記事を読む

 

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