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 SOULNOTE USB-DAC D-1 D-2 AIRBOW NT-505 Special 試聴 音質 比較 評価 レビュー 評判 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

 AIRBOW           
NT505 Special 音質比較テスト
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2017年6月に発売されたメーカー希望小売価格 29万円(税別)のUSB-DAC「SOULNOTE D-1」と、その上級モデルで60万円(税別)の「D-2」を比較しました。
下記に「D-1」と「D-2」の違いを簡単に記載しますが、時間の都合もあり「今後逸品館のWEBでは調べれば分かる、文字や図式の情報はほどほど」にして、「実際の音はどうなのか?にしっかりフォーカスして比較を行いたい」と考えています。
また「個人差」で結果が変わらないYouTubeへの音質比較のアップロードは、時間の許す限り増やしていこうと考えています。
SOULNOTE D-1とD-2の違い
・DACの違い
D-1は、ESS社製最高級DACチップ「ES9038PRO」を各チャンネルに1個搭載し、モノラルモードで8Chの回路を並列動作させ「120mA」の大電流を確保。余裕のある出力でディスクリートで組まれる完全バランス・無帰還増幅回路を強力に駆動します。
D-2は、「ES9038PRO」を各チャンネルに2個搭載し、各チャンネル「120mA×2」の大電流を確保。D-1よりもさらに余裕ある出力でディスクリートで組まれる左右完全独立・完全バランス・無帰還増幅回路を強力に駆動します。
・クロックの違い
TD-2は、オーディオ用として業界で初めて、水晶発振子からオーディオ用クロックを作り出す、DDSチップに従来の500倍の精度(1/500の低ジッター)を実現するTexas Instrument社の最高級クロック発信子「LMX2594」を採用します。
・10MHzクロック入力
D-2には、10MHzのクロックに対応する、外部クロック入力BNC端子が設けられました。
・NOS(NON Over Sampling)モード
D-2には、一般的なオーバーサンプリングフィルター「FIR」と、デジタルフィルターを使わない出力モード「NOS」が搭載されます。出力波形の前後に「プリシュート、オーバーシュート」を発生しない「NOS」モードの搭載により,寄りピュアな音質を実現します。
・モノラルモード
D-2には、一台をモノラルモードで動作させ、2台のD-2によるD/A変換を可能とする「MONO L/R Chモード」が搭載されています。また、このモードを使い、外部クロックで同期をかければ、さらに多くの(理論的には無数)のD-2をモノラルで使うことができます。

SOULNOTE(ソウルノート) D-2 メーカー希望小売 600,000円(税別) (メーカーホームページ)

SOULNOTE(ソウルノート) D-1 メーカー希望小売 290,000円(税別) (メーカーホームページ)
SOULNOTE(ソウルノート)製品のご購入お問い合わせは、経験豊富な逸品館におまかせください。  | 
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この製品をAIRBOWの新型ネットワークDACと聞き比べました。

NT505 Special 販売価格 240.000円(税別)
TEACの最新型ネットワークプレ−ヤー「NT-505」に様々な高音質化改良を加え、カスタムモデル化することで「Esoteric製品」に迫る音質を実現した、価値ある小型ネットワークプレーヤーです。
・Esotric製品に匹敵する高音質パーツを多用
NT-505の設計は、Esotericモデルと共通しています。主な違いは、回路の簡素化と電源の小型化ですが、電源の小型化には電源平滑コンデンサーの大型化(ノーマル比4倍アップ)で対処し、ノーマル NT-505を大きく超える中低音の厚みと躍動感のあるエネルギッシュな音質を実現することに成功しています。
デジタル回路、アナログ回路には、高音質のパーツを大量投入することで、信号品質を向上し、ノーマル NT-505では再現しきれない、細やかな音質や空気感の創出を実現しています。また、高域の滑らかさや透明感の決め手となる、高域フィルターのパーツを変更することで、ノーマル NT-505で感じられる「高域の硬さ」、「平面的な音場」を改善し、Esoteric 高級モデルに迫る滑らかさと体が包まれるような立体的な音場を実現しています。

AIRBOW(エアボウ) NT-505 Special 販売価格 240,000円(税別) (メーカーホームページ)
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試聴テスト
試聴は、Vienna Acoustics LisztにAIRBOW プリメインアンプ PM10 Ultimateを組み合わせて行いました。
YouTubeの音声は、全モデルXLR(バランス)出力から録っています。
                                                                                                        
 AIRBOW MNP-i5                                                                                                                                          
Roon 販売価格 460,000円(税別)(現金で購入)・(カードで購入)
 AIRBOW PM10        
Ultimate 販売価格 780,000円(税込)(現金で購入)・(カードで購入)                 
                                                       
 Vienna                                                                                                                                                                                  
Acoustics Liszt (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す)
比較試聴 YouTube 逸品館チェンネルへのリンク
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音質テストに使ったソフト
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癖がなく自然な音だが、細やかさ(解像度感)が付属気味。
フルートの音は、管の中を通る息の感じが伝わり、演奏者の唇の動きまでイメージできて良かったが、その他の楽器の音は、端っこが少し混じり、帯域の上下(最も高い音と低い音)も伸びたりない。力強さも、まだ満足できるレベルには達していない。
 (フィルターの設定は"NOS"で試聴)                                                                   
音のバランスやニュアンスはD-1とほとんど変わらず、DACをD-2に変えても「違和(異質)感」はまったくない。
すべての音が細やかで上質になるが、さらに「演奏から伝わるもの」や「音の肌触り」のようなものが変わってくる。
すべてが上質で、心地よく、力強さも出る。これは素晴らしい音だ。                                                                   
                                                                   
音の細やかさは、D-2には及ばないがD-1は超えているように感じられる。
D-2との比較では、楽器のアタックが早く立ち上がり、弦楽器は「弾く感じ」が強く出る。ピアノも「打鍵感」が明快になった。
フルートは余計な付帯音が取れて、乾いた音に変化する。
NT505 SpecialはSOULNOTEの製品に比べ、音の立ち上がりと立ち下がりが早く、リズムの刻みがハッキリする。
D-2を良く出来た無帰還回路のサウンドに例えるなら、NT505        
Specialは良く出来た帰還回路のサウンドに例えられる。                                                                         
D-2よりもやや辛口で、きりりとしている印象だ。
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ピアノの音がやや軽く、響きも濁りがち。ウッドベースは、密度感がやや低い。ボーカルも艶が足りない。
バランス良くな鳴るが、全体的にどこか物足りない印象だ。
ハイレゾファイルと聞いて想像するほどの音ではなく、良く出来た通常ファイルを聞いている感覚だ。
 
以前聞いたときのD-1のレビューはもっと良かったのだが、今回の聞き比べではアンプとスピーカーが違い、何よりも上位モデルのD-2との違いを意識しながら評価しているため「足りないところ」が目立ち、辛口になっているのだろう。                                                                    
                                                                    
D-1では軽かったグランドピアノの音に「らしい重さが再現」され、ピアノの響きの「濁り」も完全に消えた。
 
ウッドベースは密度が向上し、弾く感じもきちんと出て演奏者の「指の動き」まで伝わってくる。
 
ボーカルはとてもきめ細やかで滑らか。
 
"Traveler"で感じたように、D-2の音のバランスや味わいはD-1と全く同じ印象だが、すべてにおいて上質で、低音の量感と最高域の伸びやかさ、透明感などが大きく向上している。                                                                    
                                                                    
ピアノの響きの濁りは少なく、D-1よりも透明な音質だが、高域は少し硬質で耳に付く。聞き耳を立ててみると、それが「FIRフィルターによるプリシュート、オーバーシュートの影響」だと分かる。ボーカルも少しカサつく。けれどそれは圧倒的に滑らかで誇張感が皆無のD-2を聞いたからだ。
現在販売されているほぼすべてのデジタル機器(CDプレーヤーやDAC)には、デジタルフィルターが搭載され、フィルターには「FIR型フィルター」が使われている。だから、NT505        
Specialの高域が強調されていると言うよりは、デジタルフィルターを使わないで聞くD-2の高域が特徴的に滑らかなのだ。
      
メリハリの効いた力強い音のNT505 Specialは、D-1やD-2と「音作りの方向性」に明確な違いが感じられる。                                                                         
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音の分離は良い。小さな音の再現性は、普通。前後方向への音場の広がりも十分だが、欲を言えば体を包む込むようなもっと大きな広がりがあれば完璧になると思う。
 
D-1の良さは、音が滑らかで自然なこと。この部分には、無帰還回路にこだわった「味わい」がしっかり出ている。しかし、同時に無帰還回路の欠点である「切れ込みの甘さ」が、完全には払拭されずに残されている。
 
D-1の高音は、鋭さや切れ味がやや不足気味だが、スピーカー(ツィーター)に近づくとそれが解決するから、スモールルーム、ニアフィールドでの音楽鑑賞には、適しているだろう。
 
                                                                    
D-1とは情報量の違いが歴然としていて、D-2のサウンドは4K映像のように細やかで上質だ。また、音の広がりもD-1に比べて左右への広がりが2倍くらい大きくなり、まるでサラウンドのように背後まで音場が回り込むように展開する。
低音は、ウッドベースの奏でる低音に合わせてスピーカーのウーファーが正確に追従していると感じるほど、リニアにしっかり出る。
S/Nや解像度にも優れ、聞こえるか聞こえないか、あるいはすでに音がなくなったところの気配感のような、微弱音まできちんと再現された。
                                                                    
こんな小さなボディーなのに、D-2と比べても全く遜色のない量感を実現する、驚くほどの低音が出る。
 
解像度はD-1ほど高くないが、NT505 
Specialでは高域の輪郭が僅かに強調されるため、細かい音までハッキリと聞き取れ、パッと聞いた感じでは遜色は感じられない。
 
クッキリと明快で明るい音。再生周波数レンジ、ダイナミックレンジは広く、音も細かく、音の動きの切り替わりも早い。
音の立ち上がり、立ち下がりが早いのがNT505 Specialの良さだ。
きりりとした、聞き慣れたハイエンドオーディオ機器の音。このソフトには良く合っている。
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試聴後感想
ごまかしがきかない無帰還回路では、回路そのものの設計レベルだけではなく、電源部の善し悪しや回路に使われるパーツの品質がダイレクトに音質に反映される。さらにD-1ではコスト的に許されなかったであろう完全対称の左右回路や、響きまで考慮している凝った作りの筐体を与えられたD-2の音質には、「D-1との価格差」がそのまま反映されている。
 
ハイエンドオーディオ機器が「お金に糸目をつけないで最高を目指す製品」ならば、D-2はまさしくその「王道」を行く製品だ。
D-2を聞いてしまうと、D-1には戻れない。
それに対して「ありもの」に手を加えて「音質を向上させるAIRBOW」は価格にかかわらず、それぞれのモデルに「個性」を与えることが許される。逆に言うなら、AIRBOWが設計していないからこそ「音作りに多様性」が求められるのだ。
でも、D-1、D-2、NT505 Specialは、それぞれの「全力投球」で音が作られるいることは間違いない。できれば、じっくりと聞いて後悔のないように選んで欲しいと願う。
2018年8月 逸品館代表 清原裕介
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