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TAD D600 Esoteric K-01 音質評価 試聴テスト 販売

   

TAD D600  、 Esoteric K-01 、 AIRBOW UX1SE/LTD 音質比較

逸品館とPioneerが合同で行ったイベントで使った“TAD D600”が大変好印象だったので、早速試聴機を取り寄せて3号館で聞いてみました。また、丁度同じタイミングでEsotericの新製品K-01の試聴機が持ち込まれましたので、両機の比較を行いました。聞き比べのリファレンスとして、聞き慣れているAIRBOW UX1SE/LTDを加えて、合計3モデルの音質比較を行いました。

このテストの後、TAD D600 、 Esotric K-01 を正式に発注し、3号館で実際に3機種を聞き比べて頂けるようになりました。スピーカーもTannoy Kingdom Royalを導入し、最新の製品の聞き比べをして頂けるように準備いたしております。

TAD D600 標準価格:\2,500,000(税別)
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主な仕様

<再生可能ディスク>

CD/SACD

<出力と特性>

出力端子:XLRステレオ1系統、RCAアンバランス出力 各1系統

出力レベル:バランス出力:450 mVrms(1 kHz、−20 dB)
        アンバランス出力:220 mVrms(1 kHz、−20 dB)
周波数特性:CD/4 Hz〜20 kHz、SACD:4 Hz〜40 kHz

S/N比:115 dB
XLRデジタル出力:サンプリング周波数:44.1 kHz、88.2 kHz(CD)

<入力>

バランス入力端子/XLR1系統
同軸入力端子:RCA1系統

DAC部入力サンプリング周波数:32 kHz〜192 kHz

<サイズなど>

電源:AC 100 V、50 Hz/60 Hz

消費電力:32 W / 0.5 W(待機時)

本体部:450 mm(W)×185 mm(H)×440 mm(D)

電源部:220 mm(W)×185 mm(H)×430 mm(D)

本体部:26.5 kg、電源部:13.0 kg

別置きの電源と接続するためのケーブルが70cm程度と短かく、ラックの上段に設置使用とお考えの場合には注意が必要です。写真のようにQuadraspireラックの下から4段目に設置すると、電源ケーブルの長さが足りなくなりました。やむなく電源を椅子の上にのせています(現在は場所を変え、きちんと設置しております)。

Esoteric K-01 標準価格:\1,400,000(税別)
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主な仕様

<再生可能ディスク>

CD/SACD

<出力と特性>

出力端子:RCA端子(2ch)×1系統、XLR端子(2ch)×1系統
出力インピーダンス: RCA:47Ω、XLR:100Ω
最大出力レベル:RCA:2.45Vrms、XLR:2.45Vrms(0dB設定時)
周波数特性:5Hz〜55kHz(-3dB)
S/N比:115dB
デジタルオーディオ出力:同軸デジタル出力 RCA端子×1

<入力>

デジタルオーディオ入力:RCA端子×1、光デジタル端子×1
USB-B端子:USB2.0準拠x1
ワードシンク入力フォーマット:入力端子 BNC端子×1
入力可能周波数 44.1kHz、88.2kHz、176.4kHz、10MHz(±15ppm)

<サイズなど>

電源:AC 100V 50/60Hz
消費電力:33W
外形寸法:(W×H×D) 445mm×162mm×438mm(突起部含む)
質量:31kg

AIRBOW UX1SE/LTD 標準価格:\1,500,000
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主な仕様

<再生可能ディスク>

DVDビデオ、DVDオーディオ、スーパーオーディオCD、CD、CD-R、CD-RW、ビデオCD、DVD-R、DVD-RW

<出力と特性>

映像出力:DVI映像出力、S1/S2映像出力、コンポーネント映像出力

       D1/D2端子
音声出力:アナログ出力 フロント L/R(RCA 1系統、XLR 1系統)
センター、サブウーハー、サウンドL/R(RCA 1系統)

音声出力レベル:220mVrms(1kHz、-20dB)
ダイナミックレンジ:108dB
周波数特性:5Hz~32kHz(-3dB)、DVDオーディオ・192kHz

デジタル出力 デジタル出力:光デジタル端子×1
同軸デジタル出力:RCA端子×1

<入力>

ワードシンク入力:BNC端子×1

<サイズなど>

電源:100V AC 50/60Hz
消費電力:36W
外形寸法:(W×H×D) 442mm×153mm×353mm(突起部含む)
質量:25kg

試聴テスト

試聴装置

アンプ

 AIRBOW PM15S2/Master

スピーカー

 VIENNA ACOUSTICS T3G(Beethove Concert Grand)

試聴ソフト

  : Blue Note For You (1曲目:Autumn Leaves)

  : Jazz Round Midnight Piano (14曲目:Danny Boy)

値の張る高級機のテストなので、D600は3日、K-01は24時間の十分なウォーミングアップを行いました。D600をいつもAIRBOW UX1SE/LTDを設置しているポジションに置いたため、UX1SE/LTDのみウォーミングアップなしで試聴を行っています。

最初に旭化成の32Bit-DACの新型を搭載したEsoteric K-01を聞きました。パラメーターのセッティングは、工場出荷状態のアップコンバート:オリジナル、デジタルフィルタ−:なしです。

一聴してハイビットDAC特有の音の隅々まで見通せるような高いS/N感と解像度の高さが感じられます。この「音」なら各方面での評価の高さにもうなずけます。居合わせた社員やEsotericのセールスも聞きましたが、音が細かいことに納得している様子です。

しかし、個人的には音色の表現が単調で、音の広がり(立体感)に乏しく感じました。初期のEsoteric高級機のように音が硬く、平面的で、金属的な冷たい、とまでは言いませんが、やはりどこか機械的(デジタルチック)で堅さを感じる音です。試聴機はエージングも完了し、ウォーミングアップも十分ですから、これはK-01本来の音と考えて良さそうです。

私だけ意見が異なり皆が納得していないようなので、プレーヤーをD600に換えました。するとどうでしょう?全く世界が変わりました。

奏でられる音色は生楽器のように色彩が濃く、低音の力感も一段と増加します。ウッドベースの音が平面的に出たK-01に比べ、D600では球面(丸い形)でベースが鳴ります。この暖かく柔らかなベースの鳴り方は、あたかも生楽器を聞いているような心地よさです。数分D600でCDを鳴らした後に再び感想を聞いたところ、低音が良くなった、音の広がりが良くなった、というところまでは私と評価が同じでしたが、高音はK-01の方がくっきりしていた、細部の解像度もK-01の方が高かったと、意見が割れました。

そこでK-01とD600の違いをより明確に説明するため、ソフトをモノラル録音のJAZZに変えました。このソフトは録音が古いため、マスターテープのヒスノイズがかなり盛大に入っています。マスターテープ(オープンリール)のヒスノイズを実際に聞いたことがある方なら分かっていただけると思うのですが、テープのヒスノイズは楽器の音と分離して空間を漂い、演奏を聴く邪魔になりません。それは「ヒスノイズと楽器の音色」が全く違うからです。人間の聴覚には「カクテルパーディオ効果」と呼ばれる能力があって、「必要な音(演奏)」と「不必要な音(ヒスノイズ)」を分離し、「必要な音」だけを聞き取る能力があります。CDが正確に再生されれば、ヒスノイズは脳が分離し、演奏を聴くとき全く邪魔になりません。そこで、このヒスノイズの音をK-01とD600で比べました。

K-01ではヒスノイズはデジタルチックな堅い音で耳障りです。演奏が始まっても、ずっとその音が耳に付きます。これは、楽器の音とヒスノイズが明確に鳴らし分けられていない証拠です。スペック追求のオーディオ機器にありがちな、「古くて録音の悪音のCDを嫌々聞いている」感じがします。これでは名戦争が台無しです。

K-01に限らず最新のCDプレーヤーで古録音のソフトを聞くと「録音が古くて嫌な感じ」を覚えることがありますが、これも同じで「音色の再現」がきちんとできていない証拠です。最新の測定器を使えば「音」は相当詳細に測定分析できます。しかし、「音色」は測定器では定量的に分析できません。そのため「オーディオ機器の音はスペックでは計れない」のです。

しかし、プレーヤーをD600に変えるとヒスノイズの音が一変します。ノイズのエッジが丸く、音が柔らかくなります。ノイズだけ聞いていても心地よく感じるほど暖かいヒスノイズの音は、演奏を聴くのに全く邪魔になりません。なぜなら楽器の音のエッジは鋭く、ヒスノイズの音のエッジは丸く聞こえるので、脳が容易にそれぞれを分離できるからです。

もう少し詳しく説明しましょう。ヒスノイズの色は全帯域で均一なエネルギーパターンを持っています。そのため明確な倍音構造(エネルギーパターン)を持つ楽器の音とは完全に異質で脳が「違う音」と認識し排除するため、楽音を聞く時に妨げになりません。言い換えるなら景色を見るときに「透明なガラス」で遮っても、その識別が阻害されないのと同じです。

D600でヒスノイズは透明なガラスとして再現されます。まさにマスターテープを聞いているようなイメージで、録音の古さは感じさせても、それが嫌な感じにならず「古くてすばらしい演奏の記録を聞いている」気分です。

これに対しK-01はヒスノイズが楽器の音と分離せず、演奏(楽音)に常にヒスノイズが絡みつき耳障りです。ガラスが透明から磨りガラスに変わったイメージで、その差は雲泥と言っていいほどの大きさです。

曲が進むとハイハットの音が入りますが、K-01はブリキをたたいているような単調で薄っぺらい音、D600は本物のシンバルを聞いているような厚みと変化に富む音が鳴ります。ここに至ると、全員が両機の「楽音の再現性の違い」を認識します。

K-01は解像度が高いですが、音色が単調で楽器の良さや演奏のニュアンスの再現が乏しいのです。D600は全くその逆で音色の再現性や暖かさ、音楽のニュアンスの再現性に富み音楽に引き込まれます。

では、その原因は?

人間は音の出始めの一瞬(アタック)で音の種類を聞き分けます。演奏を録音したテープを逆回転させると、どんな楽器の音もまるで「オルガン」のようにもやもやした音になってしまうのでそれがわかります。つまり、D600は音の出始めの再現性に優れK-01はその部分に問題があるため、今回のような結果になったと考えられます。

試聴テストの結果は、このように「デジタルを極めたサウンドのK-01(そのため従来から感じているデジタルの悪癖も持っている)」と「アナログを彷彿とさせるD600(デジタルの悪癖と決別した新しい世代のデジタルサウンドに仕上がっている)」と完全に分かれてしまいました。

実はK-01の開発段階でK-01が搭載するDACの銘柄が旭化成の32Bitであると聞いたときから、この結果を予想していました。なぜなら、旭化成の32Bit-DACを搭載した製品には共通の「音色が単調でモノクロームの音を聞いているような印象」があったからです。「最新のデバイスが必ずしも音が良いとは限らない」、「スペックを前面に押し出すデバイスは、たいていの場合音が悪い(なぜなら開発する人間がスペックを信仰している=音がわかっていないことが多い)のです。経験にもとずくこの悪い予感は、残念ながら的中してしまいました。

しかしEsotericの名誉のために付け加えますが、データーやで搭載デバイスが「売り上げ」に直結するオーディオ機器(まるで家電みたいだ!)の世界では、最新のデバイスを搭載しないと「購入検討段階」で振り落とされますから、Esotericが旭化成のDACを搭載していることは必然であり、避けられないことです。責められるべきはEsotericの設計陣ではなく、「スペック信仰を根付かせたメディアと評論家」です。彼らの力がこの業界に及ばなくならない限り、オーディオの健全な発展はあり得ません。

実は開発段階でもEsotericに旭化成のDACを使わない方がよいと進言したのですが、時はすでに遅く戻れないところまで開発が進んでいました。しかしその代わりではありませんが、同時にお願いをした「10MHzのワードクロック入力」に対応して頂けたのは、大変ありがたく思っています(その理由は後ほど説明します)。

では、K-01の音質をさらに向上させる、解決法はないのでしょうか?

私はAIRBOWというオリジナル機器の音決めをしていますが、同じ旭化成DACを搭載するD07(K-01が搭載するのは、D07とは異なる旭化成DACの新型上級モデル)のAIRBOWバージョンを作った経験から「デジタルフィルターの設定を変える」とアタックの再現性が高められることを知っています。今回のテストでは「内部の改造」は許されませんから、DACの動作パラメーターのセッティングを変えてK-01の音を良くすることにチャレンジしました。

最初にデジタルフィルターのパラメーターを変えて音を聞き比べました。最も良いと感じた「FIR2」です。

設定を変更して、もう一度ビルエバンスを聞きました。D600には及びませんが、その音はグッと良くなります。単調だった音色の表現が改善され、色彩が濃くなります。シンバルも厚みを増し、ブラスらしい輝きのある音色に変化しました。気になっていたウッドベースの音の出も、平面的ではなく、球面に近づきます。

実は「アタックの再現性を高める秘策」はもう一つあります。それは外部から精度の高い(音の良い)ワードクロックを入力することです。現在入手可能な最も精度の高いクロックジェネレーターは「ルビジウム」を搭載した製品です。しかし、これらの製品が出力する「クロックの周波数は10MHz」で、オーディオ用のワードクロックとは周波数が全く異なります。そのため10MHzのクロックを入力するには、10MHzの入力を備えるオーディオ機器用のワードクロックジェネレーターがさらに必要でした。しかし、K-01のように製品が10MHzのクロックに対応していれば、10MHzを出力する高精度のクロックジェネレーターをダイレクトに接続できます。10MHzのダイレクト入力を可能にしたK-01ならそれが可能です。これが私がK-01に10MHzの入力を備えて欲しいとお願いした理由なのです。

   Antelope Audio OCX

今回は手元に10MHz出力のクロックジェネレーターがなかったため、逸品館お薦めのクロックジェネレーターAntelope Audio OCXを繋いで音の変化を確認しました。

高精度クロックジェネレーターの接続により、K-01の音質はさらに有機的になり、立派にお薦めできるプレーヤーという評価に変わります。居合わせた一同も納得のサウンドになりました。価格もD600の半額を超える程度ですし、様々な機能(USB入力)も装備されていることを合わせて考えれば、K-01は十分魅力的なプレーヤーだと評価できます。

 +  Antelope Audio OCX

最後にAIRBOWのフラッグシップ、UX1SE/LTDにAntelope AudioのOCXを接続し聞き比べを行いました。

UX1SE/LTDの搭載するDACは24biTですが、それでも32bitを搭載するK-01よりも解像度感はもわずかに高く、細かい音まではっきりと聞こえます。音色の色彩も豊富で、音が色っぽく音楽的な表現力にも富んでいます。シルキーで細やかな中高域の再現性は、3機種中トップと言って差し支えないでしょう。

しかし中低音の厚みは、残念ながらD600には及びません。楽器の色彩もD600と比べると少し薄く感じられます。ビルエバンスのピアノの音色を例に挙げて比べると、高級ピアノらしいゴージャスな音色を完全に再現するのがD600で、音質がやや軽く、きらびやかな音色で再現するのがUX1SE/LTDです。ベーゼンドルファーとスタインウェイの違いのようです。好みもありますが、私はD600の濃い音色が良いと感じました。しかし、この2機種に比べると工場出荷状態のK-01のピアノは、まるで子供用のおもちゃのように薄っぺらい音です。デジタルフィルターの設定を変えOCXを加えると音はかなり良くなりますが、それでもKAWAIKAかYAMAHAの国産の上級ピアノのような音です。比べる相手が悪いのですが、K-01は先の2機種に比べるとピアノの質が少し落ちて聞こえます。

音色の比較はこのような感じです。では、ピアノのアタック感の再現性はどのように違うでしょう?

ピアノのタッチは3機種ともきちんと再現されます。K-01は細かいですが、ピアノの音色が単調です。D600はK-01やUX1SE/LTDに比べると音色は濃いですが、アタックがやや不鮮明です(そういうところもアナログ的)。ハンマーが弦に当たった瞬間の音の変化を最も克明に再現し、音色の変化もリニアに感じられたのはUX1SE/LTDでした。もちろん、そうでなければわざわざAIRBOWを作る意味はありません。

総合結果

比較記事だけを読んでいると「酷評」のように感じられるK-01ですが、お世辞や提灯持ちを抜きにしてK-01は良くできた製品だと感じます。それが証拠に逸品館の近くにある某ショップでK-01とその店に置いている最新のPCオーディオと比較したら、PCとはまるで比較にならないサウンドに店員が驚いていたと聞きました。まあ、その店にあるPCオーディオの質に疑問はありますが、一般的に考えれば当然の結果です。なぜなら、PCオーディオ関係の機器はアナログ回路や電源の設計がお粗末な製品が多く、そういう製品と比べて「K-01のような本格的なオーディオ機器」のS/Nの高さ、解像度の高さ、隅々まで見通せる澄み切った空間の表現力がまるで違うのは当然だからです。

それはともかく、K-01の音質は最新デジタルサウンドの特徴を極める方向に作られています。32bit処理の効果で「今まで聞こえなかった細かい音がはっきり聞こえる」という、非常にわかりやすい音です。さらにデジタルフィルターの設定をはじめとして調整機構も多く、また本格的なUSB-DACとして使えるなど多機能も備わります。140万円という価格こそ前作のX-01/D2と同じですが、掛けられたコストは全く違います。同じ物差しで測るならK-01は200万円でもおかしくありません。過大なまでのコストの投入と7年間のデジタル技術の進歩を結集して作られたK-01は、他メーカーのデジタルプレーヤーと比較して音質が著しく進化しています。これまでのEsoteric製品や他の国産プレーヤーからの買い換えなら、満足度は非常に高いでしょう。

これに対しD600はミュータントです。

D600は国産品でありながら、古いアナログ時代の製品で音を聞いているような「ゴージャスさ」を持っているからです。高級楽器の「美味しいゴージャスな音色」を再現する音作りは、初期のPhilips製品やStuder製品に通じます。この方向の音作りは、これまでは海外製品の独壇場でした。しかし、D600はそれを高いレベルで超えた上に、さらにCDからSACD並みの細やかさと高域の伸びやかさを出してくるのですから、たまりません。お見事!です。

今回の試聴にはEsotericのセールスと弊社社員が立ち会いました。普段いい音を聞き慣れているはずの彼らでさえK-01とD600の比較試聴で、「私がきちんとした音楽の聴き方の説明」をした後でK-01とD600の評価が逆転したことがリポートをお読み頂ければお解り頂けると思います。これは経験者ですら「音がはっきりと聞こえる」という魔力に騙されると言うことと、楽器の音や演奏の良否を聞き分けるのは、かなり本格的なトレーニングを積まないと難しいと言うことを示しています(私は、数年以上指揮者に師事して音の聞き分けを教わりました)。

もっぱらオーディオでしか音楽を聴いたことがない方には、この聞き分けはもっと難しいはずです。その上、店頭や試聴会では周囲がざわざわしてる場合が多かったり、あるいは普段よりも相当大きな音量で聞いたりとさらに条件は悪くなります。そんな悪条件下でJAZZやROCKなどの「はっきりしている音」だけを聞いて判断するのはとても危険です。製品を選ぶときの聞き比べは「小音量」でも行うべきです。音量を下げたとき違いがわからなくなるなら、自宅に持って帰ってもその製品は真価を発揮しないと疑うべきです。

さらに危険なのが「スペック信仰」です。「32bit」という目新しい数字に魅せられて、旭化成のDACを搭載した製品(特に低価格品)は概ね評価が高く、私には「壊れている?」と思えるほど音が悪く感じる製品がベストバイ・モデルに選ばれたりしています。ほとんどの場合「目で見た数字に騙されて音の判断を誤っている」か、もしくは「本当のいい音」を知らないため、自分の中の比較でよりよければ「それがよい音」と誤解しているかのいずれかです。そういうことですから製品を選ぶときに、多くの方が参考なさる「世間の評価」や「売れている」という指標は、ほとんどの場合「製品の本当の良さ」と一致せず、当てにならないのです。並んで食べたラーメンが意外に美味しくなかったのと同じです。

本当にいい音(生演奏)を知った上で、オーディオの音作りを豊富に経験し「生演奏とオーディオは明らかに違う」ことをわきまえた上で「人間の脳を欺ける音を出す」ことが、オーディオの音決めの神髄だと私は考えます。

本当に良い物は、時代を経ても輝きを失いません。デジタルオーディオの初期に作られたCDプレーヤーが修理不能でも価値が高いのは、それらがアナログ時代の良さを持っているからです。どんなに売れていても、内容がない装置はすぐに陳腐化し、いずれ誰もが振り向かなくなります。

「芸術鑑定眼」は、経験と正しい指導がなければ身に付きません。TAD D600は時代を超えて「名器」であり続ける希有なプレーヤーだと確信します。もし、その良さを理解できないなら、10年後20年後にもう一度音を聞いて欲しいと思います。人生経験を経て初めて「聞こえてくる音楽」が、そこに見いだせると信じます。

2010年 11月12日 清原 裕介

 

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