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低価格製品を中心に逸品館がお薦めしてきました、audioquest ケーブルの廉価モデルが2012年新しいシリーズへと変わりました。インターコネクトケーブルの新型は名所の名前が付けられ、ローエンドモデルから Evergreen、Golden Gate、Big Sur、Sydneyの4モデルです。
今回は試聴機が手配できた(まだ輸入が開始されていないモデルがあり、順次輸入販売が開始されます)下位3モデルの音質を旧ローエンドモデルのAlpha Snakeと比較しました。また、同時に発売されたTOSデジタルケーブルのエントリーモデル、ForestとCinnamonをaudio-technicaのAT-6D55という少し古いタイプの光デジタルケーブル、AIRBOWのMSO-051Vと音質比較しました。
光デジタルケーブル音質比較テスト
上がaudioquest
Forest Optilink 、 下がaudioquest Cinnamon Optilink
基準ケーブル
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まず、最初はデジタルケーブルから音質比較を行いました。音質テストにはPCのUSB出力にaudio-technicaのAT-HA70USBを繋ぎ信号をTOS光(S/PDIF)に変換した後、AT-HA70USBの光デジタル出力とDAC内蔵ヘッドホンアンプ AT-HA26Dを対象ケーブルで接続詞、Sennheiser HD25-1で音質を比較しました。グラフの基準(5点)はAT-6D55とし、それぞれの機器の音質を相対的に数値/グラフ化してみました。
今回のテストはPCにリッピングした矢野顕子さんのアルバム「ピヤノ アキコ」から「中央線」を音源に使いました。このソフトは小ホールで演奏されたピアノの弾き語りで録音が非常によいのが特徴で、ピアノとボーカルの音だけでなくホールの間接音(エコー成分)もきちんと収録されています。「生演奏現場の録音」を経験している私にとっては、このソフトは装置の評価を下しやすいソースの一つになっています。試聴に使った「Sennheiser HD-25-1」は、レコーディングモニター用に多くのヘッドホンをテストした結果「もっとも生音に近い(もっとも素直な音)」の製品として選んで愛用しているものです。
DELL
Bostro 3700 |
テストするデジタル・ケーブル |
audio-technica AT-HA26D |
Sennheiser |
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audio-technica AT6D55 /1.0m メーカー希望小売価格 ¥15,000(税別) 生産完了モデル |
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<明るい>
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<柔らかい> - - - * - - - - - <硬い> |
<評価> |
柔らかく滑らかで響きのある音で、中域に厚みが感じられます。輪郭は太く、柔らかく、デジタル臭さが上手く緩和された、アナログ的雰囲気で音楽が聞けました。 情報量もそこそこ多く、高音質デジタルケーブルとして悪くない音だと思います。 コア(光ケーブル)には、プラスティックではなく石英が使われています。 |
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Forest Optilink /1.5m メーカー希望小売価格 ¥3,800(税別) (この製品のお求めはこちらからどうぞ) |
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<明るい>
- - - *- - - - - <暗い> |
<柔らかい> - - - - * - - - - <硬い> |
<評価> |
AT-6D55と比べると輪郭がハッキリして、音に芯が出ます。聞こえなかったピアノのペダル音が聞こえます。ボーカルも細やかさが向上し、ブレスがハッキリ聞こえます。価格はAT-6D55の1/3ですが、音質・情報量は確実にアップしました。 AT-6D55は響きが良く、間接音成分が豊富でした。Forestは直接音のエネルギーが強く、AT-6D55よりも前よりの舞台袖の楽器に近いポジションで音楽を聞いている雰囲気です。 |
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Cinnamon Optilink /1.5m メーカー希望小売価格 ¥10,000(税別) (この製品のお求めはこちらからどうぞ) |
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<明るい>
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<柔らかい> - - - * - - - - - <硬い> |
<評価> |
CinnamonはForestのメリハリ感はそのままで音がさらに細かくなります。輪郭が強調されるのではなく、音の粒子そのものが細かくなって細部が聞こえるように感じです。ハイビジョンのように音の粒子が細かくなると、柔らかさや消え入るような響きまで感じられるようになります。Forestの高解像度感にAT-6D55が持っていたアナログ的な芳醇さが加わった感じです。ピアノの音色の変化やボーカルの表情もより細かく繊細になりました。 Forestのさっぱりしたわかりやすい音もそれはそれで良かったのですが、粒子がさらに細かく雰囲気の描写に優れるCinnamonには、抗しがたい上級クラスの雰囲気が感じられます。 |
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AIRBOW MS0-051V /1.5m 販売価格 ¥10,080(税別) (この製品のお求めはこちらからどうぞ) |
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<明るい>
- - - *- - - - - <暗い> |
<柔らかい> - - - * - - - - - <硬い> |
<評価> |
ケーブルをcinnamonからMSO-051Vに変えるとCinnamonでは聞き取れなかった、さらに細かい音まで聞こえるようになります。 粒子の細やかさや情報量でもcinnamonを超えていますが、一番違うのは楽器のアタックエネルギーが強くなり、音量を変えていないのにも関わらず音が少し大きくなったように聞こえることです。ピアノの左手は打鍵感が強くなり、グランドピアノらしい重厚な響きが出ました。右手はタッチが鮮やかに鳴り、高次倍音の美しさが際立ちました。ボーカルは無駄な響きが減るので少し細身になりますが、細やかな表情の変化までしっかりと再現されます。会場の空気が澄み切ったように透明感が増して会場を振るわせる空気感まで伝わります。 大幅な解像度の増加に負けない低音の量感やエネルギー感の増加が実現し、良好なバランスのまま細やかさや周波数レンジが上下に大きく広がります。 CinnamonはハイビジョンTVの用に細やかに音楽を再現しました。MSO-051Vの透明感の高いHiFi基調の美しいサウンドは、同じハイビジョンを高画質TVで見ているようです。クリアで美しい音質です。 |
RCAケーブル音質比較テスト
最上段がaudioquest Alpha Snake(生産完了モデル)、中央が Evergreen 、下が Golden Gate
基準ケーブル
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RCAケブルのテストでは比較のため、逸品館が自信を持ってお薦めして来たAlpha Snake(アルファスネーク)を基準(5点)としました。テストには下の機材を使っています。ソースはiPodに収録している様々なジャンルの音楽で聞き比べました。
iPod(MP3/320bps) |
テストするRCAケーブル |
AIRBOW TRV-88SER Vintage |
JBL |
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ミニステレオプラグ・ケーブル音質比較テスト
基準ケーブル
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最後にステレオミニプラグのケーブルをテストしました。PCにリッピングした矢野顕子さんのアルバム「ピヤノ アキコ」から「中央線」を音源に使い、PCのヘッドホン出力とaudio-technicaのヘッドホンアンプAT-HA21をテスト対象のケーブルで接続し音質を比較しました。基準にはaudioquest社の旧モデルMINI-1を使い、それを(5点)としています。
DELL
Bostro 3700 |
テストするミニステレオケーブル |
audio-technica AT-HA21 |
Sennheiser |
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再生ソフト・Win Amp |
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2012年2月 逸品館代表 清原裕介
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