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ELAC EA-101EQ-G 小型DAC内蔵プリメインアンプ AIRBOW AI301DA Special TEAC 音質 比較 評価 レビュー 試聴Ethernet ・ Bluetooth対応 DAC内蔵プリメインアンプ 音質比較テスト ELAC(エラック) DS-A101-G ELAC DS-A101-G メーカー希望小売 138,000円(税別) (メーカーホームページ)
DS-A101-Gの概要 ELAC
DS-A101-Gは、同じデザインで発売されてきたEA-101EQ-Gの後継モデルに相当します。重要な変更箇所は、最大出力が8Ω時の40Wから2倍の80Wに向上したこと(4Ω時の最大出力は変更なしの80W)、新たにネットワーク入力(イーサネット/有線LAN)が追加されたことなどです。価格は、メーカー希望小売価格が8,000円値上げされて138,000円となりました。また、従来モデルのEA-101EQでは、筐体に使用されている樹脂の臭いが気になったのですが、DS-A101はほぼ無臭で問題は解決していました。 問題は、EA-101EQ-Gでも気になった「スピーカー端子のサイズと取り付け位置」です。このサイズではスピーカー端子を小型にせざるを得ないのは分かりますが、それにしても端子が小さすぎ、端子間の距離も近すぎます。スピーカーケーブルの端末を金属製プラグで処理している場合、まず間違いなくショートするのでご使用はお勧めできません。輸入代理店は、太いケーブルや端末処理済みケーブルを小さな端子に接続するため変換用の金属製バナナプラグを附属していますが、このプラグにケーブルを接続した場合も、プラグ同士が近すぎて±がショートする危険性が高く、やはりご使用はお勧めできません。細めのケーブルを直接繋がれるか、バナナプラグで端末を処理したケーブルのご使用をお勧めします。どうしてもショートしそうなケーブルをお使いになる時は、ショート防止に絶縁テープを併用されることをお勧めいたします。 EA-101EQ-Gと同じく、スマートフォンのマイクを使って「サブウーファのイコライジング」を行う機能が搭載されています。今回は大型のスピーカーと組み合わせたため、この機能は試しませんでした。 試聴環境 AIRBOW Enterprise Roon 販売価格 1,500,000円(税別)(現金で購入)・(カードで購入) Vienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G) 生産完了モデル(中古で探す) スピーカーは、EA-101EQ-Gと同じ「Beethoven Concert Grand(T3G)」を使いました。 試聴ソフト (CDからリッピングしたWAVファイルを使用) ELAC DS-A101-G 音質評価
ピアノの音は魅力的ですが、高域が若干スモーキーに感じられます。 バイオリンも弓が引っかかる感じは再現されていますが、天井に吸い込まれて行くような繊細な高域は再現されません。 ギターの響きは美しいのですが、切れ込みの鮮やかさ、響きの豪華さまでは感じられません。 ボーカルは、厚みが少なくやや口先で歌っているイメージです。また、子音はハッキリしているが、音のエッジに強さが感じられません。よい雰囲気ですが、演奏は心の表面を流れて行きます。 ティンパニーの音は量感があるが、迫力が欠けています。弦楽器は、分離が今ひとつです。 金管楽器も輝きが弱く、木管楽器のようにだるい音です。 音は広がり」ますが、分離が物足りず、複雑に入り組んだ音の再現は苦手なようです。 バイオリンが一台だけのソロ演奏では、迫力と魅力に欠けたスタートレックとは印象がかなり違います。解像度も満足できるレベルで、奏者がバイオリンを奏でる体の動きも伝わります。 S/Nは良いとは言えませんが、明確に濁っているとも言えません。 ボーカルと伴奏の立体感はなかなか優れています。指打ちの音もリアル。 TAKAKOさんのハスキーな声の特徴も良く出ています。コンプで圧縮された音楽の再現はなかなか良いと思いました。 ここで、Roonのアップサンプリング機能をOFFにして、入力信号のサンプリング周波数44.1KHz/16bitで再生すると、中低域が太くなりました。再び、Roonでアップサンプリング4倍(176.4KHz)を選ぶと、高域が伸びてレンジが広がり音も細やかになりました。アップサンプリングは使ったほうが、音質は良さそうです。そのため、アップサンプリング機能を持たないネットワーク配信アプリ(サーバーソフト)と組み合わせると、音質は若干スポイルされるかも知れません。 試聴後感想 DS-A101-Gは、2.8kgととても軽いアンプです。この重量に電源と増幅回路やデジタル回路が収まっているとはにわかに信じがたいほどで、手に取ると驚くほどの軽さです。けれど、低音が出ないわけではありません。 高域はそれほど鋭くありません。その細やかさも、同価格帯のピュア・コンポーネントには届かないでしょう。 中域は、明らかに密度が低く、音楽が求心力を伴いしっかりと鳴っている感覚はなく、気にならない程度、聞き流せる程度の高音質サウンドが流れている雰囲気です。自然で聞きやすい音質ですが、スピーカーの実力を完全に引き出すには、このアンプでは実力が足りないと感じました。。 従来モデル EA-101EQ-Gは「なかなかの優れもの」と思ったのですが、ここ2年間でこのクラスの製品の音質や機能がグッと進歩した結果、DS-A101-Gにはそこまでの強いインパクトは感じられません。音質的にもmarantz M-CR612より、価格分優れているとも思えませんが、それはこのクラスの製品に4ch/BTLアンプを搭載するなど、機能だけではなく音質的にも驚くべきコストパフォーマンスを実現しているmarantz M-CR612を褒めるべきで、ELAC DS-A-101-Gも良く出来た製品だと思います。 DS-A101-Gは、ELACというブランドとそのスタイリッシュな外観が気に入って、おしゃれな雰囲気で音楽を楽しみたいとお考えのお客様に向いているイメージの製品だと感じました。 2019年8月 逸品館代表 清原裕介 |
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