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Esoteric F07 プリメインアンプ 音質比較試聴 Esoteric F07 メーカー希望小売価格 550,000円(税別・生産完了品)
F07の概要
電源部には、633VAの大型カスタムEIコア電源トランスを採用。 試聴環境 Vienna Acoustics Liszt (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) AIRBOW N05 Ultimate (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) AIRBOW MSS-i5 MsHD 6.7
F07の試聴機が届けられ、電源を入れた直後の音は、なんとも頼りなくもやもやとしていました。 このもやもやがとれるまでに約10分、それから1時間ほど鳴らし続けてからHDDに入れている数百曲のジャズをリピートで聴くと、どの曲でも低域がやや緩く、高域が少し強調されて感じられましたが、中域の厚みと密度感の高さが印象的で、特にボーカルの表現が秀でているように感じました。 ただ、どのソフトを聞いても「中域に甘ったるいような味付け」と「高域のメリハリが強調されている印象」、さらに「低域が遅れて膨らむ感覚」がありました。この癖によってジャズ系のソフトは、ボーカルが「演歌調」に、器楽曲が「ややゆっくりと、ゴージャスなイメージで演奏されてる」ように聞こえます。 こんな雰囲気の出方は「Mcintosh」のようです。音楽の主題となる部分が強調されるのは、聞いていてわかりやすく心地よいもので、歌謡曲を聴くには、ベストなバランスだと感じました。 次に、ソースをクラシックのランダムリピートに変えました。ジャズが「濃く」鳴るので、クラシックも脂が乗りすぎないか気になっていたのですが、意外にいい感じで鳴ります。特に弦楽器、中でもバイオリンは中域のなめらかさと密度感の高さ、色彩感の濃さはF07の色づけが幸いしてとてもいい感じです。ジャズで少し気になっていた遅れ気味の低域も交響曲では全く問題にならず、量感たっぷりに鳴ってくれ、なかなかの雰囲気でクラシックが楽しめました。 通電直後〜数時間まではこんな感じで、オーディオだけで音楽を聞く機会の多いオーディオファンにはその色づけがよい方向に働き、好ましく受け入れられると思える音質でした。ただ、生演奏(生音)を聞く機会が多い方には、電気的な高域強調や、特定の音域の強調感、あるいは音の深みがやや浅ささ(最弱音の表現がややものたりない)と感じられるかもしれません。 とりあえず、そのまま20時間ほど連続で音出しをして、今回の試聴を行いました。 試聴は、スピーカーにVienna Acoustics Liszt、プレーヤーにAIRBOW N05 UltimateをUSB接続でMSS-i3 MsHD6.7に繋いで行いました。試聴したソフトは、いつもの5曲です。CDとそれをリッピングしたWAVファイルをMSS-i3MsHD6.7が標準搭載する「HQ Player」で88.2kHz/24bitにアップサンプリングしています。 せせらぎ セレナード 弦楽器が主体のこの曲では、F07が持っているほんのわずかな高域の強調感が災いして楽器の深みが若干スポイルされる。 F07が奏でるセレナードは、主旋律がとても明確に聞こえるので心地よいメロディーラインが醸し出される。ここまではよい。しかし、音量が徐々に下がり、消え入るような音量でデリケートに表現される部分では、音の数が若干少なくなり、表現があっさりしてしまう。 F07の音は、決して硬くはないがしっとりとした感じでもない。わかりやすいくっきりした音だ。ポップで明るい感覚でこの曲が聴ける。若々しく、フレッシュなイメージの鳴り方をする。 モナリザ そのわずかな不満を除いては、バランスが良く、音楽の表情もうまく伝わってくる。 何よりも、妙な癖を感じさせず、音楽を大きく改変しないのがF07の最大の魅力。音が明るいのも、気分が上がってよい。 500Miles ボーカルもアタックと子音のエッジがやや抑えめだが、ざらつきや刺々しさが感じられない滑らか音が魅力的。NOONさんのボーカルがキュートに鳴る。 引っかかりがなく、スムースな音。音色は明るい。癒やされるムードで、500Milesが鳴った。 新世界より もう少し弦楽器の複雑さが出て欲しいが、そのわずかな不満を除けば、それ以外はほぼ完全なバランスで新世界よりがうまく鳴る。 F03ほど温度感が高くなく、F05ほど分離感も高くない。けれど、それは悪いことではなく、F07はF03/F05からよい部分だけを引き継いぎ、違和感と不満のない良質なバランスで、新世界よりを鳴らしてくれる。 試聴後感想 F07の試聴機が届けられ、電源を入れた直後の音は、なんとも頼りなくもやもやとしていました。 とりあえず、そのまま20時間ほど連続で音出しをして、試聴レポートを書きました。 20時間鳴らすことでF07の音は深みが増し、バランス感もさらに向上しましたが、今回試聴に使った「Vienna Acoustics Liszt」を鳴らし切るには、もう少し音の細やかさと表現の深さが欲しいと感じました。とりあえず、ペア100万円クラスまでのスピーカーとの組合せでは不満は出ないのではないでしょうか。 F05は、今にもソリッドステートアンプらしい切れ味に優れたシャープな音が魅力的でした、F03Aは純A級らしい、ぼってりとした厚みのある音が魅力的でした。F07はちょうどその中間に位置する、バランスの良さが魅力的です。 Accuphaseほどはクールでなく、Luxmanほどはゴージャスでない。ちょうど等身大のところに位置し、オールマイティーに使えるアンプだと思います。 2016年7月 逸品館代表 清原裕介 F07の試聴の後に、同時に試聴機として届けられた、3種類のオーディオ・アクセサリーを聞いてみました。 RELAXA 530 マグネティック フローティング オーディオボード 製品概要(輸入代理店ユキムの製品紹介ページを編集して掲載) 2001年。磁力エネルギーを巧みにコントロールするアイデアによって、オーディオ機器を床からほぼ完全にアイソレートできる、フローティング・オーディオボードが発売されました。アナログターンテーブルの圧倒的なハウリングマージンに証明されるように、このボードによる音質改善効果は誰の耳にも明らかでした。 RELAXAと命名されたこのボードは、その後2、2PLUS、3PLUS、4と進化していき、多くのオーディオファンにとってのフローティング・ボードの定番モデルとして地位を確立していきました。 あれから約10年。ついにRELAXAが復活します。 RELAXA530 は非常に評価が高かったRELAXA4のデザインを踏襲しつつ、より高度に進化を遂げています。 プラットホームは、重い負荷を長時間与えても曲がることのない焼き入れ強化ガラス。また設置する機器への磁力の影響を完全に排除した5つのマグネットは耐荷重を30kgまでとしています。そして新たに加えられた機能として、マグネットの高さを調整する事により水平調整が可能となりました。水平器もビルトイン。また可動部がよりスムーズに動くよう設計が見直され、サイズも現在の多くの機器に対応できるよう有効スペースで横幅515mmを確保しています。 聴き逃していた音楽のエッセンスが蘇える。フローティングされた機器から放たれるサウンドによってRELAXAが他の何物にも代えがたい魅力にあふれている事をふたたび証明してくれるでしょう。 製品外観 (全体)
音質評価 イタリアSAP社が500台限定で発売する「Relaxa530」は、強力な5つのマグネットでガラスを浮上させる、最大耐荷重30kgのフローティング・オーディオボードです。逸品館おすすめの「Well
Float Board(WFB)」との違いは、WFBが水平方向にもフローティングされた「3Dフロート機構」を持つのに対し、Relax530は水平方向は固定された「2Dフロート」であるところと、近づくと2乗に比例して反発力が高まるマグネットではなく、特定の周波数と共鳴しにくい非線形のバネが上下のフローティングに用いられているところが違っています。 F07の評価に使ったのと同じ5曲を「kripton AB330」と聞き比べましたが、音の広がりがこそ少し大きくなりましたが、音の輪郭のシャープさが損なわれ、細かい音が聞こえにくくなりました。アンプをカーペットなどのふわふわした物の上に乗せた時も同じように感じる事があるのですが、これは重量級のトランジスターアンプをフローティングした場合にありがちなことです。 これは(WFB)でも、同様のことが起きるので、フローティングボードは重量級のトランジスターアンプとは、あまり相性が良くないのかもしれません。 RELAXA530に関しては、水平方向の動きが完全に規制され上下方向にしかフローティングされないため、前後方向の動きをフリーにすることで音質が著しく向上する「スピーカー」ではWFBほどのこうかが発揮できないでしょう。RELAXA530は、回転系を持つディスクプレーヤーやレコードプレーヤーなど上下方向の動き(ハウリング)が大きな問題となるような機器との相性が良さそうです。デザイン性と質感が高いので、高級レコードプレーヤーの置台にいかがでしょう。 マグネチックウェイブガイド (MC-0.5 Magnetic Wave Guide) 製品の概要(輸入代理店ブライトーンのページを編集して掲載) MC-0.5を空いたコンセントに差し込むことで、音楽信号が劇的にクリーンかつクリアになり、優れたダイナミクス、綿密な描写、音楽性を実現します。また一般のパワーコンディショナーと併用すればさらに描写性、スピード、透明度を上げることができます。■ブレークイン時間について 磁気伝導技術製品は効果を発揮するまでにしばらく時間を要します。通常のエージングと異なり、磁気フィールドが形成されて効果が出てきます。一度ケーブルを外しますと磁気フィールドが解消されるため一旦リセットになります。壁コンセントよりもなるべくシステムに近いところに複数挿した方が高い効果を得られます。また、一般的な電源フィルターとは異なる方式で効果を出すため、 3つのステージに渡って効果が表れます ■ファーストステージ(50H〜200H) ■セカンドステージ(200H〜400H) ■サードステージ(400H〜1000H) ここからは液体のようにスムーズで細かいディテールまで音楽性を感じる表現が、ゆっくりと深みを増して進んでいきます。 音質評価 F07の電源をとっているコンセントに、「MC-0.5」を装着して音を聞き比べました。 製品の概要(輸入代理店ブライトーンのページを編集して掲載) このマグネチックアダプターはシンプルにお手持ちのケーブルに、指定した方向で取り付けるだけで磁気伝導技術の効果を得ることができます。信号(ソース側取付)側と出力(アンプ側取付)側の2種類のアダプターを用意しております。 ■ブレークイン時間について 磁気伝導技術製品は効果を発揮するまでにしばらく時間を要します。接続した後、ブレークインの期間が必要です。接続後1時間、1日、1週間と経つにつれシステムのパフォーマンスは継続して改善されていきます。30日を経過すると1時間後に聴いたものと大きく音の差が出ています。通常のエージングと異なり、磁気フィールドが形成されて効果が出てきます。一度ケーブルを外しますと磁気フィールドが解消されるため一旦リセットになります。 ※ブレークインの目安 ■200H〜400H 音質評価 細かな音が聞こえ、中音が太くなりました。しかし、その変化量は同価格の良質なRCAケーブルと比較して、遙かに小さく、コストパフォーマンスはそれほど優れているとは思えませんでした。 試聴後感想 high fidelity cablesのHPには、彼らが特許を取得した「磁気伝導技術」の概要が紹介されています。 そこには、電球とブラウン管に磁石を近づけた場合の電子の流れの変化が例としてあげられていますが、それは「真空中の電子の流れは磁気の影響を受ける」という原理です。真空管はまさしくこの原理で動いています。しかし、金属中を流れる電子も磁気の影響を受けますが、それは真空中での電子の動きとは明らかに異なる現象です。 そういう先入観を持ったためか、私にはhigh fidelity cables アクセサリーの効果は、それほど高くないように思いました。また、他の著名な高級ケーブルメーカーのような「音作りのポリシー」も伝わってきませんでした。 しかし、後で気づいたのですが、私は「ブレークインの時間」を全くとっておらず、つないだ瞬間の音質で判断したため、試聴結果が思わしくなかっただけなのかも知れません。 間違いなくいえるのは、high fidelity cablesの製品はかなり強力な磁力を発生しているため、磁力の影響を受けるHDD、アナログカセットテープ、カートリッジなどを近くに置くとそれらを壊す原因になりかねないことです。 ご使用時には、磁石の影響を受けやすい機器(ゼンマイで動く時計も危険)に近づけないように十分にご注意ください。 |
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