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 Esoteric (エソテリック)N-05 USB/LAN 入力 音質比較試聴テスト 

  

 AIRBOW (エアボウ) K05X Ultimate USB入力 音質比較試聴テスト

  

その他の音質テストはこちら

  

Esoteric N-05 メーカー希望小売価格 550,000円

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Esoteric N-05の概要

ネットワークオーディオに対応するDAC
リスニングシートに座ったまま、音楽に自在にアクセスし、優れた高音質で再生。そんな贅沢な夢をかなえるため、Esotericが送り出すのがN-05です。CDコレクションをデジタルライブラリー化した部位ダイナデーターや、ダウンロードで取得したハイレゾやDSDマスター音源に、家庭内ネットワーク環境を利用することで簡単にアクセスできます。

様々なオーディオソースに対応
音質には徹底したハイエンドのこだわりを投入しました。DSD 2.8/5.6MHz、PCM192kHz / 24bit をはじめ、多くのフォーマット(DSF,DSDIFF,FLAC, Apple Lossless, WAV, AIFF, MP3, AAC)に対応しています※。また、全てのロスレスフォーマットでギャップレス再生に対応し、ライブやオペラの音源も曲間が途切れることなく再生できます。
※PCM384kHz/32bit はUSB DAC モードでネイティブ再生、ネットワークモードでダウンコンバート再生できます。

ESOTERIC Sound Stream
ESOTERIC Sound Streamは、ネットワーク再生コントロール用のiPadアプリケーション※です。iPadで曲を選び、お好みに合わせて自由にプレイリストを作成し、再生するのが操作の基本です。操作ボタンやプレイリスト、ライブラリーなど、各画面が見やすく配置され、初めての方でもストレスなく、直感的に操作することができます。
また、経験豊かな上級ユーザーの高度な要望にも答えられる完成度を追求。その鍵となるのは、タグ情報をフルに活用できる高い検索性です。画像をアプリ内にキャッシュするため、アルバムアートワークのスクロールが瞬時に行え、録音年代別、作曲者別、カテゴリー別などライブラリーの並べ替えも自由自在。フォーマットの異なる同名楽曲もタグ情報を使えば、画面で簡単に識別できます。
このアプリケーションは、ジャケット画像をi-Podやアンドロイド端末にダウンロードするため、初期接続時データー取得にかなり時間がかかります。また、快適に使用するにはi-Podやアンドロイドの最新端末でメモリーエリアが128GB以上のモデルを容易する必要があります。
※iPhone版、Android版も順次開発を予定しています。

ミュージックサーバー機能
大容量USBストレージを背面に接続すれば、プレーヤーとストレージが一体化した簡易ミュージックサーバーとしても使えます。NAS構築が初めての方も簡単にスタートできるほか、既存のネットワークに追加して、第2の音楽サーバーとしてもご利用いただけます。

デュアルモノD/Aコンバーター
D/Aコンバーター、アナログ回路は、スーパーオーディオCDプレーヤーで高く評価された徹底的な音質へのこだわりを投入。旭化成エレクトロニクス社『AK4490』チップセットを採用し、各チャンネル差動4回路(8出力)のパラレル/ディファレンシャル構成を採用。優れたリニアリティーと低ノイズ化を達成しています。またデュアルモノ構成とすることで、優れたチャンネル・セパレーションを実現。さらに、Grandioso C1の技術を投入し、DACの安定化電源部にチャンネルあたり500,000μFのスーパーキャパシターEDLC※搭載。揺るぎない低域再生を支えます。
※EDLC=Electric Double-layer Capacitor

34bit D/Aプロセッシング(特許出願中)
34bitの高解像度PCM信号をアナログ信号へ変換する34bitD/Aプロセッシング・アルゴリズムを採用。34bitは24bitの1024倍の驚異的な高解像度。デジタル領域において、ハイビットデータの階調を活かし、演算誤差を最小にとどめ、忠実なアナログ変換を行うことで、繊細で際立つ表現力を誇ります。

ESOTERIC-HCLD Type 2※ バッファーアンプ
Grandioso C1プリアンプをはじめとする上位機種のノウハウを投入し、強力な電流伝送能力とドライブ力を誇るESOTERIC-HCLD Type 2バッファーアンプを採用。各チャンネルに2回路搭載し、XLR出力の場合は差動、RCA出力の場合は並列駆動させています。接続先の機器を強力にドライブすることで、息を呑むリアリティーでソース本来のダイナミックレンジを再現します。
※HCLD=High Current Line Driver

強力な電源部
瑞々しい音楽のパワーを再現するためには、強力な電源部が不可欠です。大型のカスタムトロイダルトランスと大型コンデンサーを組み合わせた強力な電源回路は、各回路ブロックへクリーンでパワフルな電源を供給します。

VCXO高精度クロック搭載
デジタル回路に正確な基準クロックを供給するクロック回路には、VCXO(電圧制御型水晶発振器)を採用。高音質オーディオ再生専用にESOTERICがNDK(日本電波工業)と共同開発したこのカスタム・クロックデバイスは、音質の要となる大型の水晶を内蔵し、優れた中心精度(±0.5ppm 工場出荷時)を備え、位相雑音も低減することで、音質向上に貢献しています。

クロックシンク
外部マスタークロックジェネレーターG-02と接続し、内部のデジタル回路同士をより高精度に同期することで、音質のアップグレードが可能となるクロック入力端子(BNC)が備わります。クロックは、44.1/88.2/176.4kHzワードクロックのほか10MHz、及び22MHzダイレクトマスタークロックLINK※に対応します。
※内部のPLL回路を経由せず、クロックジェネレーターからのマスタークロックをD/Aコンバーター部のマスタークロックとしてそのまま利用。ストレートで高精度なD/A変換が可能。

多彩なD/D コンバート
多彩なD/Dコンバートとデジタルフィルターを搭載。オリジナルFs/2/4/8倍のPCMアップコンバート、独自アルゴリズムによるPCM⇔DSDの相互フォーマット変換、デジタルフィルター及びフィルターのOFF(PCM用およびDSD用)がお好みに応じて選択できます。

各種デジタル入力
豊富なデジタル入力(USB×1、同軸×2、光×1)を装備。同軸、光入力は、PCM192kHz/24bit、DSD2.8MHz(DoP)に対応。USBはアシンクロナス伝送とDSD2.8/5.6/11.2MHz、PCM384kHz/32bitのネイティブ再生に対応しています。

ノイズアイソレーション
アナログオーディオ回路の音質をピュアに保つため、デジタル回路とD/Aコンバーター以降のアナログ回路は、アイソレーターで分離し、ノイズ対策を徹底させています。

Esoteric独自のベース一体型ピンポイント3点支持フットを採用します。

試聴環境

 Vienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G) (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す

 AIRBOW PM11 S3 Ultimate (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す

試聴は、スピーカーにVienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G)、アンプにAIRBOW PMA11S3 Ultimateを組み合わせて行いました。試聴前にN-05、K05X Ultimateは約2時間のウォーミングアップを行っています。

試聴したソフトは、CDをリッピングした5つのWAVと、PCM 88.2kHz/24bitのハイレゾファイル、DSD 2.8MHzのDSDファイルです。

Della
「せせらぎ」

Decca
「Your Best Tunes」

Grace Mahya
「Last Live at DUG」

noon
「500 Miles」

DENON
「新世界」

システムのメンテナンスにも使える、川の流れる音を収録した自然音のソフトです。

どこかで聞いたことがあるクラシックを集めたソフトです。弦楽セレナードを聴きました。

試聴によく使います。録音が最高!もちろん演奏も素晴らしいです。

音質と演奏に優れる楽曲が集められたダイジェスト盤。"500Miles/noon"
を聞きました。

ワンポイントステレオマイクで録音された、良質なソフトです。納得の音質、納得の演奏。第2楽章を聞きました。

WAV 88.2kHz/24bit DSD/2.8MHz

Mathias Landaeus Trio
What a Wonderful World.(88.2KHz /24bit) a Wonderful World

Chopin
「夜道の手袋(DSD/2.8MHz)の手袋」

さらに今回は、USBとLANの入力よる音質をチェックするため、IO DATAのFidata(HFS1-S10)と、AIRBOW MSS-i3 MsHD 6.7を使ってそれぞれを聞き比べました。

   

IO DATA Fidata HFSA1-S10 メーカー希望小売価格 370,000(税別)

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AIRBOW MSS-i3 MsHD 6.7

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IO DATA Fidata HFS1-S10 1TB/SSD(詳しくはこちら

 

AIRBOW MSS-i3 MsHD6.7 MsHD6.7 i5 4GB 1TB/HDD(詳しくはこちら

Fidata(HFS1-S10) 内蔵ドライバー による音質評価(USBケーブルは、Wireworld Violet6を使用)
音源はネットワークで、Fidata(HFS1-S10)に接続しています。

せせらぎ
水音が細やかで鮮度が高い。水の流れに勢いがあり、鳥の声も力強い。遠くから聞こえる鳥の声も、明確に聞き取れる。
MSS-i3とAIRBOW K05X Ultimateを組み合わせたときにも感じたが、ディスク再生では不可避の音の「揺らぎ」のようなものが感じられないので、音程や速度が非常に安定している。
音の細やかさは、まだ向上するだろうが、マスターテープを聴いている雰囲気はFidata(HFS1-S10)でも出る。

セレナード
低音が力強いが、高音の「ほぐれ感」は若干不足している。
コントラバスはやや濁り混じっている。チェロはコントラバスに隠れている。バイオリンとコントラバスの前後関係も浅すぎる。バイオリン、チェロ、コントラバスの分離は今ひとつだ。
Fidataが足を引っ張っているためか、TEAC UD-503から3.5倍近いEsoteric N-05にDACを変えたという感じはしない。
しっかりと鳴るが、繊細さや分離感、広がり感は物足りない。

モナリザ
ギターの音に太さはあるが、高域の切れ味は今ひとつ。ボーカルも太いが、高域の解像度が足りない。
高域が穏やかにドロップしているので、とても聞きやすいが、高音質(HiFi)な印象はない。
N05+Fidataの音は、25-35万円クラスのCDプレーヤーだろうか?
音楽的な旨味と暖かさ、柔らかさ、響きの良さは感じられるが、解像度がやや低く、中堅クラスの真空管アンプのような音でモナリザが鳴った。

500Miles
ピアノの音色は魅力的。ボーカルも力強い。しかし、細かい部分が出てこない。
TEAC UD503と比べて魅力的な音になっているが、やはり3.5倍の価格差は納得できない。
聞きやすいが、胸にグッと来る魅力は、それほど強くない。

新世界より
イントロ部分での静けさや、楽器の質感の違いは比較的よく出ている。しかし、もう一歩「細かさ」が足りないから、響きの少ないホールでコンサートを聴いているような雰囲気になってしまう。
やはりある一定以下の微小音量帯域が再現されていないか、あるいは何らかのノイズにマスキングされているのだろう。そして、それが原因で、N05とUD503の違いも出にくいのだろうと思われる。
N05に組み合わせるには、Fidataは若干力不足のようだ。

What a Wonderful World.(88.2KHz /24bit) a Wonderful World.(88.2KHz /24bit)

このソフトでも同様に、ある一定以下の小さな音が再現されていないから、ライブ会場の「雰囲気」や「空気感」が伝わってこない。ただし、「聞こえる音」としては、十分に出ているので、S/Nの優れない環境(例えば店頭)や、音量を上げてしまえば、その欠点は露呈しなくなるだろう。

楽器と楽器の空間はやや狭いが、バスドラムの音も良く出るし、ブラシワークの変化もわかりやすい。
あえて細かいことを言わないのであれば、この音で十分だろう。だが、そういう「細かいところ」まで望むのであれば(通常オーディオマニアは皆そうなのだが)、Fidataでは物足りなく感じるときがやってくるかもしれない。

夜道の手袋(DSD/2.8MHz)
中低音は分厚く、ベルの変化も良く出るが、中高域の見通しが悪く、DSDの高音質は再現されていない。

What a Wonderful World.(88.2KHz /24bit)でも感じたのだが、FidataはCDリップとハイレゾ、DSDのファイルの音の違いをほとんど反映しない。やはり、Fidata側に音質の限界があるのだろう。
悪い音ではないが、決してこれはオーディオ機器としての最高のサウンドではない。

Fidata(HFS1-S10) Esoteric N-05 ネットワーク接続 による音質評価(LANケーブルは、audioquest RJ-45Gを使用)

せせらぎ
USB接続に比べて、水量が増えたが、音の広がりは若干小さくなったように感じる。
高域は伸びるが、低域は薄くなった。
甲乙付けがたいが、USB接続の方が若干音が良かったように思う。

セレナード
バイオリン、チェロ、コントラバスの分離は明らかに低下した。弦のほぐれ感はさらに悪くなった。
USBよりもハッキリ音が悪い。
TEAC UD503+Fidata(USB)よりも、若干良いと言った感じだ。

モナリザ
ギターの音が濁っている。高域の切れ味も後退した。ボーカルは、ギターとの分離が若干悪くなる。
心地よく音楽を聞かせるための「何か」が足りないし、主役と脇役の違いも出にくい。
結局、聞こえる音は良く聞こえるが、その背後にある雰囲気や意味深いものは見えていないのだろう。
さらっと作った、美味しい料理という感じ。美味しいけど、その味わいをすぐに忘れてしまう。

500Miles
ピアノは綺麗で響きも良く明るい音だが、細かい部分や複雑な部分が出にくく、非常に良くできた電子ピアノのように聞こる。
ボーカルは肉声ではなく、高性能な増幅器を使って増幅している雰囲気で、ボーカロイドのように聞こえなくもない。
だが、絶対的には悪い音ではないから、それほど大きな不満は出ないと思う。もちろん、USB接続の方が音は良かった。

新世界より
イントロ部分の複雑さと深みが足りない。管楽器も渾然一体と鳴り、シンフォニーの複雑な感じが伝わらない。
けれど、音質的には大きな癖や違和感はないので、これだけを聞いていれば「良い音」だと思える。
随所に端折られた部分はあるが、それがあまり露呈しない。
何か少し足りないように感じるのだが、それが何かは特定出来ない。
だから、騙されてしまう。そんな感じの音で新世界が鳴るが、やはりTEAC UD503とEsoteric N05の価格差は、音に反映されない。

What a Wonderful World.(88.2KHz /24bit)
CDをリップした音源を聞くよりは、音が良い。空間がクリアで細かい音が聞こえるし、その場の空気感も伝わってくる。
しかし、それは目の前で繰り広げられている「生演奏」を聞いているという感じにはならない。あくまでも電気的に増幅された「良い音」を聞いているという雰囲気に留まる。

たぶん、聞こえない音、雰囲気として伝わるような音の細かさが、完全に再現されていないからだと思う。

夜道の手袋(DSD/2.8MHz)
低音は良く出るが、ベースは膨らんで濁る。ベルの音もUSB接続よりも高域が抜けず、伸びきらない。

ボーカルは、聞こえる範囲内で良くなるが、高域の伸びは明らかにUSB接続に劣っている。

試聴後感想
LAN接続ではUSB接続よりも細かい音が出にくいなど、音質的にはFidata(HFS1-S10)とEsoteric N-05をLAN接続するメリットがない。Fidata(HFS1-S10)はUSB入力対応DAC とUSB接続して使うのがベストだが、ネットワークで使えないなら、何のためのネットワーク製品か分からない。


MSS-i3 MsHD6.7 Esoteric N-05 ネットワーク接続 による音質評価(LANケーブルは、audioquest RJ-45Gを使用)

※Fidata(HFS1-S10は、USB接続→LAN接続と聞き比べましたが、MSS-i3はFidataとの違いをより明確に把握するため、LAN接続→USB接続の順で聞きました)

せせらぎ
Fidataと比べ、音の細やかさ、水音と鳥の声の距離感の大きさ、遠くの鳥の声の明瞭度感が大きく向上した。Fidataで聞いていたのがCDならば、これはSACDでありハイレゾ/DSDの音だ。それほど音質は大きく違う。

なかでも一番大きな違いを感じるのは、水の音だ。Fidataでは「再生されている水の音」に聞こえたせせらぎが「目の前を流れている清流そのもの」に感じられる。絨毯が濡れてしまいそうな錯覚を起こし、ハッとするほどだ。
しばらく聞いていると、その違いはさらに大きく感じられるようになった。

Esoteric N-05とTEAC UD-503の違いが音質に如実に反映され、当然TEAC UD503には戻れなくなる。

セレナード

サーバーをFidata(HFS1-S10)からAIRBOW MSS-i3 MsHDに変えたことで、をサーバーとして使っているときの音は「どこか緩かった」のだが、その欠点が払拭され「きちんと角の立った音」が聞こえる。
イントロの弦の音の「冴え」がまったく違って感じられる。バイオリン、コントラバス、チェロの分離も、改善した。
たくさんの弦楽器の音が、怒濤のように押し寄せてくる。生々しい「雰囲気」が出るが、生演奏を聴いているとまでは言い難い。
モナリザ
ギターのアタック、弦をリーリスする一瞬の鋭い音がきちんと出る。余韻の透明感も高い。
ボーカルは子音がキリリと立ち、発音が明瞭になる。ボーカルの息継ぎ音(ブレス)も聞こえる。
Fidataでは(LAN接続よりも音が良かったUSB接続)見えなかった、演奏者の身体の動きが伝わるようになった。
MSS-i3と聞き比べたことで、Fidataはこの「雰囲気を伝える力」が不足していたと分かる。

500Miles
ピアノの出方が全く違う。ピアニストが何のためらいもなく、ピアノのキーを「スッと押す」感じが伝わってくる。鍵盤を押す瞬間の感じがまったく変わるので、それに続くボーカルとピアノの掛け合いの雰囲気も大きく様変わりする。

Fidataの試聴では「聞こえる音」だけを追っていたから、分からなかったのだろう。MSS-i3を聞いて、重要なのは「身体全体に伝わる雰囲気の濃さ」だと分かる。
演奏が目の前で行われている。そういう雰囲気の伝わり方をする。
音の精度(データー搬出のタイミング)では、ほんの僅かな違いなのだろうが、「伝わるもの」はまったく変わってしまった。

新世界より
無音の部分、地平線の向こう側、何もない地面から、管楽器の音がスッと立ち上って来る。管楽器が主題を奏で、弦楽器がそれを支えるように後方に展開する。シンフォニーの複雑で整然とした「構造」とその「造形美」が伝わってくる。「景色」が変化し、映像が切り替わって行く。ああ、交響曲はこんな風に鳴らなければと、今更思う。

What a Wonderful World.(88.2KHz /24bit)
「ワン、ツゥー」という冒頭の声に表情と変化が出た。
ベースの音量は少し小さくなるが、ピアノを邪魔しなくなった。ドラムも同じで、ピアノの音に被らない。
ピアノ、ベース、ドラムが互いの邪魔をせず、お互いを意識しながら、クルクルと順序を変えて回っている。

音楽が「音」だけではなく、「音の変化で何かを伝える芸術」だとい理解できる音が出る。
TEAC UD503とEsoteric N05の音質差は、MSS-i3とのLAN接続では非常に大きい。

Fidataでは生徒の練習だった演奏が、プロの本番演奏に格上げされた雰囲気だ。

夜道の手袋(DSD/2.8MHz)
ベースの低音の膨らみが緩和された。ベルの音の変化が大きくなり、響きが長くなった。
それまでは感じられなかったボーカルの「抑揚」が伝わり、声を強めた部分の「うるささ」が緩和された。
これまでの試聴では、ただ「音」としてしか聞こえていなかった歌詞が、「頭の中に言葉」として現れた。
今までは「何をやっているのか?」分からなかった演奏が、「何かを伝えようとしている」ことが分かるようになる。聞こえる音ではなく、表現力の部分は大幅に向上している。50万円オーバーのCDプレーヤーの音質に匹敵する。

AIRBOW MSS-i3 MsHD6.7 内蔵ドライバーとHQ Player による音質評価(USBケーブルは、Wireworld Violet6を使用)

HQ Playerは「minimum FIRフィルター」、「88.2kHz」、「24bit」に設定し、リアルタイムでオーバサンプリングを行い、N-05は、オーバーサンプリング、デジタルフィルタ−、共に「なし」に設定しています。

せせらぎ
LAN接続に比べると、音の数は少し減ってしまうが、快活で明るい音になる。
水面に陽光が射し、木漏れ日のアビながら小鳥がさえずっている。そういうイメージだ。
水音と鳥の鳴き声、遠くの鳥の声の分離は完璧で、空間も広い。
水泡が弾ける様子と、水面が波打ち様子のどちらもきちんと伝わってくる。
FidataではUD503と大差を感じなかったN05だが、MSS-i3で聞くと、大きな違いがある。
CDとは少し雰囲気が違うが、50万円クラスのCDプレーヤー程度の音は十分に出ている。

セレナード
主旋律、副旋律の違いがハッキリと出る。コントラバスの音は太く、圧力感が伝わる。

バイオリンの音は切れ味が良く、切ない感じが良く出てくる。チェロは連続した鳴り方で、旋律を安定させ、バイオリンを後から支える。楽器が奏でるハーモニーの構造が聞き取れ、1つの主題に向けて演奏が行われていることが伝わる。
Fidataで何かが足りないと感じたのは、本来伝わらなければならない「メロディー」が簡略化されて伝わっていたからだとわかる。
MSS-i3を聞くと、Fidataの音が良い意味で「アニメーション」だったように感じられる。簡略化されていた分、わかりやすい音であったが、深みが不足していたようだ。

モナリザ
ギターが、ギターを取り巻く回り空気を響かせていることが分かる。
ボーカルはとても丁寧になる。
LAN接続では、すべての音が公平に聞こえた。もちろん、それはFidataのように「控えなければいけない音」が前に出てきてしまったのとは違うのだが、USBにすると「主役、脇役」の違いがよりクローズアップされて感じられる。
この曲は、試聴で度々聴いている。USB接続での音質と雰囲気は、LAN接続よりは少し劣るが、35-50万円クラスのCDプレーヤーでCDを聞いているときの音に近い。

500Miles
LAN接続に比べると空間に濁りが感じられるが、ピアノの低音感は良く出ている。
ボーカルも細部が見えにくくなるが、ピアノとのマッチングはよい。
しかし、LANであれほど評価した細部のディティール細やかさが後退するので、このソフトに関してはUSBよりも「LANがいいや」という感じになる。

新世界より
イントロの「無音分」のノイズフロアが上がっている。無音から管楽器が立ち上るように鳴り始めるのではなく、ある音量から急に管楽器が聞こえるからそう思った。しかし、それはあくまでも「最高点を与えたいほど素晴らしかったLANの音」と比べての話しであって、単体で評価するなら十分だと思える音は出ている。
実際に聞き比べてはいないが、K07Xを超えてK05Xに近いレベルの音は出ているのではないだろうか?と感じた。

What a Wonderful World.(88.2KHz /24bit)
このソフトのイントロも「新世界より」を聞いた時と、同じ印象だ。
曲前の「ワン、トゥー」の声の後に若干だが「暗ノイズ、感」がある。全くの無音から、音が出てきたLAN接続の能力が非常に高かったことが確認できた。
それを除けば、曲調は元気が良く、奏者もきちんと見えて、好印象だった。

夜道の手袋(DSD/2.8MHz)
FidataとMSS-i3のUSB接続と比べると、MSS-i3が透明感と音の細やかさで優れているが、その差はLAN接続ほど大きくはなく、圧倒的とは言え。精々2割増し程度だろうか?
低音は良く出るが、少し膨らむ。伴奏の楽器とボーカルの分離も、LAN接続に及ばない。
しかし、それぞれの音の主従関係は、Fidata(のUSB接続)よりもしっかりと再現される。
LANを聞いてしまったので、元に戻れないが、最初にこの音を聞いたなら、それでも良かったと思えるにちがいない。

試聴後感想
Fidata(HFSA-S10)のLAN(ネットワーク)接続は、USB接続よりも音が悪くなった。MSS-i3では、LAN接続することでUSB接続よりも確実に音が良くなった。LAN接続を前提とするなら、Fidata(HFS1-S10)は、MSS-i3 MsHDにまったく敵わない。

AIRBOW K05X Ultimate 販売価格 680,000円(税込み) ・ ノーマルからのバージョンアップ 200,000円(税込)

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K05X Ultimateの概要

ディスク再生とデジタル入力の両方で納得できる音楽再現性を実現

ディスクメディア(CD/SACD)もネットワークで配信される音楽も、どちらも最高の音質で楽しみたい。そのおの望みを叶えるのがK05X Ultimateです。

電源回路を大幅に強化し、K-01Xに匹敵するほどの滑らかさと、充実した中低音の表現を実現

Esotericの上級モデルが搭載するVRDSメカニズムは、CDディスクよりも遙かに重い「ターンテーブル」を素早く加速・減速させるため、通常のCDプレーヤーよりも遙かに「トルクの大きな」が駆動系に使われます。大型モーターの消費電力は非常に大きく、モーター作動時の電気回路への悪影響が避けられません。この問題に対処するためEsotericの上級モデルは、メカニズム専用の大型電源トランスを搭載します。上級モデルK01Xは、4個の電源トランスを搭載し約31kgとCDプレーヤーとは思えない重量があります。

K05Xには電源トランスが1個しか搭載されず、重量も約14kgとK01Xの半分以下でしかありません。1つのトランスからすべての電力を供給するK05Xの電源は、タコ足配線のような状態になっています。本来なら電子回路へ供給されるべき電力が、モーターに横取りされてしまうために、電子回路への電源供給が不十分になり、音の滑らかさや広がり、表現の深さが殺がれています。

AIRBOWはこの問題に対処するため、K05X Ultimateのモーター駆動用電源回路と電子回路電源回路の容量を大幅に増加しました。この措置により、K05X Ultimateの低音の量感や厚み、中高音の滑らかさは上級モデルK01Xに近づきました。

電子回路の不要な共振を抑制することにより、K-01Xに匹敵するほどのきめ細やかさと、それを超える音場の広がりを実現

K05Xのデジタル回路には、「セラミックコンデンサー」が多く使われています。これは「セラミックコンデンサー」が通常の電解コンデンサーとは違って高周波帯域の交流抵抗値が低いからですが、「圧電素子」のセラミックは、電流が流れる時に発生する振動で電流を発生し「リンギング・ノイズ」を発生します。リンギング・ノイズが発生すると、音楽的には楽器の高域の隈取りが強くなり、高域が硬くなる、高域の見通しが悪くなる、などの現象が発生します。

AIRBOWはこの問題に対応するため、電気回路の不要振動を吸収するための「ダンパー」のような仕組みをK05 Ultimateの電気回路に組み込み、リンギングの発生を抑えました。さらに高周波を発生する大型ICへのノイズ対策も行いました。この措置により、K05 Ultimateの高音の滑らかさやきめ細やかさ、音の広がり感は大幅に向上し、上級モデルK01Xに近づきました。また、高域が自然に伸びるようになったことで、K05Xでは響きが残りやや膨らみがちであった低音がしっかりと止まるようになりました。

増幅用IC(オペアンプ)を交換し、音楽の表現力をアップしました。

EsotericはCDプレーヤーのアナログ回路に、「オペアンプ」と呼ばれるICを使います。そうすることで回路設計がコンパクトになり、音の鮮度が向上するためですが、上級モデルGrandiosoの出力回路にもオペアンプは使われています。K05X Ultimateは、このICを交換することで回路そのもののグレードを大幅に改善する事に成功しています(Grandiosoに使われているのと同一のオペアンプも試しましたが、それよりも相性の良かった大量にストックしているPhilipsの生産完了オペアンプを使いました)。

さらに音声が通過する部分のパーツを大幅にグレードアップし、アナログ回路の電源強化も実施したK05X Ultimateのアナログ出力回路の性能は、K01Xを超え上級モデルGrandiosoに迫るほどです。

改良箇所は70箇所に及びました。

妥協を許さない改良を加えたK05X Ultimateの改良箇所は、70箇所に及びました。

クロックジェネレーター追加でさらに音質はアップします

10MHzクロック入力を備える、K05 Ultimateにお薦めのクロックジェネレーターは「AIRBOW GPS-10MH」です。GPSアンテナを設置できる条件下で、GPS-10MHは最高±0.01ppbのルビジウムクロックジェネレターに相当する高精度なクロックを発信し、K05X Ultimateの性能をワンランク以上引き上げます。

USB入力の音質は、内蔵するVRDSディスクドライブによる再生を上回ります。

USB入力に「AIRBOW MSS/MSP Series」を組み合わせて使うことで、K05X Ultimateは同一CDを内蔵VRDSメカで再生する場合よりも、さらに高音質を発揮します。これは電源容量的に問題となる、VRDSメカニズムからの悪影響が完全に遮断されるためです。CDをリップしたWAVデーターの再生でK05X Ultimateは、内蔵VRDSメカニズムによるCD再生を超える高音質を発揮します。

本体とリモコンにオーナメント・バッチを追加。

本体とトレイ上部中央(クロムカラー)とリモコン(ブラッククロムカラー)にオーナメント・バッチを追加しました。

 

アップコンバート・デジタルフィルター再設定のお願い

K05 Ultimateには様々な動作モードが搭載されていますが、AIRBOWの推奨は下記の表の通りです。本機の音質を最大に引き出すために設定変更を行ってくださいますようお願いいたします。
※今回の試聴は、この設定で行いました。

本体の表示

CD/SACD

USB入力時

UP CONV

4fs

ORG

PCMF

FIR1

OFF

AIRBOW MSS-i3 MsHD6.7 内蔵ドライバーとHQ Player による音質評価(USBケーブルは、Wireworld Violet6を使用)

HQ Playerは「minimum FIRフィルター」、「88.2kHz」、「24bit」に設定し、リアルタイムでオーバサンプリングを行い、K-05X Ultimateは、オーバーサンプリング、デジタルフィルタ−、共に「なし」に設定しています。

せせらぎ
N05をMSS-i3にLAN接続している音に非常に近い(つまり、USB接続でK05X UltimateはN-05を上回る)。
水の音は滑らかで潤いがあり、水面のうねりと水泡の弾ける音がきちんと鳴らし分けられる。
鳥の声にも表情があり、遠くの鳴き声と近くの鳴き声の違いもきちんと再現されている。
N05+LAN接続に比べると、せせらぎとの距離が僅かに遠い。N05+LAN接続では、スピーカーを中心に音が広がったが、K05X Ultimate+USB接続ではスピーカー後方に音が広がる。

音質や雰囲気は甲乙付けがたい。

セレナード
この曲ではN05+LAN接続よりも「音の数」が多いように感じられる。
耳を澄ますと、それは「音の数」が増えたのではなく「それぞれの楽器の個性がより細やかに再現されている」と分かる。
つまり、音という情報量的にはK05X Ultimate+USB接続よりもN05+LAN接続が僅かに上回っているように感じられるが、「楽器のバリエーション」では、それが逆転しK05X Ultimate+USB接続が優位になる。
解像度はN05+LANが有利で、音色の再現性ではK05X Ultimate+USB接続が優位だ。
結果としてこの曲では、K05X+USB接続の方が、より音楽を深く楽しめる音が出る。

モナリザ
音のディティールの描写は、N05+LAN接続が優位だったように思う。だったように思うと書くのは、確信がないからだ。
しかし、ギターの音色の変化、ギタリストが弦を弾いてから音が消えるまでの一連の音の変化のディティールは、K05X Ultimate+USB接続が優位だ。ボーカルも同じ。
音源(ステージ)までの距離は、N05+LAN接続が近い。K05X Ultimate+USBではその距離が僅かに遠くなる。しかし、演奏そのものの味わいはK05X Ultimate+USBが深く濃い。
ギタリストとボーカルの関係性はより親密になり、演奏の表情が深くなる。

500Miles
N05+LAN接続に比べて、ピアノの音像が大きくなる。これは、音のエッジ(輪郭)がN05+LAN接続の方がシャープだからだ。モナリザでとのディティールの描き方の差に自信が持てないと書いたが、500Milesを聞くとそれがまちがいでなかったことが分かる。
けれど、ボーカルの唇の濡れた感じはK05X Ultimate+USBが良く伝わる。また、遠くの故郷を思って、この曲を歌っている感じが、ボーカルだけではなくピアノの鳴り方からも伝わってくる。

新世界より
イントロの管楽器の音が複雑になって、深みが出た。また、未踏の新世界に望むという緊張感と不安感、望郷の想いのような切ない感じが混じり合う、独特の表現も深まっている。
K05X Ultimate+USB接続では、音楽的な味わいが深い。
そしてそこに「録音技師」や「音響機器設計技師(音決め、この場合は私自身)」の「解釈」がほとんど介在しない点が高く評価できる。音楽をより深く、知るための「優れた道具」であって、それ以上の価値を持たない。そういう「道具」としての価値観では、K05X Ultimate+USB接続は現時点でトップクラスに属していると思われる。少なくとも「電気的な再生装置」で改変された音楽を聞いているという意識は完全に消え、生演奏と対峙しているような感覚を覚える。

What a Wonderful World.(88.2KHz /24bit)
N05+USBでは再現されなかったイントロ部分の「ワン、トゥー」の空間が再現されるようになった。
楽器の音のディティールは少し甘くなっているが、楽器の音色の変化や表現力は高まっている。
N05+LAN接続では、やや緊張を伴う高度な演奏に聞こえた。K05X Ultimate+USB接続では、それが少しフレンドリーになり、ライブ感が演出されるようになる。ピアノの音もキュートになった。
「新世界より」では、まったく逆の印象を覚えたので、きっと今聞こえているこの曲の方が「現場の雰囲気」に近いのだろう。演奏者は終始緊張しているのではなく、適度な緩急の中で演奏を繰り広げているように感じられる。
それぞれの楽器が表情豊かに語りかけてくるような印象で、Mathias Landaeus Trioが鳴った。

夜道の手袋(DSD/2.8MHz)
このソフトは「録音」があまり良くないと思う。たぶんマイクと音源の距離や、直接音と間接音のバランスが悪いのだろう。あるいは、特定の再生装置(例えばイヤホンやヘッドホン)などに合わせて、独特なミキシングが行われているのだろう。
イントロのベースの音像は大きすぎるし、それと比べるとベルの音は小さい、ギターの音も小さすぎるし、ボーカルは口が大きくなる。今まで聴いた装置では、ではそういう「おかしな部分」がより強くクローズアップされた。しかし、K05X Ultimate+USB接続では、そういう「録音の癖」よりも、演奏者が何を伝えたかったか?という「演奏の意図するところ」がクローズアップされてくる。結果として、録音の善し悪しよりも、音楽の本質が伝わるようになる。だから、聴いていて楽しいし、同じ曲をより興味深く聴く事ができるようになる。

試聴後感想
Esoteric N-05にIO DATA Fidata(HFS1-S10)を組み合わせた場合と、AIRBOW MSS-i3 MsHD6.7を組み合わせた場合で、逆の結果が出てしまいましたが、USB接続とLAN接続を比較した場合、LAN接続の方が音質的に優れているはずです。
それは、通信フォーマットよりもインターフェイスの通信速度の違いが反映されていると思われます。通信速度が高ければ、通信に余裕が生まれ、それが「ジッター(音の乱れ)」を低減する効果があると考えるからです。そのため、CDドライブやHDDとPCの接続でも、USBよりも速度の速いSATAやLANが有利な場合が多いと考えられます(もちろん、例外はあると思います)。

今回聞き比べた中では、Esoteric N-05にAIRBOW MSS-i5 MsHD3.7を繋いだ場合が最も「高音質」でしたが、音楽を聞くのであれば、私は迷わずAIRBOW K05X UltimateにAIRBOW MSS-i3 MsHD6.7をUSB接続するシステムを選びます。

音の出始めは、N05+LANがすごいと思いました。しかし、じっくりと聞き込めば、K05X Ultimate+USB接続のより深い味わいに引かれます。それぞれの音の違いは、音質と表現力の違い、そういうふうに感じました。

K05X Ultimate+MSS-i3 MsHDは、TAD D600を聞いた時とほとんど変わらない驚きを私にもたらしました。歴代AIRBOWモデルでは、UX1 Supreme Emotionが完成したときに匹敵するほどの驚きすら感じます。

すべての試聴レポートを書き終わって、昨日からずっと「K05X Ultimate+USB接続(MSS-i3 MShd 6.7/HQ Player)」をきいています。

文章の作成で疲れた頭を休めるために、昨日は「パトリック・ガロアのフルート」を聴きました。彼の録音しているソフトの多くは、実に自然な空間イメージで収録されていて、良い装置で再生すると「目の前でコンサートが行われているように」聞こえからです。AIRBOW K05X Ultimate+MSS-i3 MsHD 6.7USB接続で聞いている音はまさしくそういう音です。難解な文章を打ち込みながら、彼の奏でるフルートの音色の優しさに心の底から癒されました。

そして一夜明けた今日、打ち込んだ文章をまとめながらこのページを作成しています。ディスクの回転による「揺らぎ」から解放されたとき、オーディオ機器はまた新しい「音楽」を聞かせてくれます。

今日はビンテッジのジャズを聞きながら、オーディオがあって良かった。職場によい音楽があって良かった。心からそう感じています。

2016年5月 逸品館代表 清原裕介

 

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