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AKG アカゲ エケージ Y40 Y45 Y45BT Y50 Y55 K550 K845BT Q701 K3003 ヘッドホン イヤホン 音質 比較 レビュー 価格 試聴 販売
AKG(アカゲ/エーケージー) ヘッドホン、イヤホン、音質比較テスト
Y40
, Y45 , Y45BT , Y50 , Y55 , K550 , K845BT , Q701 , K3003
(ご注文お問い合わせ)
2015年
オーディオ店向き(ハーマン扱い)ヘッドホン・イヤホン全モデルをAIRBOW
HD-DAC1 SpecialにiPod
Touch(CDからリップしたWAVファイル)を接続して聞き比べました。
(その他の音質テストはこちら)
試聴したヘッドホンアンプ
試聴した音楽(CDからリップしたWAVファイルを試聴)
Grace
Mahya Last Live at DUG
“Root 66”
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Time
Warp
“ASCENT”
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Super
Fly Box Emotion
“誕生”
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ヘッドホン比較試聴
AKGから発売されているヘッドホン・イヤホンの中で「ハーマン扱い(AKGはその他に楽器店向きの、ヒビノ扱いの製品があります)」モデル全種類を聞き比べました。今回はヘッドホンの基準器として“Sennheiser HD25-1 U”
AIRBOW HD-DAC1 Specialと組み合わせて聞いたときの音を「10点」として、相対的な感覚で採点しています。また、イヤホンはaudio-techinica CK-90PRO
Mark2を「10点」として相対的な感覚で採点しています。以前のテストでは、アンプにDENON
DA-10を使いましたので、直接比較は無理かも知れませんが、採点はある程度の参考になると思います。ブルートゥース搭載モデルは、iPod
Touchと直接ブルートゥース接続して音質を評価しました。それぞれの採点にあまり気を取られず、文字による評価も加味して音質の概要を感じ取って頂ければと思います。
AKG Y40 実勢売価
1万円弱 (ご注文お問い合わせ)
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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低価格のヘッドホンにもかかわらず、中低音がとても分厚く、ベースの唸りがきちんと再現されます。ボーカル、トランペットは、高域(数キロヘルツ)にピークがあってそこの音が張り出すので少し耳障りでうるさい感じです。また、その高域の強さが中域の良さを若干スポイルしています。
ドラムは低音がすごく出ますが、高域の抜けが若干足りず、音が湿っています。価格を考えると音はよいですが、音楽を聞き続けると若干飽きてきそうな「ドンシャリのバランス」を感じました。 |
左右の分離はヘッドホンらしく優れていますが音には濁りが感じられ、分解能と抜けが悪い感じです。
音色は豊富で音そのものは不自然ではありませんが、全体的に厚いベールがかかっているイメージです。
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中低音の厚みが抜群です。高域の抜けは悪いのですが、高域が若干強めに録音されているこのソフトでは高域がうるさくなりすぎず、なかなか良いバランスです。
それにしても、このヘッドホンの低音の量感はすごいです |
iPodとHD-DAC1の違い
iPodの出力だと低音が少し減りますが、それでも中低音は驚くほど豊かです。高音の明瞭度と抜けは明らかに悪くなり、モノラルのラジオを聞いているようなバランスになりました。
試聴後感想
個人的には、高域がもっとスッキリ伸びている音が好きですが、中低音を重視されるなら、このモデルの音質には納得していただけると思います。低音の魅力は、価格を大きく超えています。
おすすめポイント
差し込み式ケーブルが使われているので、リケーブルでバランスを変え、高域が出せるようになれば化けるかも知れません。
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AKG Y50 実勢売価
1万円強 取り扱っておりません
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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Y40とY50のバランスは良く似ています。どちらも中低音がとても良く出ます。Y40よりは改善しましたが、中音はまだベールがかかっている感じ。
高音の抜けも改善されましたが、少し音が細い感じです。
トータルではY40に比べて高域が伸び、音の広がり感も出るようになりました。
Y40は重厚で重い感じでしたがY50は、それよりもポップで軽いイメージの音です。
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低音に広がりが出て、ヘッドホンの外側に音が広がって感じられます。
イントロのシンセサイザー音の分解能力も大きく向上し、重なった音の裏側の音や、聞こえなかった細かい音が聞こえるようになりました。
解像度の向上はかなり大きく、それに伴ってS/N感も大きく向上していますが、ユニットを覆う?イヤーパッドのせいでしょうか?まだ、膜の向こうで音が鳴っているような感覚が完全に消えません。
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イントロのギターの鮮やかさがY40とは全然違います。
ギターの音が切れ味良く、倍音はクッキリと上まで伸びています。ボーカルも子音がハッキリと聞き取れ、言葉の端々がハッキリするので、ボーカルのリズム感が大きく向上しました。このソフトに関しては、Y40で感じた「もやもや」はほとんど解消し、J-POPを聞くのであればバランスも良いと思います。
Y40とY50に共通するのは、中低音の厚みとパワー感です。どちらもこのクラスのヘッドホンの平均は大きく超えているでしょう。中低音のパンチ力重視でPOPやROCKを聞くのなら、Y50はかなり満足できるヘッドホンだと思います。
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iPodとHD-DAC1の違い
iPodだと明瞭度、中低音の力感が減退しますが、それでもこれほど豊な中低音が得られるのは素晴らしいと思います。音圧も高く、iPodの出力でもヘッドホンは十分ドライブできている感じです。
試聴後感想
再生する機器の違いによって、音のバランスがあまり変化しません。これならば、アンプを選ばずに安心して音楽を聴けると思います。。バランス良く、楽しい音です
おすすめポイント
Y40とは価格差が僅かなので、サイズやデザインなどを厭わないのであれば、バランスの良いY50をお薦めします。
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AKG Y55 実勢売価
1万円強 (ご注文お問い合わせ)
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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Y50で実現した高域の改善がさらに大きくなり、ようやくAKGらしい繊細で透明な高音が聞けました。
ボーカルと伴奏、各楽器の間に隙間(広がり)が生まれ、ヘッドホンで音楽を聞いている閉塞感が消えました。
各々の音の「タイミング」も適正化・精密化され、全く違う演奏を聴いているようです。
実にプロフェッショナルな雰囲気で、ルート66が鳴りました。
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音の広がり感はY50とそれほど大差はありません。
Y50に比べ細かい音がさらに細かい部分まで聞こえるようになりましたが、ルート66で感じたほどの大きな差はこのソフトでは感じられませんでした。
細かな音が重なっているクラシック系の音楽を聞くには、もうすこし高域の解像度感と、S/Nの高さが欲しいと感じました。JAZZを聞いた時は「価格よりも遙かによい」と感じましたが、ソフトでは「価格よりも少し良い」と感じる程度です。
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イントロのギターの鮮やかさが際立ちます。ただベースの音とリードギターの音の間の「隙間(空間)」がやや狭く感じられ、ボーカルと伴奏の位置関係もやや近いようです。それが原因で全部の音が同時に頭の中に突っ込んでくる感じです。しかし、それぞれの音はとても良いので、このごちゃごちゃした感じは、録音がそのまま出ているのでしょう。
Y40/Y50はカジュアルでポップな音に仕上げられていましたが、Y55は一転してプロフェッショナルなモニターサウンドです。同じメーカーの音作りとして共通する部分が強く感じられるのですが、音楽の表現はY55だけが明らかに異なります。
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iPodとHD-DAC1の違い
Y55はiPodとのバランスに優れています。アンプの価格が全然違うので「音質」が劣化するのは避けられませんが、安心して音楽を楽しめるバランスに仕上げられていました。
試聴後感想
Y55がY40/Y50と大きく違うのは「アンプの差」が音質にダイレクトに反映されることです。Y55ではiPodとHD-DAC1
Specialで聞いている音に、雲泥の差が出ました。
お薦めポイント
多少ソフトの「粗」を出す傾向がありますが、その価格を考えるとY55はずば抜けて音が良く「買い!」のモデルだと思います。ただしアンプの質を選ぶので、高価でも「下手なハイレゾ対応」を謳うプレーヤーなどと組み合わせると、高域過多のつまらない音になってしまうかも知れません。iPod
Touch(iPhone)との組合せはお薦めです。
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AKG Y45BT(ブルートゥースモデル) 実勢売価
1万円中頃弱 (ご注文お問い合わせ)
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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低音にはY40/50と共通する豊かさが感じられます。
中高音の質は若干落ちていますが、もしかするとワイヤレス接続のためかもしれません(後で確認)。
ボーカルやトランペットの高域にピークがあり、それが原因で高域が張り出してうるさく感じます。また、音が重なった部分では、それぞれの音が上手く分離せずに重なって、うるさく感じられました。楽器の「音色」などがくすんで感じられるのは、いただけない部分です。
全体的な印象はY40にとても良く似ていました。
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「Bluetooth接続=音が悪い」という先入観から想像していたよりは、ずっとまともな音です。
出てくる音はY40とほとんど同じように思いますが、違うはルート66でも感じられた「音色の悪さ=色彩がくすんでいる」イメージです。バランスは自然で、嫌な感じが少ないので、音質にあまりこだわりがなければ、不満は出ないと思いますが、良いとも悪いとも言えない中庸な音でした。
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ギターの音には力があり、中低音には「ワイヤレス」とは思えない迫力があります。
また、バッテーリーを内蔵してこの「軽さ」なのに、これほどのエネルギー感が実現するのは正直すごいと思います。
技術の進歩を実感する音です。
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iPodヘッドホン出力とBluetoothの違い
高域のくすみがY40よりも大きいように感じられたので、付属のケーブルを使ってiPod
Touchと直結して聞き比べました。驚いたiPodに直接繋いだ場合と、Bluetoothで接続した音に、ほとんど差が感じられません。たぶん「それ」と知らされなければ、分からないと思います。
試聴後感想・お薦めポイント
Bluetooth接続と聞いて「音が悪い」と想像していましたが、それは完全に杞憂でした。また、バッテリー駆動と聞いて想像するような、弱々しさも感じられず、コードレス環境でヘッドホンを使いたいとお考えなら、十分に検討に値する製品だと思います。
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AKG K550 実勢売価
2万円 取り扱っておりません
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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Y55に比べ「ユニットと耳までの距離が離れている」たえめか、K550は低音が弱くエネルギーバランスが高域に偏ります。
さらに高音が硬いフィルムを鳴らしているように刺激的でうるさく、音色も単調で堅く感じられます。
私は密閉型のSennheiser
HD25-1 Uにあわせて、オープンエア型のK500も愛用していますが、それと比べてもK550のエネルギーバランスは遙かに高域寄りでうるさく感じます。
トランペットの音は薄く、硬く、うるさく、聞いていられないほどキツイ音です。
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ユニットが耳の近くで閉鎖された空間で鳴らされている密閉型に比べて、ユニットが耳から離れたところで開放的に鳴っているオープンエア(セミオープンエア型)ヘッドホンは、音の広がりに優れているのが普通です。けれど、K550は密閉型のY55に比べても「音の広がり」がそれほど大きくありません。K500とは全く違っています。
さらに高音に常に何か共振するような音が付きまとい(マイカが震えているような音)かなり耳障りです。
この高域の癖(ちりちりしたような音)が邪魔をして、あらゆる音がまともに聞き取れません。はっきりと不愉快な音に感じます。
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イントロのギターがうるさく、ドラムやベース、ボーカルも「雑音」にしか聞こえません。
ソフトの性という身はあまりにも酷な音で、耳を痛めそうなので試聴を中止しました。
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iPodとHD-DAC1の違い
Podに直接繋いでもバランスの悪さは変わらず、すかすかでキンキンのうるさい音でした。
試聴後感想
AKGブランド、愛用のK500の末裔が、こんな音になっているなんて、ショックです。絶対買ってはいけないヘッドホンだと思います。
お薦めのポイント
K550は愛用のK500、あるいは過去に販売していたK271Studio系の「AKGというブランドにシンパシーを感じられた」素晴らしい音が見る影もなく、安物のぺらぺらした音でした。念のため、ネットで評価を探りましたが、「良い」というポジティブな評価もあり、また「高域が硬い」というややネガティブな評価もって、今聞けている音が正直これほど酷いのに「ポジティブな評価」が存在することに驚きました。もっと鳴らし込んでいけば、ユニットが馴染んで高域がおとなしくなるのかも知れませんが、K500やK271では最初からスムースな音が出ていただけに、それについても「?」です。
最近、audioquestの担当セールス(台湾に住む白人)がaudioquest初の高級ヘッドホン「Night
Hawk」の説明で「ほとんどのヘッドホンメーカーは、ユニットにマイカ系の材料を使っているため、高音にパリパリした音が付加される」と語っていましたが、K550はまさしく彼の言う「パリパリした音」がとても大きく出ていました。Night
Hawkはそれを解決するため、セルロース系(紙系)のユニットを使っているそうです。
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AKG Q701 実勢売価
2万円中頃 取り扱っておりません
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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Q701はK550同様、少し「音が遠い」感じがします。音圧も低いので、音量を少し上げた方が聞きやすいバランスになります。
音質はK550と同じように高域が少し強いのですが、音の質が全く違います。高域は伸びていて、線も少し細くトランペットもやや硬細いのですが、何とかぎりぎりのバランスで聞いていられます。中低音は押しが弱く、拡散して広がる感じです。これでもうすこし高域が抑えられたなら、かなり良いバランスで音楽が鳴ると思います。
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K550同様、Q701の高域倍音には何かの共振音が乗っています。ぱりぱりとした硬いフィルムが共振するような音です。
それが本来の音を大きくスポイルしています。
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"ASCENT"同様、高域に何かの共振音が乗って、耳障りです。
K550よりはマシですが、あまり面白くありません。
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iPodとHD-DAC1の違い
iPodの出力だとユニットをドライブする力が弱く、不快な共振も小さくなります。けれど、肝心の音質まで大きくスポイルされ、ハッキリ言って価格をまったく感じられない「悪い音」になってしまいました。
試聴後感想
K550/Q701とも高域に「同じ悪い癖」を感じます。もしかすると搭載している50mm口径のユニットそのものの音に癖があるのか、あるいは「ユニットの共振が収まるまで鳴らし込む(エイジング)」が必要なのか、そのいずれかが原因だと思います。今鳴っているのが、本来の音であれば、これはAKGとは呼べない欠陥品です。
お薦めのポイント
試聴を始める前に、黒いケーブルと緑のケーブルの違いをチェックしました。緑ケーブルの方が若干音の抜けが良く、透明感、解像度共に高いように感じられたので、試聴は緑色のケーブルを使って試聴しました。
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AKG K845BT(ブルートゥースモデル) 実勢売価
2万円後半 (ご注文お問い合わせ)
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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K845BTではY45BTで感じた不満点がほとんど解消しています。高域は伸びやかで繊細。楽器のアタックのタイミングや音色の変化もよくわかります。
うるさく言うのなら「色彩感や艶やかさ」に若干物足りなさを感じますが、先に聞いたK550/Q701よりも良い音に聞こえるくらいです。
ただ、しばらく聞いているとやはり「色彩の淡泊さ」に聞き飽きる感じがありました。生ピアノの音がシンセサイザーピアノ(電子ピアノ)のように聞こえる感じです。
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音の響きが少なく、高音が断続的(連続的に滑らかに聞こえないという意味)に聞こえることがあります。
この「音質のデジタル臭さ」は、Bluetoothという接続そのものが原因ではなく、ヘッドホンが回路(DACとアンプ)を搭載しているため、ユニットとアンプとの間にケーブルという「遊び」がないのが原因だと思います。
その一点を除けば、音はフラットで癖がなく、プロ用モニターとしても十分通用しそうな高いクォリティーの音質に仕上がっているように思いました。
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イントロのギターの切れ味は抜群ですが、高域がほんの少しうるさく感じます。ドラムやボーカルも同じです。
K845BTにはK550/Q701で感じたユニットの共振(硬いフィルムが共振しているような音)がまだ若干残っていて、それが高域を硬く刺激的にしています。
けれどそれはかなり少なく、音が痛くてすぐに聞くのを止めたK550/Q701よりも遙かにまともな音でJ-POPが鳴りました。
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iPodヘッドホン出力とBluetoothの違い
K845BTをiPodにケーブルで直接繋いで聞いても、Bluetooth接続時と音がほとんど変わらないのはY45BTと同じです。
試聴後感想
K845BTは緩和されたとは言え、高域の悪い癖がまだ残っています。Y
Seriesには感じなかった癖なので、これはやはり新開発された大口径ユニットの癖なのでしょう。
付属する接続ケーブルは細く軽く、タッチノイズもまったく感じられないので、ケーブルで繋いでもケーブルの存在を感じることはありません。ケーブルを使わなくても、元々これほど巨大で重いヘッドホンをわざわざ「Bluetooth」で繋ぐのにどういう意味があるのでしょう?充電も必要になるし、ワイヤレス接続のメリットは「ケーブルで接続している煩わしさをなくす」以外のメリットが感じられません。
お薦めのポイント
ケーブルが煩わしいと感じないのであれば、大型ヘッドホンではあえてBluetooth搭載モデルを選ぶ必要がないと思います。逆にケーブルが煩わしと感じるならば、音質に変化がなくケーブルをなくせるBluetooth搭載モデルには大きな価値があると思います。ケーブル接続、ワイヤレス接続で気になる音質の違いは、ほとんどありません。
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AKG K3003 実勢売価
15万円程度 (ご注文お問い合わせ)
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Grace
Mahya “Root 66”
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Time
Warp “ASCENT”
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Super
Fly “誕生”
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低音から高音までの音の出るタイミング、楽器の質感に澱みがなく再現性がずば抜けていて、出てくる音が本当に自然です。価格はともかく、軽くてこれほど音が良い「イヤホン」が存在するなら、「ヘッドホン」はいらないと思います。
色々とその音の良さを書きたいのですが、音楽に聴き入ってしまい「音を褒めるイメージ」が沸いてきません。これは、最上級のバランスの音を聞いたときにしか感じないことでK3003がどれほど素晴らしいかが伝わればと思います。とりあえず箇条書きで音の印象をまとめました。
ボーカル:自然で生の声を聞いているようです。
ピアノ:生演奏のピアノを聞いている雰囲気でまったく違和感がありません。とくにピアノらしい複雑かつ美しい音色が再現されるのが見事です。
トランペット:唇の音が聞こえます。
シンバル:スティックの当たった位置と角度、その強さまでは明確に伝わるようです。
音の広がり:大きく広がりイヤホンで聴いている違和感がまったくありません。
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K3003の音は、愛用しているSennheiser
HD25-1の完全なバランスと瓜二つ。解像度はほとんど同じか、K3003が有利。
最高級のスピーカーで聴いているときと比べると、若干解像度感や身体を包み込む音の濃密さでは劣りますが(イヤホンなので当たり前)、下手なスピーカーで聴くよりはそれぞれの音の関係は遙かに正確に聞き取れます。
ないよりもK3003が素晴らしいのは、その音の良さが前面に出ず、良い音で音楽を鳴らす道具として黒子に徹していることです。
K550/Q701の試聴では、AKGの悪口を書きましたが、K3003の音とそれらを聞き比べていただければ、なぜK550/Q701を評価できないのかが、即座にお分かりいただけると思います。
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想像していたよりも遙かによい音で「誕生」が鳴ります。まるでライブ会場で生演奏を聞いているようです。
イヤホンでこんな音が出るなんて!イヤホンに対する認識が一段と高まりました。
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iPodとHD-DAC1の違い
K3003で比較するiPodダイレクト出力と、HD-DAC1
Specialの音には格段の違いがあります。
試聴後感想
この製品には「標準、高音ブースト、低音ブースト」の3つのフィルターが搭載されているので、最初にiPodとHD-DAC1
Specialの違いに合わせて各フィルターの音の違いを比較しました。ローブーストは高音がマスキングされ、ハイブーストは高音の透過感が向上しました。フィルターは「ハイブースト、標準、ローブースト」と表現されていますが、音のどこかが持ち上がるのではなく単純に高域の通過特性が変わるだけです。個人的には、最もバランスの良い標準があれば、ハイ/ローブーストは不要だと思いました。
K3003の音質はイヤホン、ヘッドホンという違いを超えて今回テストしたヘッドホンでも最も優れています。驚かされたのは、イヤホンなのに音の広がりや開放感においてもヘッドホンとイヤホンの差を意識させられないことです。
音を聞くまでは「重いステンレス」をイヤホンのボディーに使っていることに否定的な印象を持った(重くなるのに・・・)のですが、まったく滲まない抜けの良い澄み切った高音と、遅れず濁らないリジッドな低音を聞いてしまえば、高剛性で響きの収束が早いステンレスをボディーに使った効果は大きいと感じるようになりました。他メーカーから発売されている樹脂製ボディーを使っている「高級イヤホン」とその音を聞き比べてください。澄み切った音の美しさと、瑞々しさからヘッドホンの老舗AKGの実力の高さが伝わってくると思います。
お薦めのポイント
最初に書きましたが、K3003は接続するアンプの音質をストレートに反映します。きちんとチューニングされた音質のヘッドホンアンプを組み合わせた時、K3003はその本来の良さを教えてくれるでしょう。バランスが良く、気持ちがよいので、知らない間に音量が大きくなります。そういう意味で注意が必要ですが、音質はパーフェクト!これがAKGの音です。すべてのモデルにそれが、共通しないのが残念です。
さすがにAKGがフラッグシップを名乗るだけのことはあって、その音の素晴らしさは格別です。このヘッドホンを使うならば、きちんとした据え置きあるいはポータブルのヘッドホンアンプを組み合わせるべきでしょう。
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試聴結果
今「イヤホン・ヘッドホン」は、イヤホン・ヘッドホン専門ショップの排他的安売り攻勢のため「利益がとれない商品」になってしまったため、オーディオ専門店の多くが取り扱いを見合わせています。逸品館も同じ理由で最近は、あまり「イヤホン・ヘッドホン」の音質評価を行ってきませんでした。
けれどそうこうしている間にも、スマホの台頭と共に飛躍的に拡大したヘッドホン・イヤホン市場には、新たな商品が雨後の竹の子のようにどんどん登場しています。淘汰と熟成があるていど進んだオーディオ製品なら、その価格の正当性は一定の水準で信頼できる(そうでない製品もまだまだ沢山あります)のですが、音の素人を相手しているイヤホン・ヘッドホン関連の商品は、「声大きく宣伝すれば売れる状態」で、その音質が「価格に比例」しない製品が数多くあります。高い製品が注目され、露出の多い商品の音が良いと評価されるのは、行列ができるお店が「うまい」と言われるのとよく似ていませんか?
また最近では「安く買って、高く売る」。とにかく一度買って聞いてみる。というのも多いと思います。そのためには「安く売り」、「高く買ってくれる」お店があればそれで良いのかも知れません。様々な製品を取っ替え引っ替えするのは、楽しいことだと思いますし、メーカーやお店も潤うので言うことありません。
けれど中には「良い物を買って長く使いたい=間違いのない製品を選びたい」とお考えのお客様もいらっしゃいますし、良品を長く使い続けてこそ初めてわかる「深さ」が趣味には存在することも知って欲しいと考え、逸品館は「玉石混淆」のイヤホン・ヘッドホンの音質評価を強化することにしました。
正直、私がAKGの新製品に触れるのは実に久しぶりです。そんな浦島太郎のような状態から、聞いたAKGの製品には、両極端な「驚き」と「失望」を感じました。Y
Seriesは他メーカーの製品と比べ、順当な仕上がりですがY55を除いて「AKGの製品にシンパシーを感じていらっしゃる昔からのAKGユーザー」が聞けば、首をかしげると思います。とてもじゃないですが、AKGらしいバランスの良い音だとは評価できません。K
Seriesに至っては、もはやAKGの製品とは思えず、audio-technica製品など同価格帯でさらに音が良いヘッドホンはいくらでも見つかると感じました。ただ、K
SeriesのWebなどにおける一般的な評価は決して低くないので、できれば購入前にご自身の耳で確認なさることをお勧めします。
二つのBluetoothモデルには、ワイヤレス接続による音質の劣化はまったく感じられませんでした。ただ、TVなどの大型機器ではなく、ポータブル・プレーヤーやスマホなどとの接続では、ケーブレス(ワイヤレス)によるメリットがどれくらい必要か判断できずにいます。ワイヤレスユースの便利さが、購入判断の基準になると思います。中でもK845BTはK550/Q701よりも音が良く感じましたので、価格なりの価値はあると思います。
AKGというブランドにかなりの失望を感じながら、最後に聞いたK3003はすごかった。今まで聞いた事のある高級ヘッドホン(AKGを含む)やイヤホンと比べても、その音のバランスの良さ、細やかさ、質感の高さ、艶やかさ、違和感のないスムースさ、などどの部分をとっても「完璧」と感じられる高いレベルに達していたからです。K3003は、私が今まで聞いたイヤホンで間違いなく「最も信頼できる音(この信頼できる音こそ、私がAKGブランドに求めるものです)」です。価格はかなり高価ですが、「違いがわかるあなた」なら手に入れて納得できる製品だと思います。
2015年2月 逸品館代表 清原裕介