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ifi i-Streamを使い、i-DSD、XI Audio K-DAC、AIRBOW SA12 OSE MasterをLAN接続で聞き比べてみた!
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iFi
Audio "NEO Stream" 音質チェック ifi Audio Neo Stream メーカー希望小売価格 180,000円(税別)
「ストリーマー」と呼ばれる、この製品を使えばネットワーク入力を持たないデジタル機器をネットワークに繋げられます。 現在お使いのDACをNeo Streamに繋ぎ、Neo Streamをネットワークに接続すれば、ネットワーク入力が備わらないDAC(CDプレーヤーなど)ネットワークプレーヤー(DAC)として使えるようになります。Neo Streamには、USB、同軸、光、AES/EBU、I2Sのデジタル出力が備わり、ほとんどのDACをNeo Streamに繋げます。 DACをネットワークに繋ぐ理由 DACをネットワークに繋ぐのは、PCやNASに記録したハイレゾ信号や、YouTube Music、Amazon Music、Spotfy、TIDAL、などのミュージックストリーミングサービスを聞くためですが、それだけが目的ならばPCとUSBで繋げば目的は達成できます。それをわざわざそれをネットワークに繋ぐのは、いくつかの理由があります。 まず、PCとの距離の問題です。 USB接続ではケーブルの長さが5m〜10mを超えると信号が乱れて音が途切れるなどの問題が発生します。またケーブルの長さや品質により音質が大きく左右されるため、ケーブル長2m以内が理想です。しかし、ネットワーク(LAN)でDACを繋ぐなら、ケーブルは長くても大丈夫になりますし、ケーブルの品質もそれほど大きく音質に影響しなくなります。さらに音質はすこし落ちますが「WiFi(無線)」での接続も可能になり、DACをPCから離れた場所で使えるようになります。 次に「接続できる台数」の問題です。 USBでDACを接続する場合、同時に鳴らせるDACは「1台」ですが、LANの場合はシステムの処理速度が許す限り何台でもDACを繋げられるようになります。1台の「音楽再生用PC(またはNAS)」を準備するだけで、家庭内のすべてのDACに音楽信号を送れるのです。もちろん、DAC毎に再生する音楽は選べます。 最後に「接続の簡単さ、安定性」の問題です。 USB接続の場合、対応するDACの「ドライバー」をPCにインストールする必要がありました。また、頻繁にDACを抜き差しするとPCがフリーズするなどの問題も発生しますが、LAN接続では接続に汎用のプロトコル(通信用フォーマット)を使うため、専用のドライバーをPCにインストールしなくてもDACが使えます。また、DACを頻繁に抜き差ししてもPCがフリーズすることがなく、安全で安定した接続が可能になります。 ネットワーク接続のデメリット このようにLAN接続でDAC(ネットワークDAC)を使うと多くのメリットが生まれます。しかし、USBに比べるとLAN(特にWiFi)は、音質が劣るという問題がありました。今回、音質をチェックする「iFi NEO Stream」は、この問題に対する回答として音質を向上させるために「Linuxをカスタマイズした専用のOS」を開発・搭載しています。 Linuxは、WindowsやMac OSに比べて「音質劣化の原因と成複雑な処理を避けられる(軽い)」ことに加え、個人や企業が自由に「カスタマイズ」することが可能なOSです。 Neo Streamはその利点を生かし、音楽再生専用にLinuxをカスタマイズして搭載することで、最大PCM768/32bit、DSDx512(24.6MHz)までの信号に対応する高音質ストリーマとして動作しますが、より特徴的なのは切り換えたそれぞれの入力信号、「DLNA/UPnP/OPEN Home(汎用の音楽再生プロトコル)」、「Roon Ready(Roon独自の高音質音楽再生プロトコル)」、「TIDAL/Spotify Connect(ストリーミングサービスに合わせた音楽再生プロトコル)」、「Apple Airplay(Apple社の音楽再生プロトコル)」、「HQ Player NAA(HQ Player専用の音楽再生プロトコル)」に合わせてLinuxのプログラムを切り換え、OSレベルでそれぞれに特化した高音質な動作を行えるように作られているところです。またLAN信号を光に変換し、ジッターやノイズを低減して音質を向上させるための「専用LAN光変換アダプター」まで付属し、これでもか!というほど音質への備えは万全です。 今回の音質チェックではこの「アダプター(Opt-Box)のある・なし」をチェックしましたが、大きな効果が確認できました。 電源にも「ifiの高音質電源」が付属し、短いですが必要なケーブルも添付されていますから、購入後すぐに音を出すことができると思います。ケーブルは、それから順次グレードアップするとさらに良い音が聞けると思います。 デジタル出力は、USB、I2S、光/同軸、AES/EBUと種類が豊富で、さらにそれぞれの出力は単独(選択しない出力はOFFになります)で動作させられます。アナログ出力は、RCAとジャック型のバランス出力が各1系統備わります。 使い勝手も良くできています。フロントのツマミだけですべての設定変更が可能ですし、小さいですが縦置き横置きに対応して自動的に切り替わるフロントの表示パネルには、楽曲の情報だけではなく、ジャケットまで表示されます。 これで18万円(税別)という価格は、iFiだからこそ成し遂げられた、驚異的なバーゲン価格だと思います。 今回は、このストリーマーと組み合わせて使える、高性能DAC内蔵ヘッドホンアンプ「iFi Audio NEO iDSD」、R2R方式DACを搭載する小形DAC「ELEVEN XI AUDIO K-DAC」、さらにUSB入力を備えディスクリートDACを搭載する「AIRBOW SA12 OSE Master」を繋いで音質をチェックしました。 iFi Neo iDSD Neo iDSDは、バランス「PureWave」回路を搭載する「DSD512/PCM768対応」のUSB-DACです。水平にも垂直にも設置することができ、フロントパネルのOLEDディスプレイは、それに応じて自動的に切り替わります。操作も直感的でわかりやすく、フロントパネルのロータリー・ノブひとつで機能をコントロールできます。 USB、同軸/光デジタル入力が各1系統備わりMQAフルデコードに対応します。ハイレゾ対応Bluetooth入力も備わります。 出力は、RCA/XLRを各1系統備えるだけではなく、バランス出力対応の高音質ヘッドホンアンプ(出力)が搭載されます。 今回は、Neo Streamと「USB接続」して音を出しました。 ifi Audio iDSD メーカー希望小売価格 125,000円(税別)
ELEVEN XI AUDIO K-DAC 最近にわかにクローズアップされている「R-2R」方式は、最近高音質DACのトレンドとなりつつある「ディスクリート型DAC」の1つの種類です。 CDが開発された当初のDACはすべて「抵抗ラダー型=マルチビット」でした。この方式はIC内部の抵抗を「電子スイッチ」で素早く切り換え、入力されたPCM信号に対応する電流を出力します。いわば、PCM信号に特化した「電子制御アッテネーター」ですが、抵抗のばらつきにより出力が歪むという欠点がありました。 それを解消するために生まれたのが、1つの素子を高速で動作させることにより歪みを解消した、「ワンビットDAC」です。ワンビットDACはその後、いくつかのワンビットDACを組み合わせでつかう「ΔΣ型DAC」へと進化しました。現在ほとんどのDACがこの「ΔΣ型」になっています。 しかし、CDでは16bitにすぎなかった量子化が、24bit、32bitと拡大するに伴って、従来と同じ方式のDACでは「細かい音の分解能力が不足する」という問題が発生するようになりました。なぜならば、16bitが24bitになると一番小さな信号は「16bit時の256分の1」とさらに小さくなり、32bitに至るとさらにその「256分の1=65536分の1」になってしまうため、その小さな信号を「正確に増幅できなくなった」からです。それを解決するためには、「1bit」の出力を大きくしなければなりません。DACをディスクリート化すれば、取り出せる電流値が大きくなるため「それが実現する」のです。 marantzやEsoteric/Grandiosoが開発したディスクリートDACは「ΔΣ型」です。R-2Rはこの抵抗ラダー型DACをディスクリート化けしたものです。ICが内蔵していた抵抗を外部に出して大型化し、それを制御用のICで切り換えるため、高音質化の決め手となる「より大きな出力(電流)」を取り出せます。下図は、R-2R DACのイメージで、K-DACに搭載されているものとは異なりますが、大型の抵抗が使われていることがわかります。 さらにR-2R型DACでは、抵抗の「誤差」により発生する歪みを入力する信号を、あらかじめDSP処理により「抵抗のばらつきに合わせて調整(抵抗のばらつきを補正)」することで、不可避であった抵抗ラダー型の「歪みを解消する」ことにも成功しています。つまり「ディスクリート化されたマルチビットDAC」が、R-2Rなのです。 現在再生される音楽信号は、そのほとんどがPCMベースで制作されており、マルチビットのR-2R方式DACは、PCMを原理的にありのまま再生できるという特徴を持ちます。K-DACでは、最新のシグナルプロセッシングと最新産業用精密抵抗組み合わせることで、R-2R方式の欠点である歪みを克服しています。入力されたデジタル信号は、67bit精度の64倍アップサンプリング処理を経て、216個の0.0012%超高精度抵抗による27bit精度のR-2R部を通って出力されます。アナログ出力は、RCAとXLR各1系統です。 K-DACは、I2Sをはじめとして多種多彩なデジタル入力を備え、現代のハイレゾデジタル再生に対応します。 USB(384kHz/24bit,
DSD256) 本体は、スイッチング電源を採用することで省スペース化、廉価化を実現しています。デジタルフィルター切替、デジタルボリューム機能を備え、バーンインモードを搭載します。リモコンが付属し、DC12Vの外部電源入力に対応します。 ELEVEN XI Audio K-DAC メーカー希望小売価格 220,000円(税別)(現金で購入)・(カードで購入) AIRBOW SA12 OSE Master ΔΣ型ディスクリートDACを搭載するmarantz SA12 OSEをベースに、約100個のパーツを高音質部品に換装することで、上級モデルSA10を超えるほどの滑らかさと、圧倒的に豊かな表現力を実現したAIRBOWのカスタムモデル。 今回は、Neo StreamとUSB接続することで、iDSD、K-DACと音質を比較しました。 AIRBOW SA12 OSE Master メーカー希望小売価格 450,000円(税別)
聞き比べの概要 試聴は、プリメインアンプAIRBOW PM12 OSE MasterとスピーカーFocal 40th(CLT-5を追加)を組み合わせて行いました。 試聴したのは、「せせらぎ(44.1kHz/16bit)」、「My Favorite Things(96kHz/24bit)」、「夏の終わりのハーモニー(44.1kHz/16bit)」、「メイクアップ・シャドウ(44.1kHz/16bit)」の4曲です。 ※YouTubeにアップロードした動画の音声は、それぞれのDAC(SACD)の出力を直接録音した「電気録音」です。 1.「せせらぎ」で聞き比べ
2.「My Favorite Things」で聞き比べ 3.「夏の終わりのハーモニー」で聞き比べ 4.「Make-up Shadow」で聞き比べ AIRBOW PM12 OSE Master 販売価格 450,000円(税別)(詳細はこちらから) ARIBOW
CLT-5 メーカー希望小売価格 175,000円(ペア/税別)(詳細はこちらから)
Focal
Spectral 40th メーカー希望小売価格 960,000円(ペア/税別)(詳細はこちらから) Neo Streamに接続したPCは、廉価なCHUWIにAIRBOWの電源を組み合わせたシステムです。 CHUWI HeroBox J4125 amazonで購入できる2万円強の小形ファンレスPCです。CPUに4コアのCeleron J4125が使われ、オーディオ専用PCとして使うには十分な速度を持っています(4コアのi5などのファンレスモデルもアマゾンなら、8万円前後で購入できます)。 OSはWindows11にアップデートし、Roon CoreとJRiver Media Center 29をインストール。今回はUSB3.0に接続した2TBの外付けSSDに記録した音楽データーを再生しました。
AIRBOW IDC-RMP12 販売価格 45,000円(税別) →→ 付属のLAN 有線→光変換アダプター(Opt-Box)を使わずにアナログ出力を試聴。 細かな部分までは完全に再現しきれていないが、とても自然な音色と立体感が実現する。目を閉じれば、生の「せせらぎ」を聞いて位いるようにリラックスした気分になれる。 音のエッジ(輪郭)がやや甘くなるが、演奏の躍動感、ギターの色彩感(音色)の変化は豊かに再現され、演奏を楽しく聞ける。 イントロのピアノは、音色の再現性が秀逸。ボーカルも玉置浩二の息遣いが伝わるように感じるほど、繊細な変化も良く再現される。この歌に込められた「哀しさ」が心に伝わってくる。演奏をこのまま聴いていたいと思わせる魅力的な音。 再生周波数帯域が広く、低音から高音までよく伸びる。井上陽水の声は、ほんの少しくぐもって感じられるが、伴奏とボーカルはちゃんと分離する。演奏が大きく躍動し、聞いていてとても楽しい。 Neo Stream(Opt-Boxなし)を聞いてみて ハイエンドオーディオマニアが求める「HifI」ではないが、演奏を楽しく聞かせる「キーポイント」はきちんと抑えられている。音質の悪いソースやYouTubeで流行するようなJ-POPなどの楽曲でも楽しく聞かせてくれる。高級な機器との接続では、解像度など物理的な音質がやや物足りなく感じられるだろうけれど、リビングで音楽を楽しませてくれるために十分以上の音質が実現している。 →→ 付属のLAN 有線→光変換アダプター(Opt-Box)を使ってアナログ出力を試聴。
音をマスクしていた「もやもや」が消えて、解像度がぐんと向上する。水音・鳥の声の輪郭がキリリと引き締まり、通常映像がハイビジョンになったような変化が感じられる。「せせらぎ」にグッと近づいた感覚。 甘かったギターの輪郭がシャープになる。ピンボケだった映像のフォーカスを合わせたような変化。しかし、ギターの音の密度感はまた少し物足りない。 ぼやけていた楽音が引き締まり、ボーカルとの距離がぐんと縮まる。低音も低いところからしっかりと再現されるようになる。アダプターなしでは「音楽的」だった音が少しHiFi方向に振れてきた。 陽水のボーカルの曇りが取れ、音像が伴奏から一歩前に抜け出してくる。ボーカルの存在感が大きくなり、逆に伴奏の存在感はやや薄くなる。Opt-Boxを使わないときの「アナログ的にやや混濁した音」もそれなりに魅力的だったのだと認識させられる。 Neo Stream(Opt-Boxあり)を聞いてみて Opt-Boxの効果は非常に大きい。光LAN入力が装備されるDACがあるのなら、これを単体で使いたい。接続もLANケーブルを本体から抜いてOpt-Boxに挿し、Opt-BoxとNEO Stream本体を付属の光ケーブルで接続するだけでPCの再起動も必要なく、接続はとても簡単に完了する。こんな効果的なアクセサリーが付属して、18万円!とは驚かされる。 →→ → Neo StreamとiDSDを「USB接続」して、iDSDのRCAアナログ出力を試聴。 普段聞いているHiFIの音になる。水の透明感、鳥の声の細やかさ、鳴き声のバリエーションが大きく改善される。空気が透き通り、聞いていると清々しい気分になる。 ギターの密度が向上し、弦を弾く様子がはっきりと伝わるようになる。ステージがぐっと近くなり、プレーヤーとリスナーが直接繋がる。音色がデリケートに変化するので、演奏の速度変化の伝わり方までガラリと変わってしまう。ギタリストが全身を使ってギターを弾いているようなイメージに変化した。 イントロのピアノの「唸り(ビート)」が再現される。ボーカルはもちろん、伴奏の「説得力」もぐんと向上し、ピアノやギターだけを聞いていても演奏の雰囲気が伝わるようになる。ボーカルのディティールが一気に細かくなり、演奏の雰囲気まで変わってくる。好きなのに別れなければならないという「哀しさ」が心にひしひしと伝わってくる。 イントロのベルの鋭さが全く違ってきた、ベースラインの密度感、存在感がぐっと大きくなり、演奏がとてもリズミカルに聞こえるようになる。この曲でもボーカルよりも伴奏の存在感が大きくなる。ボーカルと伴奏の対比は、NEO Stream単独での再生とかなり違う。いろいろな音が平等に聞こえるので、演奏そのものの複雑さと深みが増す。 Neo iDSDを聞いてみて NEO Stream単独でも演奏は十分に楽しめたが、NEO iDSDを追加することで、音を聞く楽しみ、オーディオ的な楽しみがさらに大きく広がった。私たちが知る「HiFi」と呼べるのは、Neo iDSDを追加した時の音だ。音の細やかさと密度感、存在感が全く変わってくる。 →→ → Neo StreamとK-DACを「USB接続」して、K-DACのRCAアナログ出力を聞いてみた。 iDSDとK-DACの音調が全く変わらないことに驚かされる。水と鳥の声の位置関係、同じ「せせらぎ」を聞いているという印象はそのままに、収録に使う「マイク」をより高性能な物に変えたような変化がある。この音を聴いてしまうと、残念ながらiDSDには戻れない。 音源がハイレゾのためか、この曲は印象が大きく変わらない。けれどギターの高級感、演奏のしっとりした感じがかなり変化してきて、より高度で高級な演奏を聞いているイメージに変化する。つまり、演奏が上手くなったように聞こえる。ホールトーンも今まで聞こえていたよりも、ずっと細かな部分まで再現され、音場が体を取り囲むように広がるようになった。 この曲でも、演奏が「大人」になる。音の荒れが抑えられ、全体にしっとりとしたムードが醸し出される。「哀しさ」を切なく叫んで訴えるのではなく、しんみりと心の奥深くに沈み込むような表現に変わる。
井上陽水の声は「生」で聞いたことがあるが、K-DACの音は一番本物に近いイメージだ。 K-DACをUSB接続で聞いてみて 今回は、K-DACの電源ケーブルにAIRBOW KDK-OFCを使ったが、それをAET TSD-HSなどに一層アップグレードすると、音のエネルギーが増し、K-DACの魅力がもっと発揮されるように思える。R-2Rというシンプルな方式らしい、ストレートでまっすぐな音が出る。クセのない音なので、さまざまなアクサリーで音を変えてゆくのも楽しそうだ。 →→ → Neo StreamとK-DACを「I2S接続」して、K-DACのRCAアナログ出力を聞いてみた。 接続をUSBからI2Sに変えただけで、信号はアップサンプリングしていないにも関わらず、通常信号をハイレゾに変えたように音が細かくなる。明瞭度・透明感共に大きく向上し、全く違う世界が広がる。これは、I2Sで使うべきだ。 ギターの音が「軽く」なる。密度が低下するのではなく、演奏がより軽快になる方向の変化で、好ましい方向への変化、向上が感じられる。ギターの弦を弾いた(リリースした)瞬間の変化まできちんと再現される。この音源は、ハイレゾだが、その良さが十分に発揮される。
演奏の深み、意味合いがグンと深くなる。玉置浩二がまるで耳元で歌ってくれているようだ。 接続をI2Sに変えることで、不足していた「パワー感」が補われ、演奏が大きく躍動する。思わず体が動き出しそうになる程、楽しい演奏になる。陽水は、やや抑えた感じで歌っているが、その「走りすぎない感じ」が良い。今まで聞いてきた中で一番楽しく、かつ正確に再生されている。 K-DACをi2S接続で聞いてみて K-DACの印象は良い。HiFi的にも音楽的にも良くまとめられてる。USB接続だと、エネルギー感や密度感に少し物足りなさを感じることがあるが、接続をI2Sに変えることでそれが解消し、最もバランスの取れた良い音になる。その良さはハイレゾでなく、CDのフォーマット「44.1kHz/16bit」でも十分発揮されるが、できればNEO Streamと組み合わせてI2Sで使いたいDACだ。 →→ → Neo StreamとAIRBOW SA12 OSE Masterを「USB接続」して、RCAアナログ出力を聞いてみた。 音の細やかさと明瞭度が向上する。せせらぎの有機的なイメージ、生命感も強くなる。K-DACの細やかさを2Kだとすれば、それが4Kないし8Kに変わったくらいの変化がある。
ギターの音が強くパワフルになる。全体的な音のイメージも「より生々しい方向」へと変化する。 ピアノの品格が向上し、響きも美しい。ギターの音もかなり違ってきた。けれど一番大きな変化は、ボーカルが伴奏から抜け出て一歩前に出たことだろう。演奏を聴く(音楽を味わう)のに好ましいと感じた「NEO Stream アナログ出力」のバランスはそのままに、音質が大きく向上する。演奏をじっくりと聞いてみたくなる音。これこそがAIRBOWの音だと納得できる音で鳴った。 事前に「1kHzサインウェーブ」で正確に合わせているにもかかわらず、音量がかなり大きくなったように聞こえるから不思議だ。低音が力強く、演奏がより有機的に大きく躍動する。井上陽水の声に「人間らしい肌の厚み」のような粘りと独特なバリトン的張り合いが出てくる。 AIRBOW SA12 OSE MasterをNeo Streamに接続して聞いてみて。 AIRBOW SA12OSE Masterは、さらに高価な製品に負けない音質を発揮するように入念なカスタマイズが施されている。作った私が言うもおかしいがその音は素晴らしく良い。唯一、欠点があるとすれば「ネットワーク入力」を持たないことだが、NEO Streamを追加することで、SA12 OSE Masterが「LAN」で繋げる「ネットワークプレーヤー」として使えるようになる。そのメリットは非常に大きい。 さらにネットワーク入力を備えるプレーヤーでその発生するノイズが問題となりがちな「ネットワーク入力基板」を、Neo Stream を使えば「外付け」にできることで、USB-DACとしてのSA12 OSE Masterの音質が最大限に引き出されるメリットも見逃せないし、そもそも「ネットワーク入力アダプター」としてのNeo Streamの音質も素晴らしいから、これからはネットワークは「内蔵」ではなく、「外部ストリーマー」を使べきだと確信する。 圧倒的な高音質と使いやすさと高音質をこの価格で実現させた、NEO- Streamの意義はとても大きいと思われる。 2022年11月 逸品館代表 清原 裕介 |
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