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HD-DAC1oppo Sonica DACHD-DAC1 Special 、UD-503 Special 音質比較テストoppoからESSの最新・フラッグシップDACチップ「ES9038PRO」を搭載しながら、実売10万円という意欲的なプライスが設定されたネットワーク/USB-DAC「Sonica DAC」が発売されました。 ※このページを作成する前に行った「Sonus Faber Venere S(Signature)の音質テスト」で、Sonica DACを高く評価しなかったと言うことが「oppo製品を誠意を持って販売する」という契約条項に違反したと言うことで、oppo Japanから一方的に契約解除され、逸品館ではoppo製品の販売を行うことができなくなりました。逸品館としては「お客様に誠意のある情報をご提供すること」を「メーカーへの忠誠心」よりも大切にしています。「逸品館が信頼されるセレクトショップ」であるために、このような契約解除が発生しても、全く問題ではありませんのでご安心ください。また、すでに販売したoppo製品のアフターサービスは、逸品館でお引き受けいたしますのでご安心ください。お客様には、ご迷惑おかけして申し訳ありません。 Sonica DACは、marantzやTEACのような量産規模ではないメーカーの製品としては、機能の割に価格が安く、仕上げも伴っていますから、さらに商品力を上げる余地はまだあると思います。戦後の退復興を遂げた後、日本の家電メーカーが後出のアジア各国のメーカーに苦戦を強いられたのは、経営陣が「苦言」を受け入れなかったからだとおもいます。苦言は、痛いところを突いてくるからこそ煙たいのであり、そこを直せば企業や製品はより良くなります。その余地を持たないのは、残念なことだと思います。 oppo Sonica DACは、中国製品らしく価格がとても安いのが魅力です。作りも悪くなく、多機能です。これで音質が伴っていれば、鬼に金棒です。そこで、すでに発売されているmarantz HD-DAC1(使われているのは、シーラスロジックの CS4398)や、そのカスタムモデルAIRBOW HD-DAC1 Special、また旭化成のAD4490を搭載する TEAC UD-503のカスタムモデル、AIRBOW UD-503 Speciaをoppo Sonica DACと比較してみることにしました。 marantz HD-DAC1 メーカー希望小売価格 108,000円(ペア・税別)
AIRBOW HD-DAC1 Special 180,000円(ペア・税込) AIRBOW UD-503 Special 160,000円(ペア・税込)
oppo Sonica Dac オープン価格(実売10万円程度) 試聴環境 今回の試聴は、AIRBOW ミュージックPC「MSS-i5 MsHS6.7」に収録した音源をUSB接続で、それぞれのDACに入力し、音質を比較しました。
この音質テストは「YouTube」でご覧いただけますが、その音声はそれぞれのDACから出力されたアナログ信号を「96KHz/24bit」でA/D変換し、映像編集ソフトで48KHzの信号に変換していますので、ご自宅での音質比較に十分な音質が実現していると思います。 A/D変換に使用した「USBインターフェイス」は、TASCAMのUH7000を特別に改造したモデルですが、このモデルは、A/D変換、D/A変換共に音質が驚くほど優れていたので、AIRBOW UH-7000 Specialとして製品化する予定です。
発売時期・価格は未定ですが、10万円は超えません。ノーマルモデルは、4万円強で購入できます。 比較試聴したソフト
今回の試聴評価の文章は、他のページと違って「oppo Sonica DAC」を基準として、他のDACに切り替えた時にどのように印象が変わったかを掲載しています。実際の音質は、店頭などで比較してご確認ください。 ※逸品館では、oppo製品の取り扱いを行っていないので、Sonica DACは展示していません。ご理解のほどお願い申し上げます。 せせらぎ音質比較の動画 DACをmarantz HD-DAC1に切り替えた瞬間に、音質がパッと明るくなり開放的な音になります。 鳥の鳴き声が自然な感じになって、「楽しくさえずっている」ように聞こえるようになります。 水と鳥の「間」に「空気(空間)」があることがわかります。 開放的で立体的、臨場感のある楽しい音質に変わりました。 基本的な音調は、marantz HD-DAC1と同じですが、せせらぎをながれる「水の量」がぐっと増えて、水流の勢いが強くなりました。 鳥のさえずりのバリエーションが増えて、表情の変化がより細かく聞き取れます。 せせらぎの響きが「リスナーの体」を取り巻くように広がって、サラウンドのような音の広がりが実現しました。 響きの量がやや少なくなりました。空気の温度感(季節感)が、少し「寒い」方向へと変化します。 HD-DAC1(Special)が、初夏のせせらぎを感じさせるのに対し、UD-503 Specialは初春のせせらぎのようです。 HD-DAC1(Special)のような、響きの多い複雑なアナログ回路を持たないので、癖がほとんど感じられない、モニター的な音調ですが、Sonica DACよりも音が細かく、また音の広がりにも優れ、不自然な感じはありません。 バイオリン音質比較の動画 Sonica DACで聞くこの演奏は「空間に浮いているバイオリンから音が出てくるよう」に感じられましたが、marantz HD-DAC1で同じ演奏を聞くと、「奏者がバイオリンを奏でている様子」が伝わってきます。 この曲では複数の音を同時にならす「重奏」が多く用いられています。 バイオリンはとても繊細で、弓(BOW)が弦に触れる圧力や角度、速度で音色が大きく変化します。2本の弦を一本の弓で同時にならすときには、とても繊細で慎重なコントロールが求められますが、HD-DAC1では「その繊細さ」がきちんと伝わります。 バイオリンの音はより粘り強く、きめ細やかで、抑揚が大きくなりました。こういう音が出てこそ、家電品を超えたオーディオ機器としての価値が生まれるのだと思います。 やはり基本的な音は、marantz HD-DAC1のまま変わりません。ベースモデルの音調を「尊敬する」こと。そしてそれをむやみに損なわないこと。それは、カスタムモデルの音作りとして、AIRBOWがとても大切にしていることであると同時に、marantzがAIRBOWの存在を否定しない理由でもあります。 けれども、音はより細かくなり、奏者とバイオリンだけではなく、演奏されている「ホールの空気感」まで伝わってくるような「音場の濃さ(密度の高さ)」が感じられるようになります。 音の変化をデジタルカメラの画素数に例えるなら、400万画素が1000万画素、あるいは2000万画素(2K)が4000万画素(4K)になったような感覚です。 marantz HD-DAC1、AIRBOW HD-DAC1 Specialは、リザ・フェルシュトマンの演奏を「より積極的に聞かせる」方向の音作りが感じられました。奏者と一体になって行く感覚で演奏を楽しめます。 UD-503 Specialは、そうではなく「客観的に演奏を観察しているイメージ」でこの曲を鳴らします。 明らかな傾向の違いがありますが、どちらも良い音であることには変わりがないと思います。 JAZZボーカル音質比較の動画 Sonica DACよりもギターの音やボーカルの抑揚が大きく、ギターのハーモニクスのところの音の「透明感」や「美しさ」が俄然際立ってきます。 演奏のライブ感や楽しさががらりと変わりました。 ギターの音がさらに上質なものに変化し、ギターやボーカルの消え入るまで(聞き取れなくなるまで)の時間が長くなるので、添付がゆっくりと感じられるようになります。また、小節の間の「休符」がきちんと聞き取れるようになります。 ギタリストとボーカリストの「息の合った感じ」も完璧です。 多の曲で聞き比べたときと同じように、演奏が落ち着いた感じに変化します。 marantz HD-DAC1、AIRBOW DAC1 Specialでは、いかにも「ライブ!」という音が出ましたが、UD-503 Specialでは、それが「スタジオ」のように感じられます。 一つの演奏が「違うイメージ」に感じられるのは、原音忠実という方向からは外れます。しかし、録音された音源をミックスダウンするときに、エンジニアによって「マスタリング」が行われることで、すでにそこに「奏者+エンジニアの意図」が加算されますから、「演奏の趣旨を損なわない改変(再演奏)」は、許されると思うのです。 ただし、そこには必ず「音楽」や「演奏者」に対する「尊敬(敬愛)」の気持ちが欠かせないと思います。 心を込めて行われた演奏は、心を込めて聞くべきだと、私は考えています。 POPS音質比較の動画 音の角が立って、輪郭がハッキリし、演奏がリズミカルで明るいものへと変化します。 ボーカルが入ったところでは、伴奏からボーカルがすっと抜けて、前後方向の自然な立体感が醸し出されます。 ボーカルのソノリティーも一気に向上し、演奏が生き生きしてきました。 音の粒子がぐっときめ細かくなり、ハーモニーの複雑さがまします。 音が細かくなると同時に、空間の再現性も向上するので、音が団子にならず、ハーモニーが薄い層を重ねたミルフィーユのように聞こえます。実際の演奏では、楽器の音色や倍音構造を奏者がコントロールして、他の人の音と「ぶつからないよう」にしていますから、それが上手く再現出来ると、演奏そのものの「うまさ」が向上して感じられます。 このソフトは、逸品館のYouTubeに「レコードを聞いた音」をアップロードしていますが、AIRBOW HD-DAC1 Specialの音は、滑らかで艶があり、一番レコードの音に近いように思いました。 伴奏に使われているシンセサイザーの濁りが少なく、音が透き通っています。低音のリズムの刻みも正確に感じられます。 きっちりと一音一音正確に歌い上げている感じで、音階にぶれがありません。 UD-503 Specialの静かで深みのある音は、この曲に良くマッチしています。 シンフォニー音質比較の動画 ハーモニーの厚みが増し、ホールの響きも良く伝わってくるようになります。 金管楽器の力強さも出てきて、ノイマン/チェコフィルらしい演奏になりました。 ハーモニーの厚みと複雑さはさらに増します。低音部の量感と押し出しのエネルギー感が、さらに向上します。 モナリザで感じたのと同じように「音が完全に消えるところまで聞き取れる」ので、演奏にゆとりが出て、時間がゆっくり流れているように感じます。 marantz HD-DAC1やAIRBOW HD-DAC1 Specialに比べて、緻密ですが音が少し重い感じです。 S/Nに優れ空間の純度が高いのも特徴です。 marantz HD-DAC1やAIRBOW HD-DAC1 Specialで聞くこの演奏は「未来への期待と夢で満ちあふれたもの」に聞こえ、UD-503 Specialでは、「不安と愁いを帯びたもの」へと変化します。 この曲では、前者の明るく開放的な感じが、私の好みに合います。 (ハイレゾ) ハイレゾ音質比較の動画 サックスとベース奏者のコンビネーションが改善し、息の合った感じが伝わってきます。 奏者が楽器をどのように操作しているかが、際せ差入れる音から伝わります。 演奏が生き生きと楽しく聞こえるのは、この曲でも同じです。HD-DAC1の良いところだと思います。 音の切れ味が増し、演奏の抑揚とリズムがハッキリします。 ベースのとが太くなっています。 サックスとベースの音がきれいに分離しながら、それぞれの関係性と息の合った感じはより高密度に再現されます。 ディスク(ソフト)の録音が良くなったような感じです。 各楽器の関係やリズムのタイミングはぴたりと合っていますが、演奏のテンポが速くなったように感じられます。 楽しさよりも緊張感が前面に出てくる感じです。 ライブではあまり感じられない、こういう「客観的」な鳴り方も、オーディオの魅力の一つだと思います。 DSD音質比較の動画 ベルの余韻が長くなって、余韻が消えるところで「音が揺れている」ことが伝わります。 ベルとギターはバラバラに鳴っているのではなく、それぞれのコンビネーションが再現されるようになりました。 ボーカルは、伴奏から抜けてすっと前に出てきます。 音場感と立体感が、大きく向上しました。 ベースの音がしっかりします。ベルとギターの音がより鮮やかに感じられるようになりました。 ボーカルは丁寧に歌っているように感じられます。 やはり、全体的な印象はmarantz HD-DAC1とほとんど変わりませんが、音質がよりきめ細やかで、S/N感も向上し、演奏が上質に丁寧に聞こえるようになります。 また、HD-DAC1では聞き取りにくかった、伴奏の後ろの「ストリングスの小さな音(徐々に大きくなります)」が、よりハッキリと聞き取れたのも印象的でした。 イントロのウッドベースの音は、marantz HD-DAC1、AIRBOW HD-DAC1 Specialにくらべて、少し濁りが多いように感じられたのは意外でしたが、CDから取り込んだ音源や、ハイレゾPCM音源による聞き比べよりも、DSDではUD-503 Specialの音が「あきらかに一段高音質」に感じられます。 輪郭がクッキリして分離感に優れ、それぞれの音の抑揚もより大きく感じられます。 DSDの再生は、このモデルが一歩ぬきんでているように感じました。 総合評価 最初に書いたように、このページを作成する前に行った「Sonus Faber Venere S(Signature)の音質テスト」で、Sonica DACを高く評価しなかったと言うことが「oppo製品を誠意を持って販売する」という契約条項に違反したと言うことで、WEBページ掲載の当日に、逸品館はoppo Japanから一方的に契約解除され、oppo製品の販売を行うことができなくなりました。 そのため、今回の評価は、「いつもにも増して私が感情的」になっているため、正確性を損ねているかも知れません。 報道の姿勢で、最重要事項の「公平」という「正義」が、メディアに利益をもたらす企業や団体によって、彼らに利益を誘導するように「事実が曲げられ」ています。このような問題は現代のメディアすべてに共通することですが、オーディオ業界では昔からそれがひどく、悪いことにオーディオが下火になり、メディアが売り上げの確保に血眼になり始めてから、余計にひどくなっているのです。 「良いパーツを使っているから音が良い」あるいは「良いパーツを使っているのに価格が安い」というのは、家電業界では使い古された「広告文句」で、オーディオなら「300B」という真空管を使うアンプは、今でも珍重されますが、それは「Western 300B」を使った一部のアンプの音が良かったからで、形状も音質も異なる「中国製などの300B」を搭載するアンプの音質が「同じように良い」というわけではありません。 けれど「300B」を搭載するアンプは、いまも「高価格を設定する理由付け」、あるいは「高音質を保証する理由付け」として、あたかも「正当」なように用いられています。それはすべて利益追求のためで、技術的な根拠は皆無です。 近年、お客様は店頭に出向かず、インターネットの情報で商品を選ぶ傾向が強くなっています。とくに「若い人」ほど、その傾向が強くなっています。最近、DeNAが運営するキュレーションサイト(まとめサイト)上の情報の正当性と著作権の侵害が、があまりにもずさんだったために、DeNAは運営する10サイトを公開停止しました。 オーディオメディアや評論家の評価が、「金次第」なのは仕方のないことです。 また、メーカー側が「気に入らない情報」を流したくないのもわかります。 けれど、オーディオ製品は「家電品」とは違います。それは、より良い音楽との出会い、より良い音(より深く音楽が伝わる音、演奏者の気持ちを身近に感じられる音)との出会いが、私たちとお客様の人生を、より意味深いものに変えてくれるからです。 だからこそ、オーディオ機器の音質に対する評価は、とても「重要」だと思うのです。 インターネットにある「情報」は、あまりにも多すぎて、自分に合った情報、あるいは正しい情報を見分けるのは、干し草の山の中から針を探すようなものになっています。もちろん、逸品館がインターネットにアップロードする情報が「100%正しい」とは、言いませんし、私も人間ですから間違うことも多く、感情に左右されます。もちろん、小さくても企業ですから、掲載する記事の内容が利益にも左右されることもないとは言いません。それでも、可能な限り「お客様に対して誠実」であること。それが、小売業を長く続ける秘訣であり、何よりも自分と社員の人生を有意義なものにできる方法だと思うのです。 私が掲載している「評価」は、あくまでも私の個人的な感想です。だから、お客様が同じように感じられることも、あるいは正反対に感じられる事もあるでしょう。けれど、私が「方向性」を変えてしまえば、何の「指標」にもならなくなってしまいます。そして、今までの経験では、「あまり高く評価しないモデル」があったとしても、ほとんどの場合「売り上げ」には、影響がなく、逆に情報がネット上に出たことで、そのモデルもその後よく売れるというケースが多いのです。だから、あまり神経質にならず評価を書かせてもらっています。 ※ただし、特定モデルの悪口が過ぎて、その機種をお使いのお客様の気分を損ねたことがあるので、その点は常に反省し、お詫びの気持ちでいっぱいです(でも、またやらかすかも知れません)。 今回、残念ながらoppo Japanとは縁が切れましたが、私が自由に評価をしながら、良好なおつきあいを続けているメーカーや輸入代理店の方は多く、むしろ彼らは製品発売前にプロトタイプを逸品館に持参し、ここでの評価を参考にしています(逸品館の情報が早いのは、メーカーと良好な協力関係があるからです)。 例えば「Harbeth」を輸入している「M-plus Concept」とは、とても仲良くしています。 代表の「笹本」さんは、私がどのように評価を下そうとも、それは「実際に聞いて書いていること」だから、それでかまわない。聞かずに適当なことを書かれるよりはよっぽどよいし、製品が真摯に評価されること自体がありがたい。と仰います。 (余談ですが、Harbeth Super HL5 PlusAは、良かったです) オーディオは学問ではなく、あくまでも趣味ですから、楽しいのが一番だと思います! よりみなさまに会った「音選び」の参考になるような情報を、今後も発信して行きたいと思います。 2017年3月 逸品館代表 清原裕介 |
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