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USB DAC Intenso | Network Player NA8005 Studio | HTPC Player Windows 8.1 |
「PCオーディオ」の世界では、オーディオ機器よりもスペックがはっきり示されるためか、「好き嫌い/好み」ではなく「善し悪し/絶対性能」が話題に上ることが多いようです。今回は2機種のUSB-DACを使い、OSや搭載するプレーヤーソフトの音質の違いだけではなく、同一の音源ファイル(データー)を複数の接続方法で再生し、その音質の違いを確認しました。
テストに使ったNorthStar Design Intensoは、小型高品質なUSB DACの老舗NorthStar Designからすでに発売されている上級モデル Implusoの技術を生かしながら、16.5万円(税別)とNorthStarとしては低価格に仕上げられています。もちろん、低価格でもNorthStar Designの堅牢で高品質なボディーと高音質、最大384kHz/32bitまでのUSB入力、DSDネイティブ再生に対応しています。
今回はこのIntensoに完成したばかりのAIRBOW NA8005 Studioを加えた、2機種のUSB-DACをWindows 7 Professionalがインストールされた通常のノートPC(CPU i5)と独自技術により高音質化されたWindows8.1を搭載するAudio専用PC、iCAT Ink. HTPCを使って「USBメモリーに収録した楽曲」をUSB接続で比較しました。同時に多くのDSD対応USB-DACが対応する「Foover」と、iCAT Ink. HTPCが搭載する高音質プレーヤーソフト「HQ Player」の音質比較も行いました。
また、NA8005 Studioを使って「USBメモリー内のデータ−」をPC-USB経由で再生する場合と本体のUSBメモリースロットから直接再生する場合、さらにPC-LAN(ネットワーク)経由で再生する場合の音質を比較しています。
試聴に使った機材
スピーカー | プリメインアンプ | PC | ||
Windows7 Professional / i5 2GB |
音質テストの概要
USBオーディオの老舗 North Star Designから、同軸×2/光×3/USB×1入力を備える新型DAC「Intenso」が発売されました。
「Intenso」は上級モデル「Impulso」が搭載する32bit精度を持つESSのDACチップ"ES9016"を搭載、さらにESS社が特許を持つ二つのジッター低減機能が採用され、ジッタフリーな高音質が実現するとされています。また、PCからのノイズ流入を強力にシャットアウトする独自の回路が搭載されるなどNorthStarらしい音質にこだわったモデルです。USB入力は最新のドライバーがあてがわれ、DSD 2.8/5.6MHz(再生ソフトはFoover)、PCM 384kHz/32bitに対応します。
今回はこのDACを完成したばかりのAIRBOW NA8005 Studioと聞き比べました。さらにネットワーク入力に対応するNA8005 Studioの特長を生かし、同一のPCに記録された音源データーをUSB入力とネットワーク入力で入力し、双方の音質を比べました。
楽曲は、CDをWAVファイルでリップしたデーターを「USBメモリ−」に記録して使いました。
Original Sound Track / "TITANIC" から Never an Absolution
荒井由美 / "MISSLIM" から 海を見ていた午後
Hilary Hearn “Bach Concerto”
North Star Design Intenso メーカー希望小売価格 ¥170,000(税別) (この製品のご購入はこちら) |
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音質評価
一般的なPCとUSB接続しました。
+ + Intenso 付属USB ドライバー + Foovar2000(再生ソフト)
Original Sound Track / "TITANIC" から Never an Absolution
音が大きく広がり、音質は暖かく有機的で情緒的な部分も良く出ます。しかし、高品位なCDプレーヤーで聞く時に比べ、中高域に僅かに霞がかかっています。また、この僅かな靄が原因で高音の角が僅かに丸く、低音も柔らかくなっています。
聴き疲れする音嫌な音はまったく出ませんが、音質には少し物足りなさが感じられます。
荒井由美 / "MISSLIM" から 海を見ていた午後
荒井由美さんの声はスピーカーより一歩前に出て、切ない情緒が良く出ます。バックで鳴るベルの音や漂うようなシンセサイザーの音もきちんと再現されます。音楽を聞くぶんには問題にならないのですが、やはり音場には少し靄(ベール)がかかっている感じがあります。
Intensoはどちらかと言えばクールに感じられた、これまでのNorth Star DesignのDACに比べて音が随分太く暖かくなっている印象です。再生周波数レンジが広く中低域に厚みがあり、高級コンポとして音楽を普通に楽しめる音質に仕上がっています。
色彩感も豊かで「美味しい音」で海を見ていた午後が鳴りました。
Hilary Hearn “Bach Concerto”
バイオリンの低弦の音(低音)がとても良く出ます。中音にも厚みがあって、弦楽器のボディーがきちんと再現されます。ただし、倍音成分の再現性が重要となる、バイオリン、チェロ、コントラバスの分離がやや甘く、この部分に高域をマスキングするPCのノイズの影響が感じられます。
Intensoに感じる高域のマスキング感は、初期のCD(デジタル)によく見られたものです。初期のCDでは作動周波数の低いDACに起因するノイズ、IntensoのそれはPCに起因する高周波ノイズが原因でしょう。可聴帯域外の高周波が高音に被ると、高音の伸びやかさと解像度感透明感が損なわれるからです。あるいは高域をカットするためのフィルターが、高周波ノイズにより何らかの悪影響を受けているのかもしれません。
高域がマスキングされスモーキーな音になるので、ややデットなホールで演奏を聴いている感じがしました。
PCをiCAT Ink.のWindowsモデル HTPCに変えました (CPUは同等、メモリーは2GB→4GB)
+ + Intenso 付属USB ドライバー + Foovar2000(再生ソフト)
Original Sound Track / "TITANIC" から Never an Absolution
気になっていた高域の曇りがかなり緩和されて空気が澄み、空間の見通しが良くなりました。
高域の角が鋭くなって切れ味が増し、低域に力感と押し出し感が出ます。
まだ、CDで聞く音とはイコールではありませんが、その音質はかなりCDに近づきました。PCに起因するバックグラウンドノイズが減少したことが、曲間に「静寂感」が醸し出されることでわかります。
荒井由美 / "MISSLIM" から 海を見ていた午後
HP EliteBookではマスクをして歌っていたようでしたが、iCAT Ink. HTPCではそれがかなり改善します。空間の見通しが改善し、伴奏とボーカルに奥行きが出ました。荒井由美さんの声は、子音が少しシャープになって抑揚が大きく感じられます。
まだ高級CDプレーヤーほどの圧倒的な透明感は感じられませんが、一つ一つの音がクッキリして、臨場感が高まりました。
Hilary Hearn “Bach Concerto”
弦楽器高音の切れ味が増し、音が前後に立体的に広がるようになりました。ヒラリー・ハーンが奏でるコンサートマスターの音も張りが出て、曲にメリハリが生まれます。全体的な印象は生演奏にかなり近くなったのですが、バイオリン、チェロ、コントラバスの分離がまだ甘いのと、弦楽器のパートが渾然一体となって分離しないのが不満です。音はかなり出てきているのですが演奏の調和が不完全で、そのためな雑で下手な演奏に聞こえます。
交響曲のような精密さが要求される演奏をソースにして比較すると、PCの「音の聞かせ方」がまだまだCDプレーヤーに届いていないことが感じられます。
再生ソフトをfoovar から HQ Playerに変えました
+ + Intenso 付属USB ドライバー + HQ Player(再生ソフト)
Original Sound Track / "TITANIC" から Never an Absolution
プレーヤーソフトを変えると、音質が大きく変わります。その差は、通常のCDソフトをハイクォリティーディスク(SHMやBlu Spec、あるいはXRCDなど)に交換したように感じるほどです。空間の曇りが解消し、音場の見通しが圧倒的に良くなります。それぞれの音の細かさや明瞭度が増加しただけではなく、音に艶が出たのには驚きました。
HQ Playerを使うと、PC+USB-DACの音とCDプレーヤーやSACDプレーヤーでそれを聞く時とほとんど差が感じられなくなります。再生ソフトを変えずに、PCを通常モデルからiCAT Ink. HTPCへ変えたときよりも、再生ソフトをfoovarからHQ Playerに変えたときの方が音の差は大きく感じられますが、これはiCAT Ink.のHTPCが標準でHQ Playerを搭載し、OSをHQ Playerに合わせてカスタマイズすることでその音質がより引き出されるようにチューニングされている影響も大きいと思います。この音を聞くと、通常のPC+foovarにはもう戻れません。
※iCAT Ink.がOEM生産する"AIRBOW MSP-i5/MsHD"は、さらに高音質のReal Time LinaxとHQ Playerを標準搭載するため、さらに高音質です。
荒井由美 / "MISSLIM" から 海を見ていた午後
透明感と音の艶が全然変わってきました。ソフトをHQ Playerに変えると、PCがチューニングされたオーディオプレーヤーの音に変貌します。
スピーカーから音が出ている違和感がなくなり、目の前の生演奏を聴いているような雰囲気です。音が細かくなると共に艶が出て、低音も自然により低く伸びます。余韻も美しく、ただのデーターが見事に音楽へと変貌しました。
Hilary Hearn “Bach Concerto”
再生ソフトをHQ Playerに変えると、前に聞いた2曲ではCDプレーヤーとほとんど遜色のないレベルの音が出ました。しかし、ヒラリー・ハーンのバッハコンチェルトは、CDと比べてまだ響きの成分が少なくホールの響きが足りない印象です。このソフトは録音に問題があり、「そのままの音」だと広がりが不足して、ヘッドホンで聞くように頭の中で音が鳴るイメージになってしまいます。今聞いている音はまさしくそう言う音です。
AIRBOWのCDプレーヤーは、再生時に響きを付け加えることでこういったソフトでも心地よく聞けるように音を作っています。響きが必要なこのソフトでは、それらの高級オーディオCDプレーヤーのような「美しい響きを生み出すことができない」PC/ネットワークプレーヤーの限界が感じられます。
良いオーディオ機器は、それ自体が楽器のように良い響きを生み出します。POPやJAZZでは問題にならないことも多いと思いますが、交響曲などの本格的なクラシックを聞くにはPC/ネットワーク・プレーヤーでは「そういう後付けの響き」が不足しているように思います。
従来から、North Star DesignのDACは小型で外観も美しく、USB-DACとしては良くできていると感じていました。しかし、同時にやや「音に機械的な印象」があり、音楽が無機的で演奏が単調に感じられる傾向も感じられました。この点でIntensoは前回テストしたImplusoと比較して、低価格にもかかわらず音質はそれよりも好ましく感じられます。
Intensoは中低音にしっかりした厚みがあり、音が暖かく有機的です。音楽の表情も、豊かに再現されます。NorthStarの高級モデルと比べて高音の明瞭度感や透明感が若干劣りますが、購入差額の予算をPC本体や高音質プレーヤーソフト、HQ Playerの購入などに充てることでトータルとしてはより良い音質で音楽を楽しめると思います。
各社から発売されるUSB-DACに合わせ、配布される専用ドライバーやお好みのWindowsソフトが使えるiCAT Ink.のHTPCは、Windows機の「使いやすさ」はそのままに、弱点とされる「音質」の改善を目的にOSをカスタマイズしているのが特長です。
再生ソフトをfoovarに固定して一般的なPCと音質を比較してもその優位性は明らかでしたが、iCAT Ink.が標準で搭載するHQ Playerを使うことにより、一般的なWindows搭載PCとはまったく比較にならない高音質が実現することが確認できました。
また、単純に音が良くなるだけではなく、音楽の表情や抑揚が俄然生々しくなるのが大きな魅力だと思いました。
AIRBOW NA8005 Studio(標準モデル) メーカー希望小売価格 ¥208,000(税別) (この製品のご購入はこちら) |
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+ + NA8005 付属USB ドライバー + HQ Player(再生ソフト)
Original Sound Track / "TITANIC" から Never an Absolution
North Star Design IntensoとAIRBOW NA8005 Studioの音質差は、プレーヤーソフトFooverとHQ Playerの音質差より小さいかも知れません。しかし、音質そのものでなく「雰囲気」の違いはプレーヤーソフトよりも大きく出ます。Intensoを蒸留水に例えるなら、NA8005 Studioの音はミネラルウォーターのように感じられます。
NA8005 Studio高音の細やかさはIntensoとあまり変わりませんが、その音はより滑らかで暖かく人間味が強く感じられます。目を閉じるとタイタニックを見ている「映画館」に自分が居るような雰囲気が醸し出されます。音ではなく場の空気というか、実在感がどこか違って感じられます。
聞き込むにつれてNA8005 Studioの音はじわじわとリアルさを増し、映画のシーンが脳裏に浮かび上がりました。
荒井由美 / "MISSLIM" から 海を見ていた午後
このソフトでも「耳に聞こえる音の違い」はそれほど強く意識することがありませんが、荒井由美さんの声は実在感を増し、また伴奏とボーカルが完全に分離してホログラムのように空間に音像が浮かび上がようになりました。日本語の発音も「より日本語らしく」、きちんとした佇まいを持って聞こえます。
一番違うと感じたのは、Intensoでは感じられなかった荒井由美さん独特の「ビブラート」がNA8005 Studioでは再現されたことです。また、歌い終わった時に荒井由美さんがその場に留まり、曲が終わるまで演奏に耳を澄ませている存在感が伝わりました。
IntensoとNA8005 Studioの違いは、「雰囲気感」濃さです。
Hilary Hearn “Bach Concerto”
Intensoに比べ高域が伸びやかです。この曲で最も重要な、バイオリン、チェロ、コントラバスの各パートの分離感とそれぞれの存在感が明確になり、交響曲らしいポリフォニックの構造がしっかりと出るようになりました。弦楽器の音には、適度な響きが加わりホール感(ホールで演奏している感じ)が出てきました。
確かにCDと比べると音の広がり感や、楽器の分離感、立体感などに違いは感じられますが、音質はかなり近づいています。
+ USBメモリーソケットから再生
NA8005 StudioのUSBメモリーソケットから同じ曲を再生してみました。
Original Sound Track / "TITANIC" から Never an Absolution
解像度、明瞭度、再生周波数レンジのどれもが、iCAT Ink. + HQ Player + USB接続(リア)には及びませんが、まとまり良く音楽を楽しめる音でタイタニックが鳴ります。Windows PC + foovar + USB接続(リア)よりは透明感が高く、また雰囲気も濃く出ます。
十分音楽を楽しめる過不足のない、良い音でTITANICが鳴りました。
荒井由美 / "MISSLIM" から 海を見ていた午後
音質感はほどほどですが、安心して音楽を聴ける柔らかさ、艶っぽさ、生々しさを感じます。機械っぽい音ではなく、人間味のある有機的な音です。この音を聞いている限り、USBメモリーという無機的な媒体から音楽が再生されているとはまったく感じられません。
過ぎ去った日々を懐かしく思い出しながら、アンニュイに一人で海を見ている。この歌が表現したいことが、音を介して自然と心に染み入ってくる。そんな音で海を見ていた午後が鳴りました。
Hilary Hearn “Bach Concerto”
弦楽器の音に色彩感と艶があります。PCを介さないことで音質はほんの少しスポイルされますが、UCBメモリーから直接再生するとAIRBOWらしいバランスの取れた美味しい音が出ます。
音のエッジの甘さや、響きがすこし膨らむ感じはありますが、音楽が明るく、楽しく、大きく躍動します。
聞いていて心が晴れ渡るような、清々しく楽しい音でバッハコンチェルトが鳴りました。
+ ネットワーク(Ethernet)接続 (HTPC搭載のJ
Reverから再生)
Original Sound Track / "TITANIC" から Never an Absolution
USBメモリー再生よりも明らかに音が良くなります。解像度、明瞭度が高く、イントロのバグパイプは凜として高音がしっかりと伸びて行きます。低音も力感・密度感が高く、重量があって力強く一層低く伸びて行きます。
iCAT Ink. + HQ Player + USB接続も良かったですが、それと比べてもノイズ感がまったく感じられないネットワーク経由の再生は、「データーのすべてが精密に音に変換」されているような音が出ます。「精緻」と言う言葉がピタリと当てはまるこの音には、CDとは違う魅力が感じられます。
ネットワーク接続を使うことでNA8005 Studioの良さが最大に発揮され、澄み切った素晴らしい音質でTITANICが鳴りました。
荒井由美 / "MISSLIM" から 海を見ていた午後
これまでの接続の中でネットワークによる接続は、S/Nが圧倒的に高く、音がきめ細かく空間が透明度に優れています。
やや甘ったるく庶民的だったユーミンの声が、少し緊張感を伴うプロっぽい声に変わります。録音に使われたマイク、機材、そういったものの質まで感じられるほどクオリティーの高い音です。
この音を聞いてしまうと、USB接続で音楽を聞こういう気がしなくなるほど、圧倒的な高音質で海を見ていた午後が鳴りました。
Hilary Hearn “Bach Concerto”
USBメモリーの再生と比べると、高音質ですが響きが少なく高域がやや硬くなくなります。音が良くなった分録音の粗が見えやすくなっています。バランス的にもややハイ上がりで弦の音が強くなります。低音は十分出ているのですが、中低音の厚みが少し薄く、そのせいでエネルギーバランスがやや高域寄りです。
iCAT Ink. + HQ Playerにも少しそのような傾向を感じるのですが、舞台袖、もしくは指揮台で演奏を聴いているイメージでバッハ・コンチェルトが鳴りました。
AIRBOW NA8005 Studio(標準モデル)試聴後感想
AIRBOWの20万円は、他メーカーなら40万円オーバーの製品の音質とイコールでなければならないと考えて音を作っています。
USB-DACとしてだけでNA8005 StudioとNorth Star Design Intensoを比較すると、NA8005 Studioの音が良いことは間違いありませんが、その音質差は他のAIRBOW製品と同価格帯の一般製品を比べたときほどは大きくないと言えます。それはNA8005 Studioが悪いのではなく、Intensoが予想以上に良かったためです。
Intensoを超えるAIRBOW NA8005 Studioの良さは、フロントUSB端子にメモリーやiPodを繋いだ時に発揮されます。PCを使わずに低価格で手軽にCDに遜色のない音質と、CDを大きく超える便利な再生が実現するのはNA8005 Studioならではの魅力です。また、ソフトを選ばす安定した音質で音楽楽しめるの長所です。
さらにNA8005 StudioをPCとネットワーク(DLNA/LAN)で接続すれば、USB接続を圧倒する高音質が実現します。また、LAN接続の場合には面倒なドライバーのインストールなしで「ハイレゾ、DSD」の再生に対応するのも魅力です(固定IPアドレスを使わないDHCPの場合、接続と認識は容易です)。
ただ、今回のテストからも明らかなように、USB-DAC/ネットワークプレーヤーの音質は、接続されるPCと再生ソフトに大きく左右されます。AIRBOW NA8005 Studioの恩師卯を発揮するためには、iCAT Ink.もしくはAIRBOWのオーディオPCを強くお薦めします。QNAPやBuffaloから発売されている非オーディオメーカーのNASの音質はそれらと比べ圧倒的に悪く、NA8005 Studioの場合では、それらを使うくらいならフロントのUSB TYPE-A端子にUSBメモリーやiPodを接続していただく方が安く、高音質に音楽をお楽しみいただけます。
iCAT Ink./AIRBOWのオーディオ専用PCとAIRBOW NA8005 Studioを組み合わせると、Linnなどに代表され一般的に高音質とされるネットワークオーディオシステムを凌駕する高音質音質と、それらを超える多機能を半分以下のコストで実現します。
ネットワークプレーヤーとCDプレーヤーを音質だけで比べるのは、本末転倒です。ネットワークプレーヤーの魅力は、CDを超える多機能と「音が簡単に変えられる(接続方法でかなり音が変わります)」ところにあると思います。さらに、音源ファイルのコンバート(CDからリップしたファイルをハイレゾやDSDにフリーソフトで変換可能)による音質の変化も楽しめます。
CDプレーヤーでは実現しない「家庭でのソフトのリマスタリング」を実現できる音響機器。CDプレーヤではできない長時間演奏や様々なプレイを楽しめる。それがネットワークプレーヤーの魅力です。そしてAIRBOW ネットワークプレーヤーの音質は、同価格の一般的なCDプレーヤーに匹敵するレベルに達しています。
2014年8月 逸品館代表 清原裕介
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