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PIONEER N-70AE 詳細 音質テスト 比較試聴 レビュー 価格 販売(PD-70AEの試聴テストはこちら)・(PD-70AE・N-70AEの音質比較テストはこちら) この製品の音決めをされたPioneer サウンドマネージャ−「平塚氏」をゲストにお招きして放送した、PD-70AEとN-70AEの詳細なお話と音質チェック、さらに同一曲によるN-70AEとPD-70AEの音質比較などを行った「Music Birdの番組録音」をYouTubeでお聞き頂けます。大変役に立つ内容なので、是非ご覧下さい。 2017年7月に発売された、PIONEERネットワークプレーヤー「N-70AE」を聞いてみました。 今回の比較試聴は、YouTube 逸品館チャンネルでもご覧いただけます。 ※YouTubeにアップロードしている「音」は、N-70AEのLINE(RCA)出力信号を直接サンプリング(DA変換)したものです。 OSとアプリ(ソフトウェア)による音質の違いを検証 ネットワークプレーヤーとは、平たく言うと「DAC」です。ご存じのように、オーディオDACの音質を引き出すには,音質に優れた「トランスポーター」が必要です。ネットワークプレーヤーの試聴では、この「トランスポーター」に該当するのが「データー送り出しPCと再生アプリ」です。 多くのユーザーは、使い慣れた「Windows PC」をお使いだと思いますが、「それはあまりにもチープ」で良好な音質を発揮することができません。「Mac」を使うと音質は、俄然向上しますが、これは「USB接続」でも「LAN接続」でも同様です。 次に重要なのが「再生アプリ」です。 「USB接続」でDAC使う場合には、無償の「VLC Media Player」や「Foober 2000」あるいは有償の「Audirvana」などがよく使われていますが、それらよりも圧倒的に音が良いのが「HQ Player」です。2017年3月まで「HQ Player」の日本語版はエミライが発売していましたが、繰り返されるバージョンアップに対応しきれなかったため、2017年3月にHQ Playerの発売を中止しています。 現在、「HQ Player」は英語版のみの販売となっていますが、「Windows」・「Mac」・「Linux」の3種類のOSに対応する製品が入手できます。購入は、まずAIRBOWに搭載すMsHDを開発している「iCAT」から、対応するOS用の「HQ Player無償評価版」をダウンロードします(この評価版は最大30分{30分で切れますが、再度立ち上げればまたすぐに使えます}、30日以内の試用が可能です)。さらに、「iCAT」のホームページから「iCAT アマゾンストア」にリンクして、「ライセンスキー」を購入して入力すれば、制約を解除し無期限で使えるようになります。 まずは「無償」の「評価版」でその音質を確認されることをおすすめします。 「LAN接続」でN-70AEを使う場合には、「サーバー」が必要になります。サーバーの種類と配信用のプログラムもトランスポーターと同じく、DACの音質を大きく左右します。今回は、「サーバーの音質テスト」は行っていませんが、Esoteric「N-01試聴会」で現在一般市販品では最も高音質な「I/O Fidata」と比較して、それを圧倒する音質を実現した「AIRBOW MNP-i5 Roon」を使っています。 N-70AEの「デジタルフィルター」と「アップサンプリング」による音質の違いを検証 N-70AEには「デジタルフィルター」の切り替え機能が搭載されています。また、ロックレンジの切り替えと、ハイビット化・アップサンプリング機能も搭載されています。 PD-70AEの試聴と同じく、ロックレンジはそれほど大きく音質に影響しなかったので安定している「5」を選択しました。 デジタルフィルターとサンプリングの切り替えは音質に大きく影響しますが、それぞれを個別に比較するとあまりにも膨大な数になるので、標準的な「SharpとDirect」の組み合わせと、最も音が良かった「Shortと32bit+アップサンプリング」の組み合わせで音質を比較しました。 では、それぞれを一緒に確かめてゆきましょう。 PIONEER N-70AE メーカー希望小売 188,000円(税別) (メーカーホームページ)
PD-70AE音質設定 N-70AEには、「デジタルフィルター」と「ロックレンジ」、「サンプリング」の切り替え機能が搭載されています。 先に書きましたように、それぞれの設定を比較試聴した結果、多くのユーザーが標準的に使うと考えられる「Sharp+Direct」と一番音が良いと感じられた「Short+32bit+アップサンプリングON」を比較しました。 ロックレンジは3よりも絞ると(値を小さくすると)音飛びが発生したので、安定している「5」に設定しました。音飛びが酷い場合は、5よりもさらに値を大きくしてもそれほど音質には影響しないと思います。 デジタル出力は必要がないので、OFFにしています。 試聴環境 AIRBOW MNP-i5 Roon 販売価格 480,000円(税込み)(現金で購入)・(カードで購入)
AIRBOW PM14S1 Master 販売価格 360,000円(税込み)(現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) Vienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G) (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) 今回の試聴では、アンプにAIRBOW「PM14S1 Master」、スピーカーには長年愛用しているVienna Acousticsの「Beethoven Concert Grand(T3G)」を使いました。 試聴ソフト
USB入力・音質評価 USB入力での音質評価は、すべて「Direct+Sharp」で行いました。
音のバランスは優れています。バイオリンらしい、粘っこい音色も上手く再現されています。
ギターの響きは美しく、ボーカルも艶っぽく鳴ります。
音の量感や低音の太さは十分なのですが、高域が伸びきらないせいでしょう、パイプオルガンの分解能が不足し、パイプの音がやや混濁して聞こえます。また、それが理由で、演奏が少し「鈍重なイメージ」になっています。
バイオリンの音が少し細くなりましたが、中低域の量感が減っているのではなく、Windows10で付いていた中低域の余計な贅肉が取れただけです。
ギターの音は高域がスッキリと伸び、金属弦らしい響きになりました。
パイプオルガンの「重厚感」が全く変わりました。それぞれのパイプの音も綺麗に分離していますし、音の出てくるタイミングの違い(鍵盤を押したときのタイミング)もハッキリと、そして正確に再現されます。 (88.2KHz/24bit 変換)
再生アプリを変えただけで、音の品位と解像度が様変わりします。感動的と表現して差し支えないほど、クラスが異なる音です。 ギターの美しさに磨きがかかり、ボーカルは息づかいまで伝わります。 VLCと比べて、音の細やかさ、透明感が全く違っています。 最後にダウンロードした「DSD
5.6MHzの音源」をHQ Playerで再生して聞いてみました。 LAN入力・音質評価
ここまでで最も音が良かった、USB接続の「Mac+HQ Player(88.2kHz/24bit)」と比べるとやや解像度が落ちるようですが、音の癖はとても少なく自然な鳴り方で、生のバイオリンにかなり近い音が出ています。
ギターの鋭さが少し失われましたが、アタックと残響のバランスが正確です。ボーカルは静かなイメージ。 USB(Mac HQ Player)と比べるとオルガンのパイプ数が減って、楽器がが少し小さくなったように感じます。金管楽器も少し厚みが減ったように感じます。コーラスも人数が少し少なくなって、男女の違いも分かりにくくなりました。低音の分離感も少し後退しました。感覚的には、Windows10+VLCよりもずっと良く、Mac+VLCと同じか若干情報が少ない感じですが、それでも絶対的にはなかなか良い音です。先に聞いたMac+HQ Playerの音が素晴らしすぎたのでしょう。 音調はモナリザで感じたのと同じように、少しモニター的で乾いた感じに聞こえます。
音量は変えていませんが、少し音が大きくなったように感じます。高音が伸び、明瞭度が向上したので、聞こえなかった細かい音までハッキリと聞こえるようになったからでしょうか。 ギターの音の出方が「軽く」なりました。ギタリストの指使いも滑らかで、楽しそうです。 パイプオルガンが「原寸大」になりました。教会の響きも良く出ています。 LAN接続でも最後に,ダウンロードした「DSD 5.6MHz」の音源を聞いてみました。ただし、「Roon+AIR Play」では、DSDがPCMにダウンコンバートされてしまうため、サーバーソフトは、MNP-i5 Roonにプリインストールされているもう一つのアプリ「Asset UPnP」に変えています。 USB接続(DOP)では、それほど大きな差がなかったWAVとDSDですが、ネットワーク接続ではかなりの違いがあります。 総合評価 N-70AEは、まず「Windows10+VLC」で試聴しました。経験上、MacやAIRBOWのミュージックサーバーに比べて、かなり音が悪いWindows10と18.8万円のUSB-DACの組み合わせを考えれば、N-70A絵から出た音の良さに納得させられました。少なくとも、初代PIONNERネットワークプレーヤー(USB-DAC)の広がりのない、針金のように硬い高域の鳴り方とは、世代の違いを感じさせられる素晴らしい音質が実現しています。 続いてPCをMac(sierra)に変えると、再生ソフトをVLC Media Playerままにしても、音質がワンランク以上、上がったことが確認できました。高域の透明感、伸びやかさ、音の細やかさ。S/Nの向上による、静寂感の表現など、Windows10には戻れない大きな変化です。 さらに再生アプリをHQ Playerに変え、データーを88.2kHz/24bitにアップサンプリングして入力すると、PCの変更に近い、あるいはそれよりも大きな音質向上が実現しました。 余談になりますが、marantzやDENON、PIONEERなどの主要新製品の発売前には、3号館でメーカーの開発者責任者を交えて音を聞きます。もちろん、他のオーディオショップや評論家宅でも同じような「ヒヤリング」は行われていますが、メーカーからは絶対的に信頼されていると感じます。AIRBOWというオリジナルブランドを擁する私は、逸品館の社長であると共にエンジニアでもあるのですが、その時は「いちエンジニア」として、メーカーの開発者の方と音作りのポイントについていろいろと話します。私が信頼する音の良いモデルを設計しているエンジニアの方は、間違いなく「パーツの音」まできちんと熟知していらっしゃいます。オーディオ機器の音決めでは、設計と同時にパーツの選定も大変重要だからです。また製品開発の過程で、様々なパーツの音の違いを試行錯誤で試せば、当然パーツと音質に関係する知識は増えて行きます。 2017年11月 逸品館代表 清原裕介 ここから先の文章は、私の個人的な「意見」です。真実かどうかは、証明できない内容を含みます。また、内容に気分を害されたとしても、お詫びすることしかできません。 余談ですが、PCによる音の違い、また「HQ Player」が現在も入手できることなどは、メディアが全く取り上げません。実は2016年の「音展」でAIRBOWとiCATのPCの音の良さに「音源出版の取材陣」が気づいて、是非記事にしたいからと言うことで30分以上の取材を受けたのです。けれど、後日「広告を入れてくれ(もちろん有料)」という申し入れを私が断ると、取材したことを没にして全く報道しなかったという事実があります。つまり彼らは「自分が儲からない情報」は、たとえ「読者に有益な情報」であったとしても、絶対に提供しないのです。 逆にこのような風潮を利用して業績を伸ばした会社があります。顕著なのは、「oppo製品」や「オヤイデ製品」です。oppoに至っては、私が製品の悪口を書き拡販を怠ったという一方的な理由で「即刻契約解除」を言い渡されました。つまり、うるさい口をふさがなければ、製品は売らせないと言うことです。 逸品館をご存じの方は、そういう「情報操作」があからさまに行われていることに、すでにお気づきだと思います。そして、それはオーディオ業界だけではなく、企業全般が行っていることですし、また日本という国家もメディアを通じて情報操作を行っていますから、オーディオ業界の事件など小さなことかも知れません。 もっと大きく、最近とても腹が立った事件に「てるみくらぶ」の被害があります。「てるみくらぶ」が自転車操業に陥り、いつ倒産するかも分からない事実を「てるみくらぶの広告を掲載した新聞社」が知らないはずはありません。なぜならば、帝国データーバンクなどの信用調査会社では、破綻するずいぶん前から「てるみくらぶは、最危険企業」になっていたのですから。けれど、朝日新聞には、破綻する直前までてるみくらぶの全面広告が掲載されていました。結果としてそれが被害を広げる原因になったと思います。新聞に載っているから安心だと思って「てるみくらぶ」のツァーを申し込んだ人は少なくないはずです。法律には触れないかも知れませんが、この事実は「報道の倫理」に反するのではないでしょうか。 私の知人には新聞記者や評論家がいて、彼らのすべてが悪人ではありません。個は悪くなくても、集団になるとその感覚が麻痺してしまう。「赤信号みんなで渡れば怖くない」。「みんながやっているから自分もやる」。それは、日本人特有のことですから、メディア全体や新聞社を悪く言うのは心が痛いのですが、日本のメディアは金や権威に魂を売ってしまったと思えるほど最近の報道内容は酷いものが多いと思います。 私がなぜ、これほど「権威の批判」にこだわるのかと言えば、中学時代に軽いいじめに遭った経験があるからです。理由は単純です。父親がPTAの会長だったから。私自身、口が立つ目立つ子供だったからです。つまり、元々目立つ立場なのにもかかわらず、言わなくても良いことを言って目立ったから、ターゲットにされたのです。反省すべき点は自分にも見つけられたし、元々性格が強かったので、最終的にはいじめていたメンバーの大半と理解し合えて友人になることができました。彼らも特に理由なく、いじめる側に入っていただけだったのです。自分自身も振り返れば、もしかすると小学生時代はいじめる側に入っていたかも知れません。だから、その経験や反省から「弱いものいじめ」がどうしても見過ごせないし、権威や金銭の力を借りて、弱い消費者をだますような行為は、黙っていられないのだと思います。 それはさておき、新聞に載ったから、ニュースで取り上げられたから、WEBで評判だからといって、それが「真実」だとは限りません。ご自身の「音」は、噂に頼らず必ずご自身で選んで下さい。
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