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PIONEER N-70AE 詳細 音質テスト 比較試聴 レビュー 価格 販売PIONEER PD-70AE N-70AE 音質比較テスト (PD-70AEの試聴テストはこちら)・(N-70AEの試聴テストはこちら) 2017年7月に発売された、PIONEERネットワークプレーヤー「N-70AE」と11月に発売された「PD-70AE」を聞き比べてみました。 この製品の音決めをされたPioneer サウンドマネージャ−「平塚氏」をゲストにお招きして放送した、PD-70AEとN-70AEの詳細なお話と音質チェック、さらに同一曲によるN-70AEとPD-70AEの音質比較などを行った「Music Birdの番組録音」をYouTubeでお聞き頂けます。大変役に立つ内容なので、是非ご覧下さい。 今回の比較試聴は、YouTube 逸品館チャンネルでもご覧いただけます。 ※YouTubeにアップロードしている「音」は、PD-70AEとN-70AEのLINE(RCA)出力信号を直接サンプリング(DA変換)したものです。著作権の問題でケルン・コンサートをカットしています。 PIONEER PD-70AE メーカー希望小売 280,000円(税別) (メーカーホームページ)
PIONEER N-70AE メーカー希望小売 188,000円(税別) (メーカーホームページ)
それぞれの音質設定 この比較テストでは、PD-70AEの設定を「デジタルフィルター:Short」・「ロックレンジ:3」、N-70AEの設定を「デジタルフィルター:Short」・「ロックレンジ:3」・「32bit、アップサンプリングON」で比較しています。 PD-70AEでのDSD/ハイレゾファイルの試聴は、データーを「DVD-Rに焼いて」行いました。 N-70AEの試聴には、サーバーに「AIRBOW MNP-i5 Roon」、サーバーソフトに「Asset UPnP」を使いました。 試聴環境 AIRBOW MNP-i5 Roon 販売価格 480,000円(税込み)(現金で購入)・(カードで購入)
AIRBOW PM14S1 Master 販売価格 360,000円(税込み)(現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) Vienna Acoustics Beethoven Concert Grand(T3G) (現金で購入)・(カードで購入)・(中古で探す) 今回の試聴では、アンプにAIRBOW「PM14S1 Master」、スピーカーには長年愛用しているVienna Acousticsの「Beethoven Concert Grand(T3G)」を使いました。 試聴ソフト
ピアノの高域の響きに独特のピークが感じられます。このピーク感は、CDで聞いた峰純子さんの「Here's
That Rainy Day」でも感じられました。このピーク感が、キースジャレットの「タッチ(打鍵感)」を、実際よりも少し強く感じさせるように思います。ピアノの響きも少し硬質になっているようです。 (DVD-R) ピアノのタッチは繊細になり、深みが出てきましたが、まだ独特な付帯音がピアノの響きに混じっています。 本来のこの曲でキース・ジャレットが聞かせるピアノは、もっとスッキリとして、倍音が美しく重なる醍醐味が感じられるはずです。けれど、その部分がうまく醸し出されないのが残念です。
DVD-Rに焼いてPD-70AEで聞いたのと同じデーターをLAN経由で、N-70AEで聞いてみました。
低音の量感とパンチ力、音の細やかさに優れ、ライブの情景が見えるようです。 (DVD-R) 音が始まる部分での「高い音の角」がきちんと「立って」います。
観客のざわめきの臨場感、ステージと観客席との距離感、立体感が桁違いに向上しました。
USB入力を省いたことによる音質向上効果は、多くの音が重なったこのソフトではとてもよくわかります。 パイプオルガンの重なりの部分では、高低の音が綺麗に分離して、見事なタイミングで美しい響きを生み出すことが伝わりますし、コーラスの部分では、一人一人に声が分離しながら、美しいハーモニーを生み出していることが見えるようです。 男女混声の部分でも、それぞれの立ち位置が立体的に再現されます。 金管楽器の鋭い高音と、人間の柔らかい声の対比もきちんと再現され、CDとは思えないほどの充実したサウンドでカンターテドミノを楽しむことができました。
CDからSACDになると、細かい音の再現性と密度感、中低音の厚みがグンと増すことがわかります。 パイプオルガンの音は、怒濤のような勢いを持ち、大型の楽器ならではのエネルギー感が伝わります。 コーラスの部分でも人数が増えて、より細かい部分まで、たとえばボーカルの口の動きまで伝わるようにさえ感じます。 混声部分でも人数の増加、さらなる音の広がり、立体感の再現性など、あらゆる部分で音質が向上していることが分かります。 CDでも十分な音質でしたが、SACDに変えることで、さらに本格的な音質に向上しました。
PD-70AEによるSACDの再生よりも、音が太く音色が濃くなりました。 パイプオルガンは、低音のパイプが一本増えたように、より低い音までハッキリと聞こえます。 音調は、CD/SACDよりも少し端正に感じられます。例えるなら、PD-70AEは「真空管(もしくはアナログアンプ)」の音で、N-70AEは「トランジスター(もしくはデジタル)」の音のような雰囲気を持っています。 情報量が多く、より正確なのはN-70AEですが、PD-70AEの「情緒的な音」には、それとはまたひと味違う味わいが合ったように思います。 ☆YouTubeの動画では、この後Mac Book PRO+HQ Playerの組合せによるUSB接続での「DSD 5.6MHz(カンターテドミノ)」のN-70AEの再生音と、DVD-Rに記録した「DSD 5.6MHz(カンターテドミノ)」のPD-70AEの再生音を追加しています。 YouTubeで比較すると、LAN接続よりもUSB接続の方が「S/N感」に優れ、透明感が高く響きの良い音に聞こえます。これは、再生に使うアプリ「HQ Player」の音質が優れていることにもよるでしょう。LAN接続でのみ音質を比較した、MNP-i5 RoonにはHQ Playerが搭載され、さらに使いやすいプレーヤーアプリ「Roon」に「HQ Player」を接続して、Roonの使い勝手とHQ Playerの高音質を両立できるようになっています。MNP-i5 RoonとDACを近くに設置できる場合、MNP-i5 RoonとDACをUSB接続し、Roonでコントロールすれば、最高の環境が実現します。 最後に聞いた、DVD-R(DSD 5.6MHz)のPD-70AEによる再生では、PD-70AEらしい「饒舌さ」とSACDディスクを超える「厚み」が感じられ増したが、分離感と透明感ではN-70AEに軍配が上がるように思いました。 けれど、こういう風にいろいろ組み合わせることで「デジタルでも様々な音を作り出せる」ことが実感していただけると思います。 試聴後感想 この比較試聴では、PD-70AE(単体)よりもN-70AE(MNP-i5 Roonの組み合わせ)の方が、音が良かったように思います。これは、PD-70AEが搭載するメカニズム(10万円はしない)と46万円(税別)のMNP-i5 Roonの「デジタル出力品質の違い」によるものです。 Windows10 NoteとMac Book PROの比較でも大きな差が生まれたように、デジタルオーディオの高音質化では、DACよりもトランスポーター(データー送り出し機)の音質がより重要だということだと思います。 2017年11月 逸品館代表 清原裕介
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