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ROTEL ローテル 新型パワーアンプ RB1592SE 音質試聴テスト
ROTEL(ローテル) RB1592 SE パワーアンプ 音質
試聴 テスト
(その他の音質テストはこちら)
"TAD" Revolution(レボリューション)シリーズ D1000
Mark2、M2500 Mark2の試聴テストの後に、パワーアンプをTAD M2500
Mark2からROTELから新発売された RB1592
SEに変えて、その音質をチェックしました。
RB1592
SEは、2012年に発売されたRB1592(発売時価格\398,000/税別)、そのスペシャルモデルとして発売された、RB1592TM2(発売時価格\500,000/税別)が完売した後、2015年に登場したニューモデルです。主な仕様は、RB1592とほとんど変わっていませんが、RB1592にはなかったバランス(XLR)入力が標準装備され、さらに音質の決め手となる電源トランス、電源平滑コンデンサーが新設計され、滑らかさと、きめ細やかさがさらに向上しています。
試聴環境
プレーヤー:TAD
D1000 Mark2(お問い合わせはこちらからどうぞ)
プリアンプ:TAD
C2000(お問い合わせはこちらからどうぞ)
スピーカー:TAD
E1(お問い合わせはこちらからどうぞ)
テスト概要のご紹介動画
試聴ソフト
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Della
「せせらぎ」 |
Decca
「Your Best Tunes」 |
Grace
Mahya
「Last Live at DUG」 |
noon
「500 Miles」 |
DENON
「新世界」 |
システムのメンテナンスにも使える、川の流れる音を収録した自然音のソフトです。
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どこかで聞いたことがある。そんなクラシックを集めたソフトです。弦楽セレナードを聴きました。 |
試聴によく使います。録音が最高!もちろん演奏も素晴らしいです。 |
音質と演奏に優れる楽曲が集められたダイジェスト盤です。"500Miles/noon"を聞きました。 |
ワンポイントステレオマイクで録音された、良質なソフトです。納得の音質、納得の演奏。第2楽章を聞きました。 |
今回の試聴には、常に使う5曲に、RUDIMENTAL
(ルディメンタル)のアルバム「Home」から、Spoonsを聞いてみました。
ROTEL(ローテル)
RB1592 SE メーカー希望小売価格 \598,000(税別)(お問い合わせはこちら)
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方式
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AB級
トランジスターアンプ
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最大出力
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380W×2(8Ω)
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入力
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RCA×1 / XLR×1
リアパネルスイッチ切替式
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スピーカー出力
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1系統(バイワイヤ対応)
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周波数特性
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10Hz〜100kHz
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入力感度
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2.6V
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サイズWxHxD
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431
×238×410 mm
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重量
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40Kg
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消費電力
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70W (無信号時)
※逸品館にて実測
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付属品・仕上げ
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電源ケーブル・シルバー
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※この表仕様は、RB1592から引用しています。
RB1592SEの詳しい仕様は、ROTELに確認中です。
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音質評価 XLRと電源ケーブル・AET
Evidence
を使用。
せせらぎ
水の流れる音、水泡の弾ける音は細やかで滑らか、透明感が高い。鳥の声は瑞々しく自然で空間の広がりが大きく、音場の見通しも良い。
せせらぎを取り巻く「空気感」も良く出て、TAD M2500
Mark2との音質差を意識しない。
セレナード
TAD M2500
Mark2と比べて音がやや粗く、弦楽器の数がやや少なく感じられる。低音の量感、弦楽器の重厚感もM2500
Mark2にやや劣る。
けれど弦楽器の高域の伸びやかさはM2500
Mark2に遜色がなく、弦の滑らかさ艶やかさではそれを超えている。
弦楽器の優しい滑らかさから、アナログアンプらしさが伝わってくる。音楽のストーリー性、生き生きとした躍動感はM2500
Mark2に決して負けていない。
モナリザ
ギターの音はM2500
Mark2に比べて少し細く、パワー感も弱い。ボーカルは艶があり表情も細やかで魅力的に鳴る。
M2500
Mark2に比べて帯域の両端が丸く、音数もやや少ないが、ギターとボーカルの密接な関係は良く再現される。
M2500
Mark2に比べて低音も若干弱いが、音楽もファンダメンタルな部分、情緒や官能性は濃密に再現される。
500Miles
イントロのピアノの立ち上がり(打鍵感)が少し弱い。低音(左手の音)もM2500
Mark2よりも弱い。
ボーカルは滑らかで艶もあり、M2500
Mark2に遜色のない魅力的な音で鳴る。
録音の「粗」を感じさせず、この曲をしっとりと鳴らした。
新世界
セレナードとほぼ同じ印象で、M2500
Mark2と比べて低音が弱く、弦楽器の数もやや少ない。
けれどM2500 Mark2 168万円/税別、RB1592 SE 60万円/税別の価格差を考えれば、RB1592
SEの音質は十分良い。
トランジスターA級アンプのような滑らかさと、AB級らしい透明感が両立して、新世界がさわやかだけれど深みを持って鳴る。
スピーカーを無理矢理「鳴らし切る」のではなく、スピーカーと共に「呼吸を合わせる」ような鳴り方をする。
TannoyやBBCモニターのような、昔ながらの鳴り方をするスピーカーにマッチしそうだ。
Spoons(ルディメンタル/ホーム)
思った以上に低音が遅れ、中高音がウエットに感じられる。高音の分離感明瞭度でM2500
Mark2にまったく及ばない。
物量(特性)がものを言う、電子楽器系のソフトはあまり得意としないようだ。
RB1592SEの魅力は、真空管的な「美音」と「滑らかさ」にある。
音質試聴動画へのリンク
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RB1592
SE
総合評価
RB1592SEの音は、とてもきめ細かく滑らかですが、直前に聞いたTAD
M2500
Mark2と比べると高域のアタックが少し丸く、低音もやや膨らみます。さすがに良くできた168万円と60万円のパワーアンプの音質比較には無理があったようです。
現代的な回路を搭載しないRB1592SEの音は、1980年ごろのトランジスターアンプの雰囲気を持っています。素直で癖を感じさせないやわらかな音は、アコースティックな音楽やクラシック系のソフトを得意とします。低音は40sという重量に見合うだけしっかり出ますが、ウーファーの駆動制動力はやや甘く低音はややふくらみ気味です。高音はきめ細かく滑らかですが、ソフトフォーカスな印象があります。
そんなRB1592SEのサウンドをAccuphaseと比べると、滑らかな広がり感や情緒的な部分で優れていると思います。そういう部分はLuxmanとよく似ているのですが、組み合わせによっては「厚ぼったく」感じることのあるLuxmanよりも素直(自然)で癖が少なく、スッキリと透明なテイストを持っています。けれど
このアンプの最大の魅力は、なんといっても「安い」ことでしょう。今回テストしたRB1592SEは、円安や資材高騰の影響でRB1592よりも値上がりしていますが、RB1592に装備されなかったXLR入力が設けられ、さらに内部のパーツも高音質化されています。AccuphaseやLuxmanなどにくらべると、半分くらいの価格で同じ音質が実現するように思います。
現代的なパワーアンプの「個性的な音(癖の強い音)」に疑問を感じ始めた時、TANNOYやJBLのように、昔から変わらない「ビンテッジ・スタイル」のスピーカーに組み合わせるパワーアンプをお考えの時、RB1592SEをチェックしてみて下さい。お考えの予算よりもずっと安く、より良い音が手に入ると思います。
2015年9月 逸品館代表 清原裕介