|
接続
2chアンプとの接続には、アンプの「プリアウト」とサブウーファーの「LINE IN」を繋ぎます。この場合には、信号はL/Rの2chあるので迷うことはありません。
AVアンプとの接続には、アンプの「サブウーファー出力」とサブウーファーの「LINE IN」を繋ぎますが、アンプの出力は通常モノラル(ひとつしかない)です。サブウーファー側の入力が二つある場合には(今回のようなケース)、L/Rどちらか片方に繋ぐだけでかまいません。問題はありません。
※詳しくは、お使いになるサブウーファーの説明書をご覧下さい。 |
|
テストに使う音源は、アコースティックな低音楽器の音が入ったものとお使い下さい。
今回は、ノラージョーンズの[COME AWAY WITH ME/3曲目:COLD COLD HEART]を使用しました。
シンセサイザーなどのデジタル音源ディスクは、低音と中高音に物理的な関連がないためテストには不向きです。 |
|
サブウーファーを正しい位置に設置します。
|
左右位置の調整
|
サブウーファーの設置位置は、真っ正面(センタースピーカーの下)が理想です。 |
|
上図のように、正面にTVなどの障害物があってセンターに設置できない場合には、フロントスピーカーの内側(緑の点線の内側)に設置します。 |
|
そのいずれも無理な場合には、フロントスピーカーのすぐ外側(赤の点線の内側)に設置します。 |
|
サブウーファーは指向性がないので、後ろ側に設置しても良いと言われますが、そんなことはありません。リスニングポジションよりも前方に設置する方が音が良いです。 |
|
|
前後位置の調整
|
サブウーファーの設置位置は、リスニングポイントからフロントスピーカーまでの距離と同一が理想です。 |
|
(1)のような、ユニットが前に付いているサブウーファーは、フロントスピーカーの全面と、サブウファーの全面までの距離を同じにします。(メジャーで測って数cm以下の誤差にしてください) |
|
(2)のような、ユニットが底面についている(TS8)タイプや、ユニットが横に付いている(AUDIO−PRO、B2.27、ACE−BASS2)タイプのウーファーは、ユニットの中心、もしくはウーファーの中央までの距離をフロントスピーカーの全面(バッフル)までの距離と合わせます。 |
|
AVアンプの距離設定は、フロントスピーカーとサブウーファーが同一距離になっていることを確認してください。 |
|
サブウーファーにフェイズ調整(TS8にはあり)が付いている場合、フェイズは必ず[0]にする。サーロジックのように距離調整が追いている場合も、距離は必ず[0]にしてください。 |
|
部屋の環境でサブウーファーをリスニングポイントから見たフロントスピーカーと同じ距離に設置できない場合は、AVアンプの機能を使ってサブウーファーの距離をフロントスピーカーとずらして設定し、入力した数値と同じ距離にサブウファーを設置してください。 |
|
|
設置場所の環境調整
|
|
| ハイカットの周波数を決めます。
サブウーファーについている「ハイカット」もしくは「ローパス」のボリューム(TS8のパネルの画像では一番下の「XOVER FREQ.」と書かれたつまみ)を回しながら、スピーカーとサブウーファーの低音がかぶらない(重ならない)位置を探します。
|
ハイカットの周波数が高すぎると、ウーファーの高音とスピーカーの低音にカブリが生じ、その部分だけ低音が膨らんでブーミーに感じられます。 |
|
ハイカットの周波数が低すぎると、ウーファーの高音とスピーカーの低音の間に隙間が生じ、その部分だけ低音がないように(何となく音が寂しく)感じられます。 |
|
AVアンプのサブウーファー出力と接続した場合には、ハイカット周波数は最大にするか、ハイカットをパスするポジションを選んでください。調整はAVアンプで行います。
(詳しくはAVアンプとサブウーファーの説明書をご覧下さい) |
|
|
ボリューム(音量)を決めます。
ウーファーの音量と、スピーカーの低音の凌駕ほとんど同じになるように調整しますが、このとき「低音」を聞くと失敗します。今回使用したディスクでは、ウッドベースの音だけを聴きます。
|
ウーファーの音量を変えながら「ウッドベースの音が最も透明になる(ウッドベースがハッキリ/クッキリと聞きとれるようになる)」音量を探します。その音量で「低音が聞こえなく感じられても」かまいません。 |
|
ウーファーの音量が小さすぎても、大きすぎてもウッドベースの音が濁り、ウッドベースとボーカルの分離が曖昧になります。 |
|
ウッドベースがハッキリ聞こえ、ボーカルや他の楽器との分離感/透明感が最も向上するボリュームの位置が、ウーファーの正しい音量です。 |
|
|
低音がクリアに聞こえない場合の微調整法。
上記の方法で上手くいかない場合には、サブウーファーの位置を変更します。
|
サブウーファーから音を出しながら、サブウーファーを数cm〜10cm程度前後に動かします。 |
|
サブウーファーの音を聴きながら、あるいはサブウーファーに触れてみて、フロントスピーカーから低音が出るタイミング(ベースの音のタイミング)とサブウーファーから音が出るタイミングが合う位置を探します。位置が合っていると、フロントスピーカーとサブウーファーからでるベースの音が「きちんと共鳴(共振)」するように感じられます。 |
|
サブウーファーにフェイズ調整(距離調整)が付いている場合(TS8にはついています)には、つまみをすこしずつ回しながら、ベースの音がフロントスピカーと完全に共鳴(共振)するよう調整します。 |
|
|
サブウーファーに搭載されている他の調整機能を使う
通常のサブウーファーには、ハイカットとボリューム以外の調整は搭載されていませんが、最近の製品や高級なサブウーファーには、それ以外の調整機構が搭載されていることがあります。TS8を例にその説明を致しましょう。
|
LF EXTENSION
他メーカーでは[ROOM]、[ROOM GAIN]などと表示されている場合がありますが、サブウーファーから出力される低音の「量感」を変化させるつまみです。原理は様々ですが、音の変化としては「低音が出る長さが変化する」ように聞こえるつまみです。
|
つまみを回すと「低音が長く尾を引くように感じられる〜低音が短く消えてしまう」ような変化が感じられます。 |
|
低音の長さ共に「音量」も変わって聞こえます。 |
|
「音量」と交互に(相関関係に注意しながら)つまみを回し、低音の音量と低音のエコーの長さがピッタリ来る位置を見つけます。
(詳しくはサブウーファーの説明書をご覧下さい) |
|
|
| ヒヤリングのポイント
ウーファーの調整というとどうしても「低音だけ」に集中して聞いてしまいがちですが、それではサブウーファーを上手く調整することは出来ません。
すでに調整法の中で述べていますがサブウーファーの調整は、「低音と中高音の関連性を聞かなければならない」のです。
そのためには、低音のみを聞くのではなく「同じ(低音)楽器の中高音の変化」を聞くことが重要です。
正しい低音が出ると、人間には「楽器の音がハッキリして、もやが晴れたように透明に楽器の音が聞き取れる」ようになります。
サブウーファーの音が正しいと、サブウーファーのスイッチを入れることで、カーテンや開き、もやが晴れたように、空間全体の透明度が増し、広がりが数段大きくなります。
そういうセッティングを見つけられるまで、何度でも地道にトライしてください。 |