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TEAC AX-505 AP-505 CG-10M AIRBOW AX-505 Special AP-505 Special CG-10M Special 比較 試聴 音質 評価 販売 展示 価格 レビュー 評判TEAC AX-505、AP-505、CG-10M プリメインアンプ・パワーアンプ・クロックジェネレーター AX-505 Special、AP-505 Special、CG-10M Special 音質 比較 評価 TEACから発売されている505シリーズは、主要パーツや回路・設計をEsotericと共通化することで価格超える構成を実現しているお買い得モデルです。 エントリークラスからのアップグレードをお考えの方にも、大型機器のコンパクト化をお考えの方にも自信を持っておすすめできます。そこで今回は、DACを除くモデルをノーマル品と聞き比べてみました。 ただし、この音質レポートはAIRBOWの製作者「清原」が書いていますので、若干公平さに欠けるかも知れません。そのようなときには、同じ条件で音撮りをした「YouTube音質比較」をご覧下さい。こちらは何の加工も施さず、同一音量で収録していますので公平に比較していただけると思います。 TEAC AX-505 メーカー希望小売価格 OPEN 実勢価格 130,000円(税別)前後
TEAC AP-505 メーカー希望小売価格 OPEN 実勢価格 130,000円(税別)前後(生産完了品)
TEAC CG-10M メーカー希望小売価格 OPEN 実勢価格 130,000円(税別)前後
今回は、データー送り出し機(デジタル・トランスポーター)に新製品のAIRBOWミュージックPC「Enterprise S」を組み合わせ、CDから取り込んだPCM:44.1KHz/16bitのデーターを「PCM 705.6KHz/24bit」にリアルタイムでアップサンプリングしながらUSB入力でAIRBOW UD505 Specialに入力して聞いてみました。電源ケーブルは、AIRBOW KDK-OFCで統一しています。 モニタースピーカーには、Focal Spectral 40thにAIRBOW CLT-5を組み合わせて使いました。 AIRBOW Enterprise S 販売価格 750,000円(税別)〜(現金で購入)・(カードで購入) AIRBOW CLT-5 販売価格 175,000円(ペア・税別)〜(現金で購入)・(カードで購入) YouTube音質比較
AIRBOWカスタマイズを行っていないノーマルモデルでも、十分鑑賞に値する音質でカザルスのチェロを鳴らします。 録音のよいこの曲では、ギターの音が濁って感じられます。特に高域がきれいに抜けないのが不満で、それが原因でギターの音がやや安っぽく聞こえてしまいます。ボーカルも艶っぽさに欠け、高域の透明感にも不満を感じます。 低音は驚くほどよく出ます。力強さも十分です。音の広がりや、楽器の数の多さも十分で、価格以上の音質を感じさせます。 低音は広がることなくドンと出て、響きが膨らまずに瞬時に収束します。このダンピングのしっかり聞いた低音は、デジタルアンプでなければできない芸当です。 ギターの伴奏でミーシャが歌い上げるこの曲は、彼女の魅力が凝縮されていると思います。 TEAC
AP-505 総合評価 このダンピングに優れた低音はデジタルアンプアンらではの良さなのですが、同時にデジタルアンプの問題点である「高域のスモーキーな感じ(高周波ノイズが取り切れず、高域のS/Nがアナログよりも悪い)」が解消されていません。 もちろん、それでも初期のデジタルアンプに比べると遙かにまともでましな音ですが、高級アンプと比べるとやはり少し「安っぽさ」を感じてしまいました。若干の不満はありますが、基本的にはバランスに優れた、聞き疲れしないよいアンプだと思います。 曲が始まる前の「ノイズ」から全然違って聞こえます。高音のノイズっぽさや濁りが消え、チェロの音とノイズが完全に分離して高音がきれいに抜けてきます。 高音の改善で、このチェロがカザルスが愛用した「名器の音」だと分かるような、切れ込みの鮮やかな音に変わっています(このチェロは現在、ヨーヨーマが所有しています)。 AIRBOWカスタマイズによって、AX-505はより本格的な鑑賞に堪える音質にアップグレードしているのは間違いありません。 ギターの高域が伸び、使われている楽器が「高級なクラシックギター」だと伝わります。ギタリストの左手が「弦の上を滑る感じ」もリアルです。 ノーマルで少し気になったちょっと明るすぎる感じ、ちょっとポップすぎる感じ(素人っぽい感じ)も解消しています。 楽曲のスケール感がぐっと大きくなりました。打楽器の存在感、金管楽器の存在感、低音の深み、それらが少しずつですが確実に拡大し「30%くらいの音質向上」を感じます。 弱音部(pp)での沈み込むがより深くなり、演奏自体の幅や表現の深みが違っています。金属を打ち付ける音も澄み切って、伴奏からきれいに抜けてきます。金管楽器は奏者の「唇の動き」が見えるようです。 低音の押し出し感が向上したのは当然ですが、低音の「飛んでくる感じ(スピード感)」までが様変わったことには驚きました。 ボーカルの「浸透力」も全く変わりました。耳元でささやかれている雰囲気で、抗えない声質でボーカルが頭のに入り、ただのポップスが心の中に浸透する「恐ろしさ」さえ感じさせる曲へと変化しました。 音の細やかさ、それぞれの音の分離感、情報量が一気にアップしています。1〜3曲目では「30%程度」と感じた改善幅が、この曲では一気に200%(2倍)になったようにすら感じられます。 ギターの美しさが変わっていることにはすぐ気づきますが、ボーカルはそれ以上に変わっています。 今回この曲を試聴に選んだのは、ランダムに聴いていた曲の中でこの曲に感動したからです。思わず涙してしまいそうになるほどの「切なさ」。ノーマルでは伝わらなかったそれが、AIRBOWならそれが心をダイレクトに震わせます。 AIRBOW
AX-505 Special 総合評価 ミュージシャンの実力を思い知る。 これでこそ本物!という音で音楽を聴かせてくれます。 AIRBOW AX-505
Specialと比べると、若干高域が濁っているようにも感じられますが、ノーマルのAX-505よりは高域の濁りが少なくなっています。チェロの音色の変化や、演奏者が伝えようとする表情の変化もよりダイレクトに再現される印象です。 ギターの美しさでは、AIRBOW
AX-505 Specialに及ばないところはあるかもしれませんが、ボーカルの説得力はノーマルのAX-505とは全然違って、子音の正確さ、口元の動き方、定位がぼけない(肥大しない)ところは、まったく別のアンプのようです。 低域の力感、広がり感が一段と大きくなりました。演奏の躍動感(運動量)も数割程度大きくなって、映画館で聴いているようなイメージが出てきました。こと低音の再現性では、ノーマルのAP-505でさえ、AIRBOWカスタムのAX-505 Specialを凌駕しそうな勢いです。もちろん、カスタマイズされているAIRBOW AX-505 Specialと比較するなら、金属の打楽器系の音や弦の高域の滑らかさには違いが感じられますが、低域の改善がそれを補って、全体的なイメージとしてはそれほど大差ない印象になっています。金管楽器の力強さも印象的でした。 ただ、弱音部の深みはもう少し頑張って欲しいところはあります。 AIRBOW
AX-505 Specialほどではありませんが、AX-505からAP-505への変更では同じ方向性の改善が感じられます。 確かに素晴らしい音ですが、このレベルなら「グラミー賞4部門」は納得できません。 ギターの冴えは、AX-505とは全然違っています。ボーカルの深みも違っていますが、AIRBOW
AX-505 Specialよりもミーシャがやや子供っぽく感じられて、「抱きしめに行きたい」と感じさせるまでの求心力は感じません。 バランスがよく、嫌みは欠片もなく、日本のメーカーがさらりと作ったアンプとは思えない「素性の良さ」を感じさせます。国産高級オーディオメーカーの「いじった音」よりは、よほどよいと思います。この音でこの価格、この表現力は立派です。 TEAC
AP-505 総合評価 価格を評価の軸とするならば、AX-505は「価格なりの音質」です。同価格帯では、他の選択肢も考えられます。 けれどDACに音量可変出力が備わり、AP-505を直結できるなら、AX-505という選択肢はなくなります。迷わずにAP-505を選ぶべきです。出てくる音は、AX-505の2倍以上良いと思いますし、それ以上に音楽を聴いたときの納得感が全く違っています。 AP-505はノーマルでも十分な音質です。できの悪い国産高級プリメインは、見習うべきです。さらにAP-505は、2台をBTLで使ってグレードアップさせられるのもオーディオマニアには魅力的に見えると思います。 再び、曲が始まる前の「ノイズ」が全く違って聞こえます。当然ですが、チェロの音も全く違っています。 目を閉じれば目の前にカザルスが見えるよう、とまでは言えませんが、かなりのリアリティーです。少なくともこんなに小さなDACとパワーアンプの組み合わせから想像できる音質は遙かに超えています。 私が生まれる前に完成していた演奏、芸術に触れることができるなんて、なんて幸せなことなのでしょう。 この曲では出始めの「ギターの音」に差が出ます。乾いた木の美しい響き、高級なギターの持つ甘くて硬質な響きが見事に再現されます。私も一台「名器」と読んで差し支えないクラシックギター(NAKADE SAKAZOU製作)を持っていますが、それと同等の良い音を聞かせてくれます。 キーボードの音も説得力がかわります。高域がチャーミングで音色が鮮やかになりました。 ボーカルは、本人の声や歌い方そのものに聞こえます。 やっとこの曲が「本格的なシンフォニー」として感じられる本格的な音質になってきました。ホールの響きと、楽器本体から出る音が分離して聞き取れるので、どういうホールでどういう楽団が演奏しているかまで聞き分けられます。 さすがにもう4回目の試聴なので新鮮な驚きはありませんが、高い質感と濁りのない美しい高域の伸び、ストレスを感じさせない音の広がりには、脱帽です。また、アンプの「頑張りを感じさせない」自然な力強さも心地よいところです。 AIRBOW AX-505 Specialで、すでに「すごい!」と思えた低音のスピード感や切れ味ですが、ふたたびそれが全然違ってきます。 ボーカルの分離感、細部に至る描写力も全然違っています。例えば、電子的に編集されたこの曲でのコーラスは、サンプリングベースで合成されたいるはずですが、それが柔らかな肉声の生コーラスに聞こえるように変化します。 AIRBOW AP-505 Specialでこの曲を聞くと、あらゆる音が計算し尽くされ、絶妙なバランスとタイミングで配置され、ボーカルのすばらしさと同時に、それをデジタルの力で引き出してみせる「クリエーター(エンジニア)」の実力の高さがハッキリと伝わります。この見事なコンビネーションは、ボーカルとエンジニアが兄妹だからこそ作れたのでしょう。かつて、カーペンターズの音楽ががそうであったように。 イントロのギターはもはや「生音」です。ミーシャも目の前に立って歌います。 けれど曲の雰囲気がよりプロっぽく本格的になったことで、涙を誘うというよりはもっと深い説得力が出てきました。感情に流されるのではなく、音楽がしっかりと心をつかんできます。 曲の解釈に余裕が生まれるのか、「完璧なあなたを」というフレーズからふとオーディオに「完璧」はなく、すべては相対的でしか過ぎないのだという想いが脳裏をよぎりました。 ただ音はよくなっていますがすこし冷静な感じになって、この曲はより感動的な雰囲気の濃さを引き出したAX-505 Specialも好きでした。 邪念を捨てて演奏に聞き入っていると、ライブ会場が見えてきました。奏者とリスナーが一体となる瞬間、ボーカリストは実力以上の力を発揮します。この曲でミーシャはその領域に入っているようです。記録として残すにふさわしい、素晴らしい演奏(ライブ)だと伝わりました。 AIRBOW
AP-505 Special 総合評価 AIRBOW AX-505 SpecialとノーマルのAP-505の比較では、低音の質感はAP-505が、中高域の細やかさとデリケートさではAIRBOW AX-505 Specialが上回ったように思います。 AIRBOW AX-505 SpecialとAP-505 Specialの比較では、前者がキュートでかわいらしい音質で小編成の音楽や弾き語りなどに独特な魅力を感じさせてくれるのに対し、後者はより本格的な音質で50万円を超えるようなプリメインアンプと勝負し、それをねじ伏せるほどのすごさを感じさせてくれました。個人的には、今回聞き比べた4台の中で「AX-505」だけは選ばないと思います。 後の3台は、予算と音質のお好み次第のチョイスとなりますが、ノーマルの購入後「追加費用」だけでAIRBOWにアップグレードできるのは、嬉しくて安心なサービスだと思いました。まず、ノーマルをしゃぶりつくしてから、AIRBOWを味わう。贅沢な楽しみ方です。
AP-505
Specialの音がノーマルのAP-505の後退したような感覚です。 ギターの音に冴えがなくなり、ボーカルも高域(子音)がくぐもってしまいました。 低音はよく出ます。スケール感も十分です。けれどそれは高域が伸びなくなったたため、中低域しか聞こえなくなったからかもしれません。過不足なく聞ける音ですが、ノーマルのAP-505でもこれくらいの音は出ていたように思います。 低音のスピード感が後退し、音の輪郭がぼやけてしまいました。ボーカルも分離せず、伴奏と混じっています。 ギターの音が荒れて、ボーカルの密度も低下しました。この曲でも、せっかくのAIRBOWカスタマイズが無駄になり、下手をするとノーマルのAP-505よりも悪い音に聞こえてしまいます。 良くなった部分を探すなら、ボーカルの「抑揚」は大きくなっているかもしれません。けれど、フォルテシモがピーキーになるだけでその抑揚の大きさが雰囲気を深める方向には働きません。 TEAC
CG-10M 総合評価 AIRBOWカスタムモデルのCG-10M Specialは、CG-10Mの波形増幅回路のパーツを現在は生産されていない特殊なもの(OSコンとブラックゲート無極性品)に変更することで、その音質を一気に高めています。もしすでにCG-10Mを購入して、その音質に納得されていないなら、AIRBOWへのバージョンアップを検討してください。価格もそれほど高くはなく、効果は絶大だと思います。
AIRBOWカスタムモデルに合わせてチューニングされているので当たり前なのですが、ノーマルのCG-10Mとは別物のサウンドです。 クロックジェネレーターの追加で、音の木目が細やかになり、後期の透明感や見通しの良さが向上しました。チェロの音がよりいっそう細かく瑞々しく感じられます。演奏には、巨匠の演奏らしい落ち着きが出て、よりアカデミックで芸術的な感覚が出てきました。 ギターも変わりましたが、ボーカルがそれ以上に変わりました。Grace
Mhayaさんの息づかい、唇の動きが手に取るように見えるようです。 ギターの動きが見えます。キーボートは、しっとりと実に上質です。音は前後左右だけではなく、上下にも動き出しました。 情報量が増加して、密度感も量感も改善します。TEAC CG-10MでMP3に格下げされた音源が、一気にハイレゾにまで格上げされたようです。CG-10M Specialの追加で、この小さなコンポから本格的なハイエンドの音が出てきました。 どう考えてもこの音が、こんなに小さく、こんなに安価(高級機と比べると)な製品から出ているとは、目の前にあっても俄には信じられないでしょう。オーディオ機器は高くなりすぎた、大きくなりすぎたとお嘆きの方に聴いて欲しい音です。これからアップグレードをお考えでも、大型装置からのダウングレードをお考えでも、想像以上の納得が得られるに違いありません。 目を閉じればホールが見え、聞き慣れたソフトをすべて聞き直したくなるような本格的な高音質をこの演奏で十二分に味わえました。映像がなくても、広大な宇宙への「旅立ち」を感じさせるのに十分です。 グラミー賞をもう一つ差し上げたくなるような素晴らしい音質が出ています。 低音は量感が驚くほど増し、ボーカルは一切の濁りなく分離して抜けてきます。音の細部が驚くほど細やかです。すべての音が高密度で「柔らかく」なりました。浸透力も上がり、これぞ「ハイエンド」という音質です。 DAC+プリメインアンプで100万円を大きく超えるようなセットでも、ここまでの音は出ないかもしれません。少なくとも、高級オーディオメーカーの50万円程度のプリメインアンプや、CDプレーヤーは全く太刀打ちできないとさえ思います。 体ごと、この演奏が持つ独特な音の世界にグイグイと引き込まれて行きます。ストレートに気持ちいい! ギターの音が「立って」います。ボーカルが流れると、飛んでいって「ミーシャを抱きしめたい」という思いが、「こんな女に抱きしめられたい」という思いへと変わりました。愛を欲しがる「女」が、愛を与える「女」に変わっています。まるで女神が歌っているような完璧な表現。これでこそプロ。プロ中のプロのボーカルです。 この曲を聞いて、収録されているアルバムを最初から全部聴きましたが、この曲だけがずば抜けているように感じました。きっと、ミーシャ自身この曲には、何かとてもすてきな思い出があるのでしょう。そういうミュージシャンの深い思いをストレートに、そしてダイレクトに共有できる。愛するというシンプルな言葉故に、その深さは計り知れない。 誰もが、こういう思いを心に持っている、秘めている。思い出がある。そんなふうに素直に、共感します。 AIRBOW CG-10M 総合評価 AIRBOW
UD-505 SpecialにCG-10M specialを追加すると、システムのグレードが一気に上がります。 試聴を終え、スピーカーからすこし離れて音楽を聞いていると、スピーカーの前で超高音なHIFIサウンドに聞こえた音が、よい具合に混じあって、それが生演奏のように感じられました。 試聴後感想 素性の良いTEAC 505シリーズは、ノーマル(市販状態)でも十分に納得できる音質でした。 それをカスタマイズしたAIRBOWは、EsotericやGrandiosoの片鱗を感じさせる、高級な音質へと昇華していました。 文中にも書きましたが、限られたスペースでハイエンドを追求したいとお考えの方や、オーディオをすこし整理して「かさを減らしたい」とお考えの方におすすめです。 こってりした音質が特徴のAIRBOW marantzカスタマイズモデルとの比較では、AIRBOW/TEACカスタムモデルは、EsotericやGrandiosoと共通する「さっぱりした感じ(こってり感が少ない)」が特徴のように思いました。 2020年4月 逸品館代表 清原 裕介 |
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