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TEAC AX-505 AP-505 CG-10M AIRBOW AX-505 Special AP-505 Special CG-10M Special 比較 試聴 音質 評価 販売 展示 価格 レビュー 評判

 TEAC AX-505、AP-505、CG-10M プリメインアンプ・パワーアンプ・クロックジェネレーター

  

 AX-505 Special、AP-505 Special、CG-10M Special 音質 比較 評価

  

TEACから発売されている505シリーズは、主要パーツや回路・設計をEsotericと共通化することで価格超える構成を実現しているお買い得モデルです。
AIRBOWが発売する505シリーズは、一部もしくは多くのパーツをEsoteric/Grandioso同等品やそれ以上の高級グレード品に変更することで大幅な音質向上を実現したカスタムモデルです。小型軽量の製品ですが、従来の大型重量級オーディオ機器と入れ替えても音質が悪化せず、改善すら期待できます。

エントリークラスからのアップグレードをお考えの方にも、大型機器のコンパクト化をお考えの方にも自信を持っておすすめできます。そこで今回は、DACを除くモデルをノーマル品と聞き比べてみました。

ただし、この音質レポートはAIRBOWの製作者「清原」が書いていますので、若干公平さに欠けるかも知れません。そのようなときには、同じ条件で音撮りをした「YouTube音質比較」をご覧下さい。こちらは何の加工も施さず、同一音量で収録していますので公平に比較していただけると思います。

TEAC AX-505 メーカー希望小売価格 OPEN  実勢価格 130,000円(税別)前後

 

AIRBOW AX-505 Special  希望小売価格 198,000円(税別) ノーマルからのバージョンアップ 85,000円(税別)

 

TEAC AP-505 メーカー希望小売価格 OPEN  実勢価格 130,000円(税別)前後

 

AIRBOW AP-505 Special  希望小売価格 185,000円(税別) ノーマルからのバージョンアップ 75,000円(税別)

TEAC CG-10M メーカー希望小売価格 OPEN  実勢価格 130,000円(税別)前後

 AIRBOW CG-10M Special  希望小売価格 173,000円(税別)〜 ノーマルからのバージョンアップ 65,000円(税別)

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今回は、データー送り出し機(デジタル・トランスポーター)に新製品のAIRBOWミュージックPC「Enterprise S」を組み合わせ、CDから取り込んだPCM:44.1KHz/16bitのデーターを「PCM 705.6KHz/24bit」にリアルタイムでアップサンプリングしながらUSB入力でAIRBOW UD505 Specialに入力して聞いてみました。電源ケーブルは、AIRBOW KDK-OFCで統一しています。

モニタースピーカーには、Focal Spectral 40thにAIRBOW CLT-5を組み合わせて使いました。

 AIRBOW Enterprise S 販売価格 750,000円(税別)〜現金で購入)・(カードで購入

 AIRBOW CLT-5 販売価格 175,000円(ペア・税別)〜現金で購入)・(カードで購入

 Focal Spectral 40th

YouTube音質比較

 

  

AIRBOWカスタマイズを行っていないノーマルモデルでも、十分鑑賞に値する音質でカザルスのチェロを鳴らします。
確かに、高域倍音成分がややスモーキーだとか、チェロの音がわずかにくぐもっているとか、文句をつけようと思えばつけることはできます。けれど、この曲を「カザルスが演奏していると分かる音質で鳴らす」のは、十分立派だと思いますし、このクラスのアンプでこれだけ「芸術的な表現」をフラットに出せるなら、高く評価できると思います。
また、国産オーディオ機器にありがちな作為的な色づけや、不自然さを一切感じさせないのもすばらしいと思いました。

録音のよいこの曲では、ギターの音が濁って感じられます。特に高域がきれいに抜けないのが不満で、それが原因でギターの音がやや安っぽく聞こえてしまいます。ボーカルも艶っぽさに欠け、高域の透明感にも不満を感じます。
口元の定位もやや大きいです。キーボードの音もやや安っぽく、価格の限界やデジタルアンプの悪癖である「高域の抜けの悪さ=高域がノイズにマスキングされている」ことを感じます。
しかし、よりよい音でこの曲を聴いたことがなければ、十分楽しめる音質で再現されていると思います。

低音は驚くほどよく出ます。力強さも十分です。音の広がりや、楽器の数の多さも十分で、価格以上の音質を感じさせます。
この曲でも不満に感じるところは、高域が抜けきらず濁っているために弦の音が乾いて感じられたり、金属系の打楽器の音が安っぽく聞こえてしまうことです。けれど、高域が濁っているにもかかわらず、音が重なる部分での分離は良好なので少し不思議な感じです。この安っぽささえ消すことができるなら、このアンプはとても高い水準に達するでしょう。
細かい部分はさておき、この曲の「スケール感」や「躍動感(目を閉じると目の前のスクリーンに映画が写っているような雰囲気)」がきちんと再現されるのは、すばらしいと思います。この低音の力感、エネルギー感は、サイズや重さを考えると購入した人はそれをお聞きになるまで信じられないはずです。

低音は広がることなくドンと出て、響きが膨らまずに瞬時に収束します。このダンピングのしっかり聞いた低音は、デジタルアンプでなければできない芸当です。
ボーカルが重なる部分、伴奏に電子音が入ってくる部分は楽しい音ですが、オーディ的には分離が甘く、価格を感じさせます。
また、ビリー・アイリッシュの声にも、絡みついてくるような「いやらしさ(Bad Guyさ)」が足りていません。
陰影のコントラストが、明るい方向に偏っていて「陰り」の部分まで明るくなっています。
深みがもう少し加われば、もっとよくなるはずです。

ギターの伴奏でミーシャが歌い上げるこの曲は、彼女の魅力が凝縮されていると思います。
AP-505は、ノーマルの状態でも、この曲の魅力である繊細さ、透明感、表情のデリケートさや深さを十分に伝えますが、同時に「こんなモンじゃない」、「もっとよい音で聴きたい」という欲張りな気持ちもむくむくと持ち上がってきます。
AIRBOWカスタマイズモデルでこの高域のノイズ感が取れるなら、このアンプは「大化けする」と思います。
頑張っていますが、もう一歩届かないところも感じさせます。もちろん、それが実現するなら、この価格は安すぎますが。

TEAC AP-505 総合評価
AX-505は、ノーマルのままでも十分鑑賞に値する音質を発揮します。特にサイズや重量からは信じられないほどの低音の量感や力感の再現性、バスレフスピーカーを鳴らしているにもかかわらず低音が膨らまないことには驚かされました。

このダンピングに優れた低音はデジタルアンプアンらではの良さなのですが、同時にデジタルアンプの問題点である「高域のスモーキーな感じ(高周波ノイズが取り切れず、高域のS/Nがアナログよりも悪い)」が解消されていません。

もちろん、それでも初期のデジタルアンプに比べると遙かにまともでましな音ですが、高級アンプと比べるとやはり少し「安っぽさ」を感じてしまいました。若干の不満はありますが、基本的にはバランスに優れた、聞き疲れしないよいアンプだと思います。

曲が始まる前の「ノイズ」から全然違って聞こえます。高音のノイズっぽさや濁りが消え、チェロの音とノイズが完全に分離して高音がきれいに抜けてきます。

高音の改善で、このチェロがカザルスが愛用した「名器の音」だと分かるような、切れ込みの鮮やかな音に変わっています(このチェロは現在、ヨーヨーマが所有しています)。
弓を引く速度や、弓が弦と接する角度が見えるようになり、チェロそのものにも「重さ(重厚感)」が加わります。
けれど、少しよくなった分もう少し「艶が出ればな〜」と欲張る部分も出てきました。

AIRBOWカスタマイズによって、AX-505はより本格的な鑑賞に堪える音質にアップグレードしているのは間違いありません。

ギターの高域が伸び、使われている楽器が「高級なクラシックギター」だと伝わります。ギタリストの左手が「弦の上を滑る感じ」もリアルです。
ボーカルは発音が細やかになり、子音がはっきりして口元の大きさも引き締まってきました。
キーボードの音に透明感が出て高級な楽器の音になり、ノーマルでは聞き取れなかった繊細な表情が出てきました。

ノーマルで少し気になったちょっと明るすぎる感じ、ちょっとポップすぎる感じ(素人っぽい感じ)も解消しています。
まだ、完璧とはいえませんが、ノーマルとは別物といってよいくらい音質は向上しています。好みは少し分かれるところはあるかもしれませんが、よりプロっぽい音でこの曲が鳴っています。

楽曲のスケール感がぐっと大きくなりました。打楽器の存在感、金管楽器の存在感、低音の深み、それらが少しずつですが確実に拡大し「30%くらいの音質向上」を感じます。

弱音部(pp)での沈み込むがより深くなり、演奏自体の幅や表現の深みが違っています。金属を打ち付ける音も澄み切って、伴奏からきれいに抜けてきます。金管楽器は奏者の「唇の動き」が見えるようです。
デジタルアンプの良さである「低音の表現力」には磨きがかかり、弱点である「高音の見通しの悪さ」は改善する方向です。
ノーマルではスクリーンを観ているような印象を感じさせる音でしたが、AIRBOWではそれが生演奏を聴いているような印象へと変化しました。音源(楽団)がより近くなった印象です。

低音の押し出し感が向上したのは当然ですが、低音の「飛んでくる感じ(スピード感)」までが様変わったことには驚きました。

ボーカルの「浸透力」も全く変わりました。耳元でささやかれている雰囲気で、抗えない声質でボーカルが頭のに入り、ただのポップスが心の中に浸透する「恐ろしさ」さえ感じさせる曲へと変化しました。

音の細やかさ、それぞれの音の分離感、情報量が一気にアップしています。1〜3曲目では「30%程度」と感じた改善幅が、この曲では一気に200%(2倍)になったようにすら感じられます。
もちろんいい意味で、全く別物のアンプになってしまったようです。この音で聞けてこそ、この曲の「グラミー賞4部門獲得」のすごさが分かるというものです。

ギターの美しさが変わっていることにはすぐ気づきますが、ボーカルはそれ以上に変わっています。
AIRBOW AX-505 Specialで「ぎゅっと抱きしめて」のフレーズを聴くと、飛んでいってミーシャを抱きしめたくなります。
ミーシャの声が心の中に、心の奥底にストレートに入ってきます。言葉を聞くまでもなく、日本語を理解するまでもなく、声色の変化だけで「すべての想い」が伝わってきます。音楽を伝えるには、気持ちを伝えるには「言葉はいらない」。それを実感させる、驚くほどの求心力を持つ音。ノーマルとは全く別の世界の音楽のようです。

今回この曲を試聴に選んだのは、ランダムに聴いていた曲の中でこの曲に感動したからです。思わず涙してしまいそうになるほどの「切なさ」。ノーマルでは伝わらなかったそれが、AIRBOWならそれが心をダイレクトに震わせます。
この曲を聞けば、ノーマルとAIRBOWの差は、金銭には換えがたいと思います。

AIRBOW AX-505 Special 総合評価
AIRBOW AX-505 Specialは、本気の音楽を本気の音で鳴らしてくれます。
音楽が好きになる。

ミュージシャンの実力を思い知る。

これでこそ本物!という音で音楽を聴かせてくれます。
ノーマルとは音が違うという以前に、音楽を再生するアンプ(プロダクト)の器が違う感じです。音楽にぐっと近づける音。演奏が終わった後の拍手がいつまでも、さざ波のように広がり、感動の余韻が心の奥底に残りました。

AIRBOW AX-505 Specialと比べると、若干高域が濁っているようにも感じられますが、ノーマルのAX-505よりは高域の濁りが少なくなっています。チェロの音色の変化や、演奏者が伝えようとする表情の変化もよりダイレクトに再現される印象です。
元々高域の録音レンジがそれほど伸びておらず、どちらかといえば中低音がしっかりと出せれば演奏がそれなりにきちんと聞こえるこの録音では、ノーマルのAP-505でも十分な音質に感じられます。
少なくともきちんとカザルスの演奏に聞こえるのは立派だと思いますし、価格を知ればその思いはもっと強くなります。

ギターの美しさでは、AIRBOW AX-505 Specialに及ばないところはあるかもしれませんが、ボーカルの説得力はノーマルのAX-505とは全然違って、子音の正確さ、口元の動き方、定位がぼけない(肥大しない)ところは、まったく別のアンプのようです。
キーボードは力強さが全く変わり、AX-505で不満だった部分がAP-505では、ほとんど解消しています。この音なら何の不満もなく、この曲を聴いていられます。
音量可変出力を備えるDACとの組み合わせなら、AX-505ではなく絶対にAP-505を選ぶべきです。音質もそうですが、高域のつややかさが冴えていて音楽の表現力がグンと高まっているからです。コンサートのチケットが、一般席からS席になりました。

低域の力感、広がり感が一段と大きくなりました。演奏の躍動感(運動量)も数割程度大きくなって、映画館で聴いているようなイメージが出てきました。こと低音の再現性では、ノーマルのAP-505でさえ、AIRBOWカスタムのAX-505 Specialを凌駕しそうな勢いです。もちろん、カスタマイズされているAIRBOW AX-505 Specialと比較するなら、金属の打楽器系の音や弦の高域の滑らかさには違いが感じられますが、低域の改善がそれを補って、全体的なイメージとしてはそれほど大差ない印象になっています。金管楽器の力強さも印象的でした。

ただ、弱音部の深みはもう少し頑張って欲しいところはあります。
しかし、サイズと価格を考えるなら、セパレートアンプ(単体パワーアンプ)らしい魅力は十分味あわせてくれるはずです。
曲の始まりと終わりの低音の充実感は納得で期待以上です。

AIRBOW AX-505 Specialほどではありませんが、AX-505からAP-505への変更では同じ方向性の改善が感じられます。
低音のスピード感が向上し、力強さも違ってきました。ボーカルもかなり浸透力が出てきましたが、音の端っこ(境目)がAIRBOW AX-505 Specialと比べるとやや曖昧で、音が完全に分離していないのは残念です。

確かに素晴らしい音ですが、このレベルなら「グラミー賞4部門」は納得できません。
十分によい音だと思いますが、AIRBOW AX-505 Specialを先に聴いてしまうと「情報量」「表現力」で若干及ばないと感じます。

ギターの冴えは、AX-505とは全然違っています。ボーカルの深みも違っていますが、AIRBOW AX-505 Specialよりもミーシャがやや子供っぽく感じられて、「抱きしめに行きたい」と感じさせるまでの求心力は感じません。
しかし、音楽に捕らわれるように感動するのが嫌なら(そういう感覚も否定しません)、演奏に感情が飲み込まれたくないのなら、この音も十分「あり」だと思います。

バランスがよく、嫌みは欠片もなく、日本のメーカーがさらりと作ったアンプとは思えない「素性の良さ」を感じさせます。国産高級オーディオメーカーの「いじった音」よりは、よほどよいと思います。この音でこの価格、この表現力は立派です。

TEAC AP-505 総合評価
ノーマル同士で比べるなら、AX-505とAP-505は全く別物です。AP-505を聴いてしまうと、AX-505は子供っぽくおもちゃのような音に感じられるかもしれません。

価格を評価の軸とするならば、AX-505は「価格なりの音質」です。同価格帯では、他の選択肢も考えられます。

けれどDACに音量可変出力が備わり、AP-505を直結できるなら、AX-505という選択肢はなくなります。迷わずにAP-505を選ぶべきです。出てくる音は、AX-505の2倍以上良いと思いますし、それ以上に音楽を聴いたときの納得感が全く違っています。

AP-505はノーマルでも十分な音質です。できの悪い国産高級プリメインは、見習うべきです。さらにAP-505は、2台をBTLで使ってグレードアップさせられるのもオーディオマニアには魅力的に見えると思います。

再び、曲が始まる前の「ノイズ」が全く違って聞こえます。当然ですが、チェロの音も全く違っています。

目を閉じれば目の前にカザルスが見えるよう、とまでは言えませんが、かなりのリアリティーです。少なくともこんなに小さなDACとパワーアンプの組み合わせから想像できる音質は遙かに超えています。
弓が弦に触れ動き始める一瞬の音(アタック)が見事に再現され、カザルスの前にカザルスなし。カザルスの後にもカザルスなし。(私はそう思っています)という言葉を実感できる音が出ます。
最初にこんな演奏を奏でられたら、それを超えることはもはや不可能でしょう。

私が生まれる前に完成していた演奏、芸術に触れることができるなんて、なんて幸せなことなのでしょう。
それを十分に実感できる音で無伴奏チェロ組曲が鳴りました。

この曲では出始めの「ギターの音」に差が出ます。乾いた木の美しい響き、高級なギターの持つ甘くて硬質な響きが見事に再現されます。私も一台「名器」と読んで差し支えないクラシックギター(NAKADE SAKAZOU製作)を持っていますが、それと同等の良い音を聞かせてくれます。

キーボードの音も説得力がかわります。高域がチャーミングで音色が鮮やかになりました。

ボーカルは、本人の声や歌い方そのものに聞こえます。
この曲のすべてが見え、同時にこの演奏の限界も見えてしまう音ですが、それが「嫌み」には感じられません。
リアルさ故に、冒頭のギターのミスも人間らしく思えて許せてしまいます。

やっとこの曲が「本格的なシンフォニー」として感じられる本格的な音質になってきました。ホールの響きと、楽器本体から出る音が分離して聞き取れるので、どういうホールでどういう楽団が演奏しているかまで聞き分けられます。

さすがにもう4回目の試聴なので新鮮な驚きはありませんが、高い質感と濁りのない美しい高域の伸び、ストレスを感じさせない音の広がりには、脱帽です。また、アンプの「頑張りを感じさせない」自然な力強さも心地よいところです。
もちろん上には上があるのは承知ですが、Focal 40thがここまで鳴るのなら、十分鳴りきっている、鳴らし切っていると、断言しても差し支えない音質だと思います。

AIRBOW AX-505 Specialで、すでに「すごい!」と思えた低音のスピード感や切れ味ですが、ふたたびそれが全然違ってきます。

ボーカルの分離感、細部に至る描写力も全然違っています。例えば、電子的に編集されたこの曲でのコーラスは、サンプリングベースで合成されたいるはずですが、それが柔らかな肉声の生コーラスに聞こえるように変化します。
この曲には、相当に高度な録音機器が使われていると思うのですが、その機器の素晴らしさが十分に発揮できる音質になりました。

AIRBOW AP-505 Specialでこの曲を聞くと、あらゆる音が計算し尽くされ、絶妙なバランスとタイミングで配置され、ボーカルのすばらしさと同時に、それをデジタルの力で引き出してみせる「クリエーター(エンジニア)」の実力の高さがハッキリと伝わります。この見事なコンビネーションは、ボーカルとエンジニアが兄妹だからこそ作れたのでしょう。かつて、カーペンターズの音楽ががそうであったように。

イントロのギターはもはや「生音」です。ミーシャも目の前に立って歌います。

けれど曲の雰囲気がよりプロっぽく本格的になったことで、涙を誘うというよりはもっと深い説得力が出てきました。感情に流されるのではなく、音楽がしっかりと心をつかんできます。

曲の解釈に余裕が生まれるのか、「完璧なあなたを」というフレーズからふとオーディオに「完璧」はなく、すべては相対的でしか過ぎないのだという想いが脳裏をよぎりました。

ただ音はよくなっていますがすこし冷静な感じになって、この曲はより感動的な雰囲気の濃さを引き出したAX-505 Specialも好きでした。

邪念を捨てて演奏に聞き入っていると、ライブ会場が見えてきました。奏者とリスナーが一体となる瞬間、ボーカリストは実力以上の力を発揮します。この曲でミーシャはその領域に入っているようです。記録として残すにふさわしい、素晴らしい演奏(ライブ)だと伝わりました。

AIRBOW AP-505 Special 総合評価
ノーマルのAX-505とAP-505を比べると、すべての部分でAP-505が上回っていました。

AIRBOW AX-505 SpecialとノーマルのAP-505の比較では、低音の質感はAP-505が、中高域の細やかさとデリケートさではAIRBOW AX-505 Specialが上回ったように思います。

AIRBOW AX-505 SpecialとAP-505 Specialの比較では、前者がキュートでかわいらしい音質で小編成の音楽や弾き語りなどに独特な魅力を感じさせてくれるのに対し、後者はより本格的な音質で50万円を超えるようなプリメインアンプと勝負し、それをねじ伏せるほどのすごさを感じさせてくれました。個人的には、今回聞き比べた4台の中で「AX-505」だけは選ばないと思います。

後の3台は、予算と音質のお好み次第のチョイスとなりますが、ノーマルの購入後「追加費用」だけでAIRBOWにアップグレードできるのは、嬉しくて安心なサービスだと思いました。まず、ノーマルをしゃぶりつくしてから、AIRBOWを味わう。贅沢な楽しみ方です。

  

AP-505 Specialの音がノーマルのAP-505の後退したような感覚です。
尖っていた倍音の角が丸くなり、チェロの音にも伸びやかさがなくなっています。
演奏も生命感が薄くなり、カザルスが年寄りになって(老けて)しまいました。
音の分離や広がりも後退しています。

ギターの音に冴えがなくなり、ボーカルも高域(子音)がくぐもってしまいました。
しかし、高域が伸びなくなったため「中音」が少し魅力的になってきました。
音質的には後退していますが、演奏がソフトフォーカス化され聞きやすくはなりました。
録音がよいと思って選んだ曲ですが、音質がストレートに生かされず、その思惑は間違っていたようです。

低音はよく出ます。スケール感も十分です。けれどそれは高域が伸びなくなったたため、中低域しか聞こえなくなったからかもしれません。過不足なく聞ける音ですが、ノーマルのAP-505でもこれくらいの音は出ていたように思います。
音が中央に集まり、音場が広がらなくなりました。
言い換えるなら、CG-10MはせっかくのAIRBOWカスタマイズを、ノーマルに戻してしまったと言うことになります。

低音のスピード感が後退し、音の輪郭がぼやけてしまいました。ボーカルも分離せず、伴奏と混じっています。
高度に洗練された曲のはずが、一般的なポップスと同じ混濁した安っぽい音になっています。
嫌な音ではありませんが、非圧縮の音がMP3のようになってしまいました。

ギターの音が荒れて、ボーカルの密度も低下しました。この曲でも、せっかくのAIRBOWカスタマイズが無駄になり、下手をするとノーマルのAP-505よりも悪い音に聞こえてしまいます。

良くなった部分を探すなら、ボーカルの「抑揚」は大きくなっているかもしれません。けれど、フォルテシモがピーキーになるだけでその抑揚の大きさが雰囲気を深める方向には働きません。
美しくスイートなボーカルが、雑でデリカシーのないものに変わっていまいました。

TEAC CG-10M 総合評価
AIRBOWカスタムモデルとの組合せでは、本来プラスに働くべきクロックジェネレーターがマイナス方向に働いてしまったようです。原因は明白です。水晶から取り出す微小信号を増幅する回路(プリアンプに相当する部分)に共振(共鳴)が発生し、高域のS/Nが劣化、音の分離や透明感が損なわれているのです。この部分に特別なパーツや回路を使うのは、この価格では難しいので仕方ないところではありますが、AIRBOW 505シリーズには、ノーマルのCG-10Mは「合わない(使って欲しくない)」と断言します。

AIRBOWカスタムモデルのCG-10M Specialは、CG-10Mの波形増幅回路のパーツを現在は生産されていない特殊なもの(OSコンとブラックゲート無極性品)に変更することで、その音質を一気に高めています。もしすでにCG-10Mを購入して、その音質に納得されていないなら、AIRBOWへのバージョンアップを検討してください。価格もそれほど高くはなく、効果は絶大だと思います。

  

AIRBOWカスタムモデルに合わせてチューニングされているので当たり前なのですが、ノーマルのCG-10Mとは別物のサウンドです。

クロックジェネレーターの追加で、音の木目が細やかになり、後期の透明感や見通しの良さが向上しました。チェロの音がよりいっそう細かく瑞々しく感じられます。演奏には、巨匠の演奏らしい落ち着きが出て、よりアカデミックで芸術的な感覚が出てきました。
目を閉じると脳裏に生演奏が再現されます。ここままずっと体をゆだねていたい感覚。ネガティブな感情が霧散して、全身から力が抜けて、心がすっとリラックスしました。

ギターも変わりましたが、ボーカルがそれ以上に変わりました。Grace Mhayaさんの息づかい、唇の動きが手に取るように見えるようです。
目を閉じれば、目の前はステージです。ギターは前方やや左、ボーカルはその少し前の中央にビシッと定位します。

ギターの動きが見えます。キーボートは、しっとりと実に上質です。音は前後左右だけではなく、上下にも動き出しました。
CG-10M Specialを使わないときと比べて、演奏の艶が増して表情が柔らかく深くなりました。
この音を聞くと、CG-10M Specialを外せなくなるでしょう。

情報量が増加して、密度感も量感も改善します。TEAC CG-10MでMP3に格下げされた音源が、一気にハイレゾにまで格上げされたようです。CG-10M Specialの追加で、この小さなコンポから本格的なハイエンドの音が出てきました。

どう考えてもこの音が、こんなに小さく、こんなに安価(高級機と比べると)な製品から出ているとは、目の前にあっても俄には信じられないでしょう。オーディオ機器は高くなりすぎた、大きくなりすぎたとお嘆きの方に聴いて欲しい音です。これからアップグレードをお考えでも、大型装置からのダウングレードをお考えでも、想像以上の納得が得られるに違いありません。

目を閉じればホールが見え、聞き慣れたソフトをすべて聞き直したくなるような本格的な高音質をこの演奏で十二分に味わえました。映像がなくても、広大な宇宙への「旅立ち」を感じさせるのに十分です。

グラミー賞をもう一つ差し上げたくなるような素晴らしい音質が出ています。

低音は量感が驚くほど増し、ボーカルは一切の濁りなく分離して抜けてきます。音の細部が驚くほど細やかです。すべての音が高密度で「柔らかく」なりました。浸透力も上がり、これぞ「ハイエンド」という音質です。

DAC+プリメインアンプで100万円を大きく超えるようなセットでも、ここまでの音は出ないかもしれません。少なくとも、高級オーディオメーカーの50万円程度のプリメインアンプや、CDプレーヤーは全く太刀打ちできないとさえ思います。

体ごと、この演奏が持つ独特な音の世界にグイグイと引き込まれて行きます。ストレートに気持ちいい!

ギターの音が「立って」います。ボーカルが流れると、飛んでいって「ミーシャを抱きしめたい」という思いが、「こんな女に抱きしめられたい」という思いへと変わりました。愛を欲しがる「女」が、愛を与える「女」に変わっています。まるで女神が歌っているような完璧な表現。これでこそプロ。プロ中のプロのボーカルです。
正直、このシステムでこの曲を聴くまでミーシャがこんなに上手く、表現力(求心力)のある歌手だとは知りませんでした。

この曲を聞いて、収録されているアルバムを最初から全部聴きましたが、この曲だけがずば抜けているように感じました。きっと、ミーシャ自身この曲には、何かとてもすてきな思い出があるのでしょう。そういうミュージシャンの深い思いをストレートに、そしてダイレクトに共有できる。愛するというシンプルな言葉故に、その深さは計り知れない。

誰もが、こういう思いを心に持っている、秘めている。思い出がある。そんなふうに素直に、共感します。
心の底から様々な思いが溢れ、こんな風に人を愛する経験を持っている人生は、本当に素晴らしいと思うと共に、彼女の思いに触れ心が暖められ、豊かになりました。

AIRBOW CG-10M 総合評価

AIRBOW UD-505 SpecialにCG-10M specialを追加すると、システムのグレードが一気に上がります。
「なし」の場合でも、Focal 40thが鳴りきっている感じがありましたが「あり」だと、これ以上の音はいらないと確信するほどの音に格上げされます。TEACをカスタマイズしたことで、その音質は高級モデルEsotericやGrandiosoを彷彿とさせるほどの音質に到達しているほどに感じられます。

試聴を終え、スピーカーからすこし離れて音楽を聞いていると、スピーカーの前で超高音なHIFIサウンドに聞こえた音が、よい具合に混じあって、それが生演奏のように感じられました。

試聴後感想

素性の良いTEAC 505シリーズは、ノーマル(市販状態)でも十分に納得できる音質でした。

それをカスタマイズしたAIRBOWは、EsotericやGrandiosoの片鱗を感じさせる、高級な音質へと昇華していました。

文中にも書きましたが、限られたスペースでハイエンドを追求したいとお考えの方や、オーディオをすこし整理して「かさを減らしたい」とお考えの方におすすめです。

こってりした音質が特徴のAIRBOW marantzカスタマイズモデルとの比較では、AIRBOW/TEACカスタムモデルは、EsotericやGrandiosoと共通する「さっぱりした感じ(こってり感が少ない)」が特徴のように思いました。

2020年4月 逸品館代表 清原 裕介

 

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