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ハイエンド MCカートリッジ 音質 聞き比べ

 ortofon(オルトフォン) SPU #1E,Classic GE Mark2,Synergy,Meister Silver 2

  

 

  

 Phasemation PP-500、PP-1000

 

  

 TOP WING 朱雀 (Music Birdの放送録音のみで文章はありません)

 

  

プレーヤー:YAMAHA GT-5000、フォノイコライザーアンプ:Phasemation EA-550、昇圧トランス:Phasemation T-1000を使って、ortofon SPUシリーズから「1980年以前に作られたSPU」、「#1E」、「Classic GE Mark2」、「Synergy」、「Meister Silver Mk2」、Phasemation PPシリーズから「PP-500」、「PP-1000」、TOP WINGから「朱雀」を選び、聞き比べました。

YAMAHA GT-5000(ブラック)  メーカー希望小売価格 600,000円(税別)

往年のGTシリーズをオマージュしたデザインですが、駆動方式をダイレクトドライブからベルトドライブに変更するなど、ヤマハが目標とする新世代のフラッグシップ・アナログプレーヤーにふさわしい音質を目指し、妥協無く作られた製品です。そのヤマハの思いは「26.5s」という重さに象徴されています。開発当初に決定した販売価格を固持したため「60万円」という「安さ」ですが、開発費用を抜きにして、販売価格の2倍程度でも採算がとれるかどうか疑問なくらいコストがかかっているようです。

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Phasemation PP-500 メーカー希望小売価格 220,000円(税別)

PP-2000の血統を受け継いだ自信作が、PP-500です。フラッグシップモデルPP-2000譲りの音像定位、空間再現力、鮮度の高い中高音と豊かな低音再生を目指すと共に、軽量化にも重点を置きました。軽量化に寄与するジュラルミン材ベースの採用と、ダンパーを始めとする振動系の改良と相まって、力強い音質と臨場感を再現します。

メーカーホームページへのリンク

Phasemation PP-2000 メーカー希望小売価格 440,000円(税別)

PP-1000 の磁気回路を見直し、磁性材のパーメンジュールは継承しつつ、ヨーク形状を新規設計。これにより更なる高能率、磁場の均一性に優れた形状を実現させ、振動系の重量を重くする事無く出力の増加を実現しています。
従来から定評のある無垢ボロン材を採用したカンチレバー、6N 無酸素銅線による発電コイル、純鉄コイルボビン、ワイヤダンパー等、PP-1000 をはじめ他モデルで実証された高音質素材を継承しつつ、音質のベストバランスを目指し振動系を新規設計しました。ダンピング材も選別品とし、ダンピング特性も新規設計し微弱な音の再現性を一層向上させ、空気感までも再現いたします。
ボディーには定評のあるDLC(Diamond Like Carbon)処理※を継続採用。剛性、振動減衰特性に優れ濁りの無い音質を実現しています。
メーカーホームページへのリンク)・(Phasemation PP-500,PP-1000,PP-2000の聞き比べはこちらから

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ortofon SPU G (1980年以前に作られたもの) 発売時価格 38,000円(税別)

1980年以前に作られたSPU。詳細は不明ですが、ルーペで見ると針は「丸針」でした。

ortofon SPU #1E メーカー希望小売価格 69,000円(税別)

SPU♯1(ナンバーワン)は、かつてのオールドサウンドに最大限に拘り、当時を思わせる図太いサウンド、豊かな低域など、完璧なまでの「THE SPUサウンド」の再現を追求して作られています。SPUシリーズの中で最もコストパフォーマンスが高く、楕円針(1E・Elliptical Stylus)と丸針(1S・Spherical Stylus)の2種類が用意されます。今回は、楕円針のみ試聴しました。

SPU #1の聞き比べはこちらから

ortofon SPU Classic GE Mark2 メーカー希望小売価格 103,000円(税別)

SPU Classic G(丸針)/GE(楕円針) MkUは、MCの原器「SPU」のサウンドを現代に伝える生き証人として生産され続けており、今なお30gという重量級の自重と4gの適正針圧、アルミカンチレバーに丸/楕円針という伝統の仕様を守り続けています。

さらにこの豊かなサウンドを創造する決定打となっているのが、オルトフォンの象徴であるSPU用Gタイプヘッドシェルの響きです。これらの要素ひとつひとつが奇跡的に調和して生まれたSPUサウンドは、音楽のジャンルを問わず、愛聴盤の魅力を最大限に引き立てます。

ortofon SPU Synergy メーカー希望小売価格 196,000円(税別)

SPU Synergyは、30年以上にわたりオルトフォンのチーフエンジニアを務めたペア・ウィンフェルド氏が最後に残したSPUです。シリーズの特長である低い内部インピーダンスを継承しつつ、ネオジウムマグネットの採用や発電系を新たに設計することで出力電圧をアップさせ、これまでのSPUで最も高い0.5mVの出力を実現。これにより、既に力強いサウンドに定評のあった本シリーズの中でも最もパワフルなSPUとなりました。特徴的なGタイプのヘッドシェルはブナ材粉末を55%配合した樹脂製で、SPUの奏でる豊かな響きを創り出すことに大きく貢献しています。

ortofon SPU #1E メーカー希望小売価格 205,000円(税別)

SPUの生みの親であるロバート・グッドマンセン氏の在職50年を記念して、1992年に発表されたSPU Meister GE/AEを祖としたシリーズの最新モデルです。SPU Meisterは、シリーズの中で初めてネオジウムマグネットを採用し、当時新たに開発された磁気回路と7N高純度銅線を用いたコイルを搭載していましたが、後継機種として登場したSPU Meister Silverではコイルに6N高純度銀線を採用。Meister譲りの腰の据わった中低域のサウンドはそのままに、新たに超高純度銀を使用することで重厚かつ高音域に独特の煌きを持った銘品となりました。

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試聴環境

プリメインアンプ AIRBOW PM12 Master、スピーカーには Vienna Acoustics Lisztを使用して聞き比べました。

 AIRBOW PM12 Master 販売価格 415,000円(税別)(詳細はこちらから

 Vienna Acoustics Liszt メーカー希望小売価格 2,000,000円(ペア/税別)(詳細はこちらから

この聞き比べをMusic BirdのYouTubeアーカイブで見る

前半(ortofon SPUとPhasemation PP-500、PP-2000の比較)

後半(ortofon SPU SynergyとTOP WING 朱雀の比較)

試聴したレコード

ダイレクトカッティングで録音された、高音質の女性ジャズボーカル曲。

CDでも発売されているシンセサイザーなども伴奏に使った、録音の良いPOPSのレコード。比較的新しい高音質重量盤。

アンドレプレヴィン指揮・ロンドンフィル演奏の「惑星」から「火星」を試聴。先の2枚のような高音質レコードではなく、演奏・録音・マスタリング共に「テストにちょうど良い平均的な音質」のレコード。

  

ボーカルは艶っぽく、ウッドベースは滑らか。ピアノは小気味よく響き、とても心地よい。なんともいえない気品の高さ、とても40年以上も前に作られたカートリッジを鳴らしているとは思えない音質。透明度の高さの秘密は「針」にあるのではと思い、針先をルーペで見ると、そこには黒く濁った工業用とは違う、純粋で透明ななダイアモンドが付いていました。

フォルテで若干音が割れるのは、さすがにダンパーが硬化しているからだと思われますが、それ以外では時代と時間を感じさせない見事な音質です。
40年以上前にここまでの音が完成しているのなら、現代のアナログはどれほど進歩しているといえるのだろうか?
あるいは、デジタルになってオーディオは本当に進歩したのだろうか?
一気に疑問がわき上がります。それほど見事な音です。

ターンテーブルマット(シート)を付属品のゴムマットから、FunkFirm Acromat SL1200に変更

YAMAHA GT-5000を使って、ずっと気になっていた「響きの重さ」の改善を期待して、ターンテーブルマットを付属品のゴムマットからイギリス製の「Acromat SL1200」に変えてみました。フォルテの立ち上がりが、さらにスムース(ストレスレス)になって、空間の見通しも良くなりましたが、若干乾いた感じが強くなっているような気がしたので、とりあえず今回は、YAMAHAを信じてオリジナルのマットで比較することにしました。

FunkFirmから発売されている「Acromat SL1200」は、サイズや形状もGT-5000にぴったりで、価格もそれほど高くありませんから、GT-5000や他のプレーヤーをお使いで「音が重い、暗い」などと感じられたら試されるのも良いと思います。

前後左右への音の広がりがとても心地よいのですが、このレコードでは高域がほんの少しだけ抜けきっていないように感じます。けれどそれが原因で演奏が、暗くなったり、重くなったりはしないところはさすがです。

多少高域は丸まっていますが、開放的で明るく、楽しい音です。さすがに時代は隠せず、若干モノラルの少し古いレコードを聴いているような雰囲気はありますが、聞いて楽しいかった。それが一番大切なことだと思います。

この音を聞き、40年前の国産カートリッジのレベルを考えれば、現在に通じるSPU神話が生まれたのもうなずける素晴らしい音質でした。

音場展開が心地よく、それぞれの楽器の「変化」もとても細やかで、演奏が語りかけてくるようです。

もちろんその音質は、Phasemation PP-500などの最新カートリッジには遠く及びませんし、それと比べると「ラジオ」のように感じることもあります。しかし、芸術の本質が「意図的な取捨選択」にあるのだとすれば、「良いとこ取り」のこの音はまさに芸術的だと言えるでしょう。ヘッドシェルのプラスティックの「鳴き(共鳴)」も、SPU独自の味わいを出しているのだと思います。

低音はステージからあふれるように押し寄せて、金管の音は背後から来て宙を舞います。弦は少し分解能力が足りませんが、オーディオの目的が時空を超えた演奏の再演なら、見事にそれを成し遂げています。
40年前にこの音が出せていたのなら、そこからの進歩は苦しいものであったことを想像させるような、やはりこのレコードも素晴らしい音で鳴りました。

  

ピアノの音が一気に現代的になりました。音は軽く出ますし、ダイナミックレンジも格段に広がっています。
しかし、演奏の味わいという意味では、1980年製SPU-Gの味わいも捨てがたく、どちらのカートリッジで鳴る演奏を聴きに行くかと問われれば、迷わずSPU-Gと答えるでしょう。

SPU #1Eは良い音のカートリッジですが、SPU-Gに比べると色彩が若干薄く、音があっさりとしているところが物足りません。
SPU-Gには、もっと艶がありました。

響きを増やして、SPU #1Eの音質をSPU-Gに近づけるため、底のカバーを外して聞いてみました。

狙いはぴたりと当たって一気に音質が開放的になり、カートリッジの価格が一気に2倍になったのではないかと思うほど音質が向上するではありませんか。若干フォルテで響きが歪みっぽくなりますが、それよりも音が明るく力強くなったことの方が好印象です。マイナスねじ一本で底のカバーは外れますし、「カバーを外す」のもチューニングの一環として「あり」かもしれません。

カバーは元通りに戻します。

シンセサイザーの高域が伸びて、ボーカルの曇りがとれました。けれど打ち込みのベースの音が、べたっとして重くなってしまいました。パーカッションも元気がありません。
このレコードは、「重さ」と「暗さ」を出さずに、それを「憂い」として再現するのが「良い鳴らし方」です。そういう意味では、この音は「×」、この雰囲気は良くありません。
カバーを外すと、音が明るくやや聞きやすくなりましたが、逆に高域がやや伸びなくなり、フォルテが歪みっぽくなってしまいました。カバーなしでは、ヘッドシェルの「鳴き(共鳴)」が強くなりすぎるのでしょう。

SPU-Gに比べ、#1Eは音が中央に集まる印象があります。その分奥行きも出ているので、これはこれでありなのかもしれないと思いますが、それでももう少し左右に広がった方が現実のホールの形がイメージしやすいように思います。
フォルテでは、モノラルのように音が中央に集まって固まってしまいます。そもそも、このレコード自体「そういう録音」なのでしょうけれど、システムとの相性によってはその欠点が嘘のように解消するので、カートリッジ選びは面白く悩ましいと思います。

この曲でもSPU-Gに比べると、#1Eは色彩の鮮やかさと、艶やかさが不足して感じらます。キチンと鳴っていますが、それ以上ではありません。しかし、価格が40年前のSPU-Gの2倍程度に収まっていて、この音質なら文句はありません。同価格帯のaudio-technica AT-OC9MLと比べると若干解像度が低い感じですが、歴史に培われたSPUサウンドは確かに伝承されています。

 

  

ピアノの響きが複雑さを増し、深みが出てきました。ボーカルは軽く力強く、ベースの分離も全く変わってきました。カートリッジをClassic GE Mark2に変えると、SPU #1Eで不満に感じていた部分がほとんどすべて解決します。
SPU-Gよりも現代的な音になりましたが、かといって雰囲気の良さもそれに負けていません。
音の立ち上がりが良く、ベースの切れ味が良くなっています。ボーカルの出だしが軽やかで、声がすっと立ち上がります。
この音が一気に大きくなる感じこそ、プロ演奏家がアマチュアとは違う所以なので、そこは正しく、そう再生して欲しいところです。かゆいところに手が届くClassic GE Mark2は、その希望を叶えてくれます。

この音を聞いてしまうと、もうしわけありませんが「#1E」には戻れません。

シンセサイザーの音が伸びやかで心地よく、透明感も全然違っています。打ち込みのベースの音が細やかになり、重さや湿っぽさが消えました。曲調は穏やかですが、決して暗くはないし、重厚だが重くはありません。好みとしては、もう少し明るくそれでいて憂いも秘めた音が好みですが、これはこれで十分な音質です。
ボーカルはもう少し深い憂いを醸し出して欲しいところですが、色彩が鮮やかで、シンセサイザーの音が美しく、響きは宙を舞っています。全体的なバランスは完璧です。

#1Eで気になった、音が中央に集まってしまう傾向が緩和されました。#1Eでは、スピーカーの外に音が広がらず、モノラルのようになっていたのですが、Classic GE2の音像はスピーカーの後方へと展開すると共に、スピーカーの左右へも広がります。
低音の広がりも出てきますし、金管楽器の抜けも良くなりました。音数が多い部分、フォルテでもきちんとぞれぞれの楽音が分離しています。これでもう少し色彩が鮮やかなら、もうほとんど生演奏と変わらないところまで来ています。
回転して音が出ているというレコードっぽい揺らぎがまったく感じられないのは、GT-5000の力でしょう。精密なプレーヤーです。

 

  

Synergyは中低音が柔らかく、そして暖かみが感じられます。色彩感にも優れニュアンスの再現性が濃く、深い音質です。

あくまでも主役はボーカルで、伴奏はそれを引き立てるような鳴り方ですが、このレコードではその伴奏のマッチングが最高です。
心地よく、ゆったりと時間が流れ、これぞ「至福の音」という鳴り方です。
この懐の深い音を聞くと、SynergyこそSPUの正当な伝承者だと私は感じてしまうのです。

シンセサイザーの音が生楽器のように美しく、体を包み込むように濃密に広がって行きます。ボーカルは、説得力があり、思わず聞き入ってしまうような鳴り方をします。パーカッションの音はやや控えめですが、しっかりした存在感があります。
曲が進むに比例して、どんどん「Dreaming」の世界に引き込まれます。

この音をお酒に例えるなら、熟成された古酒の趣。まろやかだけどしっかりとし味わいと、深い香りを持っています。

目を閉じて、しっかりとこの曲を味わいたくなる。心地よく酔える。そんな音でDreamingが鳴っています。

今回聞き比べたカートリッジの中で、音場が一番大きく広がるのは SPU Synergyです。音場が大きく前後左右に音が広がり、体が包み込まれるようなリッチな音場が醸し出されます。フォルテでも音が飽和せず、録音に問題があるはずのこの曲ですら、「普通」に良い音で鳴らします。このソフトを選ばずに良い音を再現する能力の高さは、今回聞き比べたカートリッジでは随一でしょう。

エネルギー感も素晴らしく強く、ピアニシモからフォルテシモの「幅」も一番大きく聞こえます。それもレコードの音量が大きくなるのではなく、楽器の音が大きくなっているように聞こえるのが素晴らしいところです。これこそ本物の音です。

ほんの少し明瞭度が甘く感じられ、全ての音が僅かにソフトフォーカス気味ですが、もしかするとこれはGT-5000の癖かも知れません。それでもその「卓越した表現力」は、しっかりと音に出ています。やはり、Synergyは素晴らしいカートリッジです。

  

ピアノの音が少し重く感じられますが、Classic GE Mark2と比べて質感と深みは格段に高まっています。ボーカルはより丁寧で、唇の濡れた感じが出てきました。ウッドベースは分離感がやや浅いですが、質感は高まっています。
再生が難しいこの曲ではフォルテで若干音割れが発生しました。針圧を変えても解決しなかったので、これがこのカートリッジの限界かもしれません。今回、セオリー通りカートリッジは水平になるように取り付けていますが、やや後ろ上がりにするなど角度をつければ、音割れが解決するかもしれません。
いい音でそつなく鳴るカートリッジですが、Synergyのように印象に残るほどではありません。

シンセサイザーの音は美しくなりましたが、Classic GE Mark2に比べて音の芯が甘く、輪郭もはっきりしません。また、滑らかな音ですが、メリハリはやや欠けています。そのせいでリズムの刻みが甘く、メロディーがだらだらと鳴っています。声も少し篭もって聞こえます。切れ込みが甘く、鮮やかさにも欠け、この曲とは相性が悪いようです。
ただ、この曲でもまたフォルテがかなり歪みっぽくなるので、試聴機が不調である可能性もあります。

前後方向への広がりはやや浅くなりましたが、左右への音の広がりには最も優れています。けれど、やはりこの曲でも音量が大きくなると、音が歪みっぽくなってしまいます。針圧は、適正値の4グラムですが、歪みっぽさは解決しません。弦の音もパサついています。Meister Silver Mk2は、音量が大きくなったときに、音が飽和してしまうSPU-Gが持っていた欠点が、そのまま残されているようにも思えます。また、けっして悪くない音ですが、表現力がやや浅いように思えます。
この次にPP-500を聞けば、20万円クラスのMCカートリッジの音質判断の基準が出来そうです。

 

  

イントロのピアノは、キーを押す指先の動きまで見えるような鳴り方です。ボーカルは余裕たっぷり。ビブラートもとても細かく、デリケートな音の変化もきちんと再現されています。ウッドベースもジャストのボリューム感。それぞれの音が有機的に絡まって、一つの演奏を作り合えている様子がハッキリ伝わります。
音の細かさもさることながら、それぞれの「実在感」が非常に高いのがPP-500の持ち味のようです。

今回試聴に選んだプレーヤー「YAMAHA T-5000」は、試聴会でのお披露目に「PhasemationのPP-2000」やPhasemationのフォノイコライザーアンプを使っていたので、PP-500がマッチするのはある意味当然でしょう。その点では、SPUは非常に不利なアウェイの戦いを強いられたので仕方ないですが、同価格のPP-500に対してはもう少し善戦して欲しかったというのがMister Silver MK2への正直な思いです。もちろん、ortofonにはSynergyがありますが。

高音が「伸びたりない」、シンセサイザーの響きが「最後まで聞こえずに消えてしまう」問題は、PP-500で完全に解決します。それどころか、Meister Silver Mk2で聞いたのと同じとは思えないほどきめ細かくて、レコードの溝に刻まれた音の隅々まで再現されている感じがします。非常に高いレベルの音質ですが、妙に突出したところもなく、バランスに優れています。
色彩感は濃くなく、と言ってそれほど鮮やかでもありませんが、不満は一切感じません。個人的にはもう少し、too Matchな音が好みですが、レコードの溝に刻まれた音が淡々と変換されて出てくる感じのこの音は、それはそれで一つの完成形だと思います。

まず、今までのカートリッジでは聞き取れなかった、小さな音まではっきりと聞き取れることがわかります。さらに音が中央に集まりすぎることもなく、音場はスピーカーの外側にも広がります。フォルテでも音が飽和ません。

Synergyはこのレコードの欠点を上手く隠していました。しかっし、PP-500で聞くとこのレコードの録音には問題があるように感じられます。マイクセッティングがまずかったのか?ミキシングが下手だったのか?音量を上げたり下げたり、大音量ではコンプレッションもかけられているし、マイクの位置が不適切だったのか、それぞれの楽器の定位も安定しません。小音量時には非常に良いと感じられる録音が、大音量で破綻し狭い空間に楽器の音がぎゅっと押し込まれたようになってしまいます。

PP-500は、そういう録音の問題まではっきりと聞き分けられるほど、解像度が高く、癖のない音です。ネガティブな表現なら、モニター的とか、まじめだとか言う音ですが、40年前にあれほどの音を完成させていた「SPU-G」を超えるには、こういう実直な音しかないのかもしれません。もちろん、愛用している「朱雀」のように価格をうんと上げれば世界は変わってくるのですが・・・。

 

  

音の細やかさもさることながら、PP-500で不足していた「ゴージャスな感じ」が加わってきました。唇の濡れた感じは当然のこと、吐く息が耳にかかるようなほどリアルです。ピアノしかり、ウッドベースしかり、これが私が求めていたToo Matchな音です。
音色に逃げることなく、まっすぐに音質を求め、突き抜けたらこうなるという見本のような音です。

色彩の美しさが音に加わるとこういう風に変化するという見本のような変化です。PP-500では解決し切れていなかった、高性能に付きものの無機的な感じや、無理に細かい音を出しているというネガティブなイメージが完全に消え、有機的な柔らかさ、艶やかさが出てきました。本当は、もっとボーカルに語りかけてきて欲しいが、それは高望み、あるいは好みというものでしょう。
分離感も素晴らしいですし、これが「2倍の価格の差」でしょう。

確かにカートリッジ1個に44万円は高額かも知れません。しかし、2019年にEsoteicの最高級CDプレーヤー・システムがついに700万円という価格になったことを考えれば、この音でこの価格なら高いとは思えません。
しかし、冷静に振り返って最初に聞いた「40年前のSPU-G」の音を思い出すと、心がもやもやします。この40年、50年のオーディオの進歩とは、いったい何だったのでしょう?音は良くなりましたが、音楽を楽しむ、味わうという方向からの進歩は、それほど大きいとは思えないからです。

まるで楽団の規模が変わってしまったように感じるほど、楽器の数が多く、ホールが広くなりました。小音量から大音量への変化もリニアでリアル。大音量で音が団子になる傾向もほとんど感じられません。PP-500では、このレコードの限界、録音の問題だと思っていた部分も、PP-2000ではかなり解決します。

けれどその音質アップは、エンジニアがボリュームつまみを下げたところまで明確にして、この録音が明らかに失敗だと思い知らされます。それにしてもへたくそなマスタリングだ。レーベルがフィリップスだと言うのも信じられない。駄作だとわかった以上、今後このレコードを試聴には使わないようにしましょう。
今回は聞かなかった「普段試聴に使う展覧会の絵」は、大事な部分でトランペットが音程を外し、レコーディング時のノイズも入っていますが、ライブ録音盤らしく素直な録音だとわかりました。

2020年2月 逸品館代表 清原 裕介

 

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