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Antelope Audio OCX OCX-HD AIRBOW GPS-10MH クロックジェネレーター 音質 比較試聴テスト 評価 販売 展示 価格 レビュー 評判
クロックジェネレーター音質比較 Esoteric P02X/D02Xなどの外部クロック入力を持つデジタルオーディオ機器は、外部からクロック信号を入力することで、音質が変わります。今回は、恒温式水晶発信子を使うクロックジェネレーター「Antelope Audio OCX」とその新型の「OCX HD」さらに、GPS衛星からの信号を受信することで最高「0.01ppb」という驚くべき高精度クロックを発信するクロックジェネレーター「AIRBOW GPS-10MH」の音質を、Esoteric P02X、D-02Xを使って聞き比べました。 Antelope クロックジェネレーター Antelope AudioAntelopeのOCXマスタークロック(詳細な説明ページはこちら)は、そのリリースから10年以上もの間、オーディオシーンの第一線で活躍してきました。逸品館が日本で最も数多く販売してきた、この伝説的なIsochrone OCXの歴史に新たなページを刻むべく、2016年 Antelope Audioは新しいマスタークロック、Isochrone OCX HDを発表しました。 新製品”OCX HD”は、OCXのそれをさらに進化させた「Antelopeの最高水準第4世代アコースティックフォーカスクロッキング(AFC)ジッター除去技術」や「オーブンコントロールクリスタルオシレーターを搭載」し、マスタークロックに新基準を設けます。最大サンプルレートは768kHzまで高められ、OCXで8系統だったBNCクロック出力は、ペアで設定可能なワードクロック出力が10本に増やされ、2本だったAES/EBU出力が4本、S/PDIFは変わらず2本と、さらに多様なクロッキングオプションが搭載されています。 さらにOCX HDは、OCXにはなかった2本のワードクロック入力とビデオ同期入力を持ちます。これはOCX HDを 多岐にわたるSDやHDのフォーマットに対応可能とさせ、ギアボクシング機能によるクロック供給、プルアップやプルダウン抵抗など、上位モデルTrinityマスタークロックの特徴ある機能を受け継ぐものです。また、10MHZ入力からはAntelopeの最新アトミッククロック10MXやGPS方式の超高精度10MHzクロック「AIRBOW GPS-10MH」と同期することができます。 PCとのUSB接続で稼働する、OCX HDに付属のユーザーフレンドリーなソフトウェアコントロールパネルからは、簡単に最新ファームウェアへのアップグレードが可能であり、このアプリケーションはOX XとWindows両方に対応しています。また、このアプリケーションからはデバイスのリモートコントロールが可能であり、ワークフローを大いに簡略化させます。もちろん従来通り、各種コントロールはOCX HDのエレガントなデザインの施されたフロントパネルからも簡単に設定操作が可能です。 ※OCX-HD導入時の注意点 私は最初Windows10が入っているPCでこの作業を行おうとしましたが、ソフトウェアーのインストールが上手く行かず、結局Macを使ってアクティベートを行いました。これは「非正規販売品」の販売を抑制するための措置だと思いますが、本来オーディオ機器では必要とされないこのような機能は、若干面倒に感じました。
クロックジェネレーター Antelope Audio OCX HD オープン価格(逸品館販売価格 179,400円/税抜) クロックジェネレーター Antelope Audio OCX 生産完了
クロック発信周波数は高い方が音質的に有利 Antelope Audio OCXの素晴らしい音質を知ったAIRBOWは、ワードクロックに使われる数十KHz〜数百KHzよりも遙かに高い10MHzの「アトミッククロック」に注目し、その音質を検証してきました。クロックをデジタルを動かす「ギア」に例えるなら、「周波数が高い=ギアが細かい」方が音質的に有利です。しかし、ルビジウムなどの素子を使用するアトミッククロックの価格は非常に高く、またルビジウムにレーザーを照射して発信させるため、ルビジウムが徐々に消耗(蒸発)するなどの問題がありました。 GPS
電波を利用することにより、超高精度クロックを発振を低価格で実現 AIRBOWが使う、Trimble社製のThunderboltというGPS
ユニットには、FPGA制御されたOCVCXO(オーブン・コントロールド・ボルテージ・コントロールド・クリスタル・オシレーター)が搭載され、GPSの助けなしでもきわめて安定した高精度10MHz
クロックを発信します。さらにGPS
衛星から補正電波を受信すると、の「±0.00ppb以下」という驚くべき高い精度の10MHz
クロックが実現します。このユニットをらに高音質化をするため、GPS-10MH
は吟味したトロイダルトランスによる2種の独立電源回路、オーディオグレード内部配線材などを備え、使いやすさを向上させるためのGPS
ユニットの動作と発振精度をリアルタイムに監視できるディスプレイを搭載ました。ディスプレイ(マイクロコンピュータ)は不要な場合、完全に電源を切ることができるため、メインクロック回路へのノイズ影響を排除できます。 GPS クロックジェネレーター AIRBOW GPS-10MH 221,000円(税込) 生産完了
試聴環境 試聴には、Esoteric P02X/D02X、TAD R1 Mark2、C600、M600を使いました。各クロックジェネレーターは、約6時間のウォーミングアップを行っています。 動画による説明 試聴に使ったスピーカーとアンプ、CDプレーヤー スピーカー
アンプ
CDプレーヤー
試聴したソフトは、K01X、C-03Xs、S-03の試聴、P02/D02、P02X/D02Xの試聴、に使ったのと同じ5曲です。すべてCDを聞きました。
試聴後感想 AIRBOW GPS-10MHの開発のために、数多くのクロックジェネレーターを聞いてきましたが、その音質は「価格」や「精度」とはあまり関連性がありませんでした。 様々な理由が考えられますが「精度」と「音質」が比例していないことが最も大きな原因でしょう。精度の高いクロックを発信させるためには、コストのかかる電子回路や発信子が必要になります。しかし、オーディオ機器に使うクロックジェネレーターの「音質」は、他のオーディオ機器と同じように「価格やスペック」で決まるものではなく、「音質を作り出すノウハウ」で決まります。 AIRBOW
GPS-10MHの開発では、内部の配線を「銅線」から「銀コート銅線」に変えることで、音質が明確に変わることを経験しました。電源の取り方や、抵抗、ダイオード、キャパシタ(コンデンサー)の種類でも音は変わりました。クロックジェネレーターは単なる「発信器」ではありません。それは立派な「オーディオ機器」なのです。 クロックジェネレーターの特長としてハッキリしているのは、「良質なクロックジェネレーターは、電源ケーブルや接続ケーブルよりも改善量(変化量)が大きい」ということです。 それは、クロックジェネレーターがケーブルよりも内部の回路に直接作用するからでしょう。外部クロック入力を備えるデジタル機器は、良質なクロックジェネレーターと組み合わせる事で、効果的に音質を変化させられます。OCX/OCX-HD、GP-S10MHの価格帯ならそれほど悩む必要はないかも知れませんが、高価なクロックジェネレーターをお考えの場合、その音が気にいるか、気に入らないかは、できれば事前に確認なさった方がよいと思います。 2016年4月 逸品館代表 清原裕介 |
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