|
聴会録画とYou Tube徹底音質テストへのリンク(高音質動画でその音質を確認していただけます)
メーカー希望小売価格 184万円(ペア・税別) スタンド別売り 20万円(ペア・税別)
型式 | 3ウェイ バスレフ ブックシェルフ型 |
---|---|
スピーカー構成 | 3ウェイ方式 |
ウーファー | 18 cmコーン型 |
ミッドレンジ / トゥイーター | 同軸14 cmコーン型 / 3.5 cmドーム型 |
再生周波数帯域 | 34 Hz 〜 100 kHz |
クロスオーバー周波数 | 250 Hz、2 kHz |
出力音圧レベル | 85 dB(2.83 V・1 m) |
最大入力 | 200 W |
公称インピーダンス | 4 Ω |
ユニット極性 | 低域(+)、中域(+)、高域(+) |
外形寸法 | 290 mm (W) x 524 mm (H) x 446 mm (D) |
質量 | 30 kg |
付属品 | ショートケーブル x 2 、クリーニングクロス |
2014年11月発売 |
TADの終わりなき挑戦
CE1(Compact Evolution 1)はその名の通り、現在発売されている「E1/Evolution1」のコンパクトモデルです。しかし、CE1のメーカー希望小売価格 160万円(スタンド込みなら 178万円)は、E1 の200万円と比較して「コンパクト」ではありません。
現在、スピーカーの売れ筋は「フロア型/トールボーイ型」が主流で、各社が発売する「ブックシェルフ型/スタンドが必要なモデル」はほとんど売れていません。フロア型と価格の近いCE1は、販売店から見て「売りにくい」スピーカーです。では「なぜ?」 TADは売りにくいと分かりながら「CE1」を作ったのでしょう?それは、CE1が「今までのスピーカーとは違う製品」だからです。
世界最高レベルの技術を持つTADの「今までになかった製品を作りたい」という新たなチャレンジから、CE1は生み出されました。
CE1の概要・CSTの搭載
TADの音作りのコンセプトは、「ディスクに収録された音をありのままに再現すること」です。
※発表会でTADのテーマについて解説する、TAD平野社長。
このシンプルな難題の新たな解答となるべく生まれたのが、コンパクトスピーカー「CE1」です。では、なぜCE1はコンパクトでなければならないのでしょう。それを知るために、今一度スピーカーの「理想」を復習します。
点音源:音はできるだけ狭い範囲から発生させたい。
ユニットの距離が離れると各ユニットからリスナーまでの伝達距離に違いが生じ、音が届くタイミングがずれてしまう(位相がずれてしまう)。
周波数帯域を広げたい。
人間が感じる音は身体(皮膚)で感じる周波数を含めると、0-100kHzと非常に広い帯域を持つ。
この二つの課題を実現するには、「点」から「すべての周波数の音」が発生させられる、「点音源」がスピーカーの理想だとわかります。
しかし、物理的な問題から、低い音を発生するには面積の広い振動板(大口径ウーファー)が必要とされ、高い音を発生するにはレスポンスの良い振動板(小口径ツィーター)が求められます。この矛盾をどのように工夫して両立するか?これがスピーカーに与えられている課題なのです。
CSTとは
スピーカーに求められる「点音源」を実現するため、TADは「CST」と呼ぶ「同軸ユニット」を開発しました。まず、CSTについて書かれたTADのHP説明文章を抜粋して掲載します。
(1)TAD CE1は位相の一致したポイントから、広帯域にわたって指向性をコントロールして再生する中高域用の同軸スピーカーユニット“CSTドライバー”を搭載しており、安定した定位と自然な音場空間を再現します。ミッドレンジのコーンにより、同軸配置されたトゥイーターの指向特性を制御し、トゥイーターとミッドレンジのクロスオーバーにおける位相特性と指向特性を一致させることで、全帯域で自然な減衰特性と指向放射パターンを両立し、CSTドライバーのみで250Hz〜100kHzという超広帯域再生を実現しています。
(2)
トゥイーターに独自の蒸着法で加工したベリリウム振動板を、ミッドレンジには軽量で高内部損失のマグネシウム振動板を採用
トゥイーターに、軽量で剛性に優れたベリリウムを独自開発の蒸着法で成形した振動板を採用しています。コンピューター解析による最適化手法「HSDOM(Harmonized
Synthetic Diaphragm Optimum Method)」を用いて形状設計し、分割振動とピストンモーションの最適バランスを導き出すことで、100kHzまでの超広帯域再生を実現しています。ミッドレンジには、内部損失の高いマグネシウム振動板を採用することで、材料固有の共振音の影響を排除し、歪みの少ない音を再生します。
CE1に搭載されたCSTは、35mm口径ベリリウム振動板を採用するツィーターと、140mm口径マグネシウム(Reference Seriesが搭載するCSTユニットでは、ウーファーもベリリウムが使われます)振動板を使うTADオリジナルの同軸2Wayユニットです。このユニットは、140mm口径同軸の小さな範囲から「250Hz-100kHz」という広帯域の音を再現できる世界でも他に類のない素晴らしい性能を持っています。直径140mmという小さな「円の中」から、250Hz-100kHzの広帯域を再現できるCSTは、現在世界で最も「点音源」に近いユニットなのです。
さらりと書くと「CST」はこのようなユニットなのですが、詳細を見るとTADはこのユニットのために、世界初の新技術を数多く開発し、投入していることが分かります。
蒸着工法による、ベリリウム振動板
CSTのツィーターには35mmという「大口径」のユニットが使われますが、通常これほど大きい振動板を使う場合、ツィーターの高域限界は「20kHz」程度になります。最近テストしたAudax社の34mm口径のソフトドーム型ツィーターを採用する、「Graham Audio LS-5/9」の周波数特性上限は「16kHz」でしかありませんでした。ではなぜCSTは、LS-5/9とほぼ同じ口径のユニットを使うにも関わらず、100kHzという超高域までフラットに再生できるのでしょう。
その秘密は、ユニットの軽さとマグネット(磁気回路)の強さにあります。軽い振動板に強力な磁気回路を組み合わせ、質量あたりの駆動力を向上させることで、物理法則に抗える「レスポンス」が得られるのです。CSTが使う「ベリリウム」は、常温で安定して存在する「最も軽い金属」です。ベリリウムの元素番号は「4」で比重は、1.85。B&Wが使うダイアモンド(炭素)は「6」で比重は、3.52 。ベリリウムの重さはダイヤモンドの約半分でしかありません。最も「軽い振動板」は、「ベリリウム」でなければ作れません。
TADは、さらに「ベリリウムの加工法」にも特殊な工法「蒸着法」を使います。ツィーターに使われる「薄いドーム形状に金属を加工」するときは、通常「圧延(金属を薄くのばす)」したあとプレスして形を整えます。しかし。この方法では「金属の厚みの均一性」と「加工応力(プレス状態から元に戻ろうとする力)の残留」による変形などに問題が残ります。TADがCSTに採用している「蒸着法」とは、「銅板で作った型にベリリウムを何層にも蒸着(ベリリウムの蒸気を吹き付けて膜を生成する)させる」方法です。ガラスに息を吹きかけると、ガラス表面で呼気に含まれる水分が液化してガラスが曇ります。この時のガラスを銅板に、ガラス表面をぬらす水分をベリリウムと考えてください。もちろん、ベリリウムは銅板表面で液体ではなく、固体の薄い膜として生成されます。このように銅板の型に何度もベリリウムの蒸気を吹き付け、べリリウムが必要な厚みに達したら、「銅板だけを溶かして」ベリリウム振動板を取り出します。
通常の圧延法ではなくTADが使う蒸着法で作り出されたベリリウムの振動板は、驚くべき高精度の均一性(厚みだけではなく密度も)を実現できるだけではなく、加工応力もまったく残りません。さらに圧延法の場合は、「水平方向」に並ぶ金属結晶が、蒸着法では「垂直方向」に並ぶため、内部損失が大きくなる(振動板が響かない)という特徴も備えます。現在実現可能なツィーターの素材として、ベリリウム蒸着法で生み出された振動板を超えるものはありません。こうして作り出された「軽くて強い振動板」に、最も強力な磁石=ネオジウムが組み合わせられたのが、CSTのツィーターユニットです。
実はツィーターの高域特性を改善するもっと簡単な方法があります。それは「振動板を小さくする」ことです。しかし、ツィーターの振動板を小さくするとツィーターが低い周波数を再生することができなくなり、ウーファーとのクロスオーバー周波数を高くしなければなりません。クロスオーバー周波数が高くなると、ツィーターとウーファーの指向性の不一致、音色の不一致、歪みの増大など、音質に大きな問題が発生します。だから、LS-5/9は高域特性を犠牲にしても大口径のツィーターを使うのですが、CSTであれば高域特性を犠牲にすることなく、ツィーターを低音まで使うことができるのです。
すでにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、ツィーターとウーファーのクロスオーバー付近での問題を改善するためには、ツィーターの低音特性だけではなく、ウーファーの高域特性も改善しなければなりません。ウーファーの性能向上の方法も、ツィーターとまったく同じで、「軽い振動板+強力な磁気回路」の組み合わせが一番です。TADは、CE1などの「Evolution Series」には「マグネシウム合金」、R1などの「Reference Series」には「ベリリウム合金」と振動板を使い分けることで、コストと音質の両立を実現しています。
こうして作られたCSTのクロスオーバー周波数は、「2kHz」という低さです。クロスオーバー周波数が低いCSTは、ツィーターとウーファーの整合性に優れ、音色の一致、指向性の一致に非常に優れた特徴を持っています。ただし、CSTを搭載するスピーカーは「100kHz」という非常に高い周波数まで精密に再生するため、通常のスピーカーよりもセッティングによる音質の違いが大きくなります。正しく「セッティング」された、CSTユニットを採用するTADのスピーカーをお聞きになれば、小型スピーカーのような「精緻な定位」と「自然な音の広がり」が実現することがおわかりになると思います。
現在発売されている「高額スピーカー」の多くがいまだに昔ながらの「材料」で作られていることに比べ、TADのスピーカーはそれらより少なくとも10年以上(25年近く)先を進んでいます。既存の材料を集めデザイン重視で「美しいスピーカー」を作ることはさほど難しいことではありません。しかし、TADはあえてそれをせず、日本人らしい「物作りの魂」をこめて製品を開発しています。TADは一台のスピーカーのために、このような「革新的技術/核心的技術」の開発を実現しました。そこには世界でも最も進んだ日本最先端技術と、それに賭ける「物作りの魂」が宿っています。
MACSウーファー
圧倒的な高い技術力から生み出されたCSTに比べるとウーファーは「割と普通」ですが、それでも「ただ者」ではありません。CE1が採用するウーファーには軽量で高剛性なアラミド繊維の織布と不織布を何層にもラミネートした振動板が採用されています。このような積層コーン紙を使うユニットは他社にも多く見られますが、MACSがそれらと異なるのは「コーン紙とセンターキャップを一体成形」していることです。
一般的に使われるウーファーの振動板は、センターキャップとコーンが「分割」して作られた後で「接着」されています。これは生産効率とコストによるものですが、MACSにはセンターキャップとコーンを「一体化(継ぎ目なし)」して作られています。詳しい工法は省きますが、MACSがつかう「継ぎ目のない振動板」は、一般的な振動板に比べ「強度」と「振動伝達」が優れています。強度が高く軽い振動板と強力なネオジムマグネットを使用したTポール型磁気回路の採用により、小さな振幅から大きな振幅まで均一で高い駆動リニアリティを実現するMACSは、より豊かな低音再生とクリアな中低域再生をTADのスピーカーにもたらします。
SILENTエンクロージャー
スピーカーの要となる「ユニット」は揃いました。次に重要なのは、それを収める「箱」。すなわちエンクロージャーです。
スピーカーのエンクロージャーは、できるだけ共振しないものが求められます。そういう意味ではMagicoが採用する「金属エンクロージャー」が一番理想に近いかも知れません。しかし、それではコストがかかりすぎるため、TADはあえて「木材」をエンクロージャーに使います。
CE1のキャビネットは高剛性の樺(バーチ)合板を骨組みに使用し、内部損失の高いMDF(Medium Density Fiberboard:中質繊維板)材と組み合わせることで高い強度と低共振を実現する“SILENTエンクロージャー”構造を採用しています。さらにCE1ではエンクロージャーの左右の側板に、10mm厚の高剛性アルミパネルを装着することで、キャビネットの共振がさらに小さくなっています。
こうして完成した「鳴かないエンクロージャー」を高性能な測定機器を用いて測定し、高度なシミュレーション解析と厳格なヒヤリングテストにより最適な吸音材を選定して効果的に配置することで、音像・音場に悪影響を及ぼすエンクロージャーの共振と内部定在波が徹底的に排除された「SILENTエンクロージャー」がCE1には採用されています。TADが使う木製のエンクロージャーは、金属エンクロージャーよりも低コストで、それに迫る性能を実現しているのです。
ポートシステム“Bi-Directional ADS”
ここまでの解説では、なぜ「CE1は、コンパクトスピーカーでなければならないのか?」が、まだ完全には見えてこないと思います。しかし、これから説明しようとする「Bi-Directional ADS」により、その理由が明快におわかり頂けると思います。
「CE1はスリット形状のポート(ダクト)をエンクロージャーの両サイドに設置し、開口部をホーン形状にすることで、滑らかな空気の流れを実現するポートシステム“Bi-Directional ADS”を搭載しています。大振幅時のポートノイズを低減するとともに、ポートからの内部定在波の漏洩を抑制することで、レスポンス良く豊かな低域を再生します。また、ポートの開口部を前後・左右対称にレイアウトすることで、ポート駆動による振動を打ち消し自然な低域を再生します。」
TADのホームページには、このように記載されていますが、この重要な新技術についてこの解説では「足りない」と感じたので、この技術についてさらに詳しく説明します。
この解説の最初に、スピーカーの理想は「点音源」だと書きました。密閉型のエンクロージャーを採用した場合、ユニット以外の部分からは低音が発生しないので、点音源に近づきます。しかし、より小さな体積(面積)から、より豊かな低音を発生しようとする場合、ウーファーユニットの背後に発生する低音も利用できる「バスレフ型」の方が有利です。また密閉型の場合、ウーファーが前後に動くことでエンクロージャーの空気が減圧/圧縮されることで、ウーファーのストロークを阻害する力が発生しますが、バスレフの場合は空気が逃げるのでそれがありません。密閉型か、バスレフ型か、それを選ぶのは難しいのですが、TADはCE1で“Bi-Directional ADS”という解決策を見いだしました。
多くのバスレフ型スピーカーは、エンクロージャーの一面にバスレフポートを設けます。たとえばフロア型スピーカーの場合、「前」、「後」、「下」のいずれかの面にバスレフポートを設けますが、これでは「バスレフポート」とウーファー・ユニットの距離が離れる、バスレフポートの位置に偏りが生じる(前もしくは後だけに低音が出る)という問題が発生します。これを解決するためには、ウーファーのユニットを左右側面に配置するという方法も考えられますが、ユニットを取り付けるためエンクロージャー側面に大きな穴を開けなければならず、エンクロージャー剛性の低下による共振が生じます。またウーファー・ユニット取り付け位置が左右になると、スピーカーの周囲にものが置けない(スピーカーの周囲を広く取らなければならない)」という問題も生じます。しかし、CE1が採用するポートシステム“Bi-Directional ADS”を使うことで、これらの問題が解決できるのでます。
スピーカーから良好な低音を発生させる重要なポイントは、「スピーカーの左右から低音を発生させる」ことです。逸品館では「ユニットが左右に配置されたサブウーファー audio-pro B2.27MK2」をお薦めしていますが、これは経験上ユニットが左右に取り付けられたサブウーファーの音質が圧倒的に優れているからです。ウーファー・ユニットを左右に取り付けると、エンクロージャーを中心に低音が「球面状」に広がるようになります。ユニットを片側に付けたサブウーファーと、両側に取り付けたサブウーファーを聞き比べれば、球面状に広がる低音=無指向性の低音の素晴らしさがすぐに分かります。この「球面波(無指向性の低音)」をバスレフ型スピーカー(エンクロージャー)から生み出すのが、エンクロージャーの左右にポートを設けたCE1のポートシステム“Bi-Directional ADS”なのです。
“Bi-Directional ADS”本来の目的は、上述したように「均一の低音をスピーカーから発生させる」事にありますが、さらに次のような音質改善技術も使われています。
スピーカーキャビネット内での定在波の発生を考えた場合、最も大きく定在波が発生する「左右/上下/前後の平行面」にバスレフポートの穴を開けるのは、最も大音量の定在波がバスレフポートから外に出てしまうため望ましくないと考え、TADはCE1でキャビネット内部の定在波が最も小さくなる「左右の中央」にバスレフポートを設けました。またポートでの風切り音の原因となる、剥離流の発生を根本から抑えるために、ヒョウタン型の特殊なポート形状を採用しました。CE1で特徴的な「左右のアルミパネル」は、ポートから吹き出す低音に共振しない強度を備える「10mm厚(材木にすると35mmを超える強度)」の無垢アルミ材のが使ったためですが、木材よりも強度の高いこのアルミ材は、キャビネット強度の向上にも大きく寄与しているのです。
日本人らしい細やかな工夫と知恵が凝縮された、コンパクトスピーカー
それがCE1なのです。
音質
TAD CE1は発売前に行われた、展示店向け発表会で聞くことができました。
ご覧のように試聴会が行われた部屋はカーペット敷きで各機器はその上に直接設置されています。CE1の特長である「良質な低音」の再生を狙い、スピーカーは部屋のコーナー(角)を中央にして設置されていました。このコーナーを挟んでスピーカーを設置する方法は、ミュンヘンのTADブースでも採用されていました。
ミュンヘンTADブース
※逸品館では以前からコーナーを使うスピーカー・セッティングを提案しています。
アンプにはC600/M600が使われ、ソースはPC/USB→DA1000/S-PDIF→D600という贅沢な構成とコーナーを使ったセッティングの効果で、CE1の存在感は完全に消え、目の前の空間にステージが綺麗に定位していました。
E1に匹敵するほど低い帯域から聞きとれる低音は、バスレフとは思えない応答性の高さと、密閉型では得られない量感が見事に両立していました。
E1と比べて、キャビネットが小型化されているためか、CSTらしい中高音の広がりはさらに自然に感じられました。
ただ、デットな部屋でCE1を鳴らしていることと、M600をカーペットに直置きしている影響から高音が吸収されすぎて「色彩感」と「高音の切れ味」が若干不足して感じられたのが残念でした。
CE1はTADが考える理想のスピーカーを追求した、意欲的な新製品です。その音を聞くまでは、存在すら否定的に考えていた「CE1」ですが、その音を聞いた後では「この位相の揃った音(時間軸が揃った自然な広がりを持つ音)はCE1でしか出ない」と思えるようになりました。決して安くなく、形もやや奇妙?(ごめんなさい)なCE1ですが、それが奏でる音は紛れもなく本物です。
こんなスピーカーは、TADでなければ作れません。恐るべきポテンシャルを秘めた高性能スピーカーCE1をどのように鳴らすのか?R1 Mark2同様CE1も、そしてすべてのTAD製品は「使い手の腕」次第で、出る音が変わります。優秀な道具は、使い手を選ぶ。そんな高性能がCE1には宿ります。
2014年8月29日 逸品館代表 清原 裕介
台北TADブース
左から、逸品館代表:清原、TADスピーカー開発者:アンドリュー、ジョーンズ氏、台湾ディストリビュータ代表:Shannon Yu Shi Yang氏(台北にて)
|