サラウンドスピーカーの最適な設配置スピーカー設置のポイント5本のスピーカーが水平(やや後ろ上がりでもよい)の同一平面上に、リスナーから完全に同じ距離で配置されたとき、マルチチャンネル・システムは最高の音場再現性(音の広がり)を発揮します。大きなスピーカーを置き場所に困って不揃いに配置するよりも、高品質な小型スピーカーを同一平面上に配置する方が空間再現性(音の広がり)や音の動きのシャープさ・正確さは遙かに優れています。 特にL/C/Rのフロント3本のスピーカーは、可能な限り同じ高さになるように配置するのが理想です。悪い場所に取り付けられたセンターはかえって音を悪くする原因となります。もし、床に直置きや天井付けのセンタースピーカーをお使いなら、AVアンプの設定でセンターの音を止めてください。音質が改善するかも知れません。 リアもフロントと同じ高さか、それよりもやや高い位置に配置するのが理想です。しかし、センターと違って、リアは天井に付けても、付けないよりは遙かに大きな効果があります。部屋の構造上どうしてもリアを天井に付ける場合には、できるだけ小さくて指向性のゆるやかなスピーカーを選び、アームの長い取り付け金具を使うなどして、少しでも天井から離れるようにしてください。 スピーカーの最適な設置場所スピーカーを設置するときに重要なポイントは、「同一平面上(ツィーターの高さが不揃いにならない)」にスピーカーを配置することです。特に前3本のスピーカーのツィーターの位置関係は重要です。V字や逆V字にならないよう、可能な限りツィーターが同じ高さになるように配置してください。 センタースピーカーを床の上に直接置く、天井に付けるのは感心しません。そんな位置に設置するくらいなら、センタースピーカーをなくすほうが「定位」は確実に改善します。リアスピーカーもフロントスピーカーと同じ高さか、それよりもやや高い位置に配置するのがベスト理想です。
センタースピーカー設置のポイントセンターの位置の微調整でフロントとの「音の繋がり」や「前方中央への広がり」は大きく変わります。 センターを設置し、フロントとの距離を測ってAVアンプのパラメーターを入力したら、さらに前後位置を微調整(数o〜数p)します。フロントとの繋がりや圧迫感が大きく変わりますから、最も圧迫感が無く、ステージ方向に自然に音が広がる位置にセンターを設置します。 リアスピーカー設置のポイントリアの取り付け位置はさほど神経質でありません。確かに、最も効果が高い位置は上の図の通りですがどうしても場所がない場合には「リア=リスナーの後ろに付ける」という先入観を捨てて、フロントスピーカーとリスナーの間にリアを置いてください。付けないよりも遙かに音の広がりなどが改善されます。 リアの方向も、真っ直ぐリスナーを向ける必要はありません。大きく内振りにしたり、外振りにしたり、さまざまな角度をお試しください。これはスピーカーの音を直接聞かせるのではなく、壁などに反射させることで「より自然な広がり」が得られることがあるからです。 また、フロントやセンターとは違って「サランネット」は付けたままの方が、音が拡散されて(指向性がより穏やかになるため)良い場合があります。 サブウーファー設置のポイントサブウーファーはフロントの二本の間に置ければ理想的です。 そこに置けない場合には、あまりフロントから離れないほうが違和感が少なくなります。 かなり良質なサブウーファーでなければ、リスナーより後方にサブウーファーを設置するのは好ましくありません。 サブウーファーの入力は、AVアンプの「サブウーファー出力」から取るよりも、フロントのスピーカーから取るほうが違和感が少なくなります。これは、サブウーファーの動きが「フロントスピーカーと一致する」ためです。 「サランネットのあるなし」も結構音に影響します。ネットは、なるべく外してください。 全てのスピーカーの設置を終えたら、リスナーとスピーカーとの距離を測ってAVアンプに入力します。 さらに、その距離を中心に、AVアンプの距離パラメーターを前後させ「最も自然に音が広がる数値」を見つけてください。 (サブウーファーの最適な設置方法について、詳しくはこちらをご覧ください)
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